日記「今日見た映画 2014」74『ROUTE 42』 | やりすぎ限界映画入門

やりすぎ限界映画入門

ダイナマイト・ボンバー・ギャル @ パスタ功次郎

■「やりすぎ限界映画工房」
■「自称 “本物” のエド・ウッド」


■『ROUTE 42』
☆☆☆☆[80]

2012年/日本映画/95分
監督:瀬木直貴
出演:菊池亜希子/高岡蒼佑/武田航平/小野真弓/小市慢太郎/品川徹/河原崎建三/金沢碧/矢田亜希子/大塚良重/山村美智/水口晴幸/鶴田さやか

■2014年 劇場公開作品 74本目

[「菊池亜希子」の「映画」9作目]



「菊池亜希子」の「映画」9作目『ROUTE 42』。「自殺」したい3人の若者が集まり、三重県の熊野の「国道42号線」にあると言われる「根ノ国」を目指すロードムービー。

[「自殺」を実行する勇気は絶対出ない]



僕も「自殺」したい心境になることはあるが、“本気” で、「自殺」を実行する勇気は絶対出ない。



僕は「正気」の人間に絶対「自殺」はできないと思う。「本当に自殺できる人間」は「正気を失ってる人間」だと思う。「通り魔」をやって自殺する人間がいるように、「正気を失ってる人間」でなければ自殺できないように思う。あるいは宗教思想において、崇高な信念を持つ人間にしかできないように思う。

[「自殺」するしかないほど辛いこと]



“本気” で、「自殺」するしかないほど辛いことって、現実にどのくらい存在するかを考えてしまう。龍也は恋人の陽子(菊池亜希子)が死んで生きる希望を失うが、本当に「自殺しなければならない」までの苦しみなのだろうか? 陽子と「くりそつ」な友梨(菊池亜希子)と、龍也の友達にも同じことを思った。



もし「妻」や「恋人」が死んだとして、僕は自殺できないだろう。確かに哀しいだろうが、それで本当に自殺したら、家族や親戚、職場の人間などにどのような影響を及ぼすか? そこまで考えたら、自分勝手なマイナス思考で自殺などできない。



龍也はこの先「80年の生涯」において、本当に、「陽子」以外、「生きる希望」を他に何も見出せないのか? 人間の「80年の生涯」で、「生きる楽しみ」は「陽子」以外、本当にそれしかないのか? 「友梨」では幸せになれないのか? 逆に僕は、「友梨」は「陽子」に劣るのか? 不幸な友梨を助けてやるために、死のうとした残りの命を友梨のために生きれないのか? 僕はそう考えてしまう。生きてれば何か他に「楽しいこと」が、絶対あるのが人間だと僕は思う。

[「命」の尊さ]



3人は自殺を思い止まり死なずに助かるが、友梨が龍也のもとを去って行くラストも「かなり」「不安」が残った。一人になった友梨はまた自殺するかもしれない。そう思うと見てて「不安」が消えない。龍也と友梨が生きる希望を見出す話にならないかと、見てて願ってしまった。



『ゼロ・グラビティ』のような、「逆境」の中で全力で「生き延びる」人間の姿を見せる映画と比較し、「命」の尊さと、「自殺」について考えてしまった。


[Previous]
日記「今日見た映画 2014」71『がじまる食堂の恋』
日記「今日見た映画 2014」72『エクスペンダブルズ3 ワ…』
日記「今日見た映画 2014」73『百円の恋』
日記「今日見た映画 2014」74『ROUTE 42』
日記「今日見た映画 2014」75『好きっていいなよ。』
[Next]

画像 2019年 6月