【名曲リレー861】water#3

■Rocky Mountain Water / David Frishberg('70)

ジャズ系の人ということと、カエルのこのジャケット「Oklahoma Toad」は知ってました。鼻歌系の軽い歌いっぷりがソフトロック方面でも評価されてました。どなたかのセレクトで知った(風来坊さん?kobbaさん?ショックさん?)で知りました。軽妙な感じが心地いいです。

 

 

【名曲リレー862】mountain#2

■There's A Mountain / Donovan('67)

ドノヴァンのこの軽快な曲(”霧のマウンテン”)がオールマン・ブラザーズ・バンドの”Mountain Jam”の元ネタになってたと知った時はびっくりでした。

 

 

【名曲リレー863】mountain#3

■Sweet Mountain / (American) Spring('72)

CD再発黎明期にRhinoとSee For Milesから出たっきり、紙ジャケもリマスターもスルーされてた(アメリカン)スプリングは、60'sにはハニーズとして活動してたビーチボーイズ(というかブライアン)ゆかりのガール・グループで、この72年に出た唯一作は「Surf's Up」級の傑作でありました。UAから出たオリジナルジャケでいつの日か紙ジャケで出て欲しいなあ。この曲ではブライアン(ここではprod)のvoも聞けます。ちなみに米本国ではただのスプリングだったんですが、いつしかアメリカンがつくようになりました。まさかトリプル・メロトロンのスプリング効果?

 

 

【名曲リレー864】sweet#2

■Sweet Maria / Rick Roberts('73)

クリス・ヒルマンがprodしたリック・ロバーツ(元フライング・ブリトウズ)のセカンド「She Is A Song」は地元コロラド・コネクション炸裂の1枚。マナサス、ポコ、バーンストームといったコロラド在住のミュージシャンのネットワークが盛り上がります。この曲はジョー・ウォルシュのスライドが聞きもの。

 

 

【名曲リレー865】sweet#3

■Sweet Dreams / Yes('70)

黄金期以前のイエスを聞いたのは初期のベスト盤「Yesterdays」だった気がします。今から思えばサイケ風味があるんで当たり前ですが、当時は「Fragile」以降のイエスとなんか違うなあと思ってました。トニー・ケイの弾くオルガンはウェイクマンのきらびやかなやつとは質感ちがいますが、どっしりとしたスクワイアのbassはいつも同じです。セカンド「Time And A Word」から

 

 

 

【名曲リレー856】woman#2

■Mean Woman / Black Oak Arkansas('70?)

ブラック・オーク・アーカンソーといえばジム・ダンディ・マングラムのゲロゲロ声が耳に残る下品なサザンロック(ほめてます)なのですが、ブレイク中の74年にAtco以前のStaxに残した音源が「Early Times」としてリリースされています。可愛らしいイラストのジャケです、マングラムの特徴をよく押さえてます。70年頃の録音でしょうか?”Mean Woman”はもうこの時期からイヤらしさ全開であります。”Dirty Water”のスタンデルズにも通じる猥雑さです。

 

 

【名曲リレー857】woman#3

■Beer Drinking Woman / Judas Jump('70)

一目見たら忘れられない金粉ジャケが印象的なジューダス・ジャンプは、ピーター・フラプトン脱退後のハードを支えたアンディ・ボウンが、解散後エーメン・コーナーのホーンズと結成したバンドで「Scorch」というアルバムをParlophoneに残しています。豪快なホーンズが切り込むなかなかカッコいい”Beer Drinking Woman”です。

 

 

【名曲リレー858】drinking#2

■I've Been Drinking / Jeff Beck Group('68)

第1期ジェフ・ベック・グループの一連のシングルA面のポップソングは、メンバーの生活を考えてのものだった~とみたいなことを読んだことありますが、B面では好きにやってます。”Love Is Blue”のB面でブルージーなこの曲はロン・ウッドがbass、ミック・ウォーラーがds、ロッド・スチュワートがvoという布陣。

 

 

【名曲リレー859】drinking#3

■Drinking Muddy Water / The Yardbirds('68)

ヤードバーズのラストLP「Little Games」は、時代柄サイケデリックな試み、ゼッペリンの世界観にも通じるものもありましたが、従来のR&B~ビート・バンド的なものも残っております。キース・エルフの白いハーモニカをフィーチャーしたこの曲はそっちの系統。マディ・ウォーターズの”Rollin' And Tumblin'”の改作ヴァージョンです。

 

 

【名曲リレー860】water#2

■Gimmie Some Water / Eddie Money('78)

エディー・マネーの2枚目「Life For The Taking」から。この2枚目まではシンプルな、ストリートの匂いのするロックンロールが多かった記憶です。ビル・グラハムのウォルフガング・プロダクションからデビューした大型ロックシンガー(元警官という異色の経歴も話題になりました)で、サンタナと共演した来日コンサートが企画されたのもマネージメントが同じだからです。

 

 

 

【名曲リレー851】bad#3

■Cry For The Bad Man / Lynard Skynard('76)

レーナードのあまり聞かない「Gimme Back My Bullets」('76)からの”Cry For The Bad Man”は、珍しくブリティッシュな香りがする曲。かつてレココレ誌のサザン・ロック特集でライターの大鷹さんが「露骨にフリーからアイディア、展開を盗み、これだけのキャリアなのに恥ずかしい」と書かれてて、そこまでの言い切った表現に僕はびっくりした覚えがあります。むしろイントロは”Ready For Love”(バドカン)風。僕の思うサザンロック感とは少し離れたところにあったレーナード・スキナードをある意味象徴するような曲でした。

 

 

【名曲リレー852】man#2

■Rocket Man / Kate Bush('92)

エルトン・ジョンの前に出たトリビュート盤に入ってたケイト・ブッシュによるカヴァー。原曲の良さを損なわずに新たな魅力を付け加えた感じです。

 

 

【名曲リレー853】man#2

■Man Dressed In Red / The Road('72)

ファット・マットレスとのエル・レディング・バンドの間にレディングがかかわったハードロック3人組。レア・アースにいたg、ストレイ・ドッグへゆくdsとのトリオ編成でMotown傘下のNatural Resprcesから「The Road」を出しています。ちょっとキャプテン・ビヨンドにも似た音。

 

 

【名曲リレー854】dress#2

■Dress You Up / Madonna('84)

「Like A Vigin」からの3枚目のシングルカットかな。一番マドンナを聞いてた頃なんでとにかく懐かしい。PVではライヴ会場に無数のマドンナルックの女性を確認できます。

 

 

【名曲リレー855】woman#3

■Long Cool Woman In Black Dress / The Hollies('72)

ピークは60'sですが、70'sに入ってもホリーズは進化続けます。72年の”Long Cool Woman In Black Dress”はCCRを思わせるブギで新境地を開いてますね。voはアラン・クラークです。

 

 

【名曲リレー846】living#2

■Living With The Animals / Mother Earth('68)

思えばマザー・アースのファーストは68年のリリースなんでエレクトリック・フラッグあたりと同期。ホワイト・ブルーズの時代の1枚なのです。トレイシー・ネルソン(vo)率いる南部ブルーズ・バンドにバタフィールド・ブルーズ・バンドを辞めたマーク・ナフタリン(p)が加わる形でスタート。ボニー・レイットのファーストをさらに渋くしたようなアルバムでした。トレイシーの深く沈むような歌声をフィーチャーした曲ではなく今回はハーピストのパウエル・セント・ジョンのvoをフィーチャーしたタイトル曲。枯れたviolinもいい感じです。

 

 

【名曲リレー847】living#2

■So Hard Living Without You / Airwaves('78)

デイヴ・エドモンズがらみのジョン・デイヴィッド(vo.g.b~元ラヴ・スカルプチャー)とデイヴ・チャールズ(ds~元ヘルプ・ユアセルフ)がいたエアウェイヴスは、船長にスプリングのメンバー絡んでると教えられたことがありました。いろいろつながりはあります。そのスプリング出身のレイ・マルティネス(vo,kb,g)を加えた3人組で、パット・モラン(スプリングのトリプル・メロトロンの一角を担った一人)はprodでファーストに参加。ハーモニーを生かした音作りはスティーリー・ダンとマッカートニーを合わせたような感じです。”So Hard Without You”は#62まで上がっています。

 

 

【名曲リレー848】so#3

■So Lonely / The Police('79)

赤い丸ノ内線が出てくる(新宿三丁目?)初来日のロケのショットを入れたPV。この曲が入ったポリスのファーストは浴びるように聞いた大好きな1枚です。

 

 

【名曲リレー849】bad#2

■So Bad / April Wine('76)

カナダのエイプリル・ワインは相当なキャリアのハードロックです。マホガニー・ラッシュのフランク・マリノ(g)が参加したこの曲ではほとんどマホガニーラッシュになってしまってます(^^) このジョニー・ウォーカーもどきのジャケットのLPは当時中古屋でよく見かけました。

 

 

【名曲リレー850】bad#3

■Bad Moon Rising / CCR

ジョン・ランディス監督の映画「狼男アメリカン」(すごい邦題だ)は、月に関する曲ばかり並んでましたっけ。そこでもかかったCCR。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【名曲リレー841】me#3

■It Don't Move Me / Quaterflash('83)

クォーターフラッシュはヒット曲しか知りませんですが、クォーターフラッシュのこの曲はスライドがジョー・ウォルシュなんで知っております(まあ聞けばすぐわかります)。2枚目の「Take Around Picture」から。

 

 

【名曲リレー842】move#2

■Move Over Miss L / Keith Moon('75)

キース・ムーンの唯一のソロは、ロックンロールのバカ騒ぎをアルバムに詰め込んだ感じでした。”拝啓レノン夫人”という邦題だった気がするこの曲は、ジョ・ジョ・ガンのメンバーやジョー・ウォルシュが参加。「Two Sides Of The Moon」から。

 

 

【名曲リレー843】move#3

■Move On Up / Curtis Mayfield('70)

“Move On Up”は、インプレッションズとは別にCurtomから出したカーティス・メイフィールドの初ソロ「Curtis」に入った代表曲です。後年ジャムが取り上げてロック・ファンにも親しまれるようになったファンキー・チューン。ポジティヴなメッセージを打ち出した歌詞や延々と続きながら飽きさせないパーカッシヴな演奏も聞きものです。

 

 

【名曲リレー844】up#2

■Give It Up Or Let Me Go / Bonnie Raitt('72)

ボニー・レイットの最初の2枚は、濃厚なアコースティック・ブルーズの香りがします。セカンドの「Give It Up」はウッドストック録音で、かの地の住んだ人たち(ファビュラス・ラインストーンズやエディソン・エレクトリック・バンド)が参加。ボニーもnational steelを弾きまくるタイトル曲はその種のファンをうならせるに十分でした。このウッドストック・サウンドはボニーの本質ではないんで、このアルバムものすごくよい出来ですがベストにはちょっと上げにくい。

 

 

【名曲リレー845】up#3

■Livin' It Up / Bill LaBounty('82)

AOR時代の日本では当然ジャケットがオシャレなものに差し替えられたビル・ラバウンティの3枚目。当時リアルで出たのかは覚えてないけど、ラジオではこの曲よくかかってました。本人が弾くフェンダー・ローズとゆったりしたリズム(調べるとこの曲はウィリー・ウィークスとスティーヴ・ガッド)が心地いい。平日の午後の陽だまりの中のナンバーですね。この人スティーヴ・イートンと共に70'sはファット・チャンスというバンドにいたそうです。

 

 

 

 

【名曲リレー836】something#2

■Something On Your Mind / Karen Dalton('71)

カレン・ダルトンは、かなりスモーキーな歌声を聞かせるウッドストックの女性フォーキーで、熱心なsswファンの間では、アレクサンダー、ベスとならんで3大カレンといわれてたとか。71年にParamountから出た2枚目の「In My Own Time」は当時なんと日本盤LPが出てたそうです。ウッドストックの住人たちがバックを務めたこのアルバムでもダルトンは互角に勝負し、演奏に負けておりません。1曲目のこの曲はディノ・ヴァレンティ作でビル・キースのsteelが塵舞う木枯らしの中で温かく聞こえます。bassはハーヴェイ・ブルックスで彼のファビュラス・ラインストーンズが基本的にバックを担当。

 

 

【名曲リレー837】something#3

■Something To Believe In / Claire Hamill('74)

キンクスのレーベルKonk移籍(結局レーベル現役時代にはクレアとトム・ロビンソンがいたカフェ・ソサエティ、アンディ・デズモンドしかLPを出せませんでした)にクレア・ハミルの「Stage Door Johnny」から。このアルバムはマイケル・マーフィーやアニマルズ、ムーディー・ブルーズのカヴァーがありますが、この曲はスティーヴ・ミラーの「Joker」に入ったナンバーでした。シンプルな引き語りです。

 

 

【名曲リレー838】believe#2

■Making Believe / Casey Kelly('73)

カントリー系のsswとしてElektraに2枚出してたケイシー・ケリーのこれはファーストに入った名曲ですね。prodはジャクソンの1枚目を手掛けたリチャード・サンフォード・オーショフで、クーチ抜きセクション+ジム・メッシーナが参加しています。

 

 

【名曲リレー839】believe#3

■Believe Me / Poco('73)

90'sにEpic/Legacyから出た「Forgotton Trail」というポコの編集物には、あの時代としては結構な重箱の隅的なレア曲が入ってました。リッチー・フューレイ最後の作品となった「Crazy Eyes」に入らなかった”Believe Me”は、このあと組むSHFバンドのファーストに持ち寄られるナンバーですが、そのコンピにはポコ時代のアウトテイクを収録。ラスティ・ヤングのゆったりとした(そしてノイジーな)steelが入ったかっこいいヴァージョンです。

 

 

【名曲リレー840】me#2

■Follow You Follow Me / Genesis('79)

「そして3人が残った」というタイトルはもちろんスティーヴ・ハケットの脱退でメンバーが3人になったジェネシスの当時の様子を表したタイトルですが、ここにすごくイギリス的なものを感じてしまったのは、当時まだ熱心にクリスティーを読んでたからです。シングルとなった”Follow You Follow Me”は、やさし気なメロディーとトニー・バンクスのシンセ満載のナンバーでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【名曲リレー831】came#3

■No One Came / Deep Purple('71)

「Fireball」の最後に入った技巧的なナンバーで、延々と同じフレーズを繰り返すリズム隊に絡むvoとgとorgがかっこいい。脳内に気持ちいいものが湧き出る感じあります。エンディング近くのテープ逆回転の手法は1期以来かも。

 


【名曲リレー832】one#2

■One Step Over The Boderline / Peter Allen('80)

オーストラリア出身のssw、ピーター・アレンのブリブリのAOR「Bi Coastal」('80,A&M)からの強力なナンバー。TOTOからルカサー(g)とマイク(b)、エアプレイからフォスター(kb)、コーラスはペイジズ参加です。僕はリアルタイムでラジオで聞いた覚えあります。

 

 

【名曲リレー833】one#3

■One Fine Day / Carole King('79)

元々は60'sにシフォンズに書いてヒットしたゴフィン=キングのナンバーで、その時代の作品をセルフカヴァーした「Pearls」で僕は知ったのですけど、文句なしの楽しいポップスになっています。この動画は80's初めの「One To One」の頃のライヴ。

 

 

【名曲リレー834】fine#2

■Fine Line / Iguana('77)

イグアナというとジェス・ローデンのバック・バンドとなった英国のファンキー・ソウルな連中もいたのですが、こちらは別。ロビー、フォーク&バドを前身とする米4人組です。77年にEpicから出た唯一の作品で、帯にはAORとありますが、音的にはウエストコースト的なムードもあります。メンバーはドン・フォーク(g,b,steel,vo)、アーサー・バド・ノウバリアン(g,vo)、バッジ・ウィザースプーン(g,vo)、ショウ・ヘイズ(g,vo)の4人で、dsはエリア・コードのケネス・バトレーが担当。そうナッシュヴィル録音です。いわゆるCS&Nスタイルでsswの集合体で作者が歌い、サポートがハモるというパターン。印象的なのはスティールやスライドだったりするのですが、いいメロディーです。

 

 

【名曲リレー835】fine#3

■Something Fine / Dianne Davidson('72)

Janusに3枚残したLPはどれも味わいがあるフォーク~カントリー系の女性sswのディアンヌ・ダヴィッドソンの諸作はCD化が遅れてましたが、業を煮やしてなのか、ディアンヌ自身のレーベルからCD化されています。10代でデビューした人で巨漢なルックスゆえヴィジュアル的な人気は出ませんでした。当時日本で出てたかはわかりません。このサードではマック・ゲイデン(g)、ティム・ドラモンド(b)らナッシュヴィルの面々が参加しています、自作に交じってジェシ・ウィンチェスター、ジャクソン・ブラウン、ジョニ・ミッチェルのカヴァーもありますが、ジャクソンの”Something Fine”と”Song For Adam"は、リリース直後のジャクソンのファーストからのチョイスで、先見の明が光ります。

 

 

 

 

 

 

【名曲リレー826】crazy#2

■Crazy / John Hall Band('82)

オーリアンズ解散後ソロになったジョン・ホールが、ジョン・ホール・バンドとして出した「All Of The Above」は「夢の部屋」という邦題でした。80'sらしい音作りではありますがホールらしいメロディーはあちこちに感じます。bassとvoのジョン・トロイはプーセット・ダート・バンド出身だった気がします。”Crazy”はこのファーストからのシングル。

 

 

【名曲リレー827】crazy#3

■Crazy On You / Heart('76)

なんか毎日ハートのこと書いてる気がしますが、今日は”Crazy On You”。イントロのナンシーのアコギの短いソロでスタートというパターン多いです。このPVは楽屋でエセックスやリトル・ペギー・マーチを歌うシーンも楽しい。そうそうランキン・ポーみると若いころのハートを思い出すのです。

 

 

【名曲リレー828】you#2

■You Broke My Heart In 17 Places / Denise Gyngell('84)

カースティ・マッコールが曲を提供したトレイシー・ウルマンの83年の同名作品は、英ガールズのオールディーズとそれっぽいムードのオリジナルがいい塩梅で並んだ傑作でした。タイトル曲はマッコールが書いてますが、84年にそれをタイト・フィットのデニーズがカヴァー。まあ曲の良さに助けられてはおります。タイト・フィットは、80’s初めのダンスポップ・ユニットで女性2+男性1の3人組。トーケンズの”Lion Sleeps Tonight”を#1にしたこともありました。さてこの曲昔はシェファーズ・ブッシュとは人の名前だと思ってましたが、ロンドンの繁華街の地名でした。

 

 

【名曲リレー829】you#2

■You Came / Linda Lewis('77)

シー・セイント・スタジオでのアラン・トゥーサンprodものとロンドン、LA、NY録音物が混在した「Woman Overboard」はディスコっぽい方面へ行ったリンダへの批判みたいなものがよく書かれてた記憶があります。黒人音楽全般がそういう方面へ流れた時代だったので仕方はありませんけど、いつまでも「Lark」のことばかり言っててもなあ、と今の支店ではそう思います。”You Came”は1曲目で、トゥーサンの手による当時のモダンなAOR風味でした(でもコーラスはロンドンでダビングされたものでライザ・ストライクとかバリー・セント・ジョンといったいつもの面々でその辺が中途半端な感じ)。

 

 

【名曲リレー830】came#2

■I Came To Dance / Nils Lofgren('77)

77年の「I Came To Dance」に入ったナンバーで、今でもライヴのハイライトで演奏される代表曲。今ではスプリングスティーンのバンドの~という方が通りが早いが、マイアミ・スティーヴに代わってニルスが起用されたときはびっくりでしたっけ。ところでボブ・シーガーやトム・ペティ、スプリングスティーン、ジョン・メレンキャンプあたりをハートランド・ロックと呼ぶのは知りませんでした。ニルスもその中に入っております。白人のワーキング・クラス・ヒーロー的な音ですね。

 

【名曲リレー821】hold#3

■Hold That Snake / Ry Cooder('84)

映画「ストリート・オブ・ファイア」は提供されたウェル・メイドな楽曲の出来もよかったけど、劇伴として流れるライ・クーダーのアーシーな音楽も素晴らしかった。サントラにこういうのは一切入ってないんで残念。唯一サントラに入った"Hold That Snake"はルーツ的な音楽のこだわったこの人らしいくすんだ白人R&Bです。

 

 

【名曲リレー822】snake#2

■Snakes On The Run / Jay Ferguson('76)

スピリット~ジョ・ジョ・ガンのvo、ジェイ・ファーガスンは70's後半にかけてジョー・ウォルシュと組む事が多かった人です。ヒットしたのは次の「Thunder Island」('78)でそっちは曲よりもジョーのgのフレーズの方が耳に残ってしまう次第。76年の初ソロ「All Alone In The End Zone」(Asylum)は当時日本リリースも見送られた1枚ですが、ジョー・ヴァイターリ、ウォルシュ、ジョージ・チョコレート・ペリー(b)にファーガスンという布陣は81年のウォルシュの初来日のメンツ(そんときは+ラス・カンケル)ですんで何とも嬉しい。トラフィックのカヴァー(”Medicated Goo”)もありますが乾いた感じが心地いい”Snakes On The Run"を。エンディング近くにスライドソロあり。

 

 

【名曲リレー823】snake#3

■Snake Drive / Eric Clapton('65)

ジョン・メイオールのブルーズブレイカーズに参加前後、ジミー・ペイジとのセッション音源の”Snake Drive”はImmediateのホワイトブルーズのオムニバス「Blues Anytime Vol.1」に収められたもの。確か日本ではシングルになってたような記憶(違ったかなあ)もあり。

 

 

【名曲リレー824】drive#2

■Marley Purt Drive / Lulu('70)

この時期のルルは大好きなんです。69年ごろ実力派女性シンガーが米南部で録音するのがトレンドだったこともありました。ソニー&シェールのシェールが「3614 Jackson Highway」をリリース(このタイトルはマッスル・ショールズのスタジオのアドレスだとか)。僕はこのアルバムをあまり買ってなくて少々過大評価だと思ってるんですが。一方ルルも同じころマッスル・ショールズで録音した「New Routes」をリリースしています。当時の旦那(モーリス)がいたビージーズのカヴァーで、デュアン・オールマンのスライドがいきなり聞こえます。

 

 

【名曲リレー825】drive#3

■She Drives Me Crazy / Fine Young Cannibals('89)

確かジョディ・フォスターが出てた車のCMで流れてたような。ザ・ビート(イングリッシュ・ビート)がジェネラル・パブリックとFYCに分かれたのが84年。ローランド・ギフト(vo)をフィーチャーし、ソウルフルなエレポップ路線でアメリカでも成功しました(これは#1US)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【名曲リレー816】been#2

■You Could Have Been With Me / Sheena Easton('81)

デビューからしばらくまでのシーナ・イーストンは英日米でシングルが入り乱れ(日本は英国寄り)、まあそれだけ人気があったわけですが、混乱します。81年の”You Could Have Been With Me” は、ニュージーランドのリー・マールフリッド(ラグナロックというプログレ・グループにいた人だとか)の作品。しっとりとしたバラードで、シーナ・イーストンの歌のうまさが引き立ちます。

 

 

【名曲リレー817】been#3

■I Could Have Been Your Best Old Friend / Bonnie Raitt('79)

ピーター・アッシャーがprodしボニー・レイットのリンダ・ロンシュタット化計画の最終章(結論としてこの計画は無理ということになりました)の「The Glow」に入った”I Could Have Been Your Best Old Friend”は、アンディ・マクマホンとトレイシー・ネルソンの共作。ほとんど知られていないこの曲はあっという間に終わってしまいますが実に渋いナンバー。ボニーのスライドの切れ味はもちろんのことvoも素晴らしい。むしろカムバック後のCapitol時代に通じる味わいもあります。

 

 

【名曲リレー818】friend#2

■That's The Way Of Friends / Paul Parrish(’77)

幻のsswの名盤と呼ばれるにはちょっとポップ寄りだったのか?Warner Brosなのに、この種の再発が活発となる70’s後半以降もあまり話を聞かなかったポール・パリッシュの「Songs」ですが、この曲サムネはそのアルバムですけどカムバックとなったABCからの「Song For A Young Girl」('77)に入っておりました。

 

 

【名曲リレー819】friend#3

■Hold An Old Friend's Hand / Tifferny('88)

88年にトミー・ジェイムズ&ザ・ションデルズの"I Think We're Alone Now"をカヴァー、大ヒットさせた女性ティーン・シンガーがティファニーです。日本でもアイドル的な人気があった人ですが間もなく失速。89年のセカンドからのヒットとなった"Hold an Old Friend's Hand"は、トレイシー・ネルソンがとりあげたsswドナ・ワイスの作品でした。ワイエスはリタ・クーリッジに曲を提供したことで知られる人で、一番有名なのはジャッキー・デシャノンと共作した"Bette Davis Eyes"ですね。

 

 

【名曲リレー820】hold#2

■Hold On / Santana(’82)

サンタナ・バンドにおけるラテン・パーカッションはシカゴにおけるホーンズと同じで、それなしでもポップロック曲として成立しますが、ないといろいろ言われます。サンタナの数多いカヴァーは既成曲にラテン・フィーリングを加えサンタナらしさを演出するのですが、「Shango」('82)からのヒット曲”Hold On”はラテン色がいつも以上に控えめでサンタナらしさにかけてます。作者はカナダのsswのイアン・トーマス。