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昨日書くつもりで色々情報を調べていたらあっと言う間に日をまたいでしまい、こんな時間になってしまいました(^^;)
いつの間にか朝に…笑
昨日は欠品していたセラキュアローションが再販となったので、
まだご覧になっていない方は是非昨日の記事もご確認お願いします!
▶欠品していたセラキュアローションがついに再販!
本当に沢山のご注文を頂きまして、、とても嬉しい反面、
こんなに沢山の皆様をお待たせしていたのかと大変心苦しい気持ちにもなりました;;
発送は本日夕方頃から行いますので、到着はもうしばらくお待ちくださいませ!
さて今日の記事は少しいつもと趣向が違うのですが…。
タイトルにもあるように、実は最近【飲めるアロマ】などと言って
『精油(エッセンシャルオイル)』を、
料理に香辛料感覚で入れたり、お茶や水などに混ぜて飲む…
というあっと驚く方法を推奨しているアロマ会社(?)が話題になっています。
特にFacebookやInstagramを中心として自然派の人々や民間のアロマセラピストなどの間で大流行しているみたいなのですが。。
最近Twitter等ではそのちょっとおかしい精油の利用法などに疑義の声が上がっています。
世の中しんどい@yononakashindoiドテラ、フォロワーさん通して知ったくらいで周りに全然いなかったのだけど… すごくたくさんアロマオイルを料理に入れてる人いる…子供に精油飲ませてるとかやばすぎ… それにしてもブラックペッパーだからといってそのまま黒胡椒なわけないから… https://t.co/GmYxvHawjr
2018年11月14日 20:36
そういう訳もあってフォロワー様よりこの件についてかずのすけの見解を聞きたいというご要望を頂きまして、
確かに内容を見ているとかなりマズイことになっているな……
と思いましたので急遽記事として取り上げることにしました。
精油に関してとても重要な内容となりますし、
沢山の方の身の健康や安全に関わる話ですので…
是非最後までお付き合い頂けますと嬉しいです。
◎流行の源泉は【doTERRA(ドテラ)】というアメリカのMLM企業
今回の一件の大元はどうやら『doTERRA(ドテラ)』というアメリカ発の『MLM企業』です。
『精油(エッセンシャルオイル)』を主力商品としている会社で、
アメリカから最近日本にも渡ってきたようです…。
ちなみにドテラはWikipediaも用意されていて、
ここにこんな風に書いてあります。
精油や関連商品を商材として連鎖販売取引(マルチ商法)を行う会社である。
と。
↑にも書きましたが、そういう企業をMLM(マルチレベルマーケティング)企業と専門用語では言います。
ドテラさんはつまり某アムなんとかさんとか、ニューウェイなんとか(今はモデなんとかですけど)さんとかと同じような、
【マルチ商法】でご飯を食べている会社ということのようです。
ちなみにマルチ商法などについては以前何度か記事で扱っているので
そちらをご確認ください。
基本的に「マルチ商法」そのものはアメリカなどでは結構盛んで、
それ自体が絶対悪か?というとそうとも言えません。
今では有名企業として名を馳せるいくつかの化粧品会社も最初はマルチ商法から始めているところも多いですしね。
なので肝心なのはその企業体質と内容の悪質性が重要になってくるので、
ここでは商法そのものについて語ることはやめておこうと思います。
(これも凄く長い話になってしまいますからね)
ただWikipedia見ているとここの会社も結構やんちゃな感じっぽいですね。苦笑
まぁ正直、アロマオイルを僕は自分で買ったことがないのであまり詳しくはないですが、
15mlで7880円(会員なら5250円?)って安…くはないですよね…(苦笑)
やっぱりマージンありきの値段なので、
当然価格は割高です。
(しかも調べたら入会金や高額の登録キットとかもあるらしい)
まぁ色々問題はありそうだけど今日はこの件はそっとしておきますね…(^^;)
それで、今回問題にしたいのは冒頭でも書いている
【アロマ(精油)の摂取】
に関してです。
最初に話を聞いた時には「多分会員が勝手にやらかしててメーカーは知らぬ存ぜぬのパターンだろうな…」と思って見てみたら、
この会社、公式ホームページでも普通に精油の摂取を推奨しているんですね。。
エッセンシャルオイルの中には調味料として使用された豊かな歴史を持つものがあり、健康を維持するサプリメントとして使用できます。
だそうです。。
お、おお…。。
これは変な声が出ますね(苦笑)
実はこの件、かずのすけが最初に聞いたのは去年の夏頃で、
知り合いのネイリストさんがハマっているという話を聞いたのがはじまりでした。
正直その頃は「いやそんな怪しいの流行んないでしょ。。」と思ってスルーしちゃったんですが…
ちょっと調べたらやはり色々と問題にもなってきているようで…
先日こんな記事もアップされていたようです。
(ちょっと長いですが面白いのでぜひ読んでみてください。笑)
▶「飲めるアロマオイル」のマルチ商法が危険すぎる! おしゃれイメージに隠された罠
◎そもそも「精油(エッセンシャルオイル)」とは何なのか?
アロマを食すこと関するお話に入る前に、
まず「精油(エッセンシャルオイル)」とは何なのか?という話をしないと話が進まないですよね。
分かっている人はもうこの辺飛ばしてくれて結構です。
まず「精油」が主に「植物」を原材料にして取り出されるものであることは大体の人が知っていると思います。
植物由来の成分は主に「精油」と「植物エキス」に分けられます。
・植物エキス
→植物に含まれる芳香成分や様々な成分を全部ひっくるめて溶剤(エタノールやBGなど)に溶かしたもの。とにかく成分濃度が薄い。エキス原料の時点で0.数%程度。だから効果も小さく、リスクも低い。
・精油(エッセンシャルオイル)
→植物に含まれる『芳香成分』のみを抽出して濃縮したもの。濃度は100%近くに達するものもあるので、とても効果が強く、リスクも大きい。基本的に原液は皮膚刺激が強い。
(オトナ女子のための美肌図鑑 p.39 参照)
また『精油』は植物成分だから化学物質じゃない、と思っている人がとても多いですが、
これは大きな間違いで、
精油は様々な化学物質の混合物です。
(そもそもこの世に化学物質じゃないものは存在しません)
これは↓ラベンダー精油に含まれる主な化学物質の種類と濃度を書きだしたものです。
実際には数十~数百の化学物質が含まれていると言われているのですが、
あまりに種類が多すぎて同定しきれないというのが実際のところです。
つまり精油=様々な化学物質の複合物という認識を持って貰う必要があります。
このため、精油にはその芳香に様々な薬理作用が実際に認められていて、
医療現場などでも利用されるものがあるのは事実です。
しかし薬理的な作用を持つということは、その分のリスクももちろんあります。
◎精油の経口摂取による危険性…「急性毒性」について
というわけでやっと本題ですが、
今日もかずのすけのアロマ・精油関係の教科書とも言える『アロマセラピーサイエンス』と、
これは初登場かもしれないですが、
「アロマトピア」で2015年に「アロマテラピーにおける安全性-禁忌についての考察-」という特集を組んでいたので、
これらから経口摂取等にまつわる資料をまとめてみました。
精油の「経口摂取」における『急性毒性』についてです。
簡単に言うと、どれくらい一度に摂取すると死に至るのか?という話。
ただこれについては↑の資料じゃなくても、
こちらのホームページにもとても分かりやすくまとめられていました。
以下はここからよく知られている精油のデータだけ引用させて貰ったものです。
一番安全性の高いと評価できるのが「ベルガモット」で、LD50(その容量を一度に摂取させて被験動物の半数が死亡する量)は10g/kgと意外と結構余裕があります。
これは1kg換算なので、
60kgの大人の場合668mL一気飲みしないと死ぬことはないらしい。
一番毒性の強い『バジル』でも、
大人なら92mLまで飲める(?)らしい。
まぁ確かに水とかに比べればかなりの毒物かな?とは思うのですが、
エタノールの急性毒性が7g/kgくらいなのでこれと比較するとイマイチ毒っぽくはない。
僕的にはもっとザ・毒物っぽく急性毒性が0.3g以下くらいを示してくれた方が注意喚起のしがいもあったのですが…。苦笑
これだと現実的には、
精油数滴程度を料理に入れたり飲み物に入れるくらいならば、
突然死亡するなんてことはまずないと言える結果と言えそうです。
まぁこれまで勧められるがままにやっちゃってた方が居た場合、
今一応無事に済んでいるのはこういう理由からです(^^;)
◎精油は飲んでも大丈夫なの!?専門家の見解は…
では、結局のところ精油は飲んで大丈夫なの?
という話に落ち着いてしまいそう…
な の で す が
ではアロマセラピーサイエンスの著者であり、
精油の安全性研究の第一人者であるマリア・リス・パルチン先生の見解を伺ってみましょう。
「マリア先生、教えて!!!」\(^o^)/
というわけで、
これは、本当はあんまり写真とか撮るべきではないんですが、、
それでももの凄く的を射たことがズバッと書いてあるので写真で読んで貰いたいです。
「精油の内用について」って言う項目がちゃんと用意されています。
真のアロマセラピーには、精油の経口摂取は含まれない。(中略)多くのアロマセラピストはカルペッパーが述ているように、精油は外用に限るべきものと考えている。
外用に用いられる精油にはモノテルペン炭化水素が含まれているが、内服する精油は、いかなる費用がかかってもこれらの成分は除去されなくてはならない。
代表的なモノテルペンといえば柑橘系の芳香を示す「リモネン」がありますよね。
精油は食品業界でも汎用されるが、通常は10ppm程度で、ミント系の菓子類やチューインガムなどでも多くても1000ppm程度が限度である。
ちなみに10ppmは0.0001%のことで、1000ppmは0.1%のことです。
というような感じで書かれており、
マリア先生的な見解では「精油を飲むなんて基本的にあってはならない」という風に考えているようです。
でも経口毒性はそんなに高くありませんでしたが、何が問題なのでしょうか…。
それは実は、
「経口毒性」ではない『特殊毒性』と呼ばれるものが色々と問題なのです。
◎精油の経口摂取による真の危険性…「特殊毒性」について
先ほど話をしたのは「経口毒性(急性毒性)」というもので、
結局のところは「いっぱい食べさせて死ぬかどうか」という毒性でしかありません。
でも毒性の概念にはその他にも、
例えば「発がん性」や「感作性(アレルギー)」などがありますし、
「催奇形性」(奇形児の出生を上げてしまう毒性)や、
「神経毒性」(神経系に作用する毒性)
「遺伝毒性」(遺伝子異常や染色体異常を起こしてしまう毒性)
などなど、、
死ぬわけではないけど生命においてかなり重大な影響を受ける毒性があります。
これをまとめて『特殊毒性』と言います。
実は様々な精油は、揮発したものを吸入する程度であれば問題ないものの、
直接経口摂取してしまうと急性毒性よりも『特殊毒性』を発揮してしまうものが多数あるのです。
現在医学的なエビデンスを持っていてその特殊毒性が認められている化学成分を含む精油を一覧化したのがこちらです。
参考資料は『アロマセラピーサイエンス』と『アロマトピア アロマテラピーにおける安全性-禁忌についての考察-』の2冊になります。
まず「感作作用」というのは皆さんご存じのアレルギーのことです。
やっぱり精油の成分に含まれるいくつかの化学物質はとても反応性に富んでいて、体内のタンパク質と相互的な反応をすることが分かっています。
そのため、閾値(これ以上摂取してはいけないという許容量)以上を体内に摂取してしまうと、アレルギー症状を起こしてしまう可能性があります。
一旦アレルギーになると、皮膚に塗るだけでなく、吸気として吸入した場合でもアレルギーになりますし、
経口摂取の場合はアナフィラキシーショックなどで死に至るケースもあります。
アレルギーと言っても侮ってはいけません。
普通に微量に化粧品として皮膚に塗布したり、匂いを嗅ぐ程度の曝露量であれば閾値に達することは中々ないのですが、
直接経口摂取すればそのリスクは当然跳ね上がります。
大変危険です。
『リモネン』とかは以外とアレルギーになりやすいみたいで、柑橘系が多い印象です。
あと『ラベンダー』は日本で飛び抜けてアレルギー陽性率が高いのだとか。
また「発がん性」が認められる成分を含んでいる精油もいくつかあるそうです。
意外ですが「バジル」とか、「カンファー」とかよく聞くイメージがありますけどね…。。
ちなみにバジルはハーブを香辛料として使ってますが、
精油は成分を濃縮しているので、通常葉っぱより断然化学成分の濃度が濃いんですね。
だからハーブを摂取する程度では成分が少なすぎてなんともないですが、
精油そのものとなると…。。
次に女性の方には特に注意して欲しいのが
「早産・流産誘発性」「催奇形性」などの毒性で、
肝臓障害を起こしやすい成分が入っているものやホルモン系に作用するものだと
早産・流産の誘発性があったりするようです。
催奇形性はアピオールという成分を含む精油やカンファーなど。
セージやバニラ、カモミールなど結構有名ドコロも多いです。
しかも上の段は外用でも内服でもダメということで、、苦笑
結構使っている人多そうなイメージありますけどね…。。
下の段は内服のみがNGだそうです。
ナツメグやローズマリーなど。
基本的に妊婦さんはアロマはやらない方が良いということなのかもしれません。。
後は「遺伝毒性」や「神経毒性」が認められているものもあります。
ミント系やバジルが良くないようです。
セージやカンファーは殆どのところに書いてありますね(^_^;)
あと資料を調べていて驚いたので抜粋したのですが、
『リモネン』は人間は問題ないのですが、犬や猫は感受性が高く神経毒性を発揮してしまうのだそうです。
今回の内服の話とは関係ないですが、
犬猫を飼っている場合柑橘系のアロマとか炊いてると良くないのかもしれませんね。
(そもそも小動物にアロマはありえませんが;)
というわけで、
まとめとしてはこんな感じです。
- 「ドテラ」というMLM(マルチ商法)が流行っているらしい
- 精油を食べたり飲んだりする使用法を推奨している
- 精油は経口毒性自体はさほど高くないので摂取しても直ちに死に至ることはない
- しかし発がん性や催奇形性、流産誘発性などの特殊毒性が強いものが多く、内服は勧められない(特に妊婦には要注意)
結局のところこういった特殊毒性というのはただちに影響があるわけではないですし、
因果関係がよく分からないので健康被害などとしては中々訴えられにくいところがあると思います。
また、1~2回やったところでの毒性なんてたかが知れているのも事実でしょう。
しかしこれを何年も何十年も続けたとしたら…、、
100%その害を受けるわけではありませんが、1%でもその確率が上がるのだとしたら
このような誤った使用法は避けるべきなのではないかと僕は思います。
結論として、
精油は飲まない、飲ませない。
長くなりましたが、以上です(苦笑)
皆様もくれぐれもお気を付けて(;^_^)ゞ
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