子育てを振り返ってみた 6. | ブログ.

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事実は小説よりも奇なり.
Truth is stranger than fiction.

息子りんの絵と猫と, 愛する人生と.
Rin’s arts,cats,and loved life.
























息子は小さい頃人の名前をあまり覚えなかったので 、小学生になって「誰と帰ってきたの?」「男」「女」と言い、テレビのニュースキャスターも、「今日の男の洋服は違う」と言い、わたしはそれが大好きだったが、この二人は相思相愛だったから、息子も名前を覚えていた男の子で、最近わたしも、人の名前が覚えられず、「男」「女」の領域にきた 笑











そして息子が障害を負い
その後狂ったようにリハビリを三年半し 
そこでの体験や学びが終わり一段落した
息子が幼稚園年長にあたる夏休み前に
息子にはそろそろ社会生活が必要だと思った










そしてわたしも25年前に卒園し 
長女も次女も卒園し
息子も健常ならそこに通う予定だった
家から徒歩2、3分にある公立の幼稚園
ふとある日突然わたしは行った










そして初めて会う園長先生や
昔から知っている大好きな先生らの前で
わたしは息子のこれまでのことを
時折涙を流しながら話すと、園長先生は
「お母さん頑張ったね…」
と言ってくれわたしは涙が止まらなくなり













「よし!りんくんを園に入れよう!
先生は○○先生で!」
と娘たちの担任でもあった
わたしも子ども達も大好きな先生の名前を言い
わたしもびっくりするほどの速さで
入園が決まった










そして更に
「補助の先生が間に合わないからしばらく
お母さんも一緒に通園してほしい」
と言われ
それはわたしの予想外で想像以上の願いで










他にもわたしたちと園の願いが
面白いくらいに一致し
もうそれはモーゼが海を割ったように
願いが一切の障害無くこれでもかと叶い
わたしたちは夏休み明けから通園を始めた











そして息子は
女の子のままごとには
いつも赤ちゃん役で参加し
ケイドロでは先生と手を繋ぎ逃げ回り
花いちもんめは
いつもわたしも一緒にし










わたしは先生ではないけど
お母さんっぽくもなく
そこでは先生の話を一緒に聞いたり
一緒に歌を歌ったり工作をしたり 
分からない事は園児たちに聞き  
時には園児のようだった 笑














そして息子は
誰にも誘われなければいつも
ジャングルジムに登り
足をブラブラさせて座っていて
わたしはいつもそれを
桜の木の下で黙って見ていた












するとたまに女の子が
一人で息子に寄ってくることに気づいた
さらに観ていると
お友だちと喧嘩をした子が
息子に寄ってくることがわかり











わたしは息子は
人のお世話になるばかりではなく
人の役に立っていて
しかも息子はそれをしようとしているのではなく
存在するだけで自然にそれが起こっていて
それに気づいたときわたしは泣いた














そしてその10年後
園長先生や教育委員会の先生が
「園児に馴染む凄いお母さんだ」
と当時そんなわたしを見ていたことを知った















この幼稚園の食育の取り組みをある日ケーブルテレビが取材に来て、畑で作った野菜を収穫し調理し食べていたら、たまたま息子にマイクが向けられ、「あ、この子話せないんです」と言ったら、わたしにマイクを向けられ話したら、それが番組でかなり流れたらしく(当時ケーブルテレビは見られず後から先生かどなたかに見せてもらった)、それが先生が言って欲しい内容が全て詰まっていて素晴らしかったと、皆に大絶賛された












そして
息子が小学校になると
何年間か行きは通学団に付き添い
何年間か帰りも毎日息子を迎えに行き
その行き帰りもよく近所の子どもたちと
一緒に過ごし仲良くなり









そして息子が小学生になると
その小学校で募集があり
わたしは週に1、2日1、2時間
学習ボランティアとして
今度は小学校にも行くようになった











そして
何年生の何の授業が良いかと尋ねられ
「わたしは何年生の何の授業でも
支援学級でも家庭科でもなんでもいい
特にヤンチャな子が得意です
と言うと










ヤンチャな子たちは無理だという
ボランティアさんがほとんどだったらしく
物凄く喜ばれ
よくそういうサポートに付いていて
それは本当に楽しい時間だった











するとある日の夕方息子と
田んぼに囲まれた農道を車で走っていたら
息子が
「突然ぼく降りる!」
と言った










そして
そんな事はしょっちゅうで
いつもならその都度出来る事を精一杯し
その場を過ごすのだが
その日はわたしは限界で










「そんなに降りたいなら降りたらいい!!」
と言って息子を見晴らしの良い
田んぼの真ん中に
降ろしたことがあった










でももちろん立ち去らず
車の中から息子を見ていたのだが
なぜかわたしは
夕方で道に高い草が生い茂っていたからか
小柄な息子を一瞬で見失った











そして探しながら
辺りを見回したら校区外の夕暮れに
学校でも有名で先生も手を焼く
たまにうちに遊びにくる息子の友だちで
学習ボランティアでもよくサポートする
ヤンチャな兄弟に偶然出会った











だからわたしが
「りんが迷子になったのりんを探して!」
と言うと二人は
「分かった!」
とすぐに手分けをして探してくれて










そしてしばらくして
近くにあった
息子が元夫とよく行くビデオ屋さんから
「おばちゃんいたよ!」
と息子を探してくれたことがあり










わたしは
彼らに何度も何度もお礼を言い
翌日わたしは校長先生に
どれだけ彼らの逞しさと優しさに
助けられたかを話すと










校長先生はすぐに彼らに話し
お礼を言い褒めてくれたようで
彼らはその後小学生の間も
ヤンチャな中学生になっても
ずっと息子を大切にしてくれた














他にもある日、背が高く授業を静かに聞いてくれる大人しい女の子に、「いつも静かに授業を聞いてくれてありがとうね」というと初めて言われたようでびっくりしてわたしを見たり、「問題の回答が終わり、先生に丸つけをして欲しい生徒は手を挙げてね」と先生が言うと、ずっと黙って手を挙げ続け、なかなか先生に気づいて貰えない生徒がいたので、「はい!」とか「先生!」 とか言っていいからねと言うと、びっくりして頷いた生徒がいて、それを学習ボランティア日誌に書き校長先生に話したら、「そんな事言ってくれたの!そんな事言ってくれる人なんかいないわ」と喜んでくれ、その学校で学習ボランティアのテレビ取材が来た時も、50人くらいいるボランティアさんの中で、選ばれて何かを話したことがあった(でも結局テレビ放送されなかったと思う)()










そしてその頃
精神世界やスピリチュアルに
どっぷりだったわたしは
覚醒、目覚め、ワンネス体験
増えていて








だからある日
覚醒した状態であるクラスに行くと
支援学級にも所属する女の子が
後ろにいるわたしを一瞬で見つけ
手を振り始めた










そして授業中もずっと手を振り続け
休み時間になって彼女が教室を移動するときも
ずっと微笑みながら手を振り続け
そして廊下に出てからも
廊下と教室の間にある窓から
手を振り続け移動し













そして彼女は中学校で会っても
養護学校の高等部で会っても
ずっとわたしに微笑み続け










その後たまたま彼女が勤める
野菜販売所で会ったときも
じっとわたしから目を逸らさず
やっぱり彼女は嬉しそうだった













野菜販売所で会ったときは、同じような感覚で生きる、尊敬しかない親友と一緒だったので、彼女はさらに嬉しそうだった()










そしてわたしは
長女が中1、次女が小5、息子が小3のときふと
「カウンセラーをしたいな…」
と思った










そしてそう思った瞬間
知人のスクールカウンセラーさんから
「中学校の心の相談員をしませんか?」
というメールがきて
わたしは週に3、4日3、4時間
今度は中学校に通うようになった 










そしてそこでわたしは
先生でもなく保護者でなく
大人でも女でも中学生でもなく
ただ人間として〝本音で生きる〟と決めた










そしてそこは
絨毯が敷かれ広々としていて
エアコンもソファーも漫画もあり
とても快適な寛げる空間で
相談室なのに相談されたことはほぼなく
皆が思い思いに集まり寛ぐ場所だったので











「ただいま!」
と言う生徒には
「おかえり!」と言う
お母さんのような存在だったが
ほとんどは
「いらっしゃい!コーヒーもお酒も無くてごめんね」
と言いながら笑う
スナックのママみたいだった 笑













そしてある日
生徒たちの間で喧嘩が始まり
しばらく黙って見ていたが
それは体の大きな男子達の
手の出る大喧嘩だったので












わたしは
「お前ら何やっとんのやー!
自分を大事にせんかー!」
という声が飛び出し 
生徒たちに怒鳴った












すると生徒たちは
一瞬で喧嘩を辞め
翌日皆がわたしの元に謝りに来て











それまでその相談室には
教室に居づらかったり
どこかしら何かしらに
問題を抱えていそうな生徒たちが
わたしの周りを囲み
最初は一人ずつが対わたしとしか
関係を結べないような状態だったが










その日以来
一瞬で彼らが大人になり
そして気づけば彼らが
わたしが居なくても繋がり始め
わたしはその中心で
ただ笑って見ているだけになった
















たまに相談員の時の生徒たちに会いたいなと思い、多分わたしがそう思う時は、彼らもそう思っている時なんだろうなといつも思う









そして
息子に絵の才能が現れた一年半後
看護師をしている友人がいつも
現場で能力を無限に発揮しているのを見て
わたしの現場は
家庭でもあるが学校だなと思った












そしてまた母校で
学習ボランティアをしようかなと思ったが
息子が小学校の時の支援学級の先生で
わたしとがかなりかなり深い友だちが
別の小学校の先生をしているので
ふとその学校でもいいなと思ったその夜
二ヶ月ぶりくらいに彼女から連絡が来た










それは
ゲストティーチャーとして
息子とわたし二人に小学校で生徒たちに
話をして欲しいという依頼で











そして
まず彼女と二人の打ち合わせが始まり
彼女がわたしの存在や
生き方を褒めてくれ
泣いた











そして
その学年の先生との打ち合わせでも
女の先生らはわたしの話に感動してくれ
お互い涙を流し











そして若い男性の先生には
スナック愛子の話をしたら
「学校でスナック愛子いいですね」
と盛り上がった 笑












そして当日は
前日美容院に行ったわたしに息子は
「お母さん可愛いよ」
と言い
少し緊張するわたしに
「大丈夫」と言い
それはその時本当に欲しい言葉だったので
わたしは今まで感じた事のない次元の
嬉しさと大安心で泣きながら学校に向かった











そして
息子の絵をたくさん飾る空間の中で
息子が絵を描き
皆さんに視覚や聴覚だけでなく
触覚など全ての感覚で感じて貰えたらと
息子の絵の道具を触って貰う時間も作った












そして息子が絵を描く横でわたしは
「誰もの中に既に輝くものがあるよ」
ということや
昔全盲で字をほとんど書けない息子が
今目と手を使って絵を描くように
「長所だけが大切ではなく短所も大切なんだよ」
ということや
息子がコンビニの皆さんにお世話になりながら
成長してきた過程などを話し













生徒たちは皆キラキラとした目で
それを見たり聞いたり感じたりしてくれて
わたしは本当に幸せで胸がいっぱいで
皆さんに会えて本当に嬉しく
「皆さんがキラキラ輝いて見える」
と言った










そして
お話も絵も質問も終わると
「息子が言いたい事がある」と言い 笑
ドキドキワクワクしながら待っていたら
息子は朝のワイドショーの占いが好きなので
それを話し始めたら
皆口々に参加し本当に楽しそうで










この時初めてお会いした校長先生は
「お母さんの生き方に感動した」
と涙ぐんでくださり
わたしは最初このお話を貰ったとき
何かを教えたいというより
皆さんと分かち合いたいと思ったので
願った通りになったなと思い
こうして先生の仕事が終わった














ゲストティーチャーの時の絵はその学校に寄贈し、学校に飾っていると写真を送って貰い、その時の感想もたくさん頂き、その時の壁新聞も作って貼られているという()










そして、そういえばわたしは
息子の中学校の修学旅行にも
「男性教諭の数が足らないから
りんくんと一緒に宿泊してくれませんか?」
とお願いされ楽しそうだったので
その学校の支援学級のお母さんの中では
ただ一人付き添っていて










そこでも
ホテルの部屋は息子と二人だったが
他は息子には付き添わず 
現地に遊びに駆けつけてくれた友人と
わたしはわたしで観光などを楽しみ 











その修学旅行で
先出のヤンチャな兄弟の一人と会ったら
腰パンでペコッと頭を下げてくれ











さらに
去年の冬友人の小学二年生の子どもで
わたしの親友でもある女の子の付き添い
親でも児童でもないのに学校に登校し 
その子や先生たちと
深い分かち合いがあったこともあり












このようにわたしは
資格も学歴もない普通の主婦なのに
なぜかは分からないが
いつも学校や先生や子どもたちに縁があることが
本当に面白く











次はどんな学校や先生や子どもたちとの
縁があるのかいつも
楽しみにしている











幼稚園のお友だちも先生も皆元気かなー。また会いたいなー。いつか会えるといいなー。






















◆息子の人生に焦点を合わせた
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