野心家サラリーマンの昇給・昇進スキルアップ講座 -45ページ目

間違った意思決定をしていないか?

こんにちは、イナミネです。

判断・意思決定というと、課長、部長のような人を動かすような仕事のイメージがありますが、実は、だれにでも必要なことです。

また、仕事の上で、一番重要なことです。

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判断や意思決定は、「この案件をGOしよう」とか「全体方針をこうしよう」などと、全体に関連した大きなものだけでありません。

もっとたくさん、大きいものから小さいものまであります。

 客先あてや社内文章に何を書くか。

 業務の順序をどうするか。

 客先への説明をどのようにするか。

 突発事項に対して、何から着手して、最終的にどうするか。

などなど。

毎日が、細かい判断の繰り返しですね。

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普段、何の気なしに行っている日常的な作業。

意識的していないでしょうが、実は、

その作業を、その時間帯に、その優先順位で行うと、意思決定されているのです。

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それほど、重要な意思決定。

その重みをいろいろ書くときりが無いので、今回は基本的な手順を述べてみます。

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判断手順は次のようなものです。

 1.状況を確認する。

 2.判断材料を集める。

 3.選択肢を考える。

 4.選択肢のメリット、デメリットをみる。

 5.失敗した場合の想定をする。絶対に避けるべき事が起きないように。

 6.選択肢を絞る。

 7.周囲の経験者やエキスパートに聞く。

 8.結論を下す。

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意思決定のプロセス、こんな風に真面目に書くと長いですね。

これを毎回繰り返すわけですが、実際には量稽古をこなせば、あるレベルの内容については、意思決定もすばやくできるようになります。

それまでは、毎回、このパターンにはめ込んで意思決定するのは、よいトレーニングです。

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この意思決定のプロセスのなかで、重要なポイントになるのは、1.の状況確認と、2.の判断材料集め、そして、3.の選択肢のひねり出し、でしょうか。

見方を変えれば、

1)情報集める

2)選択肢をたくさん出して、ベストを選ぶ

なのです。

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1.の状況確認では、現在、何が問題になっているかを確認します。

「売り上げが足りない」

「客先で製品の品質が不十分であることがわかり、客が怒っている」

「年間目標を立てたが、具体的に何の活動からはじめるかが決まっていない」

「来週行われるイベントの詳細が決まっていない」

などです。

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問題点が明らかになれば、次に、2.の判断材料集めをします。

「売り上げが足りない」であれば、問題の内容を細かく砕いて、それぞれの状況を確認します。

・いくら足りないのか

・なぜ足りないのか

・現状、何がどれくらい売れているのか

・どこに売れていて、どこに売れていないのか

・売れている理由は何か、売れていない理由はなにか

・流通別ででみた問題点は何か、直販の問題は何か、代理店の問題は何か

・売れるプロセスで見た問題は何か?成約が低いのか、案件が少ないのか

・販売地域でみた問題は何か?

・販売担当者で見た問題は何か?

・商品別の問題はなにか?

などなど、たくさん挙げられますし、どんどん深堀することができます。

「売り上げがxxx円足りない」というのは、すぐにわかることですが、その過程で何が起きているのか、細かく分けてみていくには、分析的な視点が必要です。

過程、地域、担当者、製品、価格、競合、顧客、顧客の顧客、競合の競合、顧客の購入の過程、株価などなど。。。

これを、どのくらい着想できるかが分析の深さを決めます。

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判断材料とあわせて、3.選択肢を出していきます。

これも着想力が問われます。

・従来どおりの方法

・あたらなテクノロジーの採用

・より問題解決に近い、方法

・他社の事例、自社の過去の事例

・業界外の事例

などから、選択肢を見つけます。

選択肢はできるだけたくさん必要です。

たくさん出して、最後に切り捨てる。

たくさん出す過程、だしたアイディアを重ね合わせてさらに良くする。

そのためにも多くの選択肢が必要です。

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意思決定といわれても、仕事の習慣でこなしている意思決定も多いでしょう。

また、前例どおりに行っている意思決定も多いでしょう。

ただ、マンネリになっていたり、状況の変化に合わない意思決定になっているかもしれません。

今一度、このプロセスに当てはめて確認してみるのも良いかも。

面倒ではありますが、意思決定を上記のように、繰り返すことで、適切に端折る項目もでてきます。そうなると意思決定はどんどん早くなります。

繰り返し行うことで、ミスから学ぶこともできるようになります。

質の高い意思決定は、それだけで宝です。



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職場では恩を売れ

こんにちは、イナミネです。

職場では、上司から指示としての依頼以外に、他部署やさらに上層部から業務を頼まれることがあります。

企画検討であったり、

特定分野での社内の意見集約であったり。

もちろん、細かいところで PCの扱いが上手ならば、急ぎでの資料作成のような依頼もあるでしょう。

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こういう場合は、基本的に自分の得意を認めてくれての依頼と考え、積極的に受けたいものです。

相手にどんどん貸しを作るという考え方です。

「貸しを作る」メリットはいろいろあります。

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まず、自分の得意分野を発揮する場を得ることになります。

依頼されること自体が、外部からみた自分の強みがわかります

これが、現時点での自分の評価ポイントです。

自分が「得意で、評価されている点だ」と思っている点とは違っているかもしれません。

その能力を伸ばしていく、または、行かないという判断の機会が得られるわけです。

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また、貸しを作る事で、相手に対して心情的に優位に立てます。

無理を言われなくなったり、自分に対する配慮をしてもらえます。

仕事がしやすくなったり、評価を高めていく効果があります。

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基本的には、貸しはどんどん増やしていくべきです。

銀行口座のように、貸しの残高を増やす、と表現する人もいます。

引き出さず、残高を増やす。

特に、上司に対しては、どんどん残高を増やすべきです。

それは上司をサポートすることで、チーム全体を向上させるという意味もあります。

最後は、その残高は、信頼につながります。

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残高を引き出すというのは、対価を相手に求めるということです。

口に出して、「あれをしたから、代わりにこれをしてくれ」と言う。

飲みに連れて行け。と頼む。

仕事での無理を頼む。

あからさまな要求では、積み上げてきた関係も薄まってしまいます。

ただし、かたくなに返礼を拒むのも良くないですが。

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一方で、頼まれ事をしてあげた相手が、こちらの依頼を断っても憎んだり、恨む必要はありません。

頼まれ事そのものが、自分の才能を発掘する機会であること、さらにそれを磨く機会であったということなのですから。

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ただし、頼んでくる相手は良く見ましょう。

相手がそれに対して意気に感じてくれるか。

それを返礼しようという意志がある人物か。

その後の機会を与えてくれる影響力を持つ人か。

周囲へ良い評価を伝えてくれる人か。

ほめてくれることで自分のセルフイメージを高めてくれるか。


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あなたの地位は仮のもの

こんにちは、イナミネです。

会社で上司や部下の力関係でうんざりしている人は多いでしょう。

あいつが、上司でなければ。。

部長でなければ。。

別の部署に異動になれば。。

そんな地位やポジションは不動ではありません。

昇進していく人もいますし、逆もあります。

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部長だった人が、何かのきっかけで異動になり、部長よりも格下になります。

技術部門の重鎮だった人も、何かあれば、慣れない営業に異動になることもあります。

部長だったころは、上司風をふかして、パワハラまがいのことをしていたかもしれません。

技術の重鎮は周囲にあがめられていたかもしれません。

しかし、異動すれば、地位が持っていたパワーは失われます。

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権限のある地位にいれば、周囲はその地位にへりくだったり、追従をしてくるなどの態度をとります。

すると、

地位=自分のパワー

と勘違いしてしまいやすい


部長、本部長といった立派な肩書でなくても、新人に対する主任や係長といった比較的低い階層間でも同じように力関係が生まれます。

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地位=自分のパワー

と勘違いすることは危険なことです。

良くも悪くも、肩書は、そのうち変わるからです。

それは、憎い上司や同僚もそうですし、自分もまた同じように変わるのです。

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組織には、肩書きによるオモテの地位の力関係と、個人がもつ能力や気質によるウラの地位による力関係があります。

どちらも、時間がたつにつれて変わっていきますが、重要なのはウラの地位です。

ウラの地位は、本人の実力・能力による部分が大きいためです。

オモテの地位だけの人は、代わりはいくらでもいます。愚かな人でも周囲がきちんとサポートすれば、ひととおりの部長職はこなせたりします。

オモテの地位は、仮の姿です。

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ウラの地位を高めていける人は、実務力、人間関係や企画力を高めて、社外でも通用しやすい人でしょう。

オモテの地位に付随している仕事は、いつでも後任者に任せられる態勢と覚悟が必要です。

だから、仕事や資料は自分で抱え込んではいけないのです

自分がコントロールできないところで、オモテの地位は変わるからです。

もちろん、そうならないよう画策し実行するのも実力ではありますが。

そして、自分はウラの地位を確保することを考えていきましょう。

そのためには、まず、自分が現在の組織内で何をもって評価されているか、を良く認識することです。

ウラの地位を確保するために、自分の本当の価値に鈍感ではいけません。


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