喜多方駅にて。SL(蒸気機関車)のC57 180が牽引する臨時快速『ばんえつ物語』号です。
前回から、福島県郡山市の郡山駅から会津地方を東西に通り、新潟県へと入って新潟市の新津駅へと至る路線(幹線)、
磐越西線(ばんえつさいせん)を紹介していますが、
磐越西線(ばんえつさいせん)を紹介していますが、
今回の第2回目は、福島県会津地方の中心都市・会津若松から喜多方ラーメンで有名な喜多方を経て阿賀川、そして新潟県へ入ると阿賀野川沿いを走り、越後平野へ出て新津へ至る区間(会津若松~新津の愛称:森と水とロマンの鉄道)を紹介します。
(Yahoo!地図を使用)
路線名 | 区間・営業キロ | 備考 |
JR東日本:磐越西線 | 郡山~新津(175.6km) | 電化・非電化混在。全線単線。 |
今回紹介の区間
路線名 | 区間 | 営業キロ | 備考 |
磐越西線 | 会津若松~新津 | 111.0km | 全区間単線。(※1)電化・非電化混在。 |
踏破達成時 | 2006年4月 |
撮影時 | 2009年8月ほか |
会津若松駅は3面5線で、東側の1、2番線は頭端式になっています。
磐越西線は当駅にてスイッチバックする構造になっていますが、郡山方面と喜多方・新津方面を直通する列車は少ないです。
磐越西線は当駅にてスイッチバックする構造になっていますが、郡山方面と喜多方・新津方面を直通する列車は少ないです。
会津若松を発車すると左手に車両基地を見ながら住宅地を北上し、やがて左へカーブして郡山方面への線路と分かれます。
その後は右手に磐梯山を見ながら磐越自動車道をアンダーパスして会津盆地の広大な田園風景を眺めながら堂島、そして会津若松市から湯川村へと変わり笈川と北北西へ進み、日橋川を渡って喜多方市へと変わると住宅地へと入り、かつてはセメント輸送の貨物列車が発着していた塩川に着きます。
塩川を発車後は再び田園地帯を北上し、国道121号線(会津縦貫北道路)をアンダーパスして姥堂、そして会津豊川と進んで田村川を渡ると新興住宅地へと入り、ここで大きく左へカーブして西へ針路を変えると右手に市街地、左手に工場群が見えてきて喜多方に到着します。
喜多方駅にて。単式・島式ホーム各1面の計2面3線の構造です。かつては日中線が分岐していました。
電化区間はここまでですが、会津若松~喜多方間の列車の大半は気動車による運転です。
また、喜多方は「喜多方ラーメン」で有名な町で、市街地には多くのラーメン屋が営業しています。
電化区間はここまでですが、会津若松~喜多方間の列車の大半は気動車による運転です。
また、喜多方は「喜多方ラーメン」で有名な町で、市街地には多くのラーメン屋が営業しています。
喜多方を発車すると住宅地を西へ進みますが、途中で日中線の廃線跡が右へ分岐します。そして濁川を渡ると田園地帯を経て上り勾配で山間部へと入って行き、慶徳トンネルを抜けると小川の谷間を走ります。その後は平地へと出て一ノ戸川を渡ると右手に住宅地が見えてきて山都に着きます。
山都を発車してしばらくすると左手に阿賀川を見ながら山間部を走ります。荻野を過ぎると阿賀川を渡り、すぐに入るトンネル内で西会津町へと変わり、尾登に着きます。その後はしばらく山間部を走りますが、やがて田畑の中を走るようになり、左手に住宅地が見えてくると野沢に到着します。
山都を発車してしばらくすると左手に阿賀川を見ながら山間部を走ります。荻野を過ぎると阿賀川を渡り、すぐに入るトンネル内で西会津町へと変わり、尾登に着きます。その後はしばらく山間部を走りますが、やがて田畑の中を走るようになり、左手に住宅地が見えてくると野沢に到着します。
野沢を発車すると右側(東側)を流れる阿賀川に沿って長閑な風景の中を北上します。
上野尻を過ぎると右手に上野尻発電所を見ながら次第に山岳区間へと入り、阿賀川の渓谷を望みながらしばらく走ります。
やがて少し開けてきて徳沢を過ぎると阿賀川(阿賀野川)を渡り、福島県から新潟県阿賀町へと変わります。その後は阿賀川から県境で名前を変えた阿賀野川の峡谷に沿って豊実、そして昔は蒸気機関車(SL)の中継基地で側線や転車台、給水塔があり駅弁「とりめし」も2010年まで販売されていた日出谷と北西へ進みます。その後は阿賀野川を渡って平瀬トンネルを潜り、再び阿賀野川を渡ると集落へと入り、鹿瀬(かのせ)に着きます。
鹿瀬を発車後は阿賀野川を左に眺めながら西へ、対岸に麒麟山温泉街、麒麟山(きりんやま)を見ながら走ると今度は対岸に集落が見えてきて津川に到着します。
鹿瀬を発車後は阿賀野川を左に眺めながら西へ、対岸に麒麟山温泉街、麒麟山(きりんやま)を見ながら走ると今度は対岸に集落が見えてきて津川に到着します。
津川駅にて。新潟方面からの一部の列車は当駅にて折り返します。市街地は阿賀野川の対岸にあります。
津川を発車すると引き続き左手に、揚川ダムによって川幅が広がった阿賀野川を見ながら走ります。
そして右へカーブしながら白崎トンネルを抜けると三川に着きます。三川を発車後は阿賀野川を渡りますが、これが最後の阿賀野川橋梁となります。その後は阿賀野川の流れに沿って蛇行しながら走り、五十島(いがしま)に着きます。
五十島を発車後は右手に阿賀野川を見ながら短いトンネルの連続で東下条(ひがしげじょう)、トンネル内で磐越自動車道をアンダーパスした後に五泉市へと変わり咲花と西へ進み、やがて急に前方が開けて阿賀野川と離れると馬下に到着します。
五十島を発車後は右手に阿賀野川を見ながら短いトンネルの連続で東下条(ひがしげじょう)、トンネル内で磐越自動車道をアンダーパスした後に五泉市へと変わり咲花と西へ進み、やがて急に前方が開けて阿賀野川と離れると馬下に到着します。
馬下を発車すると山並みは完全に離れ、越後平野の広大な田園風景を眺めながら西へ進みます。猿和田を過ぎて早出川を渡ると市街地へと入り、かつては村松や加茂まで延びていた蒲原鉄道線の廃線跡と合流すると五泉に到着します。
五泉駅にて1999年撮影。蒲原鉄道の電車です。五泉駅は1999年に廃止された蒲原鉄道線との乗換駅でした。
五泉を発車すると右へカーブして北北西へ針路を変えます。北五泉からは田園地帯を走り、新潟市秋葉区(旧・新津市)へと変わって新関を過ぎると能代川を渡り、左側に秋葉山などの山並みを見ながら住宅地を走ります。東新津を過ぎると右へ左へカーブしながら市街地を走り、やがて北へ針路を変えて左側から来た信越本線、そして新津車両製作所からの引込線と合流すると終点の新津に到着します。
新津駅は鉄道の要衛で、信越本線・羽越本線との乗換駅です。
磐越西線の列車のうち約半数が信越本線へ乗り入れ、新潟駅まで直通運転します。
磐越西線の列車のうち約半数が信越本線へ乗り入れ、新潟駅まで直通運転します。
今回の区間でも特急列車の運転はなく、快速、普通が運転されています。尚、土休日を中心に新潟~会津若松を結ぶ『SLばんえつ物語』が運転されています。また、会津若松~喜多方には繁忙期に会津鉄道の快速『AIZUマウントエクスプレス』が乗り入れてきます。
快速は会津若松~新潟間の『あがの』が1往復と、郡山発喜多方行きの快速電車が下り1本運転されています。
尚、普通列車でも大半の列車が堂島、笈川、姥堂、会津豊川を通過するので、この4駅にて乗降される方は要注意です。
尚、普通列車でも大半の列車が堂島、笈川、姥堂、会津豊川を通過するので、この4駅にて乗降される方は要注意です。
運転区間は、会津若松~新津・新潟を結ぶ全区間系統をはじめ、郡山・会津若松~喜多方・野沢、そして野沢・津川・馬下・五泉~新津・新潟の区間列車が多数運転されています。
会津若松~喜多方や津川~新津は概ね1~2時間に1本の運転ですが、昼間帯は2時間以上間隔が開くことがあるので要注意です。
また、県境部分の野沢~津川は本数が少なく、普通列車は6時間ほど間隔が開くことがあります。
逆に、新潟近郊区間である馬下・五泉~新津では本数が多くなっています。
また、県境部分の野沢~津川は本数が少なく、普通列車は6時間ほど間隔が開くことがあります。
逆に、新潟近郊区間である馬下・五泉~新津では本数が多くなっています。
使用車両は、電車で運転される列車は719系で、気動車はキハ40系、キハ110系、キハE120形の各形式が使用されています。
会津若松からの大体の所要時間は、喜多方まで約16分(途中駅通過列車。各停は約25分)、新津までは2時間強(快速『あがの』。普通列車は約2時間半)です。
最後に、五泉~新津ではICカード『Suica』が利用できますが、新潟エリア内のみ利用可能で、猿和田以東の各駅では利用不可なので注意が必要です。
乗換駅 | 乗換路線 |
会津若松駅 | JR東日本:磐越西線(郡山方面)、只見線 |
会津若松駅 | 会津鉄道:(会津線列車) |
喜多方駅 | 国鉄日中線の廃線跡 (1984年廃止) |
五泉駅 | 蒲原鉄道:蒲原鉄道線 (1999年廃止) |
新津駅 | JR東日本:信越本線(新潟方面、長岡方面)、羽越本線(新発田方面) |
(参考:Wikipedia)