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↓下のリンクの中の“Genius”の歌詞の注釈を和訳したものを、このページの歌詞対訳に追加しました。(Verse 2と3の4か所のみですが…) 「genius.comの注釈の和訳」の部分をクリックすると見られます。(2024/6/7)
和訳の参考にしているサイト“Genius”の見方や活用法などを“Lose Yourself”のページを例にして解説したものを作成しました。↓(2024/5/22)
和訳を改訂&解説の追加をしました。(2024/5/19)



※ ネット上の歌詞を各種参照した結果、「自動字幕ではない」「ネイティブが字幕をつけている可能性が高い」「MVのストーリーとの整合性が高い」「歌詞全体の文脈に合っている」などの理由で、非公式のYouTubeチャンネルですが“Eminem Explicit”の字幕を主に参考にしています。
※ 下の動画は字幕なし&放送禁止用語が一部無音の公式チャンネルのものです。
※ 日本盤の歌詞&和訳や“8 Mile”の字幕などが信頼度が高く、訳として美しいと推測されますが、今回の和訳は英語の細かいニュアンスを伝えたかったので、可能な限り省略などはせず、文字数多めになっています。 
※ 訳し方や訳の根拠がわかりやすいように可能な限り英語詞と和訳を並記していますが、英語詞の改行は歌詞サイトのGeniusに基づいています。歌詞的な区切りと和訳の区切りがずれている箇所もあります。
※ あくまで個人的に訳したものなので、内容は保証できません。コピペ等ではありません。



Lose Yourself / Eminem 

[Intro]
Look, if you had one shot or one opportunity
To seize everything you ever wanted in one moment
いいか、欲しかったすべてのものが一瞬で手に入るチャンスが一度だけあるとしたら
Would you capture it or just let it slip?
Yo
それをつかむのか、みすみす逃すのか?

[Verse 1]
His palms are sweaty, knees weak, arms are heavy
手は汗ばんで、ひざはガクガク、腕も重い
There's vomit on his sweater already, mom's spaghetti
セーターにはゲロ、ママのスパゲティを吐いた
He's nervous, but on the surface, he looks calm and ready
緊張してるが、見た目は落ち着いて用意はできてる
To drop bombs, but he keeps on forgetting
一発ブチかますために… でも準備したリリックを忘れて真っ白
What he wrote down, the whole crowd goes so loud
客は騒ぎ出す
He opens his mouth, but the words won't come out
口を開けど言葉が出ない
He's chokin', how? Everybody's jokin' now
詰まってんのか? みんなバカにしてヤツを笑う
(※ choke:「窒息する」という意味がありますが、この曲の中では「〔言葉が〕詰まる、つかえる、トチる」 他に「〔大事な場面で〕緊張して失敗する」のニュアンスも考えられます。)
The clock's run out, time's up, over, blaow
時計は止まった 時間切れだ 終わりだ!
(※ blaow:ネットの英英辞典の説明は“A sudden explosion, gunshot, or similar sound.”→「突然の爆発、発砲、またはそれに似た音」ということでオノマトペ。日本語の「バーン!」に近い? 「すべてが台無し」「大失敗に終わった」というイメージ?)
Snap back to reality, ope, there goes gravity
現実に引き戻される 重力が重くのしかかってくる
Ope, there goes Rabbit, he choked, he's so mad
ラビットはトチってめちゃイラついてる
(※ 映画“8 Mile”でエミネムが演じる主人公ジミーのステージネームがB・ラビット)
But he won't give up that easy, no, he won't have it
でも、そう簡単にはあきらめない やめたりなんかしない
(※ won't have it:~を決して受け入れない)
He knows his whole back's to these ropes, it don't matter
もう後がないのはわかってる けど、そんなのは問題じゃない
(※ “his whole back's to these ropes”「背中にロープ」の状態は、ボクシングからの表現で「後がない」「追い詰められた状態」)
He's dope, he knows that, but he's broke, he's so stagnant
ヤツは本物だ それは自覚してる でも一文無しで困ってる
(※ dope:スラングで「素晴らしい」「カッコいい」など。ここは文脈的に自然になるよう意訳しました。ヒップホップの文脈では、hype:過剰宣伝された人[もの]→ニセモノと対義語的に使われるので。)
(※ stagnant:様々な意味で「停滞している」状態を表すが、ここでは文脈的に経済的に良くない状態? “He's dope”とあるので、才能が枯渇したりする意味の低迷ではないと推測)
He knows when he goes back to this mobile home, that's when it's
ヤツがこのトレーラーハウスに帰ったとき、
(※ この部分でエミネムは背後の“8 MILE RD MOBILE COURT”『8マイルロード トレーラーパーク』のネオンサインを親指で指している。)
Back to the lab again, yo, this old rap city
それは研究所に逆戻りってことだ この古いラップの街よ
(※ “this old rap city”の部分は“this whole rhapsody”「この一連の狂想曲」?としてあるものが多いですが、MVでこの部分の直前に、エミネムが背後の“8 MILE RD”と書かれた看板の方を意図的に振り返って見ている気がする&再生速度を限界まで落として聴いたらこちらのような気がするので… あくまで推測)
(He) better go capture this moment and hope it don't pass him
この瞬間をしっかりつかんで、運命がヤツをスルーしないよう願うよ

[Chorus]
You better lose yourself in the music
音楽に没頭しろ
(※ “lose yourself”の語句の細かいニュアンスなどは歌詞末尾の解説をご参照ください)
The moment, you own it, you better never let it go (Go)
この瞬間はおまえのもの 絶対逃すな
You only get one shot, do not miss your chance to blow
一発しかないんだ ブッ放すチャンスを見逃すな
This opportunity comes once in a lifetime, yo
チャンスは人生で一度きりだ
You better lose yourself in the music
音楽に没頭しろ
The moment, you own it, you better never let it go (Go)
この瞬間はおまえのもの 絶対逃すな
You only get one shot, do not miss your chance to blow
一発しかないんだ ブッ放すチャンスを見逃すな
This opportunity comes once in a lifetime, yo
チャンスは人生で一度きりだ
You better
絶対逃すな

[Verse 2]
His soul's escaping through this hole that is gaping
魂はこの空いた穴から抜けていった
This world is mine for the taking, make me king
この世界は俺のもの 思い通りだ 俺は王様
(※ for the taking:何かがいつでも簡単に手に入ったり、利用可能なこと)
As we move toward a New World Order
そして俺たちは新しい秩序の中へ
(※ As~:~につれて、~と同時に→売れて生活が一変したことで、以下の行のような新しい苦悩が生まれる、という流れ? 直前の“make me king”と繋げて一つの文として解釈すると「~なときに」や「~だから」となるかもしれません)
A normal life is boring, but superstardom's
庶民の生活は退屈だ でも、スーパースターの人生は
Close to post-mortem, it only grows harder
終わるのもすぐだから、日々キツくなるだけ、
(※ 直訳は「スーパースターであることは終焉に近い」? 実際に終わりかけているというより、ブレイクした状態を保つのが難しい、ということかなと…)
Homie grows hotter, he blows, it's all over
仲間が熱くなればなるほどな ヘマをしたら、おしまいだ
(※ it only grows harder, homie grows hotter:比較級+比較級の構文?「仲間が熱くなればなるほどキツくなるばかり」または因果関係ではなく、「どんどん~な状態になる」の文を並列させただけかもしれません)
(※ “blow”はこの曲で頻出の単語ですが、核となるイメージは「吹き飛ばす」や「爆発させる」など。この文脈では「大失敗する」や「〔今までに得たもの・達成したことなど〕ふいにする、台無しにする」の意と推測。「怒りを爆発させる」の意味も考えられます。日本語の「爆発させる」と同様にここでのblowはネガティブな意味で、サビのblowはポジティブな意味だと思います。さらに詳しくは↓下をクリックしてご覧ください。)
genius.comの注釈の和訳&個人的な解釈と解説彼がより多くの名声や女性、尊敬を得るにつれて、気が緩んだり、鋭さを失うことで、それら全てを失うことはより一層悲惨なものとなる。
エミネムは彼が崩壊寸前の状態にあることを強調している。まるで火山のように。彼の心の奥底には破壊的な気質が潜んでいて、それを良い方法で発散させることを覚える必要がある。

※ エミネムは1999年にアルバムが大ヒットしたあと、2000年6月に事件を起こし、逮捕されています。当時、人気絶頂だったものの、「これでキャリアは終わったかも…」という見方も出たりしていました。この曲は2002年なので、この部分には事件のことなども反映されているのかなとも思います。
“blow”は「ブチギレる」とも解釈できますが、単に激怒するだけで“over”「(人生)オワタ」状態にはならないので、スキャンダルを起こすの意味も含めて、「ヘマをしたら」にしてあります。MVのシーンなども考慮すると、「ブチギレてやらかしたら」とかが最も近いかもしれません。
These hoes is all on him, coast-to-coast shows
女たちはヤツに夢中 西から東へショーをする
(※ hoe:端的に言うと「尻軽女」「ビッチ」)
He's known as the Globetrotter, lonely roads
世界を股にかける男として有名に でも、それは孤独な道のり
God only knows he's grown farther from home, he's no father
それは神のみぞ知ること 家から離れて生活していて、もはや父親とは言えない
He goes home and barely knows his own daughter
家に帰っても、娘のことがほとんどわからない
But hold your nose 'cause here goes the cold water
でも、鼻をつまんどけ 冷や水を浴びせられるから
These hoes don't want him no mo', he's cold product
女たちはもう相手にしない ヤツはもう過去の人
They moved on to the next schmoe who flows
フロウが上手い、新しい凡人ラッパーに乗り換えた
(※ schmoe:どこにでもいる人、一般人。場合により、ネガティブな意味合いを持つ。凡人、凡才、冴えない人、退屈な人、抜けている人、ダサいヤツなど… 主人公が“dope”であるのに対して、真逆のニュアンスの単語)
He nose-dove and sold nada, and so the soap opera
人気は急降下して、全く売れなくなる 安っぽい昼ドラみたいに
Is told, it unfolds, I suppose it's old, partner
物語が語られ、展開して… それはよくある話だ なあ、相棒
But the beat goes on, da-da-dom, da-dom, dah-dah-dah-dah
でも、ビートは鳴り続ける… 

[Chorus]
You better lose yourself in the music
音楽に没頭しろ
The moment, you own it, you better never let it go (Go)
この瞬間はおまえのもの 絶対逃すな
You only get one shot, do not miss your chance to blow
一発しかないんだ ブッ放すチャンスを見逃すな
This opportunity comes once in a lifetime, yo
チャンスは人生で一度きりだ
You better lose yourself in the music
音楽に没頭しろ
The moment, you own it, you better never let it go (Go)
この瞬間はおまえのもの 絶対逃すな
You only get one shot, do not miss your chance to blow
一発しかないんだ ブッ放すチャンスを見逃すな
This opportunity comes once in a lifetime, yo
チャンスは人生で一度きりだ
You better
絶対逃すな

[Verse 3]
No more games, I'ma change what you call rage
ゲームは終わりだ 俺はレイジの定義を変えてやる
(※ 文脈的に“rage”「レイジ」はここでは激しい欲望、情熱? 本気、マジ、あたりでもいいかも?「俺の本気を見てろよ」的なニュアンス? “8 Mile”の最終バトルで日頃の怒りや鬱憤を爆発させて圧勝した流れを考慮すると、最も一般的な意味の「激しい怒り」かもしれません。詳しい考察は歌詞の末尾をご覧ください。)
Tear this motherfuckin' roof off like two dogs caged
二匹の檻に入れられた犬みたいに、このクソな屋根を吹き飛ばせ
I was playin' in the beginning, the mood all changed
最初は遊びのつもりだったけど、今はすっかりマジになってる
genius.comの注釈の和訳Verse 3の冒頭3行の注釈

2回目のバトルでは、すべてがかかっている。だから、ジミー "B-ラビット" スミスがリーダーズ・オブ・ザ・フリー・ワールドのメンバーとバトルするとき、その緊張感はかつてないほど高まっている。
「ゲームは終わりだ」というのは、この曲がエミネムのキャラクターのB-ラビットについてだけではなく、彼自身の本音を語っているという意味もある。
I've been chewed up and spit out and booed off stage
ガムみたいに噛まれ、吐き出され、ブーイングされてステージから追い出されてきた
But I kept rhymin' and stepped right in the next cypher
でもライミングを続け、次のサイファーに参戦した
(※ cypher:サイファー、複数人が輪になって即興でラップをすること→MVでこのパートの時にやっていること)
Best believe somebody's payin' the Pied Piper
必ず誰かが笛吹き男に金を払うって賭けてもいいぜ
(※〔You〕Best believe:「絶対に~だ」など強い確信を表す。「信じるのがベストだ」ということから、相手に対して「賭けてもいい」というような断言になるかな?と…)
(※ 童話のハーメルンの笛吹きからの慣用表現“pay the piper”:対価を支払う、費用を負担する、がベースになっている。ここでは、必ず才能を認めてくれる人がいると確信している、という意味と推測。)
All the pain inside amplified by the
Fact that I can't get by with my nine-to-
Five and I can't provide the right type of life for my family
いろんな精神的な辛さがひどくなる 9時から5時の仕事では食っていけないし、家族をまともに養えやしないから
(※ get by:この文脈では「やりくりをする」「生計を立てる」の意味。withは手段を表す。全体で「~によってなんとかやっていく(なんとか生きていく)」)
'Cause, man, these goddamn food stamps don't buy diapers
だって、このクソなフードスタンプ(※食料配給券)じゃオムツも買えやしない
(※ Food Stamp:フードスタンプ。アメリカで低所得者向けに行われている食料費補助対策。公的扶助の一つ。対象は食料品のみ。)
And there's no movie, there's no Mekhi Phifer, this is my life
これは映画じゃないんだ メキ・ファイファーなんかいない 俺の現実なんだ
(※ メキ・ファイファー:“8 Mile”でエミネムが演じる主人公ジミーの親友役の俳優。MVでこのパートの瞬間に登場するドレッドの黒人男性。)
And these times are so hard, and it's gettin' even harder
それに最近は厳しいご時世で、さらにキツくなってきてる
Tryna feed and water my seed, plus teeter-totter
子どもを養おうと努力して さらにシーソーみたいにバランスもとらないと…
(※ feed and water my seed:子どもを育てる、養う、世話をする “seed”は「種」→「子孫」などの比喩的表現 他に「アイデアの種」なども考えられますが、文脈的にはこちらかな?と…)
 genius.comの注釈の和訳今回も彼はエミネム自身としてラップをしています。
彼は実生活の子どもについて言及していて、彼女をすばらしい子に成長させたいと願っています。(意訳)
Caught up between bein' a father and a prima donna
父親であることとプリマドンナ気質なこととのジレンマを抱えてる
(※ プリマドンナは男女問わず、気難しい、自己中心的、怒りっぽい人などを指す 直訳は「父親であることとプリマドンナであることとの間で捕らわれて動けない」という感じ MVではプリマドンナの歌詞の所からエミネムが電話に向かって激怒している場面に切り替わるのでこの意味で合っていると思います)
 genius.comの注釈の和訳 エミネムは、仕事と家族のバランスを取ることをシーソーに例えています。
一方では、彼の仕事は娘のヘイリーの父親であることであり、他方では彼はスーパースターになろうとしています。
プリマドンナ(イタリア語で「第一の女性」)はオペラの主役を指す用語ですが、エミネムが言っているプリマドンナとは、気難しく、自分の才能を過大評価している人のことを指します。
この歌詞は彼の映画のキャラクターについてではなく、実生活についてです。なぜなら映画の中のラビットには子供がいないからです。
Baby-mama drama, screamin' on her, too much for me to wanna
子どもの母親とのトラブル、彼女に叫ぶ もう、うんざりだ
(※ baby mama:主な意味は「母親だが、子どもの父親とは(未婚や離婚により)婚姻関係がない女性」baby mama drama:前述の女性と子どもの父親との間で起きやすい、養育や親権などをめぐるトラブル全般を指すスラング。ここでの“drama”は諸々のゴタゴタや修羅場的な状況を指す。ここでは“8 Mile”のジミーではなく、エミネムの実生活のことが描かれていると思います。MVで電話に向かって叫んでいるのは、おそらく、相手が元妻でそのあたりのことで揉めているということでは?)
Stay in one spot, another day of monotony's gotten me
同じ場所で繰り返される単調な日々
(※ monotony's=monotony has 直訳は「同じ場所にずっと居ること、またやって来る単調な日が俺に気づかせた…」ここでのanotherは「またか…(うんざり…)↓」というニュアンス)
To the point I'm like a snail, I've got
俺はまるでカタツムリかと気づく
(※ ○○ get □□ to the point ~:○○が□□に~ということを気づかせる)
To formulate a plot or end up in jail or shot
策を練らないと、ムショ行きか、撃たれて死ぬかだ
(※ I've got to ~ or ○○ or □□:~しなければ○○か□□だ)
(※ formulate:ここでは「計画などを綿密に立てる」)
Success is my only motherfuckin' option, failure's not
成功が唯一の選択肢 失敗は許されない
Mom, I love you, but this trailer's got
To go, I cannot grow old in Salem's Lot
ママ、愛してるよ でも、このトレーラーハウスからは出てかないと セイレム地区で年を取るわけにはいかない
(※ this trailer's got to go:this trailer has got to go このトレーラーは出て行かないといけない場所=居続けるべき場所ではないというニュアンス)
So here I go, it's my shot; feet, fail me not
だから俺は行くぞ これが俺の一撃だ 俺の足、しっかりしろ しくじるな
(※ fail ~ not:~(の期待)を裏切らないでくれ、~をがっかりさせないでくれ)
This may be the only opportunity that I got 
これが俺に与えられた唯一のチャンスかもしれないからな

[Chorus]
You better lose yourself in the music
音楽に没頭しろ
The moment, you own it, you better never let it go (Go)
この瞬間はおまえのもの 絶対逃すな
You only get one shot, do not miss your chance to blow
一発しかないんだ ブッ放すチャンスを見逃すな
This opportunity comes once in a lifetime, yo
チャンスは人生で一度きりだ
You better lose yourself in the music
音楽に没頭しろ
The moment, you own it, you better never let it go (Go)
この瞬間はおまえのもの 絶対逃すな
You only get one shot, do not miss your chance to blow
一発しかないんだ ブッ放すチャンスを見逃すな
This opportunity comes once in a lifetime, yo
チャンスは人生で一度きりだ
You better
絶対逃すな

[Outro]
You can do anything you set your mind to, man
心に決めたことは何だってできるんだ






※ タイトルやサビの“Lose Yourself”について 
現代的な自然な日本語で該当する言葉がなく、ちょっと苦し紛れの和訳になっています。(^_^;)
(ネットに「“没頭する”ってどう…?」という意見がありましたが、たしかに…) 
文脈により意味は変わりますが、この曲での意味はスポーツなどでよく言及される“フロー”や“ゾーン”の状態と思われます。 
フローやゾーン状態のときに経験する「自己認識感覚の低下」→日本語で言う“無我の境地”や“忘我状態”がここでの“Lose Yourself”だと思います。
(ポジティブな意味であり、辞書の上位の「自分を見失う」や「道に迷う」などのネガティブな意味ではありません。) 
他の和訳としては「夢中になる」「全身全霊を捧げる(傾ける)」「人生を捧げる(懸ける)」「全力を懸ける(尽くす)」…などが考えられます。 
説明としては
「我を忘れるほど没入する」
…というのが近いでしょうか?
要は“フロー”や“ゾーン”ってことですが、歌詞としてフィットする言い回しを見つけるのは難しいところです…。(^_^;)
(※ 念のため… 歌詞の中の“flow”『フロウ』はラップにおける“節回し”的なことを指しており、心理学的概念の「フロー」とは別物です)
 



※ I'ma change what you call rage
直訳すると「俺は人々が“レイジ”と呼んでいるものを変えてやる」
“rage”は文脈により様々な意味が考えられます。
名詞で最も一般的なのは「激しい怒り」
または“激しさ”や“猛烈さ”の単語の核となるイメージから、何かに取り組むときの並々ならぬ決意といった感じで「情熱」「熱意」「真剣さ」「欲望」などの意味を持ちます。
他に「大流行」や羽目を外す「パーティー」的なものを指す場合も…
この文脈からは完全に決めきれないのですが、エミネム自身の背景や“8 Mile”のストーリーを考えると、「怒りを昇華させる」的なことかもしれないし、その前の“No more games”「ゲームは終わりだ」と同じ行の前半と後半が対になっていると考えると、“game”と“rage”が対義語になっている可能性も高いかな?と…
“game”が「遊び」で“rage”が「本気」「マジ」のような…
(※なんとなくエミネムのリリックの傾向から)
そうすると「俺が本気の意味(定義)を変えてやる」→「俺が本気出したらヤバいからな!」「俺の本気はお前らの予想を遥かに越えてくるぞ!」みたいになるかな…?
次の行が
Tear this motherfuckin' roof off like two dogs caged
二匹の檻に入れられた犬みたいに、このクソな屋根を吹き飛ばせ
…となっているので、ともかく“激しさ”や“猛烈さ”、“本気度”のような様子を表しているのかなとも思います。 

…この辺はネイティブスピーカーの感覚がないと解明は無理そうです。(^_^;)
(お好みの意味を当てはめてください…💦)


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参考動画

歌詞の細かいニュアンスも含めて、ネイティブスピーカーが解説しています。“Lose Yourself”に関してはVerse 1のみしか解説されていないのが残念ですが…。(むしろ、それ以降が解釈がむずかしいのに…泣。もしかして、ネイティブスピーカーでも解釈が別れてしまったり、ヒップホップの用語などがむずかしいのかもしれません…。)
 



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個人的余談ですが、私の大好きなリリー・フランキーさんが昔からよくラジオでかけている(&車の中でも流していると当時言っていた)曲なので、現在放送中の「スナックラジオ」のリスナーさんにも届けばいいなあ…と思ったり…。(切望)

リリーさんのお気に入りの曲の和訳の第一弾は以前に訳した、Everything but the girlの“Apron Strings”です。この曲と真逆の方向性w

全然ちがう二曲だけど、両方とも私も大好きな曲で、大好きなリリーさんがこの曲たちを長きに渡って大切にしてくれていることがとてもうれしいヘビーリスナーですw