一日一回のランキング投票にご協力ください。
↓クリックで投票完了↓
金曜日にこんなニュースが発表されました!
100円ショップのダイソーさんで取り扱われていた「白髪染め」から
『ホルムアルデヒド』
という有害物質が検出されたことで自主回収となった様子です。
検出量は微量で、現段階では健康被害などはないとのことですが…
ホルムアルデヒドの実際の人体への影響はどうなのか、
また「100均コスメの安全性」についても考えてみたいと思います。
◎「ホルムアルデヒド」って何?
ホルムアルデヒドは「アルデヒド」という化学物質の一種です。
アルデヒドというとお酒を飲んだときに代謝されて生成される『アセトアルデヒド』は聞いたことがある人も多いと思います。
お酒を飲んで顔が赤らんだりふらふらになって平衡感覚を失ってしまうのはこのアセトアルデヒドの影響というのは有名な話ですね。
アセトアルデヒドを上手く分解できない人はお酒に弱く、二日酔いになりやすい…とも言われています。
しかし、
二日酔いや酔い潰れ、急性アルコール中毒などのアルコール摂取に伴う重度の健康障害は
アセトアルデヒドだけがその原因ではないことも一部の情報通の間では知られています。
場合によっては死に至ることもあるこれらの重度障害には、
実は「ホルムアルデヒド」が関与していると言われているのです。
ホルムアルデヒドは『メタノール』というアルコールの一種が体内で代謝されることでも生成される物質で、
主に発酵処理や熟成に時間をかけない「安酒」にはこのメタノールが混入しているため
これを多量に摂取するとメタノールを体内で分解してホルムアルデヒドを生成してしまい毒性を発揮するのだそう。
体内に許容量以上のホルムアルデヒドが発生すると、
頭痛や吐き気、さらに平衡感覚の麻痺、場合によっては昏睡から死に至るケースもあります…。
(ちなみにそれなりの品質のお酒は発酵や精製がしっかりしており、さらに熟成時間が長いため残存するメタノールが少なく二日酔いや悪酔いに発展することが少ないです。メタノールは特有の苦みや臭みがあるので、ワインなどが「○年物」とある程度古いものが好まれるのはメタノール残量が少なく味が良くて悪酔いしないからです。)
他にも「シックハウス症候群」という症状の原因物質としてもホルムアルデヒドは有名で、
建材や塗料に含まれる成分から分離して微量ずつ生成されることがあり、
ホルムアルデヒドを日々微量ずつ吸入することでやがて健康被害を起こすものです。
絶えない頭痛や目や呼吸器の痛み、吐き気などを中心とした症状です。
このように、ホルムアルデヒドそのものは意外と身の回りに存在しているのですが、
現代では多くの健康障害の原因物質といわれていて
『有害物質』
という表現はあながち間違えていないと思います。
継続的に吸入すると発がん性を引き上げるので発がん物質とも言われていますし、
感作性、皮膚刺激性、目刺激性、生殖細胞変異原性、生殖毒性、内臓器毒性…
などなどが全部「毒性あり」になっていて、
僕が「界面活性剤は毒物じゃないよー!」と言うのとは訳が違うくらい強力な毒性物質のうちの1つですね(^^;)
◎ホルムアルデヒドは海外では「防腐剤」として利用されている?!
しかし実は、
アメリカなどの海外ではまだこの成分を「防腐剤」として微量配合を許している現状があります。
日本では「配合不可」とバッサリ切られている成分なのに、意外なことです…。
(よく海外の方が日本より成分の規制が厳しいと言われているんですけどね;)
どこの国がどのくらい許可しているのか僕はあまり詳しくはないのですが、
これだけの生体毒性を持つ成分ですから確かに微量に配合すれば雑菌などの繁殖を抑える効果も見込めますよね。
とはいえ、
当然ながら濃度が濃くなればとても危険な物質なので化粧品の防腐剤の場合は濃度はごくごく微量に設定されているはず。
海外では化粧品として継続的に利用しても大丈夫な人もいるらしいわけで、
その程度の濃度であれば健康を損ねる可能性はそんなに高くないのでは…
と予測することもできそうです。
ちなみに、ホルムアルデヒドはそのままその成分を配合するというか、
成分の特性上ホルムアルデヒドが徐々に発生してしまうケースというものもあります。
海外製品だとそういった成分があっても、
分解発生量がどのくらいの濃度までなら許可しますというルールになっているようですね。
ちなみに日本でも有名どころだとまつエクなどの接着剤として知られている『グルー』から硬化時にホルムアルデヒドが発生するという事例が報告されています。
これが原因でまつエクサロンなどでの目粘膜障害や目周囲の皮膚障害などが多発したとして
消費生活センターなどでは数年前から話題になっているところ。
◎ダイソー商品の健康影響はどの程度か?
というわけで今回のダイソーさんの白髪染めの健康影響をちょっと考えてみたいのですが、
今回ホルムアルデヒドが検出されて回収となったのは上記の白髪染め
「エバビレーナ白髪タッチ」
という製品です。
発表資料によると「検出量はごく微量で現時点で健康被害の報告はなし」と書いてあります。
ただ人によっては「有害物質なのだから体内に蓄積して将来的に毒性を発揮する可能性があるのでは?」と思う人もいると僕は思います。
特に「発がん性」とか「生殖毒性」とかも一応懸念される物質なので、
ちょっとでも暴露したらそういうリスクが上がってしまうのでは…
という気持ちも分からなくはない…。。
ただ、
僕の考えとしては、もしこれを使用していた人が居たとしても
恐らく上記でいうような危険な毒性が今後将来的に発生する可能性は極めて低いと考えられます。
100円の白髪染めを使う人はそんなにいないと思うので該当者も多くはないと思いますが
もし利用されていたとしてもご安心頂いても良いと思います。
というのも、
先ほども書いたように「ホルムアルデヒド」そのものはお酒や塗料などに普通に微量は含まれていますし、(誰でも普通に微量に摂取している)
実はその原因物質を摂取しなくても勝手に何らかの成分から身体の中で常に微量に作られている物質です。
確かに通常の成分に比べて分解に時間がかかるので継続的に暴露すると
徐々に蓄積してしまうことはありますが、
許容量以下の量であれば少しずつちゃんと分解できる成分です。
なので今後も継続利用さえしなければ基本的には毒性を懸念する必要はないと言えます。
また、
今回の白髪染めについては製造会社のサンパルコ株式会社の発表資料を読むと、
「弊社が輸入し」と書いているので
つまり「この製品は自社製造していたものではない」というニュアンスが伝わってきます(^^;)
これは恐らく海外製造品を安く仕入れて販売していたのではないか?
と想定されるので、
海外基準のホルムアルデヒド含有量だった可能性が高いと僕は思います。
そういう意味では海外では一応安全に使える濃度ということになってたのではないかな…とも思います(^^;)
スティックタイプの白髪染めなので皮膚に直接つけることはあまりなく、
揮発したとしても頭の上に付けるので吸入量もさほど多くなかったのではと思われます。
(ホルムアルデヒドは空気より軽いので上に上っていきます。)
◎皮膚刺激やアレルギーなどのリスクは上昇してしまう?
ただしホルムアルデヒドは皮膚刺激性やアレルギー性の強い成分ですので、
パラベン類などの普通の防腐剤を使用した製品に比べると
皮膚刺激やアレルギーリスクは強くなってしまうと思います。
とはいえ、
白髪染めですからそのものの成分が染料だったりアルカリ剤とかも入っている可能性もあります。
(詳しい成分は存じないのですが…)
となるとごく微量のホルムアルデヒドより刺激やアレルギーになる成分は元々多いとも言えます(^^;)
一応リスクは上昇してしまうのは確かですが、
これも実際使用において感じるほどのものか?というと疑問ですね…。苦笑
僕の見解としては「無視できる程度の影響だったのではないか」と思われます。
◎100円コスメ=『コスト削減』が招く低クオリティのリスク大!
というわけで今回の一件では一応明らかな健康被害が生じるほどのものではないと僕は考えています。
だから基本的には安心して頂いても良い…のですが、、
ただ、だからといってこれで良いのか?というとそれはちょっと違うかもしれません(^^;)
基本的に僕だったらホルムアルデヒドが微量でも検出されるような商品は極力使いたくないし、
(やはり刺激やアレルギーの懸念があるので…)
そういう製品が混ざっている可能性があるという時点で
その商品や販売店への信用はかなり落ちてしまいます。
今回の一件、
実は2015年にも同じようなことがありました。
▶ダイソー、マニキュア「エスポルールネイル」全商品を回収 76商品で発がん性物質「ホルムアルデヒド」検出
こちらも同じくダイソー商品(マニキュア)からホルムアルデヒドが検出されています。
やはり100円で商品を販売して利益を得る以上、
どこかでコストを削減する必要があります。
化粧品というのは通常なら容器だけでも原価が100円以上ということがざらにあるので、
容器込みで100円で売れているというのがそもそも驚異的です。
その裏には例えば「海外向け製品を輸入販売している」とか「原価が非常に安い原料で作られている」なんていう可能性も十分あり得るわけですよね。
100円均一の製品だと特殊な販路があったり仕入れ量を多くして原価を調整することもできるので
全ての商品が良くないものと言うことはもちろんできません。
しかし何かしらのコスト削減を行っているからこの価格が実現しているので、
そのコスト削減のやり方如何ではとても低クオリティの商品になってしまうケースも十分あり得るわけです。
僕は化粧品はただ「健康を損ねなければ良い」というものではないと思っています。
本当に美を求めるならば健康状態を整えておくのは当たり前ですので、
化粧品にはただ健康を損ねないよりももっと高いレベルの品質が求められるはずです。
少なくとも、
ホルムアルデヒドとか謎の成分が混入している可能性が否定できないようなものを購入するのは、
やはり凄くリスキーだなと僕は思います(^_^;)
ぶっちゃけ100均コスメに限っては、
さすがに「安い化粧品も高い化粧品も内容はほとんど同じ」理論は通用しないです…。
もちろん価格がお求めやすいのは素晴らしいことだとそのための企業努力は涙ぐましい物があるとは思いますが…、
その分のリスクは認識した上で今後ご利用頂くべきなのかなと僕は思っています。
以上が今回のダイソー事件と、100均コスメに関してのかずのすけの見解となります!
ちなみに今回の一件でダイソーさんはホルムアルデヒドが検出した白髪染め以外にも75品目の商品について「成分表記に一部誤りがあった」としてこちらも自主回収を行っています。
▶「サンパルコ社製造化粧品」をお買い求めのお客様へお詫びとお知らせ
何の成分がどのように誤表記だったのか完全に謎なので、なんともコメントし難いのですが…。
ある意味ホルムアルデヒド混入より気になっています(苦笑)
該当製品をお持ちの方はご注意ください!!
吸収剤&酸化亜鉛フリー!最高指数UV下地【セラネージュ ハイエンドカバーUVベース】7/15発売【詳しくはこちら】
敏感肌のエイジングケアに!【セラシエルレッド モイストクリーム】発売!【詳しくはこちら】
オンラインストアURL:https://cores-ec.site/ceralabo/
超ベテランコスメ開発者と手掛ける魂の合作【美肌成分事典】10月19日発売!【詳しくはこちら!】
【秒でわかる!最強の家事-暮らしは、化学でラクになる】発売中! 【詳しくはこちら!】
【オトナ女子のための美肌図鑑】ベストセラー10万部突破!【詳しくはこちら!】
▶メイクも化学で徹底解明 【オトナ女子のための美容化学 しない美容】 大好評発売中!!
▶かずのすけがマンガに!【かずのすけ式美肌化学のルール】の紹介
▶究極の美肌法を徹底収録!【どんな敏感肌でも美肌になれる!オフスキンケア】の紹介
<公式ホームページ> ブログを見やすくまとめています!→詳しくはこちら!
【かずのすけのおすすめ化粧品まとめページ】
かずのすけが実際に使用している商品や四つ星&五つ星の商品をまとめています!
詳しい利用法について→こちら
オススメの解析
かずのすけ
Facebookページも宣伝
かずのすけ公式Facebookページのいいね!もお待ちしてます!
解析依頼はここから
※アメンバー限定です。
【かずのすけのブログ検索】
コメントや古すぎてAmeba検索でHITしないものも検索できます!
(バナー用画像↓ 加工OK!)