RCの由来は
Reinforced-Concrete(補強されたコンクリート)の頭文字からきています。
≪コンクリートの材料としての性質≫
建築資材としてのコンクリートは、砂や砂利(骨材)という、水などをセメントなどの
糊状のもので結合させた「セメントコンクリート」を指します。
コンクリートは、セメント骨材、水、混和材をうまく配合して目標とする強度や耐久性
施工性を得ています。
コンクリートの強度は「水セメント比」で決まります。
コンクリートの施工は、未だ固まらないコンクリート自体が形を保つことができないので
型枠に打ち込み硬化するまでの所定時間を型枠内部で「養生」する必要があります。
コンクリートを型枠への打設の際には、バイブレーターを使用したり、木づちによる
空気の除去を行ったりと コンクリートの均一性の確保と初期欠陥の防止が重要です。
初期欠陥として未充填箇所・豆板(ジャンカ)・コールドジョイント・ひび割れなどがあります。
締固めが不足すると、未充填箇所を生じることになるし、一方過剰な「加娠」によって
材料分離を生じることがあります。
☆施工業者の経験の豊富さや技術次第で、強度や外見に大きな影響を与えます。
業者の選定と厳しい現場管理が非常に重要となります。
また「コンクリート」は材料として 「圧縮力には強いが、引っ張り力には弱い」
という性質ももっています。
そのため現実は 「コンクリート」は単体で使うのではなく、中に鉄筋を入れた
鉄筋コンクリート(RC)として使用されることが多くなります。
≪RC造の特徴≫
コンクリートに対して、引っ張っても容易に破断しない粘り強さをもつ鉄筋を入れることで、引っ張りに弱いコンクリートの弱点を補強したのが「RC造り」です。
鉄とコンクリートは、強度を補強しあうだけでなく、以下の2つの理由から相性が非常によいとされています。
①熱膨張率がほぼ等しい
→温度が変化しても一体を保ってくれまる。
②セメントがアルカリ性なので鉄筋の酸化を遅らせてくれる。
→鉄筋が錆びなければ、建物が長持ちします。
鉄筋とコンクリートがしっかり一体化して強度を発揮するには
内部の「鉄筋」がしっかりとにコンクリートに覆われるように、
十分な「かぶり厚さ」の確保が重要となります。
その一方で、鉄筋コンクリート構造を構成する砂に塩分が含まれているような場合には
「コンクリートの中性化」が進んで鉄筋は錆び始めます。
中性化が鉄筋ある内部まで進行すると、鉄筋が錆びて膨張し、コンクリートの剥離、
剥落(はがれ落ちる)が生じて、RC建物は強度を失います。
コンクリートが正常に作られた場合は、「木造」や「鉄骨造」よりも長い寿命をもちますが、
それでも外部が風雨にさらされる内に、徐々に中性化が進行しますので寿命は
50年程度と言われます。
コンクリートを外側から断熱するなどの工夫をすれば、
中性化を遅らせることが可能になり
その寿命を100年にも伸ばすことができます。
☆知っておきたい・・・一般住宅によく使われるコンクリート
ALC板(軽量気泡コンクリート)
養生を意味するオートクレーブ状態で工場で製造管理された軽量気泡コンクリート。
法定不燃材料で、内部に気泡を有することから、一般のコンクリートの約1/4の重量
でしかも 熱伝導率は1/10。耐火性・防音性にも優れる。
防音性は、床に使った場合 上下階の音は木造の1/100と言われる。
しかし、吸水性が高いので、外壁として使用する場合には十分な防水塗装を施す
必要があります。
(注意しておきたい・・・鉄骨造、RC造のシロアリ対策)
特に「鉄骨ALC住宅」に関して消費者が、よく勘違いしがちなので、
一つ注意点を指摘させて頂きます。
読者の方の中に「鉄骨造・コンクリート造だからシロアリの対策が不要なはずだ」
とお考えの方はいないでしょうか。
もし、そのようにお考えでしたら、「大きな誤解」です。
ご存じの通り、シロアリは「木部」に発生します。これは「木造」に限ったことではなく、
「鉄骨造」「RC造」の建物でも実は「木部」がたくさんあるので「シロアリ」が発生しています。
ちなみに本書の原稿作成中、鉄骨でALC板を利用した「ロングライフ」が売りのハウスメーカー
に関して調査をしていました。メーカーとしては「構造がシロアリに侵されない」ことを強調したいの
でしょう。しかし、「木部」には「シロアリの駆除」が必要であることの但し書きがありません。
同社で建築後、シロアリ被害にあわれた消費者が、メーカーに「シロアリ」が出たことを訴え出ると、
「鉄骨造」であっても「木部」には「シロアリ」がでるのは常識ですよ。。。という対応だったそうだ。
「肝心なことなのに事前に説明がなかった」と憤慨した消費者が、
これから「鉄骨ALC」で家を建てる皆様へという自作のHPを作って注意を促しているサイトを見つけました。
「シロアリ」の被害をきっかけに「建替え」を決意するお客様は多いと思います。
「シロアリ被害」に懲りたお客様が、シロアリ被害のないと勘違いして「鉄骨」「コンクリート造」
に走る場合があります。
しかし、「鉄骨」「RC造」であっても「木部にはシロアリ駆除」が必ず必要であることを
ここで指摘させて頂きます。
≪RC造の主な用途≫
RC造りは主要用途としては「マンション」に利用されます。
一般的なマンションは採光・換気などの法規上の制限がありかつ
間取りが3LDK、4LDK(角部屋)であることから
コストパフォーマンスのよい5m~7mの間(経済スパン)に柱を
配置することができるからです。
その他の建物の場合は、経済効率が悪くなるので他の構造を利用する
場合が多くなります。
(鉄筋コンクリート 構造材としてのメリット)
①耐震性・耐火性・耐久性に優れる。法定耐用年数47年
②自由度の高い設計に適する。自由な形にできる。
③熱しにくく、冷めにくい。熱容量は木造の6~7倍。
④遮音性能に優れる。
⑤圧縮・引っ張りの両方に対する抵抗性が大きい。
⑥コンクリートの中性化を防げば、鉄筋が錆びることなく
耐久性が非常に長くなる。
(鉄筋コンクリート 構造材としてのデメリット)
①構造躯体の重量が大きいので、大きな耐力の
支持地盤が必要。
②十分な強度が得られるまでに時間がかかる。
③コンクリートの強度によって、建物自体の強度が大きく
違ってくるので、施工管理を厳しく行う必要がある。
施工管理が悪いと・・・ 社会問題になっています。
A. シャブコン(水増しコンクリート)問題
B. 海砂の問題(塩分で鉄筋が錆びる)
C. コールドジョイント(打ち継ぎの問題)
D. 外断熱をしない日本では、ヒートブリッジ(熱橋)の問題
E. 熱による膨張・収縮のため屋上のクモの巣状の亀裂発生
劣化が始まると補修がきかないので、解体するしかありません。
③コンクリート打ちっぱなしなど 仕上材としては快適性が
大きく劣ります。冷輻射によるコンクリートストレスの問題。
→木装して、快適性を高める必要があります。
④人体への影響として「疲れやすい」小学校の校舎等で
「インフルエンザ時 学級閉鎖が多い」などの報告が多数あります。
メリット・デメリットを見てみると「RC構造」そのものは、
「自由度が高く丈夫」で「熱容量が大きい」という大きな魅力がありますが
そのままでは「住み心地」がよいとはいえないようです。
☆「住み心地」を向上させるというテーマをもつ本書にとって
コンクリートが持つ「熱容量が大きい」というメリット
は是非とも活かしたいところです。
RECOM㈱
代表取締役 田中勇一
RECOM新築用web http://www.recom.ne.jp/















