フロムネイチャー エイジトリートメントエッセンス 解析 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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フロムネイチャー エイジトリートメントエッセンス 解析

 

 

  水分補給:★★★★☆
  油分補給:★☆☆☆☆
保湿持続性:★★☆☆☆
 伸びの良さ:★★★★☆

酸化安定性:★★★★☆
   しっとり感:★★☆☆☆
 サラサラ感:★★★★★
敏感肌適正:★★★☆☆

  価格適正:★★★☆☆(150ml:1800円~) 




こちらは韓国コスメの化粧水。

よくSNSの怪しい広告(笑)で見かけていた商品で、

 

「SKⅡと同じ成分!」みたいに言われていたやつですね。

 

 

まぁSKⅡとは言っても色々商品があって、

 

引き合いに出されているのは1番有名な

 

「フェイシャルトリートメントエッセンス」というやつです。

 

これは皆さんご存じの通り230mlで22000円オーバー超高額化粧水なんですが、

 

本当にその価値があるかどうかは人によるとしか言いようがない(苦笑)ものの

 

 

こちらのエイジトリートメントエッセンスは150mlで1800~2500円くらいで購入可能のため、

(価格の定価は特に無いようです)

 

そんな超高級化粧水と多少でも成分が似ているなら儲けものですよね。笑

 

 

では本当に成分が似ているのかどうか、

 

実際のところをお話していきたいと思います。

 

 

 

 

SKⅡのフェイシャルトリートメントエッセンスの主要成分は『ピテラ』という成分と言われていますが、

 

実際の成分は

 

ガラクトミセス培養液(ギュウニュウ)、BG、ペンチレングリコール、水、安息香酸Na、メチルパラベン、ソルビン酸

 

となっています。つまり

 

ピテラ=ガラクトミセス培養液(ギュウニュウ)

 

のことで、

 

化粧品成分は『入っている量が多い順』に記載されているということから、

 

この化粧水のほとんど(公式曰く90%以上)をこのガラクトミセス培養液が占めているということに。

 

 

なるほど~『ガラクトミセス培養液』と聞くと詳しくはよく分からないものの名前的に凄そうだし、

 

これが90%以上も入っているならば高いのも頷けそうですよね…。笑

 

ちなみにあと他の成分はBGと防腐剤だけ、というとてもシンプルな構成です。

 

 

では本品エイジトリートメントエッセンスはどういう成分になっているのか?

 

というと、ウェブ上のホームページでは色々食い違いがあって正確な成分が分かりにくかったので、

 

現品の背面記載のものを確認したところ以下の成分表示でした。

(現品の写真は記事後方にあります)

 

ガラクトミセス培養液、ナイアシンアミド、水、フェノキシエタノール、クロルフェネシン、アデノシン、ヒアルロン酸Na、BG、スベリヒユエキス、アメリカアサガオ種子エキス、シャクヤク花エキス、サッカロミセス/ヨロイグサ根発酵エキス、エチルヘキシルグリセリン

 

 

よく「韓国コスメは全成分表示義務がないから表示成分は信用できない」という話があるのですが、

 

日本向けに正規に流通させる場合は日本の国内ルール(薬機法や化粧品基準)に基づかなければならないので、

 

正規輸入業者が関与している場合は日本同様の成分表示義務を課されます。

(非正規の個人輸入の場合はその限りではありませんが;)

 

なのでちゃんと日本語のシールが貼ってあるものは一応正しい表示になっているんじゃないかな?と思います。

 

 

それで、こちらの製品もSKⅡと同じく

 

『ガラクトミセス培養液』という同名の成分が主成分として記載されています。

 

 

公式曰くではガラクトミセス培養液が95%以上入っているらしいです。

 

 

SKⅡではこれが高濃度だからこれだけ高いんだ!と考えられていたのに、

 

なんとこちらでは95%(なんならSKⅡより多い?)も入っているのに

 

150mLが2000円程度…

 

実に1/10くらいの価格で購入できてしまうことに…!!!

 

 

しかもナイアシンアミドアデノシンヒアルロン酸などの保湿成分、

 

いくつかの植物エキスなども入っていて、

(フェノキシエタノールとクロルフェネシンは防腐剤)

 

美容成分の豊富さだけを見ると何ならSKⅡより豪華ではないか?という気もしてきますね。笑

 

 

 

これは凄そうだぞ…!!??

 

という気になっても仕方はなさそうです。

 

 

 

 

 

…ただ、

 

これは『ガラクトミセス培養液』の性質を知っていると

 

たとえ同じ名前の成分を同じ濃度使っていたとしても

 

「同じ化粧品」になることは絶対にないと判断できます。

 

 

 

 

つまり、結論から言えばこの2品は全然違う化粧品だろうな、と僕は考えます。

 

 

 

理由として、

 

まず「ガラクトミセス培養液」とは、

 

簡単に言うと

 

『ガラクトミセスという酵母菌を牛乳の中で培養し、得られた液体の上澄みを濾して得られた成分』

 

です。

 


酵母を牛乳で培養すると牛乳の成分を酵母が分解してアミノ酸や糖類などの保湿成分を生成します。

 

そしてこの保湿成分が溶けた液体を、『濾過』します。

 

実は化粧品成分には「酵母」などの生き物は入っていてはいけないので、

 

成分中に残らないように濾しとらないといけません。

 

すると残った液体はアミノ酸や糖類などの水溶性の保湿成分を含んだ水で、

 

「水を使っていない」とは言われるものの実質的には99%以上水で構成される成分なんです。

 

あとは乳酸やアルコール類なども生成されているでしょう。

 

 

なので実際の成分の特徴は、皆さんが考えるより意外とシンプルなものになります。

 

 

ただ、培養液や発酵液は、乳酸やアルコール類が肌に合わない人もいますし、

 

分解の仕方によってはアンモニアみたいな刺激臭成分が出来てしまうこともあるので

 

万人に合う成分とは中々言えない不安定な成分ですね。

(だから個人的には敏感肌向けの成分とは思っていません)

 

 

 

それで、なぜSKⅡとこの商品が違う成分だろうと言えるのかというと、

 

この「ガラクトミセス培養液」は『お酒』みたいなものだと考えると分かりやすいです。

 

 

 

お酒は、

 

例えば日本酒であればざっくり言えばお米を酵母で発酵させたもの米で酵母を培養したと言い換えてもいい)ですが、

 

酒造によって出来上がるお酒の味や色、風味、アルコールの度数や糖度が全然違うんですよ。

 

酵母って同じ名前でも「株」と言って、人間でいう「人種」みたいなものがあります。

 

同じ名前でも株が違えば別の発酵をしたり特性が多々異なるわけです。

 

また培養の仕方、温度、期間、水分量、培養する培地の種類などなど、様々な違いによって出来上がるものも変わると。

 

つまり、「同じ名前の酵母」でざっくりと同じ製法で作ったとしても、最終的に出来上がる成分は別物になります

 

 

なので、

 

同じように日本酒にも1000円のものがあれば2万円のものもあるというわけ。

 

 

もし本当に『SKⅡと同じ成分』というのであれば、

 

SKⅡさん(マックスファクター社)のガラクトミセス培養液の工場に忍び込み、

 

そこで同じ酵母株を盗んできて、

 

さらに製造方法を全て同じにしてやっと同じ成分が出来るかもしれない…

 

という感じです。

 

 

ただピテラは特許を取得していてまだ特許は切れていないと思うので、

(ざっと探したもののそれっぽい特許は見つけられませんでしたが…;)

 

全く同じものを作ることは現段階では出来ないはずです。

 

 

 

 

というわけで、

 

同じ『ガラクトミセス培養液』を同じ濃度かそれ以上配合していたとしても、

 

入っている成分は全く別物の可能性が非常に高いと言えます。

 

 

 

ただね、

 

2万円のお酒が2000円のお酒より100%美味しいか?というと必ずしもそうとは言い切れません。

 

ほぼ大半の人は高い方が美味しいと言うかもしれませんが、

 

人によっては2000円の方が美味しいと感じる場合もあります。

 

これは本当に人それぞれです。

 

 

ちなみにSKⅡは大昔からのロングヒット商品ですが、

 

そんな昔から工場の設備が変わらないわけはないし現在ではかなり効率化もされているはず。

 

つまり製造コストは発売当初と比べて大分下がっていると考えるのが普通。

 

それが当時と同じ値段で売られているのですから

 

今の価格が妥当な値段かと問われると個人的には「…」ですが。笑

 

 

 

 

そういうわけですのでこちらのエイジトリートメントエッセンスも成分的に凄いか?と言われると別にそうとも言えないと僕は思います。

 

少なくとも輸入製品でこんなに安く売れるんですから、原価は大分安いということでしょうし。

 

 

ナイアシンアミドやアデノシンなどの特殊な成分が入っているのはSKⅡより強みなので、

 

ナイアシンアミドは最近医薬部外品のシワ改善成分に認可されたところですし

 

配合量は大分少ないとは思いますが入っているだけマシとも言えそうです。

 

 

 

あと個人的に使ってみた感想としては、

 

かなりさっぱり系でべたつかないので使用感は嫌いではないです。

 

ただちょっとだけ刺激感がありますので、敏感肌の方は相性がありそうです。

 

匂いもほぼ無臭でとろみ感とかも全然ないので、

 

保湿成分とかはあまり濃くないガラクトミセス培養液なのかもしれませんね。

 

 

 

 

SKⅡと同じとは全く言えませんが、

 

似た成分なのは間違いないですし容器や箱の雰囲気も似ているので

 

ちょっとSKⅡ気分を味わいたい時に使ってみると良いかも。

 





韓国化粧品
フロムネイチャー エイジインテンストリートメントエッセンス

150ml/1890円~

全成分表示(製品記載分参考)

ガラクトミセス培養液、ナイアシンアミド、水、フェノキシエタノール、クロルフェネシン、アデノシン、ヒアルロン酸Na、BG、スベリヒユエキス、アメリカアサガオ種子エキス、シャクヤク花エキス、サッカロミセス/ヨロイグサ根発酵エキス、エチルヘキシルグリセリン

 

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引用元
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