住み心地を見極める キーワード:7 「結露」
「結露」(けつろ)とは、
物質の表面や内部で空気中の水蒸気が凝縮することです。
≪結露の種類(発生個所による分類)≫
①表面結露
一般に「結露」と言えば、表面結露を指します。
最も多い事例は、
冬季、窓ガラスやアルミサッシで発生する結露です。
発生原因は
住宅の開口部(窓部分)の断熱性能不足及び
居住者のライフスタイル
にも起因します。
開口部(窓枠とガラス)に
断熱性能の高い複層ガラスと
樹脂か木製の断熱サッシ窓枠
を用いると
開口部付近での表面結露は起こりにくくなります。
②内部結露(壁体内結露)
建物の室内側に防湿層がなく、
室内で発生した水蒸気が壁体内に侵入する場合に発生
します。
これにより
木材や断熱材等の腐敗や劣化が進み、建物の寿命が短く
なります。
主に冬に起こりますが、エアコンの普及により夏季にも起こるようになりました。
参考までに、寝る時のお団が湿るのも同じ原理です。人間の体は体温が36℃
で水蒸気(汗)を発散させています。布団の厚みの中で、外に向かって徐々に温度が
下がっていきます。(温度勾配という。)室温が低いと布団の中で結露が起こるので
布団は湿るので、頻繁に干さなければならなくなります。
これを防ぐには、室温が下がらないように保温し、布団の中で結露が生じないように
すればよいのです。
≪結露の種類(発生原因による分類≫≫
①冬型結露
室内の水蒸気の量が多い時に発生し、
外気によって冷やされる
ガラス、サッシ、壁の中の温度が露点以下になる部分
で生じます。
②夏型結露(逆転結露)
夏季の地下室やエアコンのよく効いた部屋の冷たいもの、
高温多湿な外の空気が流れ込んで接触することで発生します。
また冬型結露の逆で、エアコンでよく冷やされた建物では、
外部の湿った空気が壁の内部に侵入し温度勾配の露点温度以下の部分
で発生します。
≪結露の防止対策≫
①表面結露の防止
基本的な、結露防止手段として、
A. 室内の水蒸気量を減らす方法
B. 表面温度を上げる方法
があります。
A. 室内の水蒸気量を減らす方法
冬季の場合は絶対的に外気の絶対湿度が低い、つまり乾燥しているため、
換気を行うことが室内の水蒸気量を減らすのにもっとも有効な対策です。
夏季の場合は、エアコンで除湿することがもっとも有効です。
B. 表面温度をあげる方法
もっとも基本的な対応は、
住宅の壁・床・屋根及び開口部(窓部分)の断熱性能を高めること
で、表面温度が下がることを防止することができる。(高断熱化)
冬季は、室内を暖房温度を上げることで、
建物内部の表面温度が上昇し結露防止になる。
だたし、暖房器具が石油やガスファンヒーターのように
暖房時に水蒸気を大量に発生する機器の場合、
結露の助長としかならない。
電気式蓄熱暖房機など
水蒸気を発生させない暖房機が結露防止に望ましい。
また、木造住宅の柱の部分、軽量鉄骨住宅の鉄骨部分は
熱橋(ヒートブリッジ)となって結露の発生が心配される部分である。
外部から断熱補強(付加断熱)を行って断熱性を高める
ことで結露の発生をできるだけ食い止めることを考えるべきである。
②内部結露の防止
内部結露は、一過性のものであれば結露しても乾くため、発生量が少なければ問題とは
なりません。
内部結露の防止には
建物の計画段階で室内側に防湿層を設けなくてはなりません。
壁の中の温度勾配で、露点に到達すると結露が起こるが、その元となる水蒸気が
室内から壁内に侵入しないよう、ポリエチレンフィルムなどの防湿層を設ける必要があります。
水蒸気が流入しやすいコンセント、スイッチボックスなどにも
防湿シール等を施す必要があります。
湿った空気が冷やされると「結露」が発生します。
結露の発生は、カビやダニの繁殖を活発にして室内空気環境を汚染します。
また、目に見える窓枠が腐食するだけでなく 結露が壁体内で発生する場合には
断熱性能を低下させ、構造体の劣化を早め 建物の耐久性そして 本書のテーマの
「住み心地」を大きく低下させます。
住宅を選ぶ場合には、
建築工法が結露をなるべく発生させない方法をどのようにとっている
のかを十分吟味しなくてはなりません。
8つの「住み心地」を見極めるキーワードをご紹介させて頂きました。
次の章からは、「住み心地」をテーマにした場合に、 どのような「構造」や「断熱方法」で家づくりを行ったらよいのかについてお話させて頂きます。
RECOM㈱
代表取締役 田中勇一
RECOM新築用web http://www.recom.ne.jp/