乱歩酔歩--Random Walk official blog-- -47ページ目

学び場

須々木です。

学生の皆さんは受験シーズンですね。
そんなわけで、本日はRWにおける「お勉強」のお話。



RWではここ数年、年度末に一年の総括&次年度の方針を議論しまとめているのですが、さかのぼると「2021年度のサークル方針」で(たぶん)はじめて以下のような直球の文言が登場します。
 

新型コロナ収束までの期間を有意義に活用すべく、広く勉強し見識を深める。

 

当時は、2018年4月からスタートした「超結果重視型システム」の終わりが見えてきたあたり。
次のステップを考えたとき、各々痛感するところがあったのでしょう。

ざっくり以下のようなことが共有されました。

 

  • コロナ禍は当面続くだろうから、今こそ引き籠って勉強しよう。
  • 効率的に学べるというのは、集団の強み。
  • 勉強する中身がどうというより、そもそも「勉強のサイクル定着」を目指すのも一つの手。
  • RW的に最適なやり方を模索していこう。


そして、その次の「2022年度のサークル方針」では、上記項目も内容的にアップデートされて、

 

幅広く学び知識を蓄え見識を深めつつ、論理的思考と再現性意識の強化による創作効率化を目指す。


「新型コロナ収束までの期間を有意義に活用すべく」については、コロナ禍と関係なく学びまくらねばならないとの思いが強くなり削除。
「論理的思考」「再現性」あたりがキーワードとして追加されました。
かなり根本的なところに立ち返った感じです。


RWにおける直球な“学び”は、それまでの試行錯誤を経て、2022年の前半には「義務教育レベルの知識を広く活用した頭のトレーニング」みたいなものに落ち着きました。
遊木もブログで触れていますが、これが「リベンジ義務教育」ってやつです。

ミーティングの時間の一部を割り当てて、結構マジメにやっています。

「改めて振り返ると、学校教育で扱っていることは当時思っていた以上に理にかなっているな」という話はサークルでもたびたび触れられます。

ただ問題なのは、理にかなっているけれど、現場で導く立場の人間が、その“理”をうまく伝えられていない点。

大人がそもそも理を理解していない場合もあれば、伝えることを軽視している場合もあると思いますが。

とにかく、今だからこそ分かる諸々を踏まえ噛み締めつつ、リベンジしてやろうというわけです。

そんな、復習のような復讐のようなやつです。

 

 

一人では必要と思ってもなかなか取り組めなかったり、取り組んでも継続が難しかったりしますが、そういう状況でこそRWが培ってきた「個と集団の両立」が活きるというもの。

四苦八苦していますが、今後もより良い学びのサイクルを確立していきたいものです。
 

学びの場として考える場合、その活性化においては、やはり単純にメンバー数も重要になってくるでしょう。

その意味では、「仲間募集」の再開も重要な意味を持ってくると思います。

知識や経験を持っている人は当然良いのですが、旺盛な学習意欲を持っている人も是非という感じです。

 

 

「遊んでばかりいないで勉強しなさい!」的な常套句がありますが、個人的には「よく遊び、よく学び」を推していきたいです。

「よく学び、よく遊び」ではなく、先に「遊び」。

全力で遊んで好きなことを楽しんでいく先に、学びの意義や目的が見えてくると思うので、とりあえず遊べば良いと思います。

遊んでいるうちにやりたいことが増えてきて、結局「あ、もっと勉強しないと」ってなるはずです。

 

というわけで、やりたいことをやるため、さらにお勉強していきましょう。

 

 

 

sho

 

 

1月の活動報告

どうも遊木です。

 

最近、机に向かって作業出来る室温は、16℃~17℃だと判明しました。

普通に生活する分には、もうちょい低くても問題ないです。ただ、手の冷え的な問題で、作業限界はその辺りかなと。

ぶっちゃけ快適室温は20℃くらいですよね。

 

 

さて、今月の活動報告です。

 

 

□制作関連

基本は七転八倒のネーム作業ですが、唐突に「え、つまりこういうことやん」とアイデアが閃く瞬間があります。

あれ、何なんでしょうね。

どうせ閃くなら、もうちょい早く閃いてくれん?と思います。

やや前からアイデアが閃いたとき、「何故閃いたのか」を分析するよう心掛けているんですが、今のところ法則はわかりません。

その他には息抜きにエッセイ漫画を描いたり、去年から引き続きパルクールの動きの研究をしたり、創作活動自体はまぁまぁしています。

動きの研究はなかなか面白いです。

(アニメーションverはインスタに更新してま~す)

 

 

 

ちなみにエッセイ漫画は、エッセイ漫画を描こうとして描けなかったエッセイ漫画を描きました。

な……何を言っているのかわからねーと思うが、おれも何をされたのかわからなかった……。

 

 

あとは自作ヒロインの解像度を上げるため、「イイな!」と思うヒロインが出演している作品を漁っていました。

女性、特に少女キャラの好み(萌え?)が、思いのほか自分の中で確立していない気がしたので。

 

 

□インプット

展覧会系のインプットは来月に予定があるので、今月は漫画やアニメから接種しました。

 

最近だと『コウノドリ』が面白かったです。

モーニングで連載していた医療系漫画で、数年前にドラマが放送されてました。

主人公が産婦人科医で、他の医療漫画が「病気の患者を助けるドラマ」であることに対し、「命が誕生すること(=病気の治療ではない)を助けるドラマ」という点に、他とは違う感動と面白さがあります。

もちろん安全な出産ばかりではないので、治療したり、手術したりと他の医療漫画と共通する部分も多いですが。

妊娠、出産、子育てについて、シビアさと温かさが丁度良い配分で描かれていて、個人的には高校の学級図書に置いても良い気がしました。

下手な保健の授業より、よっぽど大切なことを学べると思う。

 

基本、医療系漫画は命をテーマに扱うことが多いので、高いドラマ性と、リアリティがある描写で支えられた骨太作品が多い印象です。

ただ一方で、“読者本人にとってのリアリティ”は、実はそんなに高くないのかなぁと思っています。

読者のうち何人が重病や大怪我を負い、病院のお世話になったことがあるのか。

なんなら入院したことがない人だっているでしょう。

そう考えると、「自分のことのように感じる」という意味でのリアリティは、結構低い気がします。

それに比べて妊娠や出産、子育ては、いくら出生率が減少している現代でも、多くの人が、生きていればいずれは向き合うものです。

他の医療系漫画と一味違う読後感は、そういう意味でリアリティがあるからかもしれません。

まぁ、この歳になったから言えることの気がしますが。

 

その他には、『魔道祖師』の完結編が始まりましたね。

内容は把握済みですが、吹き替え版は初見なので毎週ワクワクしています。

木村うーしぇんが術使うのカッコイー!

でも……嬉しい反面、これで終わりなのかぁとも思ってしまう。

原作はすでに完結済みだし、アニメドラマ共に、字幕&吹き替え放送が終わってしまう。

そうなると、もうコンテンツに新しい動きはないだろうなぁ……。

ワンチャン残されているのが、漫画の翻訳版ですかね。

個人的には陳情令の最終回、二人が再会するまでの様子とその後を作って欲しい。

 

 

□映画『すずめの戸締り』

前回の記事で書いたように、急遽見に行きました。

ネタバレしない程度の感想です。

いや、プチネタバレかも。お気をつけて!

 

個人的な印象は、「白泉社系の少女漫画を、新海監督風にした」という感じ。

私は『天気の子』より良いと思いました。

 

前作で気になったのは、拳銃要素の浮きっぷり、投げっぱなしの設定&伏線、主人公にまったく共感出来ないという点でしたが、今作は初見で「はぁ?」となる要素は特になく、ヒロインも変に捻くれた目で見なければ普通に良い子です。

以前から新海監督とファンタジーは相性が良くない(作品にファンタジー要素が馴染まない感じ)と思ってましたが、その辺の扱いにも慣れてきたように感じました。

今作も自然現象を切り口にしていますが、『君の名は。』のように「いやいや、そんな短期間でこの規模の隕石が同じ場所には落ちないよ」みたいなツッコミも、特に出ないと思います。

 

引っ掛かった点は、前作に引き続き“偶然の連発”があることですかね。

個人的には、物語序盤、つまり事件に巻き込まれるきっかけが、運命や偶然は良いと思うんですよ。

でも、事件解決が偶然の連続で達成されるのはどうなんだろう、と。

偶然良い人に出会えた、偶然助けて貰えた、偶然欲しいものがそこにあった、みたいな。

そこに明確な理由があればOKなんですけどね。

幸運を呼び寄せる体質とか、主人公が以前やったことが実は繋がっていたとか、そういうのなら全然アリなんですけど……まぁつまり、それは必然なんですが。

新海作品の偶然は、その多くが「出会った人の人の良さ」に寄るところが多いので、作品全体がハートフルを狙ったものでない以上、その都合の良さにシラけてしまう。

物語終盤に主人公が多くの人の力を借りて事件を解決する、という流れがお好きなんでしょうが、この点をもう少し運命や偶然に任せない展開に出来たら、結構好きになる気がします。

 

 

 

□YOXO FESTIVAL 2023

初日だけ少し覗いてきました。

コミティアの科学技術版みたいな感じで、未来をテーマに学校や企業が展示を行っていました。

昨今は現代アート展と科学技術展の境が曖昧な印象ですが、比べると、やはり似て非なるものというか……いや、もしかして根幹は似てるけど、途中の経路が違って、最終アウトプットの段階で、またちょっと似るのかもしれない。

どうなんだろ?

 

普段は現代アートばかり見るせいか、今回の展示がとても素直なものに感じました。

ミクロな視点を拾い上げ、自然環境を含む社会全体に貢献できる技術の開発、みたいな。

ボトムアップ、もしくはトップダウンの順序が明確で、「その流れわかる!」と感じるもの。

現代アートの場合は、例えばマクロ視点を一回用意した上で、限りなく主観的なミクロでぶった切ったり、ミクロの集合体に別のミクロを予見させたり……などなど、「なんやねんそれ」みたいな皮肉や、斜め上からのアプローチが多い。

そういうのは刺激的で、新しい価値観の獲得チャンスでもありますが、たまには「多くの人のためのクリエイティブ」に触れて、素直さも忘れないようにしたいです。

 

その創作は、誰に、何を届けるためのものか。

やはりこの視点が重要。

 

 

 

 

 

 

 

あとは余談ですが、ヨルノヨで行われていたデジタルスタンプラリーのB賞が当たりました!

まぁA賞は「1組2名様〇〇ご招待」系だったので、そう簡単に当たるとは思ってませんでしたが。

近いうちに景品を受け取りに行ってきま~す!

 

 

 

ネームやら確定申告やらサークル関係やら、年度末に向けてバタバタしそうなので、出来ることはちゃっちゃか片付けたい所存です。

 

 

aki

2023年。

須々木です。

2023年の最初のブログです。

 

 

個人的なサイクルとしては毎年冬が忙しく、一息つく頃には2月になっている感じ。

また、ここ数年サークル的に年度区切りが定着しているので、年間の総括や次の年度の計画&意気込みを整理するのは3月です。

年度末まではまだ年の4分の1残っている扱いなので、ここからラストスパートという時期にあたります。

ある意味、かなり中途半端な時期なのですが、せっかくなので軽く2023年を展望してみたいと思います。

 

 

*      *      *

 

 

コロナ禍が始まった直後の警戒度マックスな状況から、世の中的に知見が増えワクチン接種が定着するにつれ、サークル活動における警戒も段階的に緩和していますが、今年の後半あたりには、ようやくコロナ禍前の感じにかなり近くなってくるかもしれないな・・・という気持ちでいます。

 

実際、今春に感染症法上の扱いを「5類」に引き下げるのを基本路線とする旨、本日報道されました。

移行期間を設け段階的に進めていく可能性が高いと思われますが、それでもきっと多少の混乱はあるでしょう。

よって、今春はまだ様子見せざるを得ない部分はあると思っています。

ただそれも、年の後半には諸々落ち着いてきてくれると踏んでいます(社会的心理的な面も含めて)。

 

サークルでも、「ポストコロナ」のイメージは定期的に共有してきたので、しかるべきタイミングで切り替えていきたいところです。

実生活では実はそれほど大きな影響を受けたり我慢したりすることはなかったのですが、「横浜創作オフ会」だけはどうしても物凄く影響を受けてしまいました。

スケジュールを逆算して考えると、3月の通常開催はかなり厳しいと思っていますが、9月には通常開催できるかもしれないです。

間が空いてしまったので、再開に向けて少し丁寧に段取りを考えたいと思います。

 

「オフ会の時にあまりネタがないのもどうか」という意識がRWにはあるので、オフ会再開が現実的になってくると、サークル的にもモチベーションがさらにアップしてくるかもしれません。

半年ごとのほど良いリズムだったので、このサイクルを再び取り戻したいところです。

 

 

あとサークルとして大きな影響は「仲間募集」でしょう。

RWは、新しいメンバーを迎え入れ、場合により送り出すという新陳代謝を初期から重視してきましたが、コロナ禍でこのサイクルはストップしています。

RWの活動はリアルに会って交わすコミュニケーションを大前提としているので、コロナ禍での新メンバー受け入れは容易ではありません。

コロナ禍前と比べて、サークル的にアップデートされた点も多いので、それらを加味した上で、早期再開を目指したいです。

 

 

世の中は可能なところから徐々に正常化していっていますが、「密で熱量の高いもの」はどうしてもクリアすべき課題が多くなってしまいます。

でも、結局求めたいのはそういうもの。

だから、そういったものを取り返していく2023年にできると良いですね。

 

 

 

sho

 

 

 

2023年になりました。

明けましておめでとうございます。

どうも遊木です。

 

相変わらず年始の挨拶が遅い人間ですが、本年もRandom Walk共々よろしくお願い致します。

 

 

 

今年は卯年ということで、様々なことが跳躍する年に出来ればと思っています。

 

最近は年賀絵が直球なものばかりですが、来年は辰年ですからね。

直球の方が大変なので、今からどうするか考えておこうかな……(早い)

ちなみに今年のウサギさんズは、年末ギリギリに思い出して、超特急で仕上げました。

時間がもう少しあったら、多分もう数匹デカサイズが増えていたと思う。

ウサギもふりたい。

 

 

去年の年始ブログを読み返してみたら、どうやら2022年は「いろんな挑戦をした」と思える年にしたかったようです。

多分、その抱負は最初の3ヶ月ぐらいしか意識していなかったと思いますが、振り返ると結構新しいことに手を出した1年ではあった気がします。運動とか、勉強とか、インプットとか。

 

運動に関しては1年前に書いた通り「1日平均5km歩く」ですね。

最初のうちは、結構意識しないと5km歩けない日もあったのに、4ヶ月目くらいから急に歩ける距離が延びました。

今だと5kmはちょっと物足りないくらい。

 

勉強に関しては、創作方面だとパルクールの動き(アクロバティックな動き)の研究やカラー絵の練習、一作品(陳情令や推しの子)を深く読み込む、などですが、完全に新しく取り入れたのは直球な勉強、その名も「リベンジ義務教育」ですね。

発案者は須々木氏で、その名の通り「義務教育レベルのものは普通に身に付けていなさい。さぁ若き日を思い出せ!」というもの。いや、おっしゃる通り。

創作活動をする上で、最低限必要な思考力や想像力、知識の定着が目的なので、学生時代のテストとは少し感覚が違いますが、随分長いこと動かしていなかった脳の一部に油を差してる気分です。

25問くらいの小テストですが、国数英社理混ざっていて、10分以内に解こうと思うと結構出来ない……。

 

インプットに関しては、以前より漫画アプリを活用するようになりました。冒頭は大体無料で読めるので、とにかく新しい作品に触れようと。

じっくり読むときは紙媒体派ですが、出会いを探すときはアプリが便利ですね。

 

運動以外は日々のサイクルと呼べるほど定着していませんが、少しずつ日常の一部にしていければなぁと思っています。

 

 

 

 

余談ですが、本日は関内ホールで『ヨコハマメリー』の無料上映+監督によるトークショーがあったので、お邪魔する予定でした。

が、上映の35分前についたらすでに満席だった……。(消防法の関係で立ち見もNG)

私の前にも後ろにも鑑賞目的の方がいたので、「これ、もっと人来るんじゃないか?」と思い、怖いもの見たさでその場に留まったのですが。(性格悪い)

 

案の定、私の後にも50人くらい鑑賞目的の方が来て、入口でプチ炎上してました。

どうやら開場前に、すでに列が出来ていたらしく、あっという間に満席になってしまったとか。

中には、混み具合を事前確認してまで遠くからいらっしゃった方もいたようで、結構揉めていたようです。

有料でも無料でも、予約制にした方が両者心穏やかでいられますね。

 

 

ということで、高まっていた映画鑑賞欲を発散するため、急遽『すずめの戸締り』を見てきました。

こちらの感想はまた後日。

 

 

こんな感じで、今年もインプットとアウトプットを沢山していきたいです。(作文)

 

 

aki

坊主頭初めて描いた。

どうもこんばんは霧島です。
絵を描くと暑くなってくる体質なので(?)仕事中は平気なんですが、作業を止めると途端に現実が寒いです。
もう20日だって………


さて、昨年公開してすぐ「THE FIRST SLAM DUNK」を観て年末年始に漫画を全巻読み直しアニメの再視聴は諸事情により途中で挫けたのですが先日再度映画を観てきてまた興奮したのでブログを書こうかなと思います。(一息)

こちら予告のリンク。

 

 

以下いつもの映画振り返りより激し目にネタバレするので、ネタバレ嫌な人は観てから読んでね。













はい。




最初に私とスラムダンクという作品の位置関係?のようなものを提示しておきますが、スラムダンクは子どもの時アニメを観たのが最初で、そこからマンガに入った勢でした。

今回の公開にあたって声優さんの総入れ替えがあることなどは公式発表より前になんとなくそうなるんだろうな〜と思っていたので(単に相当古い作品なので)特に私個人は違和感なかったのですが、プロモーションに関してファンからの不評もあったようでなるほど…と思いました。


まあそんなことは置いておいて。


最初に感想を言うと、めちゃくちゃよかった…!


公開日翌日にほぼ前情報無しで臨んだのですが、やっぱり衝撃的だったのはリョーちんを軸に物語が進んでいく構成になっていたことですね。

いきなり知らん二人組出てきた…!と思ったらあれよあれよとフラグが立ち…

花道も決定的な部分は明言されずとも、相当重い人生を歩んでると思うのですが、リョータもヘビーでしたね…。

原作で「アヤちゃん…♡」てなってて花道と意気投合するリョータに父や兄を事故で亡くした過去があるなんて思わなかったもの…
でもなんかそういう部分も含めての意気投合だったのかなとも思います。

あとめちゃくちゃ驚いたのがこの設定の原型自体は連載の時からあったらしいこと…(本編には描かれていませんが)
いや、出生とかその人物がどのような人生を経て「今」=「物語世界」を生きているかということは生きたキャラクターにするためにもちろん重要なことだと思うのですが、本編でそこに全くフォーカスしてないのすごい…と思いました。

井上先生ご本人も、本編で描けなかったからこういう形の映画にしたというようなお話もされてたので、描きたい気持ちはもちろんあったんでしょうけど、あえて本編では入れなかったのかなと思うんですよね。

それを今回本編最後の戦い「山王戦」にまじえつつ描いてくれたのが一読者としてめちゃくちゃありがたい…嬉しい…という気持ちでした。


まぁそういった「リョータの物語が始まるんだな…」というプロローグが終わってからのオープニング…めちゃくちゃかっこよくない???

音が重なっていくイントロに手描きのキャラが増えていくの…リョータから始まって花道で終わる湘北メンバー…歩き方がみんな違うのも体格とか性格の違いを感じてうひゃぁ…(感嘆)てなったんですが、山王が階段から降りてくる演出も、絶対王者の貫禄があってよかったですね…下剋上最高じゃん…

本編はギャグとかは結構カットされていて、試合もすごくリアル…というかこれはめちゃくちゃいいポジショニングでバスケの試合が観られる映画だなという感じでした。

ギャグに関しては井上先生も苦渋の決断というか、映画と漫画という媒体の違いによる表現の仕方の違いで苦心されたようで…そりゃぁ…映画監督じゃなくて漫画家だもんなぁ…となるなどしました。

マンガだと小さいコマで済むギャグコマを同じテンポ感でスクリーンで表現するには…というような。

私は結構1週目はストーリーを追うのに精一杯で、「今画面の隅で花道なんかしてなかった!?」みたいな感じになりがちだったのですが、2週目では拾えて本筋ではないところでクスッとできたりして、これ何度も観るたびに新しい発見あるやつじゃん…みたいな…私そういうの大好きです…


あとそれぞれの見せ場激アツでしたね…各キャラがフィーチャーされる度に応援席さながら「みっちゃーーーーん!!!」て叫びたくなりましたね…ていうか何回かシュート決まる度にマジで拍手しそうになって焦りました。没入感やば…


そうだそうだ、忘れてはならないのが3Dと2Dの境界…
初めは多少違和感がありました。どうしても観客席とかに目がいってしまったり…でも試合始まったら私はだいぶどうでもよくなりましたね。

だって画面で井上先生の絵が動いてるんだもん!!!


原作を読み返して再度当たり前のことを認識した次第ですが井上先生本当に…絵がうますぎるんだよな…

re:SOURCEでは絵コンテや3Dをさらに井上先生が加筆した資料などが見られるんですが、こだわりがすごい。
このこだわりを2時間分の映像にぶつけたの…?どんな労力…?と途方に暮れますが、それ故に説得力がすごいです。

それはもちろんキャラの演技にも表れていて、絵コンテとリアクションが変わっている部分なんかもあってこの時こういう状況でこういう感情で、だからこいつはこう動く、みたいなのがものすごく鮮明なんだなと感じました。

いや漫画家という仕事上そういうの全部把握してなきゃだめなのはもちろんわかっています、わかっていますがすごいことだと思います…


だからこそ生きてる感じがすごいんだなぁ…


映画本編に関しては原作知っているのが前提という部分が大きいと言うか、(知らなくてもストーリー自体はもちろん問題なく追えますが)知っているとあの時こういうことがあったのか…!みたいな描写が結構あるのでより楽しめるなと思いました。


あと試合ラストに向けての演出や効果や音響なんかはもうホントに…めちゃくちゃアツいので…あれは映画館の大画面で観られてよかった…ホントに…

声優さんに関しても、過去のアニメの声優さんももちろん好きですが、今回の配役も個人的にはピッタリだなぁと感じました。

より実写に近い自然な感じというか。特に私は彩子さんの声がマンガ読んでた時と一緒だなぁという感じでした。

まぁとりとめもなく書きましたが、この作品を通して描かれたのは苦しい時のあと一歩だと思います。スポーツをしてるとそういうタイミングって明確にあって、試合でリョータが踏み出したその一歩は、長らくリョータや母親が囚われていた兄の死から踏み出す一歩にも繋がっている。

なおかつ現実で生きていても、誰しもに苦しい時のあと一歩ってあると思うんですよね。

その一歩を後押ししてくれる素晴らしい作品だなと、一本の映画としてもとてもいい作品だったと思います。


ということで初めて描いた桜木花道。なぜ花道なのかというと好きだからです。(推しは水戸くんで顔は流川が好きだが…)


したらば!


rin