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ビオレ UV アスリズム サンバーンプロテクトミルク 成分解析
皮膜力:★★★☆☆
テカリ防止:★★★★☆
ツヤ感:★★★★☆
伸びの良さ:★★★★★
落とし易さ:★★☆☆☆(クレンジング推奨)
紫外線防御:★★★★★+(SPF50+/PA++++)
敏感肌適正:★★☆☆☆
酸化安定性:★★★★☆
しっとり感:★★☆☆☆
サラサラ感:★★★★★
価格適正:★★★☆☆(60ml:2530円)
ビオレ史上最高クラスのUV防御力を誇る「アスリズム」シリーズから、
今年の3月に新発売したのがこちらの
「ビオレ UV アスリズム サンバーンプロテクトミルク」 です。
サンバーンプロテクトミルクはこれまでのアスリズムと少し違ったコンセプトの製品で、
「じりじり強烈な太陽光から肌を守る」
「ビオレシリーズ唯一 近赤外線ブロックフィルターTeck採用」
という特徴があります。
太陽光は紫外線以外にも「近赤外線」という光線が含まれており、
この近赤外線は日焼けにはさほど影響しない※ものの、
(※研究によると皮膚表面の酸化反応を促進する可能性が指摘されている)
紫外線に比べて温度的に「温かい(熱い)」と感じる光線として知られています。
太陽光を受けてジリジリとした「熱さ」を感じる要因を、近赤外線だと仮定して、
その対策として「近赤外線ブロックフィルター」というのを搭載したのがこの日焼け止めです。
近赤外線のカット力は、第三者機関の指標に基づき
最高★★★★中の「★★★☆」に該当するそうです。
→花王 公式ホームページより
紫外線防止指数はSPF50+/PA++++と最強数値であるのに加え、
第三者機関の評価に基づく近赤外線カット効果も持ち合わせているという
かなり最新鋭のテクノロジーを詰め込んだ日焼け止めと言えると思います。
大変素晴らしいですね!
では、実際に成分も見ながら考察をしていきたいと思います。
全成分は以下のような感じになっています。
原材料・成分
ジメチコン、酸化チタン、エタノール、水、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、水添ポリイソブテン、パルミチン酸イソプロピル、(メタクリル酸ラウリル/メタクリル酸Na)クロスポリマー、酸化亜鉛、安息香酸アルキル(C12-15)、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、PEG-3ジメチコン、水酸化Al、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、グリセリン、アルキル(C30-45)メチコン、DPG、オレフィン(C30-45)、(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー、メチコン、ポリシリコーン-9、4-t-ブチルシクロヘキサノール、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、シリカ、ポリヒドロキシステアリン酸、酸化スズ、酸化鉄、乳酸メンチル、メントール、タルク、BHT、フェノキシエタノール、香料
(太字:紫外線防止剤)
ベース成分には「ジメチコン」が筆頭成分として配合されています。
これはメイクアップのベース成分にもよく使われるシリコーン基剤で、
ウォータープルーフ日焼け止めなどの耐水性の皮膜を形成したり、
あとは紫外線散乱剤などの粉体の分散媒としてもよく利用されます。
そして、実はビオレUVシリーズとしてかなりの異彩を放っているのが、
次に配合されている「酸化チタン」です。
実際には酸化チタンをベースに配合している日焼け止めは各ブランドの高価格帯の日焼け止め等を調査すれば別にそんなに珍しいとも言えませんが、
ビオレUVシリーズにおいては、現在では全部で16商品ほど上市していますが
そのうちベース成分として酸化チタンを配合している製品は
意外にもこのサンバーンプロテクトミルクのみなのです。
つまりこの「酸化チタン」の配合にはかなり大きな意味があると予測できます。
結論を先に言ってしまえば、
冒頭で説明した【近赤外線ブロックフィルター】というものが、
主にこの酸化チタンによって形成されていると推測できます。
実際、だいぶ前から粉体原料メーカーが「赤外線遮断酸化チタン」などを製品化していますし、
粒子径の大きな酸化チタンが赤外線の反射効果を持つというのは、
(すべての酸化チタンではなく粒径の大きなものに限ります)
業界ではそれなりに知られた話でもあります。
今回のアスリズムさんでは、赤外線カット酸化チタンを主成分配合したことで、近赤外線のジリジリした熱さを軽減しているということのようですね。
その先の成分を見てみると、
エタノールが配合されています。揮発成分で、皮膜形成を早めます。
「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」は紫外線吸収剤で、
酸化チタンでは弱い紫外線防止効果を補強しています。
その他にも「酸化亜鉛」、「ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル」、「ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン」なども紫外線防止剤です。
赤外線カット酸化チタンは、赤外線の遮断効果は高いですが紫外線のカット効果が落ち気味になります。
そこで複数の紫外線吸収剤をブレンドすることでその不足分を補っています。
吸収剤と散乱剤計5種類配合で、
紫外線防止効果はSPF50+/PA++++で最強クラスです。
また、赤外線カット酸化チタンは粒子径が大きいためやや白っぽくなりやすい特徴があります。
その点をカバーするために、本品にはベージュの着色(酸化鉄)が施されているので、
伸ばしても白浮きは全く気になりません。
ベタツキ感も少なく、比較的粒子径の大きい粉体を使っている割には軋み感も少ないです。
最強UVカットの塗膜が長時間持続するので、炎天下でのレジャーなどに最適です。
ただし、注意点もいくつかあります。
まず、冒頭の「エタノール」や、吸収剤の多種類配合などを考えると
その時点で敏感肌向けの構成とは言えなくなります。
実際、製品背面の「ご注意」の箇所には
【特に肌の弱い方は使わないでください。】
とはっきり記載されています。
この時点で敏感肌向け製品ではないことを公式に宣言していると言っても過言ではないと思います(^^;)
アルコールに弱い方、吸収剤で肌が荒れがちの方、
アトピー肌質や敏感肌の方の場合は、ご注意頂いた方が良いでしょう。
また、被膜特性について、
前評判通り、かなり強力なウォータープルーフ設計になっており
ちょっとやそっとでは皮膜が落ちないようになっています。
これは大変凄いことです。
ただ、洗浄剤での洗浄もかなり落ちにくい印象がありました。
アミノ酸系洗浄剤、石けんなどでは落ちきらず、
マイルドなクレンジングでも軽くこすった程度では落ちない可能性があります。
洗浄の負担が大きくなる懸念もあるので、
その点は注意しましょう。
(時間が立つほど落ちやすくなるので、実際に使用するともう少し楽に落とせるかもしれません。)
あと、日焼け止め特有の香気がかなり強い印象がありますし、
香料自体も人によって好き嫌いがあると思います。
炎天下レジャーで絶対に焼きたくない!というときの頼み綱としては一級品ですが、
その分肌への負担は出やすい構成になっています。
普段使いとして使用するよりは、
長時間野外で過ごすときにのみ使用する方がお肌にとっては良いと思います。
商品紹介
「近赤外線ブロックフィルターTech」を採用し、強力紫外線だけでなく近赤外線もブロック。
じりじり強烈な太陽光※1からも肌を守るUV。
※1紫外線
最高クラス※2UV
【※2ビオレUVシリーズ内における、UVカット効果(SPF50+PA++++)および、高温多湿環境での塗膜の落ちにくさ】
汗・擦れに強く落ちにくい。
いつもの洗浄料で落ちる。
さらさらの肌感触。
白っぽく明るい仕上がり。
【使用前のご注意】
●特に肌の弱い方は使わないでください。
●除毛直後や肌に傷、はれもの、湿疹等異常のあるところには使わないでください。
【使用時のご注意】
●肌に異常が生じていないかよく注意して使用してください。肌に合わない時、使用中に赤み、はれ、かゆみ、刺激、色抜け(白斑等)や黒ずみ等の異常が出た時、直射日光があたって同様の異常が出た時は使用を中止し、皮フ科医へ相談してください。使い続けると症状が悪化することがあります。
●目に入らないように注意し、入った時は、すぐに充分洗い流してください。
●衣類等につかないよう充分ご注意ください。つけた後のお肌が、衣類や車のシート等とこすれた時などは、衣類等に白く残ることがあります。
●衣類等についた時は、すぐに洗剤でていねいにつまみ洗いしてください。また、ついた部分がピンク等に変色(着色)する場合がありますので、塩素系漂白剤のご使用は避けてください。
【保管のご注意】
●高温の場所、直射日光のあたる場所には置かないでください。
●子供や認知症の方などの誤飲等を防ぐため、置き場所にご注意ください。
原材料・成分
ジメチコン、酸化チタン、エタノール、水、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、水添ポリイソブテン、パルミチン酸イソプロピル、(メタクリル酸ラウリル/メタクリル酸Na)クロスポリマー、酸化亜鉛、安息香酸アルキル(C12-15)、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、PEG-3ジメチコン、水酸化Al、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、グリセリン、アルキル(C30-45)メチコン、DPG、オレフィン(C30-45)、(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー、メチコン、ポリシリコーン-9、4-t-ブチルシクロヘキサノール、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、シリカ、ポリヒドロキシステアリン酸、酸化スズ、酸化鉄、乳酸メンチル、メントール、タルク、BHT、フェノキシエタノール、香料
(太字:紫外線防止剤)
使用方法
●2層タイプなのでカチカチと音がするまでよく振ってから、適量を少量ずつ、肌にムラなくなじませます。量が少ないと、充分な日やけ止め効果が得られません。効果を保つために、汗などをふいた後は、こまめにぬり直してください。
●落とすときは、普段お使いの洗浄料(顔は洗顔料・メイク落としなど、からだは全身洗浄料など)で、よく洗ってください。落ちにくいときは、洗浄料を化粧用コットンやタオルに含ませてなじませ、ふきとるように洗ってください。
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