敷地の価値は立地条件で決まります。

立地を変えることはできません。





しかし、家の性能で敷地の欠点を


カバーすることは可能です。





そんなことが本当にできるのでしょうか?





もし、敷地の欠点を建物がカバーしてくれるとしたら


「なかなか”いい土地”が見つからない!」と困っている多くの


人を建物が救ってくれるということになります。





私は、住宅計画を土地探しの段階から


お手伝いさせて頂くことがよくあります。


ご相談にお見えになったお客様に


「どのような土地をお探しですか・・・?」


とお聞きしてみると




「南向きの日当たりのよい静かなところ・・・」


とお答えになる方が非常に多いことに驚かされます。


土地を探す方にとって「日当たりがいい」というのは


かなり優先順位の高いご要望のようです。





ここで「南向きの土地(南側道路の土地)」のメリット


を列挙してみます。


日当たりがいい。

道路から見た時 住宅が良く(立派に)見える。

庭園部分にも日当たりが良いので草花もよく育つ。

家の前が開放的。

というところでしょうか。





逆に南向きでないので日当たりに恵まれないと思われている土地

例えば「北向きの土地(北側道路の土地)」などは


南向きの土地と比べると査定価格で10%~20%の価格差


が出るようです。 つまり安く査定されているということです。





日本人は「暗い」というと、イメージ的に「じめじめ」がくっついて湿気る

カビが生える→「不健康」という固定観念があるようです



もちろん住宅にとって「明るさ」は重要です。





それではその


「明るさ」は「直射日光」で確保するのが良いのでしょうか?


確かに冬場、お日様の光がなんとも心地よく暖かいものなのですが、

これが夏場の強い太陽の光の場合はどうでしょうか?





「直射日光」がたくさん部屋の中に入ってきてしまうと

①家の中が日焼けして変色してしまいます。

②夏場は暑くて暑くてしかたがありません。





南向きの土地にこだわる方が多いのですが、

採光を南側の窓をメインで行うと夏は暑くて暑くて仕方のない家になります。


南側に大きな窓を設置する場合は、

設計段階から注意して夏場の日射遮蔽に


十分配慮しなくてはならないでしょう。





設計段階の注意事項は 下記 (参考事項 豆知識) を参照





太陽に暖かさを求めるのは、冬場はいいとしても 


夏場のデメリットがかなり大きい言えます。


明るさの確保が目的であるならば


「直射日光」による採光は避けた方が無難


と思われます。








◎では どのような方法で採光するのか?


南側の「直射日光」だけでなく「間接光」と言われる


「北側の光」を活用することを考えてみてはいかがでしょうか。





ちなみに

建築基準法には、建築確認申請段階に「採光計算」といって


十分な明るさを確保できているかをチェックする項目があります。

住宅の居室には居室の床面積の1/7の窓(採光上の有効な窓)を


設けなさいという規定のことです。

もちろん


「窓」に関して南側の窓でなくてはならない・・・という規定はありません。

明るさを確保するのが目的なので「北」側の窓も当然有効とされています。


とは言え 夏暑いのはもちろん困るのだけれども 


リビングやダイニングは明るい家にしたい・・・ですよね。

「北向きの窓」ばかりでは心細いですね。





そこでもう一つ明るさを確保する画期的な方法をご紹介します。

例を挙げてご説明します。


南側に建物が建っていて、1階リビングやダイニングに日があまり入らない・・・という土地がよくあります。

そのような土地でも、
よく見てみると2階の居室にはよく日が当たっていたりします。

そんな場合は、2階の居室の明るさをそのままリビング・ダイニングに活用することを考えてみましょう。


どのようにするのか?


具体的にはリビング・ダイニングの上部に思い切って「吹抜け」


をつくってみるのです。


すると、2階の居室の明るさがそのままリビング・ダイニングに落ちてきて思った以上に明るいんです。

それに加え実際に吹き抜けをとった方はリビング・ダイニングの開放感もアップした喜んで下さっています。


今まで、学んできたように


「高気密・高断熱」の家なら「吹き抜け」を作っても寒くないので、


このような考え方も可能になるのです。





そうはいっても、「吹き抜け」を作るのにも、建築費がかかりますよね。

しかし
、「土地が建築費以上に安く手に入る」ことを考えてみて下さい。

十分に 実現可能ではないでしょうか?







そう考えてみると 土地探しの新たな発想が見つかりましたね。


「いい土地を安く手に入れる奥の手」は


南向きの土地にこだわらないこと。


明るさは「間接光」や「吹き抜け」を利用して確保すればよいのです。


これを知っているだけで 土地探しが如何に楽になるか・・・

想像してみて下さい。


場所は気に入っているのだけど、”日当たりがネック”となっている土地も

ものは考えようだったのです。


(結論)

日当たりが悪いという「敷地の欠点」は、リビングに吹き抜けを作ることで

十分カバーすることができるのです。

もちろん、これが可能になるには高気密・高断熱の住宅で建築することが

大前提になります。







☆ちなみに、


高気密・高断熱の家、防音性も高くなるので、少々やかましい音が


する土地でも、静かに暮らすことが可能になります。







(参考事項、豆知識)




日本の家の伝統的な建築方法(建築の考え方)に


「真南に向かって住宅を建築して軒を深く長くする」があります。


実際にこのように家を建てると

夏場 太陽高度の高い日射は長い軒がうまく遮り、

冬場 太陽高度の低い日射は窓から室内に取り入れる・・・







という理想的な日射の利用方法が挙げられています。


しかし、現実的には 理想通りの建築は不可能になっています。

その主な理由は


  1. 真南向けて建築することが難しい。大抵東か西に傾いているので実現しにくい。

  2. 軒を長くとることが敷地の制約・間取りの制約・デザイン上の制約があって難しいこと。







RECOM㈱

代表取締役 田中勇一

RECOM新築用web 
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