自叙伝 1. | ブログ.

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事実は小説よりも奇なり.
Truth is stranger than fiction.

息子りんの絵と猫と, 愛する人生と.
Rin’s arts,cats,and loved life.












息子
生まれたのは
助産所だった











1999年の冬
助産所の畳の上で











4歳の長女
2歳の次女
わたしの母が
見守るなか











息子は
生まれた











それはまるで
儀式のような
静寂で











二人の娘たちも
息を飲むように
それを見守り











外では
電車の音だけが 
響いていた











そして










わたしは
神様の手伝いを
しているだけや










と言う
三千人以上の赤ちゃんを
取り上げてきた










米寿を過ぎた
助産師さんの











ハッとするほど
美しい
輝くような手で











小さな小さな
息子は
取り上げられた











そして
息子が
お腹にいるときに










7回も8回も
男の子の夢を
みていた通り











生まれてきた子は
男の子で











生まれたとき
ふと
夫をみたら










夫は
静かに
涙を流し











自宅で待っていた
父は











姉、わたし
4人の女の孫が
続いたあとの
待望の男の子に











まるで
自分が
産んだかのように
喜んだ











そして
わたしはなぜか
息子の名前を
決めるとき












夫だけでなく
4才の長女と
2才の次女の
意見も聞いた














そして
夫とわたし
だけでなく










小さな
長女と次女と
人で














息子を











凜(りん)












名づけた