【名曲リレー911】high#3

■Eight Miles High / The Byrds('66)

今度の火曜にもこの曲を考えてるんですが、今日はオリジナルのバーズで。イントロからして不穏なムードを醸し出すこの曲は3枚目の「Fifth Demension」に入ったもので、ひきつったようなサイケデリックなgが印象的です。ステージでは15分を超える長いヴァージョンになる(歌は入ってないんでしたっけ?)重要なレパートリーです。

 

 

【名曲リレー912】mile#2

■Miles Out To Sea / Slade(’74)

スレイドの4th「Old New Borrowed And Blue」('74)からの”Miles Out To Sea”。時代は変わり、グラムのブームが去ってもみんなで歌えるようなメロディーを書けるこのバンドはホントに強いと思います。ややフォークロックの味付けはありますが、基本線は同じです。

 

 

 

【名曲リレー913】mile#3

■Walk A Mile In My Shoes / Brian Ferry('74)

ロキシー本体よりもフェリーのソロの方が好きだったりします。多彩な曲の解釈の仕方がなかなか面白く、フェリーが取り上げてて知ったアーティストも多いです。ロック・ファンには”Hush”の作者として知られたジョー・サウスのもう一つの大ヒットがこの”Walk A Mile In My Shoes”で、フェリーの「Another Time Another Place」でのカヴァーはカチッとした英国ロックで分厚い女性コーラス(バリー・セント・ジョン、ライザ・ストライク以下スタジオ職人たち)やジョン・ウエットンのfiddle(もちろんbassも弾いている)もいい感じです。

 

 

【名曲リレー914】walk#2

■Rebel Walk / Ian McLagan('81)

この前に出したトラブルメイカーズ名義のアルバムがよかったんで本格的ソロ活動に入ったマックです。「Bump In The Night」から派生したバンプ・バンドは、ロックパイル的なヴェテランのロケンロー・バンドでした。アルバムではメンバー固定ではないのですけど、ジョニー・リー・シェル(g)、小原礼(b)、リッキー・ファター(ds)は大半の曲で顔を合わせています。少し前までつべになかったこの曲は当時よく聞いてました。

 

 

【名曲リレー915】walk#3

■Fish Walk / Harvey Mandel('73)

昔からハーヴィー・マンデルというgtrは謎の人でした。キャンド・ヒートやジョン・メイオールと交流があり、ストーンズの「Black & Blue」にも参加した人。「Shangrenade」('73)のジャケットは「Album Cover Album」というジャケ本で昔から知ってましたがウネウネしたgにアラン・ホールズワース的なものを感じて妙に感心しました。裏「Blow By Blow」な味わいもあります。

 

 

 

【名曲リレー906】camel#2

■Behind My Camel / The Police('80)

歌詞を持たないインストゥルメンタルは、そのタイトルでイメージづけられることもありますね。ポリスの「Zenyatta Mondatta」に入った”Behind My Camel”は、アンディ・サマーズのブルージーなgをフィーチャーしたものです。タイトルのおかげで砂嵐舞う砂漠で立ち往生する主人公の姿が浮かんできそうです。ちょっとロビン・トロワー的(まあサマーズも同世代のギタリストですね)

 

 

【名曲リレー907】camel#3

■From A Dry Camel / Dust('71)

camelで繋げられるなんて奇跡だあ! デリンジャーのケニー・アーロンソン(b)がいたダストは、Kama Sutraレーベルの珍しいヘヴィ・ロック。71年のファーストは骸骨ジャケが結構怖い。リッチー・ワイズがある意味だらだらと弾きまくります。

 

 

【名曲リレー908】dry#2

■Dry Your Eyes / Neil Diamond('76)

ロビー・ロバートソンがprodした「Beautiful Noise」に入った”Dry Your Eyes”は、ザ・バンドの最後のコンサート「ラスト・ワルツ」でも披露されましたが、ザ・バンドとしてはそれまで接点がなかったダイアモンドの出演は、今では映画化を含めprodとして仕切りたがったロバートソンの、ビジネス的な人選ということで知られています(実際このことで他のメンバーと対立の原因の一つになりました)。確かに浮いてるなあ。

 

 

【名曲リレー909】dry#3

■High And Dry /Manassas('73)

09年に発掘された「Pieces」に入ったマナサスの未発表音源。レイ・チャールズの”Lonely Avenue"リフを借りたブルージーな曲で、ラテン風味もあります。

 

 

 

【名曲リレー910】high#2

■The Tide Is High / Blondie('80)

パラゴンズのスカをカヴァーし見事に#1にしたブロンディーのこれはアーティスト・パワーでしょう。問題作でもあった「Auto American」から。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【名曲リレー901】lonely#3

■Lonely Street / Mongrel('73)

モングレル(Mongrel)は名前聞いたことありましたが、音は初めて聞くかも。ムーヴとかウィザード周辺のバンドなんで、分厚い音壁系かと思ってましたら、意外と心地よい秋っぽい感じでした。「Get Your Teeth Into This」という唯一作が73年Polydorにあります。メンバーはほとんどウイザードと重なるんで、ロイ・ウッド色の少ないウィザードと考えていいのかなあ。voはボブ・ブラディという人。シングルの”Lonely Street”は軽快な曲。

 

 

【名曲リレー902】street#2

■Hill Street Blues Theme / Mike Post('81)

マイク・ポストはTVMの劇伴音楽を手掛けたkb奏者、作曲家で、こうしたテーマ曲がしばしばヒットチャートに入る事もありましたよね。有名なのは「ロックフォード氏の事件メモ」(The Rockford Files)とこの「ヒル・ストリート・ブルース」です。どちらも刑事ものドラマですが、後者は群像劇のような趣もありました。80's当時僕は新潟で深夜にこのテーマ曲が流れだすと(当然本放送から遅れてましたけど)、明日もガッコあるなあ…と言う感じでした。81年に#10まで上がる大ヒットとなっています。ピアノの旋律もいいけど、合いの手のシンセの感じが懐かしい。

 

 

【名曲リレー903】street#3

■Back On The Streets Again / James Taylor('73)

ジョー・ママのセカンド「J Is For Jump」('71)に入ったクーチの曲ですが、JTがやるといつもの感じです。コンガとピアノがいいアクセントになってますね。「One Man Dog」は地味な曲が多いのですが大好きな1枚です。

 

 

【名曲リレー904】back#2

■Get Her Back Again / James Gang('72)

ジョー・ウォルシュが抜けた後のジェームズ・ギャングは新たにブッシュのドミニク・トロイアーノ(g,vo)とロイ・ケナー(vo)を加え新たなスタートを切ります。旧メンバーが曲を書かない、リズム隊ということもあって、バンドはどうしても新メンバーの色に染まってゆくのですが、この2人の参加は、それまでウォルシュの色が濃かったバンドをうまく変化させています。少なくともケナーのハイトーンのvoはよりハードロックに適しています。リリースは72年ですが、意外と黒っぽくファンキーな感じも受けます。それまであまり個性を感じさせなかったデイル・ピーターズのbassが"Kick Back Man"では曲をぐいぐい引っ張ります。また個人的にはハードロックよりも、アコギを使った"Get Her Back Again"や"Getting Old"(トロイアーノがvoを取る)、"Let Me Come Home"といったメロウな曲の方がうまくケナーのvoをひきたてるように感じます。

 

 

【名曲リレー905】back#3

■Camel Back / A.B.Skhy('69)

A.B.スカイ(A.B.Skhy)は60's末に東部のウィスコンシンから登場したサイケ~ブルーズ・ロックです。dsが後にデイヴ・メイスン・バンドで叩くリック・ジェイガーだったこと(この曲では未参加)、このグルーヴィーなオルガンが入った”Camel Back”がちょっとしたヒットだったこと、レア・グルーヴの時代にDJたちによって注目されたってことくらいしかわかりません。ああオルガンはジェリー・ガルシアと共作でLP出したこともあるハワード・ウェイルズです。

 

 

 

 

【名曲リレー896】flame#2

■Old Flame / Thin Lizzy('76)

「Black Rose」を聞いて気に入ったシン・リジーの次に買ったのが、「Johnny The Fox」だった覚え。ちょっと甘い感じのgのメロディーが好み。ハードロック・バンドでありながらこうしたポップでメロディアスな曲を書けるというのもこのバンドの強みでした。

 

 

【名曲リレー897】flame#3

■The Only Flame In Town / Elvis Costello & The Attractions('84)

コステロといえばぼくはまずこの辺。「Punch The Clock」から「Goodbye Cruel World」らへん。この”The Only Flame In Town”は、ダリル・ホールがvoで参加したシングル。クリップも楽しいです。

 

 

【名曲リレー898】only#2

■Only You Can Rock Me / UFO('78)

僕がUFOを知ったのは「Lights Out」あたりでしたが、Beacon時代日本とドイツでヒットを飛ばしてた頃のことは、黒歴史というか、雑誌なんかでも思わせぶりな表現で直接触れてませんでしたんで、なんかモヤモヤを感じてました。でヒプノシスによる不気味なジャケの「Obsession」では1曲目がこのキャッチーでカチッとした構成の泣きの曲でした。米録音ということもあって、当時の米志向の英ロックの一つのパターンができたような感じです。やはり作りこまれた感じのスタジオ盤よりも「Strangers In The Night」のライヴ盤が好き(といいながら、高校時代シェンカー好きの同級生に1500円で売りつけました)。organを弾いたポール・レイモンドもお亡くなりになってしまいしましたね。

追記)調べてみると「Lights Out」は米23位まで上がるヒットだったんですね。Chrysalisというレーベルはロビン・トロワー、TYA、プロコル・ハルム、ベイビーズといった面々を米チャートに送り込んだノウハウがあったのかと思います。「Obsession」もライヴ盤も40位台なんで、当時の英ハードロックとしてはなかなか健闘かと。少なくとも同時期のレインボウよりはアメリカで「売れて」ました。

 


【名曲リレー899】only#3

■Only The Lonely / The Motels('82)

LAニュー・ウェイヴの旗手だったモーテルズが82年に放ったヒット(#7)が"Only The Lonely"でした。タイトルからしてロイ・オービソンの同名曲を思い出しますが別曲。そういえばJ.D.サウザーの"You're Only Lonely"といいこの時期の一つのキーワードだったのかも。当時、マーサ・デイヴィス(vo)に新世代のリンダ・ロンシュタット的な姿を投影していた向きもありましたが、そこまでの人ではなかったなあ。

 

 

【名曲リレー900】lonely#2

■Long And Lonely Night / Dog Soldier('75)

思えば75年はハードロックなどヴェテラン勢にとっては分岐点となった年だった事を改めて実感しました。ブルーズブレイカーズからソロになって、管の入ったブルーズロックを展開してたキーフ・ハートレーが自身のバンドを解散させ、新たに結成したのがこのドッグ・ソルジャーです。ハートレー(ds)、ハートレー・バンド〜ヘムロックのミラー・アンダーソン(g,vo)、ハートレーとはアートウッズ時代の同僚だったデレク・グリフィス(g,vo〜元コリン・ブランストーン・バンド)、その後英国産AORとして知られるブリス・バンドを結成するポール・ブリス(b)、そしてメル・シンプソン(kb,vo)の5人組。基本線はミディアム調のブルーズ・ロックですが、時代柄プレAORともいえるメロディアスなナンバー、サザンロック的なスワンプ風味などにも目配せした超アナクロな音になっています。”Long And Lonely Night"の、syn,organなどの使い方は従来のハートレー・ファンからは日和ったと思われてますね、絶対。それくらいプログレ的なイメージ。曲自体はアンダーソンのvoがしみじみさせるバラード。

 

 

【名曲リレー891】town#3

■Dirty Old Town / Rod Stewart('69)

Vertigoから出たソロデビュー作「An Old Raincoat Won't Ever Let You Down」のラストに入ったイワン・マッコール(カースティ・マッコールの父)曲。この時代のロッド・スチュワートに濃厚なのはサム・クックなどR&Bへの憧憬と英国フォーク趣味で、今から思えば意外なほどフォークロック色が濃かったりします。しかしこのキーフによるジャケットは味わい深いです。米Mercury盤「Rod Stewart Album」に比べると特にそう思います。

 

 

【名曲リレー892】old#2

■That Same Old Feeling / Pickettywitch('70)

"恋はフィーリング"という邦題だったらしいピケティウィッチの"That Same Old Feeling"('70)は、トニー・マッコーレイ=ジョン・マクレオドのコンビが書いた曲では前に挙げたフライング・マシーンの"ローズマリーちゃん"と同じくらい好きなタイプです。紅一点のポリー・ブラウンはメイク濃いけど、ウキウキさせるようなこの曲をいい感じで歌ってます。似たようなタイトルのヒット曲を出した後グループは70's初めまで活動。その後スウィート・ドリームやソロでヒットを飛ばすなど、結構しぶといです(^^)

 

 

【名曲リレー893】old#3

■Old Time Rock And Roll / Bob Seger & Silver Bullet Band('78)

「Stranger In Town」に入ったオーソドックスなロックンロールで3枚目か4枚目のシングルカットでした(#28)。83年に急にリヴァイヴァルヒットとなったのはトム・クルーズ、レベッカ・デモーニー主演の「卒業白書」に使われたからだといいます。

 

 

【名曲リレー894】rock'n'roll#2

■Rock And Roll Dancin' / Beckmeier Brothers('79)

ベックマイヤー兄弟というとグレッグ・オールマンが都会的なAOR,フュージョン,ブルー・アイド・ソウルに転じた「Playin' Up A Storm」('77)が印象的でした。元々バタフィールド・ブルーズ・バンドから派生した、フル・ムーン(ラーセン=フェイトン・バンドのルーツでもあります)が、ブルー・アイド・ソウルとファンキー・ミュージックをミックスさせたような早すぎる音楽をやってたことも思い出します。そのフル・ム−ンの70's後期ヴァージョンともいえるのが、ベックマイヤー・ブラザーズの唯一のアルバム、「Beckmeier Brothers」。"Rock 'N' Roll Dancin'"はなかなかの佳曲であります。

 

 

【名曲リレー895】rock'n'roll#3

■Cities On Flame With Rock'N'Roll / Blue Oyster Cult('72)

NY出身のBOCも正直よくわからないバンドの一つであります。都会(まち)のハードロックは、地下クラブでこっそりと非合法的に演奏される、というようなイメージがあるのはこのバンドのおかげでしょうか?オカルト的な歌詞に言及したのもアメリカではBOCが早かった気もします。音楽以上に魅了するのはジャケットでゴウリク(Gawlik)という人の描く線の細い繊細なタッチの版画に大いに惹かれるのです。72年のデビュー作「Blue Oyster Cult」に入ったシングル曲です。

 

 

 

【名曲リレー886】night#2

■Boogie Bands And One Night Stands / Kathy Dalton('74)

ドーター・オブ・アルビオンというソフト・サイケ・ユニットにいたキャシーが、キャシー・ダルトンの名前で出したソロ「Amazing」はフィート一派をバックにしながら、あっさりと3分台の曲でまとめられててやや不満もあるのですが、曲目と順番を変えDiscreetから再発されたときのタイトルが「Boogie Bands And One Night Stands」('74)でした。タイトル曲は新たに加えられたもの。ゆったり目のカントリーロックです。

 

 

【名曲リレー887】night#3

■Down Through The Night / Hawkwind('73)

グラムロックとは、見た目の印象でのジャンル分けもあったので、メイクしたヌードダンサー(と言ってもセクシー系ではなくどっちかという暗黒舞踏的)、ステイシアのいたホークウインドもこのジャンルに数えられることもありました。ドラッグ・カルチャーを避けて通れない、サイケデリックな音で、当時としては画期的で、宇宙のイメージを膨らませるのに有能だったデル・デットマーのsynやディク・ミックの電子音も有効的に使われていました。ニック・ターナーのfluteも宇宙空間を思わせる孤独さを表現したこの曲です。スタジオ・ライヴのような「Space Ritual」から。

 

 

【名曲リレー888】down#2

■When You Lay It Down / Public Foot The Roman('73)

EMI系のSovereignから1枚出しただけのパブリック・フット・ザ・ローマンもCD化が遅れているバンドです。ジャンルとしてはなかなか難しいですが、ウィッシュボーン・アッシュ的なムードがあります。ジャケットはヒプノシスでしょうか。メンバーは解散後ムーヴィーズを組んでいます。

 

 

【名曲リレー889】down#3

■Down Town / Petula Clark('64)

トニー・ハッチが書いてペトゥラ・クラークが高らかに歌った”Down Town”は本国イギリスで2位、全米1位という大ヒットになりました(僕がこの曲の一部を初めて聞いたのはepoのデビュー作でした)。セッションマン時代のジミー・ペイジやビッグ・ジム・サリヴァンが参加してるという話もありますが、ゴージャスなこれぞトニー・ハッチと言う世界です。レーベルはPyeで60'sでのこのレーベルの元気さがわかりますね。

 

 

【名曲リレー890】town#2

■Town Ballad / Ron Paul Morin & Luke P.Wilson('72)

英Sovereignから1枚LPがあるフォーク・ロック・デュオ、モーリン&ウィルソンの「Peaceful Company」から。シンプルなメロディーが心をうちます。韓国Big PinkからCD化されています。

 

 

 

【名曲リレー881】tear#3

■Trail Of Tears / Talbot Brothers('74)

メイスン・プロフィットというグループにいた人たちで、ジョンとテリーのタルボット兄弟の74年作。かなり内省的なフォークロックで、通して聴くのはつらかった記憶がありますが、今ならどうでしょう? このデイヴィッド・リンドレーのdobroがうなる”Trail Of Tears”はかなり聞きごたえあるフォークロックです。

 

 

【名曲リレー882】trail#2

■Happy Trails / Quicksilver Messenger Service('69)

QMSの2枚目「Happy Trails」のラストに入ったゆったり目の小品で、old-fashionedなジャケットの

ノスタルジックなムードによく合います。あっという間に終わってしまうアルバムのエピローグ的なもの。

 

 

【名曲リレー883】trail#3

■White Trails / Chirs Rainbow('79)

アラン・パーソンズ・プロジェクトの~という紹介が一番伝わるのかなあ。クリス・レインボウのソロは、聞いて初めてこんなにビーチボーイズに影響されてたのか!と分かりました。日本では「ペット・サウンズ」信仰が盛り上がってた頃、センチュリーというよくわからんレーベル(シャングリラスやリンジー・ディ・ポールもCD化した奇特なところ)からCD化されました。このアルバムには屈指の名曲”Love You Eternally”が入っております。

 

 

【名曲リレー884】white#2

■White White Dove / Steve Harley & Cockney Rebel('76)

新体制となったコックニー・レベルの第2弾。個人的にはジム・クリーガン(g)、ジョージ・フォード(b)、ダンカン・マッケイ(kb)の新メンバーが加わったこの時期の方が好みです。「Timeless Flight」に入ったこの曲は、ファンキー風味も感じられる前半がカッコいい。

 

 

【名曲リレー885】white#3

■Nights In White Satin / The Moody Blues('67)

R&B路線を捨てシンフォニック路線となった新生ムーディーズの第1弾が、このシングルでしたが大ヒットになったのは、70'sに入ってからで、リリース当時は時間をかけてゆっくりとチャートを上がっていったようです。もともとはコンセプトアルバムの「Days Of Future Passed」の一部”Night"として知られた曲だったのです。タイトルは白いサテン地のベッドのシーツのことで、邦題はなんだかよくわかりませんね。メロトロンを使ったということもそうですがオーケストレーションをバックに朗々と歌われるのは、ヘッズ、ハンズ&フィートでトニー・コールトンがスタンダード風のバラードを得意としてたことを思い出します。そしてバーズの”Mr.Tambourine Man”のB面の” I Knew I'd Want You ”ことも思い出します(こっちは65年リリース)。

 

 

 

 

 

 

【名曲リレー876】invitation#2

■Invitation / Shakatak(’82)

日本でもラウンジ的に流行ったジャズ・ファンクのシャカタクは、米フュージョンとは一線を画す欧らしいダンサブルなもの。日本では”Nughtbirds”で火が付き、”Invitation”はそれに続くものでした。元フュージョン・オーケストラのジル・サワード(vo,fl)をフィーチャーしていますが中心となっているのはビル・シャープ(p)。

 

 

【名曲リレー877】invitation#3

■River's Invitation / Aretah Franklin('69)

Blue Horizonのホワイトブルーズ、ジェリーブレッドの「First Slice」の1曲目に入ったパーシー・メイフィールドの”River's Invitation”をアレサ・フランクリンのヴァージョンで「Soul '69」に入ってます。作者はもちろん”Please Send Me Someone To Love”の人。

 

 

【名曲リレー878】river#2

■I Am The River / Buzz Clifford('69)

バズ・クリフォードは、61年に"Baby Sittin' Boogie"のノヴェルティなヒットを出した人ですが、67年にダニエル・ムーアとフル・トリートメントと言うバンドを組んでA&Mにシングルを出しています。リオン・ラッセルらスワンプ・ロックのLAコネクションと言われる裏方の一人でしょう。「See Your Way Clear」('69)は、ダニエル・ムーア(g.p,vo)が全面参加。弟のマシュー・ムーア(ムーンと言うバンドにいました)やカール・レイドル(後にデレク&ザ・ドミノス〜クラプトン・バンド)も参加しています。ドリーミーなサイケ・ナンバー"I Am The River"がベストトラック。スワンプ・ロックの知らざれる名盤と紹介しているところもあるようですが、どっちかというとスワンプの萌芽が感じられるソフトなサイケデリックでしょうか。

 

 

【名曲リレー879】river#3

■River Of Tears / Bonnie Raitt('82)

イアン・マクレガンのバンプ・バンドをバックにした「Green Light」は、それまでのルーツ感覚と当時のバック・トゥ60's的ロック・センスが一緒になった傑作だと思います。prodはロブ・フラボニでした。エリック・カズが書き下ろしたこのナンバーは、小原礼(b)とリッキー・ファター(ds)のタイトなリズムが印象的です。コーラスはザ・バンドのリチャード・マニュエルです。

 

 

【名曲リレー880】tear#2

■Salt In My Tears / Martin Briley('81)

突然ですが、

パラディン、ヘッドストーン、グリーンスレイドの3バンドの共通する事は何でしょう?

答えは、中心人物ではないメンバーが後にアメリカで、(元の英バンド以上の)米での成功を収めた、でしょうか? パラディンはピーター・ベケットがプレイヤーを結成しましたし、ヘッドストーンはマーク・アシュトン(この人は元レアバードでもあります)がソロになりましたし(成功したかどうかは不明ですがヘッドストーンそのものも米では成功してません)、そしてグリーンスレイドは最終作にトニー・リーヴスの後任として加わったマーティン・ブライリー(b)が、80'sに入って、"The Salt in My Tears"をアメリカでヒットさせています(ソロは3枚も出している)。同時期のジェネシス的なポップな80'sの音です。プログレのキャリアの人たちが継続してゆくには、くさらず自分のやりたいアンダーグラウンドな活動を続けるか、こうしたポップ路線に舵を切るか。大胆に行ったのはやはりジェネシスやエイジアだったのです。

 

 

【名曲リレー871】for#3

■Take Me For A Little While / Jackie Ross('65)

イーヴィー・サンズが先に録音しながらトラブルで手間取ってるうちにジャッキー・ロスのカヴァーが先にリリースされヒットしてしまった、というイーヴィーにとっては不運だったトレイド・マーティン曲。ほかにもヴァニラ・ファッジやデイヴ・エドモンズがやっています。とはいってもイーヴィー推しではありますが、このジャッキーのヴァージョンもなかなか素晴らしいのです。

 

 

 

【名曲リレー872】

■Take A Chance / Jerry Riopell(’75)

ソフト・ロックのパレード出身で、60'sにはスペクター関連のライターとして活動したジェリー・リオペルは、70'sに入るとABCからsswとしてアルバムを何枚か出してます。意外と骨太でスワンピーな味わいもあります。75年の「Take A Chance」からのタイトル曲です。キャッチーに仕上げてくるところはさすが。

 

 

【名曲リレー873】take#3

■It Takes a Lot to Laugh, It Takes a Train to Cry / Tracey Nelson(’74)

マザー・アースのトレイシー・ネルソンのソロは数ありますが、まずは74年の初ソロとなった「Tracey Nelson」(Atlantic)ですね。ナッシュヴィルの名うてのスタジオ・メンをバックにしたブルーズとカントリーの中間を行く歌声。このディラン曲のアレンジもモダンです。

 

 

【名曲リレー874】cry#2

■Cry Cry Cry / Roxy Music('79)

今ではフツーに使う「マニフェスト」という言葉を初めて聞いたのがロキシー・ミュージックが活動再開となった79年の同名のLPでした。ロキシーそのものはそれほど好きなバンドではないですが、これと次の「Flesh And Blood」は高校の友人Sミツに借りて良く聞いてました。この辺を聞いてから全盛期の70's半ばのロキシーを聞くと重く、ねっとりとしてますんで、昔からのファンには明るくなったと感じたのかな。相変わらず固定できないbassはヴァイブレーターズのゲイリー・ティブスで、ニュー・ウェイヴ世代の参加と話題になりました。"Cry Cry Cry"はソウルっぽい感じで軽快。

 

 

【名曲リレー875】cry#3

■An Invitation To Cry / The Magicians('66)

ゲイリー・ボナー=アラン・ゴードンのコンビはタートルズの"Happy Together"、ラヴィン・スプーンフルの"Me About You"などを書いていますが、アラン・ジェイク・ジェイコブズ、ジョン・タウンリーと組んでいたのがマジシャンズです。「Nuggets」に収録されて知られるようになった"An Invitation To Cry"はダーティなムードのフォークロックです。結局アルバムを残すことなく解散してしまったグループですが、65年から66年にかけてColumbiaに残した4枚のシングルに、未発表曲を加えたものが、Sundazedから99年に出ました。陽性のメロディーを持ったカラッとしたフォークロックというよりは、憂いを帯びたやや暗めのメロディーでした。

 

 

 

 

【名曲リレー866】dream#2

■Tread Softly On My Dreams / Czar('70)

ツァー(Czar)と読むのかなあ? Fontana(という60'sに役目を終えたレーベルゆえにあまり話題にならないかったのかもしれません)に1枚LPがあるバンドですが、サイケからプログレ並行する時期のアンダーグラウンドな1枚としてマニアには人気らしいです。ただジャケット的に手を出しにくい。「宮殿」級のメロトロンの入った"Tread Softly On My Dreams"はなかなか荘厳なムードです。

 

 

【名曲リレー867】dream#3

■Time To Dream / Greenslade('73)

コロシアム解散後、デイヴ・グリーンスレイドとトニー・リーブスが、サムライのデイヴ・ローソンと組んだダブルkbのシンフォニック・ロックがグリーンスレイドでイエスの影響化にあるkbオリエンテッドなプログレの一つのパターンを作りました。”Time To Dream”は、セカンド「Bedside Manners Are Extra」に収められた小品ながら完結した荘厳なナンバー。dsは元クリムゾンのアンディ・マカロックです。

 

 

【名曲リレー868】time#2

■Time And Time Again / Mike Rutherford('80)

ジェネシスが次のステップに行くにはメンバーのソロが必要だったのだなあと今では思います。80年に出たマイク・ラザフォードの「Smallcreep's Day」からの”Time And Time Again”。意外にも正統的なジェネシス・サウンドであります。gとbはラザフォード、dsはサイモン・フィリップス、kbはジェネシス初期gtrのアンソニー・フィリップス。voはムーンというバンドにいたノエル・マッカーラという人です。

 

 

【名曲リレー869】time#3

■Time For Love / Randy Crawford(’81)

リオン・ラッセルの「Stop All That Jazz」に入った”Time For Love”をランディ・クロフォードの「Secret Combination」('81)に入ったカヴァーで、もうブリブリのAOR風味ながら、抑えるところは抑えた品の良さを感じるのはトミー・リプーマprodならでは。しかしこういうエレピの音を聞くと80'sの風景がよみがえってくるのが不思議と言えば不思議。

 

 

【名曲リレー870】for#2

■Dharma For One / Pesky Gee!(’69)

ペスキー・ジーは後のブラック・ウィドウですが、Pyeに残した唯一作「Exclamation Mark」('69)ではジェスロ・タルのデビュー作に入った”Dharma For One”をカヴァー。ブルーズ・ロックとジャズ・ロックの中間を行くような音です。女性voケイ・キャレットをフィーチャーしてますが、この曲はインスト何で出番なし。