医師である大森隆史先生の書籍は数々あるが、比較的安価で手に入り、代替療法書籍として素晴らしいのが【発達障害を治す】 (幻冬舎新書)(842円)である。

この本は、日本の下手なホメオパシー本を読むよりも、はるかにホメオパシーでもある。

いやいや、この本だけが日本人執筆による唯一のホメオパシー書籍だ!と言っても過言ではない。

この本には

①現状分析(かなり緻密な分析)

②問題への解決方法

がきっちり示されており、

従来のあいまいな発達障害概念論や、責任論(母親の責任の有無)、あきらめ論に終始する多くの本とは違う。

「じゃあ一体現場はどうすればよいの?!!」

と悩みながら療育センターに身を置いてきた私には、痛快すぎる1冊であった。

 

例えば「言葉が遅い子ども」の考察については、私が日々接している療育対象の子どもの様子と見事にマッチしてもいる。脳科学者の澤口俊之先生の【発達障害の改善と予防】にも聴力の問題は述べられていたが、聴力に問題がある子どもが誤って発達障害と診断されている問題含め、大森先生の本には具体的にどうアプローチするかが詳述もされている。

 

中でも私にとって最も共感できたのは、海外の研究論文が日本に入って来ないという現象についての考察である。 今、日本で盛んになっている種々の療育法は欧米から流入しているのであるが、一方で、発達障害に関する最先端の医学的文献については翻訳も進んでおらず、知られてもいないというのである。

実際にホメオパシーという代替療法でも、海外の医師たちの手によるホメオパシー文献は一切蓋をされているのだが、発達障害に関わる領域も同じだったのである。

 

とにかく、この1冊は発達障害に関する必読・必携の書、また、代替療法や自然療法に注目している人には「医学としての代替療法・自然療法」を実感いただくためにも必読!

発達障害を治したい方、治りたい方にも絶対に必要な本である。

 

やはり欧米の医学にきちんと目を向けた医師の書籍は違うと納得するだろう。

ホメオパシーも同様、欧米の医師によるホメオパシーを学ぶことをオススメする。私のおすすめはもちろんロジャー・モリソンから学ぶホメオパシー講座である。