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オードムーゲ 薬用ローション(ふきとり化粧水)医薬部外品 成分解析
水分補給:★★☆☆☆
油分補給:★☆☆☆☆
保湿持続性:★★☆☆☆
伸びの良さ:★★★★☆
酸化安定性:★★★★☆
肌なじみ :★★★☆☆
しっとり感:★☆☆☆☆
サラサラ感:★★★★★
敏感肌適正:★★☆☆☆
価格適正:★★★☆☆(500ml:3000円)
この商品については小林製薬さんが昨年の3月に以下のような研究報告を発表しています。
▶世界初!※お肌のふきとりにより除去した菌の可視化に成功 ふきとり化粧水によるニキビ・肌あれ予防/改善効果を確認
これ、もうちょっと最近の発表だったと思ったのですが
意外と一年以上前のものだったんですね…(^^;)
研究発表の内容としては結構面白くて、
拭き取り化粧水を使って拭き取ったコットンの繊維に皮膚常在菌が沢山くっついているのを電子顕微鏡で可視化したというもの。
平常の菌数を知らないのでどのくらいインパクトのある数字なのかは僕的にはよくわからないのですが、
コットン一枚あたり平均3500万個のアクネ菌が検出されたとのことです。
その後4週間連続使用でニキビの個数低下(予防効果)や、水分保持力の上昇など
様々な有意なポジティブなデータが得られたとのことですね。
あ、ちなみにこの研究報告ではここで使用した拭き取り化粧水がこのオードムーゲの拭き取り化粧水であるとは名言されていないのですが、
「殺菌成分・抗炎症成分を配合したふきとり化粧水」と書いてあることと、
小林製薬のふきとり化粧水といえばオードムーゲですし、
その後のオードムーゲのホームページなどでもこのデータを多数流用していることを考えて
非常に高い確率でこちらの製品を使っていると考えるのが妥当かと思います。
なので、かなり効果的な製品なんだろうなということは予想がつきますね。
というわけでとりあえずこちらの製品の成分を見てみたいと思います。
こちらが本製品の成分表示です。
有効成分: イソプロピルメチルフェノール、グリチルリチン酸ニカリウム
その他の成分: エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、マクロゴール4000、香料、精製水
通常の化粧品ではなく「医薬部外品」になっており、
有効成分として『イソプロピルメチルフェノール』と『グリチルリチン酸二カリウム』を配合しています。
上記でも少し触れたように、
まずイソプロピルメチルフェノールというのは「殺菌剤」と呼ばれる成分です。
この成分自体はあまり皮膚刺激はない成分ですが、
細菌の膜タンパク質や生命活動を維持する酵素反応を阻害して殺菌する働きがあります。
グリチルリチン酸二カリウムは、「抗炎症剤」の一種で、
疑似ステロイド様作用により炎症を抑制する成分です。
いずれの成分も、医薬部外品において「ニキビ予防」の効果が認められています。
ニキビの原因菌であるアクネ菌を殺菌することで新しいニキビの発生を防ぎ、
炎症を抑制することでニキビの悪化を防ぎます。
まぁこれらの成分は結構ポピュラーなので、
この製品以外にも似たような製品は沢山ありますね。
次に「その他の成分」を見ますと、
【エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、マクロゴール4000、香料、精製水】
と6成分しか書かれていません。
実は医薬部外品って全成分表示の義務がないので、
これで全部の成分かどうかは定かではないのですが
商品の性能や使用感的に恐らく全部の成分が書かれていると思います。
めちゃくちゃシンプルな構成ということが分かりますね。
ただ、並び通りに順番で入っていたとすれば、
敏感肌には刺激が出やすい「エタノール」が主成分であること、
細胞浸透性が高いため国内の化粧品メーカーはあまり使わなくなった「プロピレングリコール(PG)」という成分を配合している点や、
冒頭の殺菌剤(イソプロピルメチルフノール)の配合もあるため、
敏感肌にはかなり刺激が出やすい構成であることは間違いなさそうですね。
まぁ殺菌系の化粧品は敏感肌適正は基本的に高くありません…;
実際に使用してみた感じでも、使用時はそこまででもないかな?と思ったのですが
(恐らく抗炎症剤のおかげ)
30分くらい放っておいたら徐々にヒリヒリしてきました。
敏感肌やアトピー肌質の方はかなり刺激を感じやすいと思います。
あと、殺菌剤が入っているので、ニキビへの有効性は確かに高いですし
一ヶ月使い続ければはじめて使用する人はかなり効果が出やすいと思います。
ただ、【医薬品】の場合、イソプロピルメチルフェノールは体内吸収されると毒性の高いフェノールが分離して中毒症状を発現する恐れがあるということで、創傷部への使用や広範囲・長期での使用が推奨されない成分でもあります。(▶https://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/01/s0117-9d35.html)
あくまで医薬品としての話ですので、医薬部外品である本品とはあまり関係ないかもしれませんが、
そもそも殺菌剤は皮膚常在菌の善玉菌や悪玉菌などの選別はできずに一括して殺菌してしまうもののため、
肌に対して重要な皮膚常在菌の数も減らしてしまい、長期視点だと良い影響ばかりとは言えない可能性が高いです。
ゆえに、医薬部外品といえど個人的にはやはり広範囲&長期間での使用は推奨すべきではない成分と認識しています。
上記の研究報告では1ヶ月程度の使用に留まっていますが、さらに長く、例えば年間単位となると、結果が違ってくる可能性もあります。
これは殺菌系の化粧品では全般的に言えることですので、
くれぐれも殺菌系薬用化粧品は長期的にかつ広範囲で使用するのは控えたいところです。
顔面全体ではなくスポット的に使用して、
かつ長期連用は極力1ヶ月以内を目安に使用してその後は通常スキンケアに移行しましょう。
その場合は安全にかつ効果的に利用することができると思います
(ちなみにオードムーゲは通常の薬用化粧水もイソプロピルメチルフェノール配合の製品ですので注意しましょう。乳液は低刺激で良い製品です。)
ところで、「ふきとり」だけでも相当数の皮膚常在菌が除去できていたということは、
別に殺菌剤は入っていなくても除去はできるはずなので
殺菌剤の入っていない普通の化粧水でふきとりだけ行っても十分効果的の可能性があります。
ニキビが気になる方は一度トライしてみても良いのではないでしょうか。
・ブランド 製品の名称
「オードムーゲ 薬用ローション(ふきとり化粧水)医薬部外品」
・全成分表示
有効成分: イソプロピルメチルフェノール、グリチルリチン酸ニカリウム
その他の成分: エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、マクロゴール4000、香料、精製水
・容量 & 価格
500ml:3000円
・謳い文句など
洗顔後の素肌にご使用ください。コットンに適量含ませ、お肌の汚れを溶かし出すように優しくふきとってください。ニキビができやすい部分には、コットンにたっぷり含ませてパックしてください。
※その後、いつものスキンケアを行ってください。化粧水と同じように手でなじませてもお使いいただけます。
効能・効果
肌あれ。あれ性。あせも・ひび・にきびを防ぐ。日やけ・雪やけ後のほてりを防ぐ。肌をひきしめる。肌を清浄にする。肌を整える。皮ふをすこやかに保つ。皮ふにうるおいを与える。
・引用元
Amezon.co.jp
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