一日一回のランキング投票にご協力ください。
↓クリックで投票完了↓
今日の内容は、昨日の記事をじっくり最後まで読んで頂くと話が入ってきやすいと思います!
▶マスクに付かない?【マキアージュ ドラマティックヌードジェリーBB】検証!告知情報との矛盾も…
資生堂さんが11月にプレスリリースを発表して話題になった商品、
「油や界面活性剤に頼らない世界初の技術!」と銘打っていたにも関わらず、
実際の製品を検証したところ油も界面活性剤も配合されており、
そればかりか世界初の技術自体が界面活性剤の作用に頼ったものだった…
という何ともモヤッとする顛末でした。
ただ、
今回はたまたま有名企業の資生堂さんが出した商品で、かつ一時期SNSでもかなり話題になっていたから僕の目に触れたわけですが
実はこういった例って他にも沢山ありまして…
今日はどうしてこういった事例が発生するのか?
今回問題の発端になった
【プレスリリース】
というものの特性や注意点について詳しくお話していきたいと思います。
◎「プレスリリース」とはそもそも何なのか?
プレスリリースとは、
簡単にいえばメーカーが何か商品を開発したり、研究して明らかになった内容を報道機関向けに資料を作成して、それを報道してもらったものです。
例えば
PRTIMESというサービスがよく利用されているので、
今日発表されたばかりのプレスリリースから2例紹介しようと思います。
▶澄みわたるような透明感を目指す美白※1美容液 ポーラ、新「ホワイトショット CXS」誕生
▶HYUNJIN C&T、医療用大麻を含有した化粧品HEMPEAKライン、日本販売開始
商品発売の告知のような内容ですね。
いずれも同じようなプレスリリースのようで、実はだいぶ傾向が違っているのですが、
一旦触れずに先に進みたいと思います。
あとは、以下のような研究報告みたいなものもプレスリリースで発表されるケースもありますね。
▶微細藻類ユーグレナ由来化粧品原料が、肌の免疫力を高め、肌トラブルの予防や保湿力の向上に寄与する可能性を確認
研究報告のケースも結構厄介な利用のされかたをするので、
それも後ほど軽く触れたいと思います。
◎かずのすけは「プレスリリース」を全く信用していない
まず最初に、
僕はこういった「プレスリリース」の情報は基本的に信用しないようにしています。
もちろん中にはとても信用度の高いプレスリリースもありますが、
プレスリリースの特徴を考えると
どんな内容・どんな会社のリリース情報であっても過信は禁物だと考えています。
◎「プレスリリース」は【広告】ではない?【広告】の特徴
まずこれらの「プレスリリース」は一般の方が見ると、「広告」のように見えると思いますが
厳密には「広告」とは違うというのがポイントになります。
広告というとこんな感じのものです。
「商品を販売する」という明確な目的があるもので、
商品発売前後…基本的には発売後に展開されます。
そして、化粧品の広告は一般的に【薬機法】という法律に準拠して作成される必要があります。
また、それに加えてどんな商品も【景品表示法】という法律に従って広告を行う必要があります。
薬機法は詳しい内容は色々ありますが、
「肌を再生します」とか「抗老化」とかそういうことは言ってはいけません。
あとは、景品表示法では
「優良誤認」や「有利誤認」などの「不当表示」が行政指導の対象になります。
例えば「界面活性剤不使用!」と書いて界面活性剤がモリモリ入っているとしたら、
それは明らかに嘘っぱちを書いていたことになりますよね。
明らかに本来の内容よりも優れた良いものだと思わせる広告表示は
「優良誤認」という不当表示に当たるというわけです。
こういった感じで「広告」として作成されるものは、
薬機法や景品表示法に従ったものでなければ行政指導などペナルティを受けます。
ただし、広告のルールはあくまで通報制のため、すべての広告がこれに準拠しているとは言えない状況です。
場合によってはこういったルールを無視した酷い広告をしているメーカーもあります。
とはいえ、「大企業」であればあるほど、行政の監視は厳しいため
大企業は広告の内容も厳重にルールに則って作成していることが大半です。
(稀に攻めてくることはありますが、まぁ大体は看過できる程度)
◎薬機法や景品表示法に従わなくても良い?【プレスリリース】の注意点
一方で、
【プレスリリース】は「広告」ではありません。
厳密には広告と見なされる可能性はありますが、
「広告ではない」という主張が通りうるかなりグレーゾーンの資料なのです。
そのため、
必ずしも薬機法や景品表示法に従う必要がない、と考える企業も多いのです。
厳密にはこちらの【広告3要件】を満たせば広告と見なされるため、広告と捉えるメーカーも多いです。
1)顧客を誘引する(顧客の購入意欲を亢進させる)意図が明確であること
2)特定医薬品等の商品名が明らかにされていること
3)一般人が認知できる状態であること
例えば先程のPOLA社のプレスリリースは
▶澄みわたるような透明感を目指す美白※1美容液 ポーラ、新「ホワイトショット CXS」誕生
明らかに薬機法を意識して作成されており、大変クリーンなリリースだと感じました。
(ぜひ目を通してみて下さい)
おそらくPOLA社はプレスリリースも「広告」と見なされる可能性が高いと解釈していると思います。
(他にもしっかり法規準拠で書かれているプレスリリースは多いですよ)
しかし、
プレスリリースは、大抵の場合は商品が発売する数ヶ月前などに先行して発表されるものです。
そのため、プレスリリース発表の段階では、商品自体が発売しておらず、
1)の「顧客の誘引」というのが現実的に不可能な場合も多いです。
実際にはその時の印象が大きく消費者に残ることで、発売後に後追い的に広告的な効果を発揮するのですが、
少なくともリリース発表時点では「広告」とはいえない、と判定できるのです。
また、実際にプレスリリースでは商品購入へのリンクを掲載していなかったり、「購入してね」的な文章を書かないことで、
これは広告ではない、と主張できるように構成されているリリースも多いです。
そのため、場合によっては薬機法や景表法を逸脱した表現が普通にまかり通ります。
その例がこちらですね。
▶HYUNJIN C&T、医療用大麻を含有した化粧品HEMPEAKライン、日本販売開始
EMPEAKトナーの次の段階に使用し、
シナジー効果を出せるHEMPEAK Rセラムは、皮膚組織を強化し、肌の弾力アップと再生を促進させる。肌の内側のつっぱりまで緩和する複合的なケアによって、肌のキメを滑らかに整え小じわを改善し、最適な肌バランスに整えてくれる。乾燥した肌に潤いを与え、肌バリアを強化し、メラニン色素沈着を防止して、肌のトーンを明るくする。
HEMPEAK Rセラムと同じく、キメと小じわを改善することが期待できる‘Rライン’の、HEMPEAK Rクリームは、毎日ダメージを受ける肌バリアを保護し、崩れた防御壁を回復させる再生クリームだ。細胞に作用して、肌の弾力としわ、老化防止、抗酸化、抗炎症作用、肌の再生に効果がある。
ざっと太字部分は「広告」であれば全部薬機法違反ですが、
そもそも広告とみなされるかがグレーゾーンの「プレスリリース」なので、確実に違反とも言い切れません。
(公式ホームページのリンクが貼ってあるし既に発売しているので、僕だったら広告と判定しますが。ちなみに公式サイトの広告はプレスリリースより真っ黒くろすけでした。笑)
まぁこの後者は内容がひどすぎますが、
広告と見なされないと考えて、わざとこういったかなり攻めた表現をしているプレスリリースも非常に多いのです。
そしてこれは大企業でもやる時はやります。
(基本的には中小メーカーですけどね)
うまく広告の抜け道をついて、言い逃れできるように構成してあったります。
◎前回の資生堂の例は?
前回の資生堂さんの例も、
プレスリリース段階では「油や界面活性剤に頼らない新技術!」と謳っていたので
人によっては「ノンオイルで界面活性剤フリーなんだー!」と思って買ってしまう場合もありそうですが、
実際には普通に油も界面活性剤も入っていて
下手したら優良誤認の可能性もありますよね。
(「頼らない」だから「不使用」とは言っていません、がまかり通る可能性もありますけどね;)
でも、実際には製品そのものの「広告」にはそういった内容(油や界面活性剤に頼らない云々)は一切書いていないんです。
▶マキアージュから、世界初の成分アプローチを搭載したマスクにつきにくい「ヌードジェリー BB」登場!
▶マキアージュ ドラマティックヌードジェリーBB
だから、プレスリリースは広告ではないから…と、そういうことなのかもしれません。
◎「プレスリリース」はいくらでも言い逃れができるし情報の確度も高くないので、、薄い目で見送りましょう
というわけで、
資生堂さんがどういうつもりであの一文を書いたのかはよく分かりませんが、
別に違反とは言えないと思います。「広告」はしっかりしているので。
ただ消費者からすると、非常にモヤッとしたものが残るのは事実ですよね。
大企業であればこそ、信頼性の高いプレスリリースを常に心がけてほしいなととても強く思います。
なんにせよ、プレスリリースはあくまで
企業側が報道機関に資料を提供して報道してもらっているものですから、
内容に誇張表現があったり、大げさなことが書いてあることがとても多いです。
先程ちょっと紹介した「研究発表」みたいなのもそういう傾向がありまして、
ちょっと学会発表しただけの内容を大げさに書いて世界初の偉業みたいに書いてるものも結構あります。(「発表」自体は誰でもできますからね。それが評価されるかどうかは別の話。)
(「○○がコロナウイルスに効く!」みたいなのも、PRTIMESのプレスリリースで発表されて無駄に話題になってたことが結構ある)
そしてその後その結果に関係する商品を発売して一山儲けよう!みたいなことがちょくちょくあります。
実際にはプレスリリースは第三者の査読も無いし、結果の見せ方とかも操作し放題なので、
本当に研究発表のリリースほど信用ならないものはないと僕は思っています😅
化粧品のリリースも含めて、
「へ~そうなんだ~」くらいに捉えて、
薄目で見送るくらいが丁度いいですよ…。。笑
ぶっちゃけ無法地帯ですからね。
ちなみに化粧品のプレスリリースの場合は、全成分表まで公表していたりするとかなり信頼度は増しますね。(ほとんど無いですけどね!)
というわけで、
プレスリリースの情報は安易に真に受けないように。
…今日は以上です!
吸収剤&酸化亜鉛フリー!最高指数UV下地【セラネージュ ハイエンドカバーUVベース】7/15発売【詳しくはこちら】
敏感肌のエイジングケアに!【セラシエルレッド モイストクリーム】発売!【詳しくはこちら】
オンラインストアURL:https://cores-ec.site/ceralabo/
超ベテランコスメ開発者と手掛ける魂の合作【美肌成分事典】10月19日発売!【詳しくはこちら!】
【秒でわかる!最強の家事-暮らしは、化学でラクになる】発売中! 【詳しくはこちら!】
【オトナ女子のための美肌図鑑】ベストセラー10万部突破!【詳しくはこちら!】
▶メイクも化学で徹底解明 【オトナ女子のための美容化学 しない美容】 大好評発売中!!
▶かずのすけがマンガに!【かずのすけ式美肌化学のルール】の紹介
▶究極の美肌法を徹底収録!【どんな敏感肌でも美肌になれる!オフスキンケア】の紹介
<公式ホームページ> ブログを見やすくまとめています!→詳しくはこちら!
【かずのすけのおすすめ化粧品まとめページ】
かずのすけが実際に使用している商品や四つ星&五つ星の商品をまとめています!
詳しい利用法について→こちら
オススメの解析
かずのすけ
Facebookページも宣伝
かずのすけ公式Facebookページのいいね!もお待ちしてます!
解析依頼はここから
※アメンバー限定です。
【かずのすけのブログ検索】
コメントや古すぎてAmeba検索でHITしないものも検索できます!
(バナー用画像↓ 加工OK!)