創作コミュニティ
どうも遊木です。
今日は雨ですね…これから出かけるのに…。
さて、ややお知らせが遅くなりましたが、ツイッターのリストにて「創作コミュニティ」なるものをつくったので、そのご報告をば。

上の画像の通り、「創作に興味がある人、現在創作をしている人、これから創作を始めようとしている人…そんな人達と繋がりを持ちたい、そんな人達を繋げたい―――」というパッションでつくった公開リストです。
取りあえずは、専用呟きをリツイートして下さった方を順々にリストメンバーに登録し、「このリストにいる人達は創作に興味があるんですよー」というアピールから始めています。
今のところはこのリストを使って特別なことをしているわけではありませんが、今後徐々に人数が増えてきたら、このコミュニティを活かせる活動も出来たら良いなと思っています。
創作のジャンル、傾向、媒体などは一切問いません。
このリストはサークルとしてではなく、私個人が勝手に作っているものなので、深いことは何にも考えてないです←
なので、もしちょっと興味あるなぁという方はぜひお気軽にご参加ください~!
※専用呟きは遊木のアカウントからどうぞ。
aki
今日は雨ですね…これから出かけるのに…。
さて、ややお知らせが遅くなりましたが、ツイッターのリストにて「創作コミュニティ」なるものをつくったので、そのご報告をば。

上の画像の通り、「創作に興味がある人、現在創作をしている人、これから創作を始めようとしている人…そんな人達と繋がりを持ちたい、そんな人達を繋げたい―――」というパッションでつくった公開リストです。
取りあえずは、専用呟きをリツイートして下さった方を順々にリストメンバーに登録し、「このリストにいる人達は創作に興味があるんですよー」というアピールから始めています。
今のところはこのリストを使って特別なことをしているわけではありませんが、今後徐々に人数が増えてきたら、このコミュニティを活かせる活動も出来たら良いなと思っています。
創作のジャンル、傾向、媒体などは一切問いません。
このリストはサークルとしてではなく、私個人が勝手に作っているものなので、深いことは何にも考えてないです←
なので、もしちょっと興味あるなぁという方はぜひお気軽にご参加ください~!
※専用呟きは遊木のアカウントからどうぞ。
aki
芸術衛星とは何ぞや?
須々木です。
結構理系ネタが好きなので、今回はそういうのも多少触れつつ。
さて、先日12月3日の13時22分4秒(日本標準時)に「はやぶさ2」を載せたH-ⅡAロケットが種子島宇宙センターから打ち上げられ、探査機は予定通りの軌道に投入されました。
見事な大成功です。
とりあえず、おめでとうございます!!
「はやぶさ2」は、やたらとドラマティックな旅をした先代「はやぶさ」の後継機としてつくられた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機です。
先代が本当にボロボロになって、どう考えても帰還できるわけないという状況から、回収したサンプルを地球に送り届け(史上初の快挙)、自分自身は流れ星となって散っていったというお話は、映画されたりもしたので、かなりの人が知っていることでしょう。
打ち上げ半年後に宇宙空間で、観測史上最大規模の太陽フレア(EMP爆弾みたいなやつ)を食らったダメージがいろいろ響いたと思われますが、奇想天外な作戦を重ねて戻ってきた姿は、多くの人の心に焼き付いたようです。
打ち上げのとき全然注目されていなかったことを考えると、戻ってきたときの世間の反応が、関係者にとってはより印象的だったのではないかと勝手に想像しています。
というか、日本の宇宙開発の歴史において、これほどまでの注目を浴びたのはおそらく初めてのこと。
そのことは、今回の「はやぶさ2」打ち上げにおけるJAXAの立ち回りにも表れていた気がします。
宇宙開発事業というのは、費用対効果で言えば最悪級なわけで、慢性的な金欠、スポンサー不足。
そして、スケールがデカいわりに地味だし、研究者の方々も発信力があるわけではないので、とにかく世間の注目も集めにくい。
油断すると政治の都合でさらに予算が切られていったりしてしまいます。
そんな日本の宇宙開発の現場に訪れた千載一遇のチャンスが先代「はやぶさ」だったわけです。
とは言うものの、「はやぶさ2」の開発も紆余曲折。
ただ、こういうものはタイミングを逃すと技術が拡散してしまうので、時間との勝負です。
世間の熱もいつまでももつものではない。
実は、常に一発勝負の世界なのです。
そこでJAXAは、様々なキャンペーンを展開したりしてきましたが、特に頑張っている感があったのは、やはり打ち上げのLive中継です。
YouTube、ニコニコ、USTREAMなどで大々的にやっていましたが、JAXAの必死っぷりと金欠っぷりを余すことなく味わうことができました。
かなり長時間の放送スケジュールで、ずっと発射台の定点カメラの映像を流しているだけかと思っていたら、なんとMCの方がしっかりと進めていくじゃありませんか。
JAXAの開発員なので、完全に素人なわけですが、随分とかわいらしい声、好感を持たれそうな優しい口調の方で、さらに時々噛むのも愛嬌があるという。
絶対どこかで盛り上がるだろうと思ったら、やっぱり結構な反響があったようですね(笑)
● 「はやぶさ2」ライブ中継「MCの声かわいすぎ」 声の主はJAXA職員・嶋根さん 「地声が高いんです」 - ITmedia ニュース
● はやぶさ2ライブ中継のMC・嶋根愛理さんの声に癒される人が続出! 「声かわいい」「萌える」など絶賛コメント相次ぐ - ロケットニュース24
この反応を予測しての人選だとしたら、JAXAなかなかやりおるわ・・・
また、途中にしっかりとVTRを挟んで、かなりわかりやすく説明してくれたのもびっくりです。
大学の授業で使いそうな手作り感満載のVTRでしたが、構成自体は見事で、「みなさまの寄付のおかげで観測装置を一つ追加できました」とか、さり気なく挟んでくるのもナイスでした。
みんなのおかげだよ!
でも、みんなが忘れるとアタイすぐ死んじゃうからね!という雰囲気。
なんというか、人々の母性本能をくすぐるような感じでした。。
本当にギリギリで頑張ってるんだ・・・と誰もが感じたはず。
中継でMC経験のない開発員が進行していく時点でいろいろ滲み出ていますが。。
しかし、Live中継の進行そのものは非常に滑らかで、おそらく事前に相当な準備があったんだろうと思います。
さて、その後の探査機分離等、今のところすべて順調に進んでいるようなので、今度こそ波乱のない順風満帆な旅路を期待したいところですが、どうなることでしょう?
実際、宇宙空間というのは極めて過酷な環境ですし、もちろんメンテナンスなんてできない。しかも、目的地の小惑星(現時点でちゃんとした名前はまだない)については、前回同様到着するまで形状も不明です。一応、前回起きたトラブルに対してはしっかりと対策をしているようですが・・・
ところで、「はやぶさ2」については、各種報道等があるから良いのですが、個人的に気になったのが、仲良く打ち上げられたピギーバック(相乗り)衛星。
ロケット打ち上げのとき、隙間スペースに小さな衛星を相乗りさせることはよくありますが、今回は、PROCYON(東京大学・JAXA)、ARTSAT2: DESPATCH(多摩美術大学)、しんえん2(九州工業大学)という3機が選定されました。
これを見て、一つ「??」ってやつ、ありますよね?
そう、多摩美術大学ですよ。
ここでどうして美大が出てくるのか?
まず、その外観ですが・・・

※Despatch JPより。
あ、もちろん衛星ですよ。
黄色いサザエではありません。
ソーラーパネルも、飛び出たアンテナもない、かなり斬新な見た目です。
なんじゃこりゃ?
というわけで、いろいろ調べてみました。
まず、名前は「ARTSAT2: DESPATCH」。
人が一人で抱えられそうなサイズですが、オフィシャルっぽい説明を見ると・・・
深宇宙彫刻「ARTSAT2:DESPATCH」は、芸術衛星「ARTSAT1:INVADER」に続いて、ARTSATプロジェクトが開発する2番目の宇宙機である。
よくよく名前を見ればわかるのですが、今回のは2号機らしいです。
1号機である芸術衛星「ARTSAT1:INVADER」は、2014年2月に打ち上げられたそうです。
一辺10cmの超小型衛星で「世界初の芸術衛星」だとか。
それで、そもそもこの「ARTSATプロジェクト」とは何かというと・・・
ARTSATプロジェクトは、衛星を専門家のための「特別なモノ」から、市民の日常の中の「身近なコト」へと変えていくために、
1. 広く社会に開かれた「みんなの衛星」
2. 人間の感覚や感情を刺激する「感じる衛星」
3. 衛星本体の機能と外見がトータルにデザインされた「美しい衛星」
という3つのコンセプトを実現する、衛星や宇宙機のデザインと作品の制作を目指しています。
スローガンとしてはナルホドと言えなくもありませんが、具体的にはサッパリわからん・・・。
それで、もう少し具体的な情報を見ていきましたが、これは各自サイト等の説明を読んでください(参照サイトは最後にまとめてあります)。
いろいろと読んでいくと、それなりになんとなーく趣旨は伝わってくるような気がします。
そして、恐らくまだ手探りの状態なんだろうと。
しかし、今回の2号機は「芸術衛星」ではなく、「深宇宙彫刻」。
課せられた使命は、以下のようなものらしいです。
▼ 芸術ミッション
・宇宙機を地球脱出軌道に投入することで、彫刻作品を深宇宙へと送りだす(深宇宙彫刻の実現)
・芸術家の分身として深宇宙に送りだした宇宙機から、詩を生成し電波として送信する(宇宙生成詩の遠隔創造)
▼ 技術ミッション
・多くのアマチュア無線家の協力による深宇宙からの微弱な電波の共同受信実験(共同受信ミッション)
・3Dプリンタ造形物の宇宙機搭載実証と一般の宇宙機への応用
たぶん、一番「?」なのは、芸術ミッションの2つ目。
宇宙生成詩とは??
説明をいろいろ読んでいくと、以下のような説明がありました。
この宇宙生成詩の受信は、宇宙機が地球から遠ざかるにつれて電波が弱くなり、信号がとぎれとぎれにしか聞こえない状況を想定している。 そこでARTSATプロジェクトの地上局だけでなく世界各地のアマチュア無線家に協力いただき、多数の受信局からの断片的な情報を地上で再結合する「協調ダイバーシティ通信」による詩の復元を試みる。 詩の復元方法としては下の図のように、各ビットごとデータが重複する部分については多数決によるエラー処理を行い、それ以外の部分ではORの処理を施すといったシンプルな手法を考えている。
(中略)
搭載センサーのデータから生成された宇宙生成詩にあたるのは、CP2, CP3, CP4, CP5(編注;信号情報に割り振られたユニットの名称。あんまり気にしないで大丈夫です)である。
CP2, CP3では、宇宙機の温度を4文字の「カラーコード」に変換する。 このカラーコードは色を4文字で象徴したものであり、例えば「白」には "whit" が割り当てられる。 ちょうどサーモグラフィのように、宇宙機の温度が高いほど明るい色のカラーコードが受信される。
また、CP4, CP5では、宇宙機の角速度および消費電流を4文字の「リズムフレーズ」に変換する。 リズムフレーズは、詩人フーゴ・バルの「Gadji beri bimba」のフレーズをカットアップしたものであり、 「I Zimbra」という曲の歌詞にも使用されている。 つまり、このリズムフレーズによって、宇宙機の回転や電流が奏でる一種の音響詩が受信される。
ようは、宇宙空間に放たれた機体が持つ様々な変数を信号として地球で受信し、それを詩と解釈する、ということですかね?
そして、そもそも電波の出力が弱いので、必然的に地球において多くの人の協力が求められ、その寄せ集めにより一つの形になると。
科学的な信号データを芸術の域に昇華しようという発想は、文化庁メディア芸術祭でも見られたりするものですが、これもその流れを汲むものなのでしょうか。
現時点で、どのような“カタチ”になるのか、なかなか想像できるものではありませんが、それなりに興味を惹かれるものです。
動力が一次電池(充電できないやつ。つまり、乾電池みたいな。打ち上げ時点の電池が切れたら終了)だけなので、機体の寿命は一週間くらいらしいですが、どのような成果を得られるのか。
広大な未知の領域に挑み続けるという点では、科学も芸術も同じ。
そういう意味で、種子島より一つのロケットで打ち上がったこれらの機体が、未知なる宇宙から我々に何を届けてくれるのかというのは、興味深いテーマですね。
というわけで、すっかり一定の知名度を獲得した感のある「はやぶさ」シリーズですが、その他にもいろいろ面白いネタがあったりします。
宇宙はカラっぽじゃなくて、ネタに満ち溢れているんですねー。
※今回のエントリーにおいて、以下のサイトを参照しました。なお、内容等に誤りがある場合はお知らせください。
・JAXA 小惑星探査機「はやぶさ2」
・ARTSAT.JP (メインページ/共同受信ミッション/INVADER)
・wikipedia - はやぶさ2
sho
結構理系ネタが好きなので、今回はそういうのも多少触れつつ。
さて、先日12月3日の13時22分4秒(日本標準時)に「はやぶさ2」を載せたH-ⅡAロケットが種子島宇宙センターから打ち上げられ、探査機は予定通りの軌道に投入されました。
見事な大成功です。
とりあえず、おめでとうございます!!
「はやぶさ2」は、やたらとドラマティックな旅をした先代「はやぶさ」の後継機としてつくられた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機です。
先代が本当にボロボロになって、どう考えても帰還できるわけないという状況から、回収したサンプルを地球に送り届け(史上初の快挙)、自分自身は流れ星となって散っていったというお話は、映画されたりもしたので、かなりの人が知っていることでしょう。
打ち上げ半年後に宇宙空間で、観測史上最大規模の太陽フレア(EMP爆弾みたいなやつ)を食らったダメージがいろいろ響いたと思われますが、奇想天外な作戦を重ねて戻ってきた姿は、多くの人の心に焼き付いたようです。
打ち上げのとき全然注目されていなかったことを考えると、戻ってきたときの世間の反応が、関係者にとってはより印象的だったのではないかと勝手に想像しています。
というか、日本の宇宙開発の歴史において、これほどまでの注目を浴びたのはおそらく初めてのこと。
そのことは、今回の「はやぶさ2」打ち上げにおけるJAXAの立ち回りにも表れていた気がします。
宇宙開発事業というのは、費用対効果で言えば最悪級なわけで、慢性的な金欠、スポンサー不足。
そして、スケールがデカいわりに地味だし、研究者の方々も発信力があるわけではないので、とにかく世間の注目も集めにくい。
油断すると政治の都合でさらに予算が切られていったりしてしまいます。
そんな日本の宇宙開発の現場に訪れた千載一遇のチャンスが先代「はやぶさ」だったわけです。
とは言うものの、「はやぶさ2」の開発も紆余曲折。
ただ、こういうものはタイミングを逃すと技術が拡散してしまうので、時間との勝負です。
世間の熱もいつまでももつものではない。
実は、常に一発勝負の世界なのです。
そこでJAXAは、様々なキャンペーンを展開したりしてきましたが、特に頑張っている感があったのは、やはり打ち上げのLive中継です。
YouTube、ニコニコ、USTREAMなどで大々的にやっていましたが、JAXAの必死っぷりと金欠っぷりを余すことなく味わうことができました。
かなり長時間の放送スケジュールで、ずっと発射台の定点カメラの映像を流しているだけかと思っていたら、なんとMCの方がしっかりと進めていくじゃありませんか。
JAXAの開発員なので、完全に素人なわけですが、随分とかわいらしい声、好感を持たれそうな優しい口調の方で、さらに時々噛むのも愛嬌があるという。
絶対どこかで盛り上がるだろうと思ったら、やっぱり結構な反響があったようですね(笑)
● 「はやぶさ2」ライブ中継「MCの声かわいすぎ」 声の主はJAXA職員・嶋根さん 「地声が高いんです」 - ITmedia ニュース
● はやぶさ2ライブ中継のMC・嶋根愛理さんの声に癒される人が続出! 「声かわいい」「萌える」など絶賛コメント相次ぐ - ロケットニュース24
この反応を予測しての人選だとしたら、JAXAなかなかやりおるわ・・・
また、途中にしっかりとVTRを挟んで、かなりわかりやすく説明してくれたのもびっくりです。
大学の授業で使いそうな手作り感満載のVTRでしたが、構成自体は見事で、「みなさまの寄付のおかげで観測装置を一つ追加できました」とか、さり気なく挟んでくるのもナイスでした。
みんなのおかげだよ!
でも、みんなが忘れるとアタイすぐ死んじゃうからね!という雰囲気。
なんというか、人々の母性本能をくすぐるような感じでした。。
本当にギリギリで頑張ってるんだ・・・と誰もが感じたはず。
中継でMC経験のない開発員が進行していく時点でいろいろ滲み出ていますが。。
しかし、Live中継の進行そのものは非常に滑らかで、おそらく事前に相当な準備があったんだろうと思います。
さて、その後の探査機分離等、今のところすべて順調に進んでいるようなので、今度こそ波乱のない順風満帆な旅路を期待したいところですが、どうなることでしょう?
実際、宇宙空間というのは極めて過酷な環境ですし、もちろんメンテナンスなんてできない。しかも、目的地の小惑星(現時点でちゃんとした名前はまだない)については、前回同様到着するまで形状も不明です。一応、前回起きたトラブルに対してはしっかりと対策をしているようですが・・・
ところで、「はやぶさ2」については、各種報道等があるから良いのですが、個人的に気になったのが、仲良く打ち上げられたピギーバック(相乗り)衛星。
ロケット打ち上げのとき、隙間スペースに小さな衛星を相乗りさせることはよくありますが、今回は、PROCYON(東京大学・JAXA)、ARTSAT2: DESPATCH(多摩美術大学)、しんえん2(九州工業大学)という3機が選定されました。
これを見て、一つ「??」ってやつ、ありますよね?
そう、多摩美術大学ですよ。
ここでどうして美大が出てくるのか?
まず、その外観ですが・・・

※Despatch JPより。
あ、もちろん衛星ですよ。
黄色いサザエではありません。
ソーラーパネルも、飛び出たアンテナもない、かなり斬新な見た目です。
なんじゃこりゃ?
というわけで、いろいろ調べてみました。
まず、名前は「ARTSAT2: DESPATCH」。
人が一人で抱えられそうなサイズですが、オフィシャルっぽい説明を見ると・・・
深宇宙彫刻「ARTSAT2:DESPATCH」は、芸術衛星「ARTSAT1:INVADER」に続いて、ARTSATプロジェクトが開発する2番目の宇宙機である。
よくよく名前を見ればわかるのですが、今回のは2号機らしいです。
1号機である芸術衛星「ARTSAT1:INVADER」は、2014年2月に打ち上げられたそうです。
一辺10cmの超小型衛星で「世界初の芸術衛星」だとか。
それで、そもそもこの「ARTSATプロジェクト」とは何かというと・・・
ARTSATプロジェクトは、衛星を専門家のための「特別なモノ」から、市民の日常の中の「身近なコト」へと変えていくために、
1. 広く社会に開かれた「みんなの衛星」
2. 人間の感覚や感情を刺激する「感じる衛星」
3. 衛星本体の機能と外見がトータルにデザインされた「美しい衛星」
という3つのコンセプトを実現する、衛星や宇宙機のデザインと作品の制作を目指しています。
スローガンとしてはナルホドと言えなくもありませんが、具体的にはサッパリわからん・・・。
それで、もう少し具体的な情報を見ていきましたが、これは各自サイト等の説明を読んでください(参照サイトは最後にまとめてあります)。
いろいろと読んでいくと、それなりになんとなーく趣旨は伝わってくるような気がします。
そして、恐らくまだ手探りの状態なんだろうと。
しかし、今回の2号機は「芸術衛星」ではなく、「深宇宙彫刻」。
課せられた使命は、以下のようなものらしいです。
▼ 芸術ミッション
・宇宙機を地球脱出軌道に投入することで、彫刻作品を深宇宙へと送りだす(深宇宙彫刻の実現)
・芸術家の分身として深宇宙に送りだした宇宙機から、詩を生成し電波として送信する(宇宙生成詩の遠隔創造)
▼ 技術ミッション
・多くのアマチュア無線家の協力による深宇宙からの微弱な電波の共同受信実験(共同受信ミッション)
・3Dプリンタ造形物の宇宙機搭載実証と一般の宇宙機への応用
たぶん、一番「?」なのは、芸術ミッションの2つ目。
宇宙生成詩とは??
説明をいろいろ読んでいくと、以下のような説明がありました。
この宇宙生成詩の受信は、宇宙機が地球から遠ざかるにつれて電波が弱くなり、信号がとぎれとぎれにしか聞こえない状況を想定している。 そこでARTSATプロジェクトの地上局だけでなく世界各地のアマチュア無線家に協力いただき、多数の受信局からの断片的な情報を地上で再結合する「協調ダイバーシティ通信」による詩の復元を試みる。 詩の復元方法としては下の図のように、各ビットごとデータが重複する部分については多数決によるエラー処理を行い、それ以外の部分ではORの処理を施すといったシンプルな手法を考えている。
(中略)
搭載センサーのデータから生成された宇宙生成詩にあたるのは、CP2, CP3, CP4, CP5(編注;信号情報に割り振られたユニットの名称。あんまり気にしないで大丈夫です)である。
CP2, CP3では、宇宙機の温度を4文字の「カラーコード」に変換する。 このカラーコードは色を4文字で象徴したものであり、例えば「白」には "whit" が割り当てられる。 ちょうどサーモグラフィのように、宇宙機の温度が高いほど明るい色のカラーコードが受信される。
また、CP4, CP5では、宇宙機の角速度および消費電流を4文字の「リズムフレーズ」に変換する。 リズムフレーズは、詩人フーゴ・バルの「Gadji beri bimba」のフレーズをカットアップしたものであり、 「I Zimbra」という曲の歌詞にも使用されている。 つまり、このリズムフレーズによって、宇宙機の回転や電流が奏でる一種の音響詩が受信される。
ようは、宇宙空間に放たれた機体が持つ様々な変数を信号として地球で受信し、それを詩と解釈する、ということですかね?
そして、そもそも電波の出力が弱いので、必然的に地球において多くの人の協力が求められ、その寄せ集めにより一つの形になると。
科学的な信号データを芸術の域に昇華しようという発想は、文化庁メディア芸術祭でも見られたりするものですが、これもその流れを汲むものなのでしょうか。
現時点で、どのような“カタチ”になるのか、なかなか想像できるものではありませんが、それなりに興味を惹かれるものです。
動力が一次電池(充電できないやつ。つまり、乾電池みたいな。打ち上げ時点の電池が切れたら終了)だけなので、機体の寿命は一週間くらいらしいですが、どのような成果を得られるのか。
広大な未知の領域に挑み続けるという点では、科学も芸術も同じ。
そういう意味で、種子島より一つのロケットで打ち上がったこれらの機体が、未知なる宇宙から我々に何を届けてくれるのかというのは、興味深いテーマですね。
というわけで、すっかり一定の知名度を獲得した感のある「はやぶさ」シリーズですが、その他にもいろいろ面白いネタがあったりします。
宇宙はカラっぽじゃなくて、ネタに満ち溢れているんですねー。
※今回のエントリーにおいて、以下のサイトを参照しました。なお、内容等に誤りがある場合はお知らせください。
・JAXA 小惑星探査機「はやぶさ2」
・ARTSAT.JP (メインページ/共同受信ミッション/INVADER)
・wikipedia - はやぶさ2
sho
進撃の巨人展感想
どうも遊木です。
11/30(日)に、上野で開催されている『進撃の巨人展』に行って参りました。
面子はメンバーの凜ちゃんと、元メンバーの魁ちゃんです。
先に一言感想…すごく良かったです!
思っていた以上に、進撃ファンにとっては充実した内容でした。
ほとんど写真撮影OKだったので、現地で撮った写真なども交えて感想をつらつら述べていこうと思います。
ちなみに大いなるネタバレになります!ご注意を!
まず、私たちが持っていたチケットは12時入場のものでした。
しかし天気も良く、おまけに日曜、展覧会の方はともかく『360°体感シアター哮』の方は人の流れが読めなかったので、「取りあえず早めに行くか」という方向になりました。
チケット販売開始が9時からということで、8:30に上野集合。
公園の銀杏が綺麗でした。

展覧会の方は前売りを持っていたので、さっそく体感シアターのチケット購入に向かったわけですが、当然のようにすでに至る所で人の列が出来上がっていました。
多分、当日券組、10時入場組、体感シアター組の3列ですね。
私たちは昼入場組だったわけですが、この時点で「前売り持ってるからって、時間ギリギリに行ったら入場するのは相当後になるな」と悟りました…。
さて、そんな人間の列に圧倒されながら体感シアターのチケット売り場へ。
最初に発券所に辿り着いたときは多少の列ができていましたが、イベントで鍛えられている我々にしてみれば「なんだ、大してことないじゃん」と言える程度のものでした。
ということで、いざ最後尾に並ぼうとしたところ…
『ここは最後尾ではありません』
出た。
なんだこの既視感…おれたち、こういうの知ってる…。
結論から言うと、美術館の奥に体感シアター用の待機スペースがあって、そのスペースもすでに半分ぐらい人が並んでいたわけですね。…マジか。
しかしまぁ…イベント慣れしている我々からしてみれば、このぐらいはやはり大したことない人数。「…お前ら、コミケを思い出してみろよ。あれと比べたらこんな人数欠伸してる間に進んじまうぜ?」と自分に言い聞かせます。そうだ、こんな人数大したことない。
スタッフのお姉さん「75分待ちです」
マ ジ か
え?この位置で75分待ちって、これ1時間後とかに来た人何分待ちになるの???
という疑問は飲みこんで、だらだらとおしゃべりしながら並んでいたわけですが、どうやら75分というのはチケット購入→鑑賞トータルの待ち時間だったようです。チケット購入後は、わりとすぐに見ることが出来ました。
ちなみにチケットはこちら↓

そして、くだんの体感シアターですが…
非常に良かったです!
進撃ファンなら一度は夢見る「立体機動装置を体験してみたい」という欲に、見事答えてくれる内容でした!
実は「あまり過度な期待はせんとこう…」という気持ちで、部屋に入ったときも学校の視聴覚室みたいな場所だったので「3D映画に毛が生えた感じだろう」というぐらいの心構えだったのですが、とんでもなかったです。始まった途端にみんなほえてました。
まさしく“哮”です。
多分中身は5分ぐらいしかなかったと思いますが、これは5分でも十分体験する価値があります!
そして、ここでちょろっとこれから行く人へのアドバイスです。
眼鏡人は、可能ならコンタクトで行った方が良いです。耳と目をすっぽり覆うものをつけるので、眼鏡の形によってはこれが装着できません。
一応私の眼鏡はそんなに大きいものではなかったので装着できましたが、幅がある眼鏡は難しいと思います。
体感シアターが終わり、相変わらず外には大量の人がいたので、取りあえず列の最後尾がどうなってるか確認。まだ11時前ぐらいでしたが、すでに12時の部の人達が並び始めていたので、我々もその列に加わりました。
おかげで時間になったら、割とすんなり入場できました。
さてここでまたアドバイスです。
「音声ガイドを利用するか否か」
私たちは利用しましたが、一言でいうなら音声ガイドはガイドではなくドラマCDでした。
なので、漫画アニメを見ている人にとっては情報としての新しさはまったくありません。単純に、エレンたちと一緒に展覧会を回りたい人用です。
例えば、
アルミン「エレン、今日は楽しみだね!」
エレン「そうだな!兵長たちも後から来るっていってたし!」
や、
エレン「サシャやコニーが10位以内に入ると思わなかったぜ」
アルミン「そうかな?二人とも立体機動のうんにゃらかんにゃら…」
や、
ハンジ「リヴァイ、今来たのかい?」
兵長「あぁ、風呂に入っていた」
みたいな内容です。
まぁ…なんていうかそちらの筋のファンには大変おいしいガイド内容です。
あと隠しコマンドで聞けるシークレットガイドがあるので、その辺もおもしろかったです。
さて肝心の展覧会の中身ですが…まず入って早々、この扉の前で待機させられます。↓↓

この中身は撮影不可なので写真はありませんが、簡単に言うと「過激な内容なので、そういうのが苦手な方、心臓の弱い方はスタッフにお申し付けください」ってアナウンスされるような内容です。
過激な表現、大きい音とかが苦手な人はNGな感じのものです。
この最初の部屋を抜けて、ようやっと展示場に辿りつきます。
最初の方に諫山先生の紹介のブースがあり、白黒原画、カラー原画が、いろんな工夫を施されて飾られている感じです。



↓↓のすぐ次にある階段には、気付く人だけ気付く展示の仕方がされていたり、ちょっとしたところの工夫が面白かったです。

あと途中には、女型の巨人編の森を立体機動で進んでいるような映像を流していたり、↓↓のような展示方法をしていたり、映像と音声とをうまく融合させている箇所があって「美術館」というイメージが全然なかったです。

最後の方になると、漫画原稿ではなく進撃世界の中に登場するものを実際に再現したエリアがあります。
地下室の扉、エレンの鍵、ミカサのマフラー、イルゼの手帳、サシャの芋、立体機動装置など。
ちなみにこのエリアの音声ガイドはやたら連続しているので、早め早めに聞いていくことをお勧めします。



そしてこのエリアを抜けると、この展覧会の中で数少ない撮影禁止エリアがあります。
最初の部屋を抜かすと、撮影禁止は本当にこの部分だけです。
何故か…結論から言うと、まだ外部に出ていない情報が展示されているからです。
気になる人は展覧会に行きましょう!
そして最後は超大型巨人が見送ってくれます。

この後は他の作家さんの進撃絵が展示されて、劇場宣伝、お土産エリアに続いていきます。
まぁ私が行った日は、お土産エリアも大変な混みようでしたが…。
何故か兵長イメージの紅茶がいの一番に完売してました←
そんなこんなで、進撃ファンには大変充実した内容になっていると思います!
これは多分リピータが続出するのでは。
っていうか、やっぱり体感シアター目的のリピーターが多そう…私ももう一回見たいです。
平日がどんな状態なのかわかりませんが、休日に行く人はとにかく時間に余裕を持って行った方が良いです。
そして、進撃ファンは絶対行くべきです!

aki
11/30(日)に、上野で開催されている『進撃の巨人展』に行って参りました。
面子はメンバーの凜ちゃんと、元メンバーの魁ちゃんです。
先に一言感想…すごく良かったです!
思っていた以上に、進撃ファンにとっては充実した内容でした。
ほとんど写真撮影OKだったので、現地で撮った写真なども交えて感想をつらつら述べていこうと思います。
ちなみに大いなるネタバレになります!ご注意を!
まず、私たちが持っていたチケットは12時入場のものでした。
しかし天気も良く、おまけに日曜、展覧会の方はともかく『360°体感シアター哮』の方は人の流れが読めなかったので、「取りあえず早めに行くか」という方向になりました。
チケット販売開始が9時からということで、8:30に上野集合。
公園の銀杏が綺麗でした。

展覧会の方は前売りを持っていたので、さっそく体感シアターのチケット購入に向かったわけですが、当然のようにすでに至る所で人の列が出来上がっていました。
多分、当日券組、10時入場組、体感シアター組の3列ですね。
私たちは昼入場組だったわけですが、この時点で「前売り持ってるからって、時間ギリギリに行ったら入場するのは相当後になるな」と悟りました…。
さて、そんな人間の列に圧倒されながら体感シアターのチケット売り場へ。
最初に発券所に辿り着いたときは多少の列ができていましたが、イベントで鍛えられている我々にしてみれば「なんだ、大してことないじゃん」と言える程度のものでした。
ということで、いざ最後尾に並ぼうとしたところ…
『ここは最後尾ではありません』
出た。
なんだこの既視感…おれたち、こういうの知ってる…。
結論から言うと、美術館の奥に体感シアター用の待機スペースがあって、そのスペースもすでに半分ぐらい人が並んでいたわけですね。…マジか。
しかしまぁ…イベント慣れしている我々からしてみれば、このぐらいはやはり大したことない人数。「…お前ら、コミケを思い出してみろよ。あれと比べたらこんな人数欠伸してる間に進んじまうぜ?」と自分に言い聞かせます。そうだ、こんな人数大したことない。
スタッフのお姉さん「75分待ちです」
マ ジ か
え?この位置で75分待ちって、これ1時間後とかに来た人何分待ちになるの???
という疑問は飲みこんで、だらだらとおしゃべりしながら並んでいたわけですが、どうやら75分というのはチケット購入→鑑賞トータルの待ち時間だったようです。チケット購入後は、わりとすぐに見ることが出来ました。
ちなみにチケットはこちら↓

そして、くだんの体感シアターですが…
非常に良かったです!
進撃ファンなら一度は夢見る「立体機動装置を体験してみたい」という欲に、見事答えてくれる内容でした!
実は「あまり過度な期待はせんとこう…」という気持ちで、部屋に入ったときも学校の視聴覚室みたいな場所だったので「3D映画に毛が生えた感じだろう」というぐらいの心構えだったのですが、とんでもなかったです。始まった途端にみんなほえてました。
まさしく“哮”です。
多分中身は5分ぐらいしかなかったと思いますが、これは5分でも十分体験する価値があります!
そして、ここでちょろっとこれから行く人へのアドバイスです。
眼鏡人は、可能ならコンタクトで行った方が良いです。耳と目をすっぽり覆うものをつけるので、眼鏡の形によってはこれが装着できません。
一応私の眼鏡はそんなに大きいものではなかったので装着できましたが、幅がある眼鏡は難しいと思います。
体感シアターが終わり、相変わらず外には大量の人がいたので、取りあえず列の最後尾がどうなってるか確認。まだ11時前ぐらいでしたが、すでに12時の部の人達が並び始めていたので、我々もその列に加わりました。
おかげで時間になったら、割とすんなり入場できました。
さてここでまたアドバイスです。
「音声ガイドを利用するか否か」
私たちは利用しましたが、一言でいうなら音声ガイドはガイドではなくドラマCDでした。
なので、漫画アニメを見ている人にとっては情報としての新しさはまったくありません。単純に、エレンたちと一緒に展覧会を回りたい人用です。
例えば、
アルミン「エレン、今日は楽しみだね!」
エレン「そうだな!兵長たちも後から来るっていってたし!」
や、
エレン「サシャやコニーが10位以内に入ると思わなかったぜ」
アルミン「そうかな?二人とも立体機動のうんにゃらかんにゃら…」
や、
ハンジ「リヴァイ、今来たのかい?」
兵長「あぁ、風呂に入っていた」
みたいな内容です。
まぁ…なんていうかそちらの筋のファンには大変おいしいガイド内容です。
あと隠しコマンドで聞けるシークレットガイドがあるので、その辺もおもしろかったです。
さて肝心の展覧会の中身ですが…まず入って早々、この扉の前で待機させられます。↓↓

この中身は撮影不可なので写真はありませんが、簡単に言うと「過激な内容なので、そういうのが苦手な方、心臓の弱い方はスタッフにお申し付けください」ってアナウンスされるような内容です。
過激な表現、大きい音とかが苦手な人はNGな感じのものです。
この最初の部屋を抜けて、ようやっと展示場に辿りつきます。
最初の方に諫山先生の紹介のブースがあり、白黒原画、カラー原画が、いろんな工夫を施されて飾られている感じです。



↓↓のすぐ次にある階段には、気付く人だけ気付く展示の仕方がされていたり、ちょっとしたところの工夫が面白かったです。

あと途中には、女型の巨人編の森を立体機動で進んでいるような映像を流していたり、↓↓のような展示方法をしていたり、映像と音声とをうまく融合させている箇所があって「美術館」というイメージが全然なかったです。

最後の方になると、漫画原稿ではなく進撃世界の中に登場するものを実際に再現したエリアがあります。
地下室の扉、エレンの鍵、ミカサのマフラー、イルゼの手帳、サシャの芋、立体機動装置など。
ちなみにこのエリアの音声ガイドはやたら連続しているので、早め早めに聞いていくことをお勧めします。



そしてこのエリアを抜けると、この展覧会の中で数少ない撮影禁止エリアがあります。
最初の部屋を抜かすと、撮影禁止は本当にこの部分だけです。
何故か…結論から言うと、まだ外部に出ていない情報が展示されているからです。
気になる人は展覧会に行きましょう!
そして最後は超大型巨人が見送ってくれます。

この後は他の作家さんの進撃絵が展示されて、劇場宣伝、お土産エリアに続いていきます。
まぁ私が行った日は、お土産エリアも大変な混みようでしたが…。
何故か兵長イメージの紅茶がいの一番に完売してました←
そんなこんなで、進撃ファンには大変充実した内容になっていると思います!
これは多分リピータが続出するのでは。
っていうか、やっぱり体感シアター目的のリピーターが多そう…私ももう一回見たいです。
平日がどんな状態なのかわかりませんが、休日に行く人はとにかく時間に余裕を持って行った方が良いです。
そして、進撃ファンは絶対行くべきです!

aki
「ネット空間における同人系即売会」に関する考察(その1)
須々木です。
12月になってしまいましたねー。
さて今回は、現在BOOTHにて開催されているオンライン音楽マーケット「APOLLO」に関連して、
「ネット空間における同人系即売会」について考えていきたいと思います。
※今回はじめての試みであるAPOLLOは、アクセス集中への対策に関する云々がホニャララな感じで(詳細は調べてください)、わりとガッツリとトラブってしまったため、期間が延長され12月1日23:59までとなっております。結果論として事前の対策が不足していたということになりますが、今回はそこらへんを糾弾するのが目的じゃないので、ガッツリスルーします。
まず、件のAPOLLOについてですが、公式による開会宣言的なものを見るのが手っ取り早いので、とりあえず引っ張ってきました。
一部引用だとうまく伝わらないと思うので、ちょっと遠慮なく全文コピペしてしまいました↓↓
様々な公開データが示すように、ここ15年間のうちに、CD・デジタルアルバムの売上は約2分の1に、レコードショップの数は約3分の1にまで減りました。
音楽の未来のために、これからの5年間で、アーティストが「自力でアルバムを販売して稼ぐ」という選択肢を、一つの現実的な選択肢として確立させることが不可欠です。
我々の運営するBOOTHをはじめ、iTunes、Amazon、Bandcampなど、「レジ」になるWebサービスは既に出揃っています。 しかし、「目的もなく訪れて」「大量の知らない作品を見て回る」場所、つまり「売り場」を実現しているWebサービスは、まだまだ不足しているのが実情です。
APOLLOは、M3 やコミケの音楽版を、ネット上で実現してしまおうというプロジェクトです。
ネット上で、リアルの同人音楽即売会のような臨場感を味わえる場を作り出すのは難しいかもしれません。 しかしながらWeb特性上、リアルの即売会に比べて、知らないアーティストの発掘(視聴)については圧倒的に容易です。
皆さんが新しいアーティスト・いままで触れなかったジャンルの音楽に容易に触れ、シーンが広がることを願って、APOLLOの開催を宣言します。
極めて簡潔でわかりやすい趣旨です。
そして同時に、単なる一イベントの趣旨に留まらない、極めて重要なポイントを多分に含んでいるように思えます。
特に、第1パラグラフにおいて、
音楽の未来のために、これからの5年間で、アーティストが「自力でアルバムを販売して稼ぐ」という選択肢を、一つの現実的な選択肢として確立させることが不可欠です。
という、極めて明確な問題意識を提示している点は意義深く、もっと大々的に共有されるべき認識ではないかと思います。
余談ですが、第1パラグラフの言い回しは個人的にはかなり絶妙なものだと思います。
商業的音楽市場縮小の根本原因への言及はまったくせず、印象的な客観データのみ。
そして、データを挙げているにも関わらず、ぶっちゃけ商業音楽を助ける意思があるわけではないと読めます。
書いてあるのは、あくまで「音楽の未来のため」。
冷静に読むと、普通にこれは宣戦布告なのではないかと思えてきたりします。
商業音楽はこんなにヤバい、虫の息だ。
いまこそ同人音楽が音楽業界において存在感を増していくとき。
(「アーティストが『自力でアルバムを販売して稼ぐ』」という表現は、ほとんど「同人音楽」と同義で使っていると思われる)
そして、そこに一枚かませてもらおうか、と。
また、第3パラグラフにおいて、「ネットにおける即売会」の長所と短所を臆することなく提示している点は、今後の進化を感じさせるものでもあります。
客観的な視点から謙虚にこれらを分析することが、克服するための第一歩であることは改めて言うまでもありません。
多面的な分析が欠けているように感じてならない、某ナントカ協会に(以下略
単なる思い付きではなく、大きな流れを見据えた上での宣言であり、これらは大いに賛同を得るに足るものであると感じます。
・・・とか何とか書きましたが、APOLLOの中身に関しては、きっといろんな人がいろんな視点から発言していると思うので、そちらに委ねます。
このブログで考えていきたいのは、もう少し範囲を広げた「ネット空間における同人系即売会」全般についてです。
具体的に挙げれば、以下のようになります。
① 音楽以外のジャンルにも広がりを見せるのか?
② 広がったとして、そのまま定着していくのか?
③ リアルの即売会(コミケなど)にどのような影響を与えるのか?
④ そもそもこの流れは、何を意味しているのか?
①は、今回のAPOLLOは「同人音楽」だったけれど、他のジャンル(漫画とか)をメインに据えた同様の企画が今後開かれていったりするのか? という点について。
「音楽」からスタートしたのはなぜかという点についても、あわせて触れたいと思います。
②は、このような企画が一過性のものなのか、継続性を持っていくものなのか? という点について。
リアルの方の即売会は見事な継続性を見せているわけで、ネットにおける即売会もそうなっていくのか?
③は、リアルとの関係についての考察です。
当然、即売会と言えば、規模でも歴史でも圧倒的なのがコミケ。
そして、コミケ以外にも数えきれないほど大量の同人系即売会が開催されています。
ネットにおける即売会が存在感を増せば、これらリアルにおける即売会にまったく影響を与えないということはないでしょう。
そのような点について考えたいと思います。
④は、さらに大きな流れについて。
そもそも、なぜこのような企画が立ち上がったのかという、その時代背景的な考察。
そして、さらにそのあと予想されるのはどのような流れか?
ということで、順々に考えていこうと思いましたが、結構長くなりそうなので、続きはまた改めてということにしましょう。。
とりあえず、APOLLOの会場でデモとかいろいろ聞いて、雰囲気を味わっておくと良いかと思います(12月1日23:59まで)。
はじまりと終わりのある唯一無二のイベントですから(もちろん入場無料!)。
ではでは~
⇒ つづき。
sho
12月になってしまいましたねー。
さて今回は、現在BOOTHにて開催されているオンライン音楽マーケット「APOLLO」に関連して、
「ネット空間における同人系即売会」について考えていきたいと思います。
※今回はじめての試みであるAPOLLOは、アクセス集中への対策に関する云々がホニャララな感じで(詳細は調べてください)、わりとガッツリとトラブってしまったため、期間が延長され12月1日23:59までとなっております。結果論として事前の対策が不足していたということになりますが、今回はそこらへんを糾弾するのが目的じゃないので、ガッツリスルーします。
まず、件のAPOLLOについてですが、公式による開会宣言的なものを見るのが手っ取り早いので、とりあえず引っ張ってきました。
一部引用だとうまく伝わらないと思うので、ちょっと遠慮なく全文コピペしてしまいました↓↓
様々な公開データが示すように、ここ15年間のうちに、CD・デジタルアルバムの売上は約2分の1に、レコードショップの数は約3分の1にまで減りました。
音楽の未来のために、これからの5年間で、アーティストが「自力でアルバムを販売して稼ぐ」という選択肢を、一つの現実的な選択肢として確立させることが不可欠です。
我々の運営するBOOTHをはじめ、iTunes、Amazon、Bandcampなど、「レジ」になるWebサービスは既に出揃っています。 しかし、「目的もなく訪れて」「大量の知らない作品を見て回る」場所、つまり「売り場」を実現しているWebサービスは、まだまだ不足しているのが実情です。
APOLLOは、M3 やコミケの音楽版を、ネット上で実現してしまおうというプロジェクトです。
ネット上で、リアルの同人音楽即売会のような臨場感を味わえる場を作り出すのは難しいかもしれません。 しかしながらWeb特性上、リアルの即売会に比べて、知らないアーティストの発掘(視聴)については圧倒的に容易です。
皆さんが新しいアーティスト・いままで触れなかったジャンルの音楽に容易に触れ、シーンが広がることを願って、APOLLOの開催を宣言します。
極めて簡潔でわかりやすい趣旨です。
そして同時に、単なる一イベントの趣旨に留まらない、極めて重要なポイントを多分に含んでいるように思えます。
特に、第1パラグラフにおいて、
音楽の未来のために、これからの5年間で、アーティストが「自力でアルバムを販売して稼ぐ」という選択肢を、一つの現実的な選択肢として確立させることが不可欠です。
という、極めて明確な問題意識を提示している点は意義深く、もっと大々的に共有されるべき認識ではないかと思います。
余談ですが、第1パラグラフの言い回しは個人的にはかなり絶妙なものだと思います。
商業的音楽市場縮小の根本原因への言及はまったくせず、印象的な客観データのみ。
そして、データを挙げているにも関わらず、ぶっちゃけ商業音楽を助ける意思があるわけではないと読めます。
書いてあるのは、あくまで「音楽の未来のため」。
冷静に読むと、普通にこれは宣戦布告なのではないかと思えてきたりします。
商業音楽はこんなにヤバい、虫の息だ。
いまこそ同人音楽が音楽業界において存在感を増していくとき。
(「アーティストが『自力でアルバムを販売して稼ぐ』」という表現は、ほとんど「同人音楽」と同義で使っていると思われる)
そして、そこに一枚かませてもらおうか、と。
また、第3パラグラフにおいて、「ネットにおける即売会」の長所と短所を臆することなく提示している点は、今後の進化を感じさせるものでもあります。
客観的な視点から謙虚にこれらを分析することが、克服するための第一歩であることは改めて言うまでもありません。
多面的な分析が欠けているように感じてならない、某ナントカ協会に(以下略
単なる思い付きではなく、大きな流れを見据えた上での宣言であり、これらは大いに賛同を得るに足るものであると感じます。
・・・とか何とか書きましたが、APOLLOの中身に関しては、きっといろんな人がいろんな視点から発言していると思うので、そちらに委ねます。
このブログで考えていきたいのは、もう少し範囲を広げた「ネット空間における同人系即売会」全般についてです。
具体的に挙げれば、以下のようになります。
① 音楽以外のジャンルにも広がりを見せるのか?
② 広がったとして、そのまま定着していくのか?
③ リアルの即売会(コミケなど)にどのような影響を与えるのか?
④ そもそもこの流れは、何を意味しているのか?
①は、今回のAPOLLOは「同人音楽」だったけれど、他のジャンル(漫画とか)をメインに据えた同様の企画が今後開かれていったりするのか? という点について。
「音楽」からスタートしたのはなぜかという点についても、あわせて触れたいと思います。
②は、このような企画が一過性のものなのか、継続性を持っていくものなのか? という点について。
リアルの方の即売会は見事な継続性を見せているわけで、ネットにおける即売会もそうなっていくのか?
③は、リアルとの関係についての考察です。
当然、即売会と言えば、規模でも歴史でも圧倒的なのがコミケ。
そして、コミケ以外にも数えきれないほど大量の同人系即売会が開催されています。
ネットにおける即売会が存在感を増せば、これらリアルにおける即売会にまったく影響を与えないということはないでしょう。
そのような点について考えたいと思います。
④は、さらに大きな流れについて。
そもそも、なぜこのような企画が立ち上がったのかという、その時代背景的な考察。
そして、さらにそのあと予想されるのはどのような流れか?
ということで、順々に考えていこうと思いましたが、結構長くなりそうなので、続きはまた改めてということにしましょう。。
とりあえず、APOLLOの会場でデモとかいろいろ聞いて、雰囲気を味わっておくと良いかと思います(12月1日23:59まで)。
はじまりと終わりのある唯一無二のイベントですから(もちろん入場無料!)。
ではでは~
⇒ つづき。
sho
11月が終わっちゃう!
どうもこんにちは霧島です。
去る11/23、漫画家の村田雄介先生とジム・リーさんの対談を聴きに、コミティアに行ってまいりました。in東京ビッグサイト。
対談開始は12:30からてしたが、なんとしても聴きたかったので9:30には会場に到着…したものの入口間違えてて結局入場したのは11時過ぎてました。←
まあそれでも対談前のシンポジウムから座って聞けたので問題なし。
対談はまだ始まっておらず、フランス、イタリア、スペイン、ロシアの方々と日本の大学の教授やら漫画家さんやらのシンポジウムが催されておりました。私が会場に着いた頃の議題は電子書籍に関する各国の普及率について。
どの国もまだあまり電子書籍は一般的ではないらしいのですが、ロシアなどでは海賊版の方が正規品より早く出回る現状などもあるらしく、電子書籍が普及することでそういった問題が減るのではないかと、これからの期待が高いというようなことを話されていました。
また、フランスでは若い作家さんが漫画のデジタル化をしているらしく、なかでも「ラストマン」という作品は新しい作風で、どうやら日本漫画に寄せてきているとのこと。
興味深かったのは作品の発表方法で、まず無料でネット公開し、その後紙での出版をするそうです。ONE先生原作、村田先生作画の「ワンパンマン」と同じ方法ですね。
また、作家と読者の交流として、漫画でブログ(日常を描く)をかくなどされているそうです。
私はよくユーストリームで村田先生の配信を見るのですが、ここでもチャットを通して読者、ファンの方とやり取りされていて、たまに閲覧者の一言がきっかけとなって作品が更にパワーアップする様をみたりするので、なかなか興味深かったです。現在はツイッターなどで気軽にやり取りできるので、そのような時代背景も助けになっているんでしょうね。
イタリアでは、いわゆる高尚な文化とポップカルチャーの差が大きかったらしいのですが、それも6~70年代から否定的な見方が変わってきたそうです。なんでも漫画を読むとイタリア語が下手になると言われていたんだとか…
なんだか親が子供に勉強をさせようと脅しているかのような文句ですね。
スペインもやはり紙媒体がメインらしいのですが、デジタルも増えてきているそうです。海賊版は厳しく取り締まっており、デジタル化によるグローバリゼーションで若い作家が共同作業することで、読者にわかりやすいものが増えることも利点なのだとか。
それらに対して漫画化の里中満智子さん、ちばてつやさんも、発表の場が多いことはデジタルの強みだとおっしゃってました。
完全にデジタル移行とはいかなくとも、最初はアナログで制作した原稿を、デジタル原稿にするという手法を使われてる作家さんも結構多いだろうと思います。
ただ、ソフトがあるだけでは技術は向上せず、あくまで画材の一つである、ということを忘れてはならないとおっしゃられていて、確かに…と思いました。
と、まあそんな話を聞き終わっていよいよ対談のお時間。
「X-MEN」「スーパーマン」「バットマン」など、沢山の作品を手掛けたアメコミ作家のジム・リー先生と、村田先生。村田先生はご実家の呉服屋さんで仕立て直してもらったという着物姿での搭乗でした。よく似合っておられました…
進行と通訳は柳享英さん。
「俺、しゃべりとかあんま得意じゃないんで…」という村田先生をサポートするコーディネーターの佐渡島庸平さんの計四人です。
アイシールドのアメコミ風の表紙を描くために書店で「これぞアメコミ!」という作品を探して購入したところ、よくよく調べてみるとそれがリー先生の作品だった、というのが初めての出会いだったようです。
日本の作家は原作・作画ともに一人で行うことが多いですが、アメコミは分業らしく、脚本、下書き、ペン入れ、カラリングなどの分担があるそうです。
アングルや構図の主導は誰にあるのかという村田先生の質問に対して、基本は脚本の方を尊重するとのことでしたが、場合によっては作画の人が自分のアイデアの方が良いと思うことがあれな変更したりもするようです。
また、制作ペースは、リー先生は年間に20ページの本を6~8冊、(コミックビジネスの面にも関わっている為)作家としての活動のみの人であれば年間11冊程だそうです。
この質問はそのまま村田先生にも返されたのですが、週刊少年ジャンプで「アイシールド21」連載当時、19ページを17時間で仕上げた経験があるという村田先生の言葉には会場がかなりどよめきました。恐ろしいですね…
リー先生は五歳まで韓国で暮らしていたそうですが、その後アメリカに移住されて英語は漫画で学んだとおっしゃっていました。先ほどのイタリアの言葉が頭をよぎったのは内緒です。←
その後もジョークを交えつつ、村田先生が目をキラキラさせながらガンガン質問してて進行の柳さんにストップをかけられていたのが印象的でした。←
対談終了…というかそのままの流れでなんとライブペインティングタイムに入りました。お題は村田先生から「バットマン」
その下書きからどうやったらそうなるの???とう感じであっという間に(ほんと10分かそこら)でバットマンとその後ろからその姿を見ているサイタマ(「ワンパンマン」の主人公)が完成しました。
続いてリー先生。こちらも下書きからペン入れまでが本当に早い。形とっただけじゃね?という状態から段々とムキムキした筋肉の感じや明暗が浮かび上がってきます。そしてリー先生がペンを進める間に突如実家の呉服屋さんのステマを始める村田先生。本当にお着物良く似合ってry
「村田先生が着物の宣伝をされたので、私はスタバの宣伝を…」
というリー先生が徐に取り出したのはスタバのカード。それにホワイトを垂らすと、一気に画面にはじきだしました。
会場からは「おおお…!」という感嘆が。これがアメリカンジョーク…←
こちらもものの15分ほどで、激シブのバットマンが完成しました。

一時間という短い時間を少し押しての対談、非常に中身が濃く、何より面白かったです。生ってすげえ!と実感した一時間となりました。沢山の人が見てる前で絵を描く、二人の漫画家さんが本当に楽しそうに絵を描いていたのが、とても印象的でした。絵っていうのは描くのも見るのも、本当に楽しいよね…!
今回私はこの対談をツイッターのタイムラインで知ったのですが、またこのような機会があれば足を運びたいなあと思います。

rin
去る11/23、漫画家の村田雄介先生とジム・リーさんの対談を聴きに、コミティアに行ってまいりました。in東京ビッグサイト。
対談開始は12:30からてしたが、なんとしても聴きたかったので9:30には会場に到着…したものの入口間違えてて結局入場したのは11時過ぎてました。←
まあそれでも対談前のシンポジウムから座って聞けたので問題なし。
対談はまだ始まっておらず、フランス、イタリア、スペイン、ロシアの方々と日本の大学の教授やら漫画家さんやらのシンポジウムが催されておりました。私が会場に着いた頃の議題は電子書籍に関する各国の普及率について。
どの国もまだあまり電子書籍は一般的ではないらしいのですが、ロシアなどでは海賊版の方が正規品より早く出回る現状などもあるらしく、電子書籍が普及することでそういった問題が減るのではないかと、これからの期待が高いというようなことを話されていました。
また、フランスでは若い作家さんが漫画のデジタル化をしているらしく、なかでも「ラストマン」という作品は新しい作風で、どうやら日本漫画に寄せてきているとのこと。
興味深かったのは作品の発表方法で、まず無料でネット公開し、その後紙での出版をするそうです。ONE先生原作、村田先生作画の「ワンパンマン」と同じ方法ですね。
また、作家と読者の交流として、漫画でブログ(日常を描く)をかくなどされているそうです。
私はよくユーストリームで村田先生の配信を見るのですが、ここでもチャットを通して読者、ファンの方とやり取りされていて、たまに閲覧者の一言がきっかけとなって作品が更にパワーアップする様をみたりするので、なかなか興味深かったです。現在はツイッターなどで気軽にやり取りできるので、そのような時代背景も助けになっているんでしょうね。
イタリアでは、いわゆる高尚な文化とポップカルチャーの差が大きかったらしいのですが、それも6~70年代から否定的な見方が変わってきたそうです。なんでも漫画を読むとイタリア語が下手になると言われていたんだとか…
なんだか親が子供に勉強をさせようと脅しているかのような文句ですね。
スペインもやはり紙媒体がメインらしいのですが、デジタルも増えてきているそうです。海賊版は厳しく取り締まっており、デジタル化によるグローバリゼーションで若い作家が共同作業することで、読者にわかりやすいものが増えることも利点なのだとか。
それらに対して漫画化の里中満智子さん、ちばてつやさんも、発表の場が多いことはデジタルの強みだとおっしゃってました。
完全にデジタル移行とはいかなくとも、最初はアナログで制作した原稿を、デジタル原稿にするという手法を使われてる作家さんも結構多いだろうと思います。
ただ、ソフトがあるだけでは技術は向上せず、あくまで画材の一つである、ということを忘れてはならないとおっしゃられていて、確かに…と思いました。
と、まあそんな話を聞き終わっていよいよ対談のお時間。
「X-MEN」「スーパーマン」「バットマン」など、沢山の作品を手掛けたアメコミ作家のジム・リー先生と、村田先生。村田先生はご実家の呉服屋さんで仕立て直してもらったという着物姿での搭乗でした。よく似合っておられました…
進行と通訳は柳享英さん。
「俺、しゃべりとかあんま得意じゃないんで…」という村田先生をサポートするコーディネーターの佐渡島庸平さんの計四人です。
アイシールドのアメコミ風の表紙を描くために書店で「これぞアメコミ!」という作品を探して購入したところ、よくよく調べてみるとそれがリー先生の作品だった、というのが初めての出会いだったようです。
日本の作家は原作・作画ともに一人で行うことが多いですが、アメコミは分業らしく、脚本、下書き、ペン入れ、カラリングなどの分担があるそうです。
アングルや構図の主導は誰にあるのかという村田先生の質問に対して、基本は脚本の方を尊重するとのことでしたが、場合によっては作画の人が自分のアイデアの方が良いと思うことがあれな変更したりもするようです。
また、制作ペースは、リー先生は年間に20ページの本を6~8冊、(コミックビジネスの面にも関わっている為)作家としての活動のみの人であれば年間11冊程だそうです。
この質問はそのまま村田先生にも返されたのですが、週刊少年ジャンプで「アイシールド21」連載当時、19ページを17時間で仕上げた経験があるという村田先生の言葉には会場がかなりどよめきました。恐ろしいですね…
リー先生は五歳まで韓国で暮らしていたそうですが、その後アメリカに移住されて英語は漫画で学んだとおっしゃっていました。先ほどのイタリアの言葉が頭をよぎったのは内緒です。←
その後もジョークを交えつつ、村田先生が目をキラキラさせながらガンガン質問してて進行の柳さんにストップをかけられていたのが印象的でした。←
対談終了…というかそのままの流れでなんとライブペインティングタイムに入りました。お題は村田先生から「バットマン」
その下書きからどうやったらそうなるの???とう感じであっという間に(ほんと10分かそこら)でバットマンとその後ろからその姿を見ているサイタマ(「ワンパンマン」の主人公)が完成しました。
続いてリー先生。こちらも下書きからペン入れまでが本当に早い。形とっただけじゃね?という状態から段々とムキムキした筋肉の感じや明暗が浮かび上がってきます。そしてリー先生がペンを進める間に突如実家の呉服屋さんのステマを始める村田先生。本当にお着物良く似合ってry
「村田先生が着物の宣伝をされたので、私はスタバの宣伝を…」
というリー先生が徐に取り出したのはスタバのカード。それにホワイトを垂らすと、一気に画面にはじきだしました。
会場からは「おおお…!」という感嘆が。これがアメリカンジョーク…←
こちらもものの15分ほどで、激シブのバットマンが完成しました。

一時間という短い時間を少し押しての対談、非常に中身が濃く、何より面白かったです。生ってすげえ!と実感した一時間となりました。沢山の人が見てる前で絵を描く、二人の漫画家さんが本当に楽しそうに絵を描いていたのが、とても印象的でした。絵っていうのは描くのも見るのも、本当に楽しいよね…!
今回私はこの対談をツイッターのタイムラインで知ったのですが、またこのような機会があれば足を運びたいなあと思います。

rin