野心家サラリーマンの昇給・昇進スキルアップ講座 -49ページ目

ビジネス英語、実はカンタン

こんにちは、イナミネです。

相変わらず英語に関する関心は高いですね。

放漫経営でつぶれた英会話学校はありましたが、今でも英会話の広告はあちこちにあるし、英会話上達のノウハウ本もベストセラーになります。

供給側から見れば、ニーズも高く、儲かる商売であることは相変わらずのようです。

英語がペラペラだとカッコイイ、という幻想が商売の種だったりしますね。

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そんな、英会話であまり語られることの無い事実ですが、

実は、英会話のなかで、ビジネスで使う英語が一番カンタンです。難しいのは日常の雑談。

なぜならビジネス英会話には、

 ・単語に関しては、コスト、納期、品質など、いつも使っている言葉を英語に置き換えるだけ

 ・議論の対象も、コストを下げろ、納期を短くせよ、品質や機能をあげよ、で日本の場合と同じ。

 ・対話する相手も、たいてい同じ業界なので、商習慣や話題が似ていることが多く、関心事も似ている。

 ・商売なので、相手もこちらの話を聞き取ろうとする。

などといった、特徴があるからです。

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一方、日常会話は難易度は高いです。

・単語は、日常でてくるもの以外に、最近の映画であったり、その国で話題の人物であったり、固有名詞も含めて幅広く使われる。

・議論の対象は無限。文化や風俗、生活習慣などの差異で話が合わなくなる。

・対話する相手は、さまざまで、素性は知っていても、関心事の差は大きい

といった違いがあります。

もちろん、ビジネス英会話のような真剣さはないので、話がかみ合わなくても問題は少ないのですが。

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真剣なビジネス英会話では、結論としての約束事が決められて終わります。

したがって、英語が不得手な場合には、会話がきちんと成立しているか、ホワイトボードやノート、メモなどで、見せるなどの工夫が必要です。

変な約束をしたり、約束をしたことがわからなかったりではまずいですから。

基本的な注意事項として、

・シンプルな英語で、お互いわかる用語で話す。

・数値や期限など、重要な点は板書するなどで、確かめ合う。

・約束事項は互いに、最後にまとめて確認する。

などの工夫をすることで、一応の対話は成立します。

したがって、実務能力が高ければ、そこそこの英単語などでも会話は成立してしまうのです。

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もちろん、ビジネス英会話が比較的易しくても、いつまでもヘタでは相手も嫌になるので、上達は必要です。

また、ブロークンな英会話で許されるのは、すべての場面ではありません。

たとえば、海外で売り込みをしようとすれば、それなりの英語力は必要になります。

こっちが買う側ならば、相手は一生懸命聞いてくれます。

でも、売る側ならば、うるさがられるので、対話に工夫がいるのは日本も同じですね。

また、巨額のビジネス交渉や、法律的な案件はたどたどしくては話になりません。

第一、あまりに英会話能力が低ければ、海外案件の出番もないでしょうし。

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結論として、英語、もしくは英会話の位置づけは、実務能力より上ではありません。

実務を磨きつつ、必要に応じて英語へ投資しましょう。

いきなり、何十万の英会話スクールもいいですが、NHKのラジオやテレビも悪くないですよ。

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英会話はキャリアアップに必須か?

こんにちは、イナミネです。

キャリアアップや、年収アップに必要なスキルとして、「無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法」の著者、勝間和代さんは

会計、IT、英語

をあげています。

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勝間さんがこれらを挙げた理由は、もちろんご自身の成功体験もあるでしょう。

また読者の対象を、かなり広げて見ていることと、これらのスキルが長期的な視野やベースとなるという意味での選択していると思います。

パソコンの使いこなしスキルはもちろん必要ですし、会計については、社会人の基本として知っておく必要はあるでしょう。

しかし、システム監査技術者試験合格や、公認会計士などの高いレベルの資格取得までが必要かどうかは、人によるでしょう。

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では、英語はどうでしょう。

基本的な考え方として、国内の企業につとめていて、英語を必要とする仕事は少ないです。特に英会話を必要とする仕事はそう多くありません。


もちろん、国内中心の会社でも、海外展開を図る、進めている会社もたくさんあるわけで、英語熟練者の需要もあります。

ただし、会社の中で、そこの人員が占める割合はどうでしょう。

決して多くは無いはずです。

そんな海外部門や海外が必ずしも昇進やキャリアアップの主流ではないでしょう。

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また、当然ながら、「英語ができるから仕事ができる人」、とは見なされません。

よく言われることですが、アメリカ人ならばみんな英語が話せますが、日本の企業で厚遇されるわけではありません。

あくまで、日本の会社組織内での業務能力が先に来るのです。

仕事の段取りや、思考の整理が付いていない人、処理が遅い人、コミュニケーション能力の低い人に、海外駐在や、海外窓口の仕事は与えられません。

トラブルの元になるからです。

海外客というのは、慎重に対応していく必要があります。コミュニケーションギャップがある、商習慣が違う、契約関係が厳密である、といったリスクも多いです。

トップ案件になることも珍しくない。

だから、事務的や処理を除いて、海外客の応対はそれなりの業務能力者でなければ任されません。

したがって、

順序としては、業務能力とその評価を高めつつ、必要ならば英語の能力を上げていくことが必要なのです。

ゆめゆめ、順序を誤ってはなりません。

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もちろん、海外勤務や海外担当部署へのキャリアを目指している方は、がんばってTOEICやTOEFLのスコアを上げていけばいいでしょう。

ただし業務能力を磨くことが優先であることを忘れずに。

特に上げておくべきなのは、読み書き。ついでヒアリング・スピーキングです。

なぜなら、海外向けはメールで仕事をする場面の方が圧倒的に多いからです。

外資系でもあるクラス以上ならばともかく、そうでなければメールで英文やり取りのほうが重視しているといいます。

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もちろん、スキルとしての英語能力を否定するつもりはありません。

英語が話せるというのはすばらしいことです。

外国人とのコミュニケーションが出来ることになり、観点がずいぶん変わります。

第一、楽しいです。

もちろん、業務能力とあわせて英会話ができると、周囲の評価もずいぶん変わります。

英会話の習得は、時間やお金をかけてしまいやすいものです。

優先度を誤らずに、英語と付き合ってください。


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仕事の時間配分の考え方

こんにちは。イナミネです。

以前、仕事の順序について述べました。

順序と同時に大切なのは、投入するエネルギー量ですね。もしくは、時間といったほうがいいかも。

日々の仕事にどのように時間を配分していますか?

配分を誤ると、一日の成果の質・量が下がります。

一日は8時間、ないし残業含めて12時間の労働時間。これは、誰でも大体同じ。

この限られた時間で、成果が出る仕事に対して労力を裂き、そうでない仕事は出来るだけ減らす。

言ってみれば、当然のことです。

しかし、作業のような頭を使わなくていい仕事に、人は逃げがちです。

また、人から言われたことに、単純に反応して仕事をすること、メール処理のような受身仕事にも流されやすいのが現実ですね。

成果が出る仕事は、こういう単純作業ではなく、頭を使う仕事、判断する仕事、交渉などです。

もちろん、単純作業をやることで見えてくるものがあるのは否定しません。

成果は一日で見なくてもかまわない。作業のようなものは別として、仕事の結果は一日にして出ません。

環境作りや、他人への依頼のための準備など、あとから確実に戻ってくる成果を含めて考えます。

80:20の法則という経験則があります。

「投入したパワーの20が、リターンの80をもたらしている」

とか、

「失敗の原因をリストアップしていくと、そのうちの20が、損失の80をもたらしている」

というものです。

元は、パレートという人が発見したとされています。

80対20は大まかなもので、70対30になったり、90対10にもなります。

いろんなことに当てはまるらしく、営業、品質管理、経営指針、健康、人事、人間関係などでも応用が利くとされています。

これを仕事の優先付けで考えれば、

 ・成果をもたらす行動の20パーセントに出来るだけ時間や頭脳、作業を使う。

 ・失敗をもたらす原因の20パーセントの除去にできるだけエネルギーをかける。


そうすると、一日の仕事の成果がどんどん大きなものになります。

次の課題はどれが20パーセントの優位な仕事で、どれが80パーセントの下位の仕事かを見極めることです。

大まかな指針としては

上司から頼まれたこと(自分の評価へつながる)

・大きなリターンが見込めることがわかりやすいもの(大口客への訪問準備など)

・現状見直しと問題抽出、それに対応する行動計画の策定

・自分の年間テーマや月間テーマに大きく寄与すると思われるもの

他人や他部門へ依頼する仕事の準備

・恩を売っておいたほうが、後で仕事がスムーズになる相手からの頼まれごと


といったところでしょうか。

何が価値があって、何がそうでないか、を試行錯誤しながら見極めていきましょう。