愛知環状鉄道線(岡崎~高蔵寺。2010年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。

イメージ 1
瀬戸市駅にて。2000系電車です。

  

今回は、名古屋市の東側・愛知県中部を南北に縦貫し、東海道本線・中央本線と合わせて名古屋地区を環状する路線形態を持つ第3セクター鉄道路線で、比較的人口の多い都市(岡崎市、豊田市、瀬戸市、春日井市)同士を結ぶが故に経営が好調な路線である、
愛知環状鉄道線を紹介します。

  
  

イメージ 2
(Yahoo!地図を使用)  

  

  

路線名   区間   営業キロ  備考  
愛知環状鉄道:愛知環状鉄道線  岡崎~高蔵寺  45.3km   (※1)単線・複線混在。直流1,500V電化  
(※1)中岡崎~北岡崎、北野桝塚~三河上郷、三河豊田~新豊田、瀬戸市~高蔵寺は複線区間。      

  

  

踏破達成時   2002年3月  
撮影時   2010年5月、2012年11月  

  

  

イメージ 3
岡崎駅にて。車両はJRから乗り入れている211系電車です。
愛環線の電車は一番東側の0番線より発着します。  
また、『TOICA』は愛環線では使用できないので、JRを『TOICA』で乗ってきて愛環線へ乗り継がれる場合は、一度改札を出て愛環線のきっぷを買い直す必要があります。もし、『TOICA』で乗り越した場合は発駅からの現金精算となるはずなのでご注意ください!
愛環線での『TOICA』または『manaca』の導入が待たれます
⇒現在は『TOICA』が導入されました。

  

岡崎を発車するとすぐに愛環線内唯一の踏切を渡り、以後は築堤高架となって住宅地の中をJR東海道本線と並走します。その後は右へカーブして東海道本線と分かれ、車両搬入時などに使用されるJR線に接続している線路と合流して暫く走ると六名に着きます。その後は左側の乙川に沿って北上し、その乙川を渡ると市街地へと入り、名鉄名古屋本線をオーバーパスすると中岡崎に到着します。

  
  

イメージ 4
中岡崎を発車すると、右手に岡崎城跡のある岡崎公園を見ながら市街地を北上します。

  

そして北岡崎を過ぎるとかつて専用線が分岐していたユニチカ岡崎工場を見ながら走り、大門を過ぎると矢作川を渡って一瞬、豊田市へ入った後すぐに岡崎市へと戻り、車両基地のある北野桝塚(きたのますづか)に到着します。この地域はトヨタ自動車のお膝元ですが、駅南側には三菱自動車の岡崎工場があります。

  
  

イメージ 5
北野桝塚を発車すると、車両基地やトヨタ自動車の自動車発送の拠点だった貨物駅施設・北野桝塚自動車基地跡を見ながら田園の中を走ります。

  

やがて左側にトヨタ自動車上郷センターが見えてくると三河上郷に着きます。その後は伊勢湾岸自動車道をアンダーパスし、左手にトヨタ自動車上郷工場を見ながら走ると永覚(えかく)に着きます。永覚を発車後は東名高速道路をアンダーパスした後に丘陵へと入り、トンネルを抜けると末野原、その後は住宅地の中を走るようになり、右手にトヨタ自動車本社工場を見ながら走ると、三河豊田に到着します。当駅はトヨタ自動車本社への最寄り駅で、駅の所在地は「豊田市トヨタ町」で、企業名が使用されています。

  
  

イメージ 6
三河豊田駅付近にて。この付近はトヨタ自動車本社に沿って走ります。 
尚、三河豊田駅は当初はホーム2面4線に拡張できる用地がありますが、現在は島式ホーム1面2線のみ供用されています。

  

三河豊田を発車すると平地へ出て田園が残る地域を走り、名鉄三河線をオーバーパスすると新上挙母、その後は左手に丘陵を見ながら住宅地を走り、やがて市街地へ入ると新豊田に到着します。東側に位置する名鉄の豊田市駅とはペデストリアンデッキで連絡しています。
また、国鉄~JR時代は岡崎から当駅までの間を岡多線として営業していて、当駅が終着駅でした。

  

新豊田を発車すると市街地を北上し、やがてトンネルを抜けると住宅地へ出て愛環梅坪に着きます。その後は名鉄豊田線をアンダーパスした後に丘陵を抜け、籠川を渡ると一気に田園風景へと変わり、四郷(しごう)着。その後は左へカーブしながら田園地帯を走り、左右に丘陵地帯を見ながら貝津、保見と進みます。保見を発車後は丘陵地帯へと入り、トンネルをひとつ抜けると山間部の風景へと変わります。そして篠原(ささばら)を過ぎるとトンネルを抜け、こちらは愛知県の環状道路である国道155号線と並走しながら山あいを北上し、八草に到着します。八草はリニモとの連絡駅で、『愛・地球博(愛知万博)』開催時には駅名を『万博八草』へ変更して多くの万博への来場者を捌いていました。
八草を発車後はリニモの八草駅と猿投グリーンロードをアンダーパスし、八草トンネルへと入ります。豊田市から瀬戸市へと入り、『愛・地球博』の会場跡付近を通ります。線路や会場跡の東側には「海上の森(かいしょのもり)」が広がっています。

  
  

イメージ 7
トンネルを出ると矢田川の谷に広がる田園や住宅を見ながら走り、左へカーブしながら矢田川を渡ると山口着。その後は住宅地を走り、やがて丘陵へ入ると瀬戸口に着きます。瀬戸口を発車後はトンネルで丘陵を越え、今度は瀬戸川の谷に広がる市街地へと出ます。その後は瀬戸川を渡り、名鉄瀬戸線をオーバーパスすると瀬戸市に到着します。

  

瀬戸市を発車すると住宅地を北上しますが、途中、岡多線の未成線が右へ分岐する地点の遺構らしきものが見られます。

  
  

イメージ 8
瀬戸市~中水野にて高蔵寺方を望む。
架線柱は3線分のスパンになっていて、おそらく右側の用地が岡多線・多治見方面への未成線用地かと推察されます。
直進するルート(瀬戸市~高蔵寺)は元々、瀬戸市駅と稲沢駅・枇杷島駅を結ぶ予定であった瀬戸線の一部区間です。

  

その後は松山トンネルで丘陵を抜けて、水野川の谷に田園が広がるローカル風景の中を走るようになると中水野に着きます。中水野を発車後は四谷トンネルで山地を抜けて、水野川を渡って山あいを走ります。

  
  

イメージ 9
そして庄内川を渡ると左へカーブしてJR中央本線と合流(JR~愛環上りの直通線はJR線をオーバーパス)して、住宅地へと入ると終点の高蔵寺に到着します。

  
  

イメージ 10
高蔵寺駅の手前で中央本線と合流します。向こう側の高架橋は、JR→愛環線を結ぶ連絡線で、愛・地球博(愛知万博)の時には快速『エキスポシャトル』が通っていました。今もJR→愛環線の上り直通列車が使用しています。

  
  

イメージ 11
高蔵寺駅は島式ホーム3面5線の大規模な駅で、愛環線内列車及び名古屋行きの列車は写真の1番線を、名古屋から愛環線へ直通する列車は5、6番線を使用します。

  

  

乗り鉄の注意点  

愛知環状鉄道線では各駅に停車する普通列車のみの運転となっています。
運転区間については、岡崎~高蔵寺を通し運転する列車が大半を占めていて、車両基地のある北野桝塚~岡崎または高蔵寺方面を運転する区間列車、岡崎・北野桝塚または高蔵寺~新豊田間列車も少数ながら設定されています。
また、トヨタ自動車への通勤の便を図るべく「シャトル」列車が三河豊田~新豊田の2区間運転で7往復設定されています(土休日運休)。
さらに、岡崎・瀬戸口から高蔵寺を経て中央本線経由で名古屋まで直通する列車が朝夕ラッシュ時(瀬戸口系統)と昼間帯(岡崎系統)に設定されています(土休日運休)。

  

運転間隔は昼間帯でも毎時3本と、転換第三セクター鉄道路線では破格の多さで、ラッシュ時は毎時4本にまで増えます。
中でも平日朝ラッシュ時の三河豊田~新豊田では1時間あたり8本と、かなりの頻度となっています。

  

使用車両ですが、自社線内運転の列車は2000系が使用されていて、中央本線直通の列車は専らJRの211系・313系が使用されています。

  

岡崎からのおおよその所要時間は、新豊田まで約30分、瀬戸市まで1時間弱、高蔵寺まで1時間強です。

  

  

のりかえ  

乗換駅   乗換路線  
岡崎駅   JR東海:東海道本線  
中岡崎駅   名古屋鉄道:名古屋本線 (岡崎公園前駅)  
新豊田駅   名古屋鉄道(豊田市駅まで徒歩3分):三河線、(豊田線列車)  
八草駅   愛知高速交通:東部丘陵線【リニモ】   
瀬戸市駅   名古屋鉄道:瀬戸線 (新瀬戸駅)  
高蔵寺駅   JR東海:中央本線【中央西線】(名古屋駅まで一部直通運転)  
高蔵寺駅   名古屋ガイドウェイバス:ガイドウェイバス志段味線【ゆとりーとライン】方面への路線バス  
   
(参考:Wikipedia)