11月が終わっちゃう!
どうもこんにちは霧島です。
去る11/23、漫画家の村田雄介先生とジム・リーさんの対談を聴きに、コミティアに行ってまいりました。in東京ビッグサイト。
対談開始は12:30からてしたが、なんとしても聴きたかったので9:30には会場に到着…したものの入口間違えてて結局入場したのは11時過ぎてました。←
まあそれでも対談前のシンポジウムから座って聞けたので問題なし。
対談はまだ始まっておらず、フランス、イタリア、スペイン、ロシアの方々と日本の大学の教授やら漫画家さんやらのシンポジウムが催されておりました。私が会場に着いた頃の議題は電子書籍に関する各国の普及率について。
どの国もまだあまり電子書籍は一般的ではないらしいのですが、ロシアなどでは海賊版の方が正規品より早く出回る現状などもあるらしく、電子書籍が普及することでそういった問題が減るのではないかと、これからの期待が高いというようなことを話されていました。
また、フランスでは若い作家さんが漫画のデジタル化をしているらしく、なかでも「ラストマン」という作品は新しい作風で、どうやら日本漫画に寄せてきているとのこと。
興味深かったのは作品の発表方法で、まず無料でネット公開し、その後紙での出版をするそうです。ONE先生原作、村田先生作画の「ワンパンマン」と同じ方法ですね。
また、作家と読者の交流として、漫画でブログ(日常を描く)をかくなどされているそうです。
私はよくユーストリームで村田先生の配信を見るのですが、ここでもチャットを通して読者、ファンの方とやり取りされていて、たまに閲覧者の一言がきっかけとなって作品が更にパワーアップする様をみたりするので、なかなか興味深かったです。現在はツイッターなどで気軽にやり取りできるので、そのような時代背景も助けになっているんでしょうね。
イタリアでは、いわゆる高尚な文化とポップカルチャーの差が大きかったらしいのですが、それも6~70年代から否定的な見方が変わってきたそうです。なんでも漫画を読むとイタリア語が下手になると言われていたんだとか…
なんだか親が子供に勉強をさせようと脅しているかのような文句ですね。
スペインもやはり紙媒体がメインらしいのですが、デジタルも増えてきているそうです。海賊版は厳しく取り締まっており、デジタル化によるグローバリゼーションで若い作家が共同作業することで、読者にわかりやすいものが増えることも利点なのだとか。
それらに対して漫画化の里中満智子さん、ちばてつやさんも、発表の場が多いことはデジタルの強みだとおっしゃってました。
完全にデジタル移行とはいかなくとも、最初はアナログで制作した原稿を、デジタル原稿にするという手法を使われてる作家さんも結構多いだろうと思います。
ただ、ソフトがあるだけでは技術は向上せず、あくまで画材の一つである、ということを忘れてはならないとおっしゃられていて、確かに…と思いました。
と、まあそんな話を聞き終わっていよいよ対談のお時間。
「X-MEN」「スーパーマン」「バットマン」など、沢山の作品を手掛けたアメコミ作家のジム・リー先生と、村田先生。村田先生はご実家の呉服屋さんで仕立て直してもらったという着物姿での搭乗でした。よく似合っておられました…
進行と通訳は柳享英さん。
「俺、しゃべりとかあんま得意じゃないんで…」という村田先生をサポートするコーディネーターの佐渡島庸平さんの計四人です。
アイシールドのアメコミ風の表紙を描くために書店で「これぞアメコミ!」という作品を探して購入したところ、よくよく調べてみるとそれがリー先生の作品だった、というのが初めての出会いだったようです。
日本の作家は原作・作画ともに一人で行うことが多いですが、アメコミは分業らしく、脚本、下書き、ペン入れ、カラリングなどの分担があるそうです。
アングルや構図の主導は誰にあるのかという村田先生の質問に対して、基本は脚本の方を尊重するとのことでしたが、場合によっては作画の人が自分のアイデアの方が良いと思うことがあれな変更したりもするようです。
また、制作ペースは、リー先生は年間に20ページの本を6~8冊、(コミックビジネスの面にも関わっている為)作家としての活動のみの人であれば年間11冊程だそうです。
この質問はそのまま村田先生にも返されたのですが、週刊少年ジャンプで「アイシールド21」連載当時、19ページを17時間で仕上げた経験があるという村田先生の言葉には会場がかなりどよめきました。恐ろしいですね…
リー先生は五歳まで韓国で暮らしていたそうですが、その後アメリカに移住されて英語は漫画で学んだとおっしゃっていました。先ほどのイタリアの言葉が頭をよぎったのは内緒です。←
その後もジョークを交えつつ、村田先生が目をキラキラさせながらガンガン質問してて進行の柳さんにストップをかけられていたのが印象的でした。←
対談終了…というかそのままの流れでなんとライブペインティングタイムに入りました。お題は村田先生から「バットマン」
その下書きからどうやったらそうなるの???とう感じであっという間に(ほんと10分かそこら)でバットマンとその後ろからその姿を見ているサイタマ(「ワンパンマン」の主人公)が完成しました。
続いてリー先生。こちらも下書きからペン入れまでが本当に早い。形とっただけじゃね?という状態から段々とムキムキした筋肉の感じや明暗が浮かび上がってきます。そしてリー先生がペンを進める間に突如実家の呉服屋さんのステマを始める村田先生。本当にお着物良く似合ってry
「村田先生が着物の宣伝をされたので、私はスタバの宣伝を…」
というリー先生が徐に取り出したのはスタバのカード。それにホワイトを垂らすと、一気に画面にはじきだしました。
会場からは「おおお…!」という感嘆が。これがアメリカンジョーク…←
こちらもものの15分ほどで、激シブのバットマンが完成しました。

一時間という短い時間を少し押しての対談、非常に中身が濃く、何より面白かったです。生ってすげえ!と実感した一時間となりました。沢山の人が見てる前で絵を描く、二人の漫画家さんが本当に楽しそうに絵を描いていたのが、とても印象的でした。絵っていうのは描くのも見るのも、本当に楽しいよね…!
今回私はこの対談をツイッターのタイムラインで知ったのですが、またこのような機会があれば足を運びたいなあと思います。

rin
去る11/23、漫画家の村田雄介先生とジム・リーさんの対談を聴きに、コミティアに行ってまいりました。in東京ビッグサイト。
対談開始は12:30からてしたが、なんとしても聴きたかったので9:30には会場に到着…したものの入口間違えてて結局入場したのは11時過ぎてました。←
まあそれでも対談前のシンポジウムから座って聞けたので問題なし。
対談はまだ始まっておらず、フランス、イタリア、スペイン、ロシアの方々と日本の大学の教授やら漫画家さんやらのシンポジウムが催されておりました。私が会場に着いた頃の議題は電子書籍に関する各国の普及率について。
どの国もまだあまり電子書籍は一般的ではないらしいのですが、ロシアなどでは海賊版の方が正規品より早く出回る現状などもあるらしく、電子書籍が普及することでそういった問題が減るのではないかと、これからの期待が高いというようなことを話されていました。
また、フランスでは若い作家さんが漫画のデジタル化をしているらしく、なかでも「ラストマン」という作品は新しい作風で、どうやら日本漫画に寄せてきているとのこと。
興味深かったのは作品の発表方法で、まず無料でネット公開し、その後紙での出版をするそうです。ONE先生原作、村田先生作画の「ワンパンマン」と同じ方法ですね。
また、作家と読者の交流として、漫画でブログ(日常を描く)をかくなどされているそうです。
私はよくユーストリームで村田先生の配信を見るのですが、ここでもチャットを通して読者、ファンの方とやり取りされていて、たまに閲覧者の一言がきっかけとなって作品が更にパワーアップする様をみたりするので、なかなか興味深かったです。現在はツイッターなどで気軽にやり取りできるので、そのような時代背景も助けになっているんでしょうね。
イタリアでは、いわゆる高尚な文化とポップカルチャーの差が大きかったらしいのですが、それも6~70年代から否定的な見方が変わってきたそうです。なんでも漫画を読むとイタリア語が下手になると言われていたんだとか…
なんだか親が子供に勉強をさせようと脅しているかのような文句ですね。
スペインもやはり紙媒体がメインらしいのですが、デジタルも増えてきているそうです。海賊版は厳しく取り締まっており、デジタル化によるグローバリゼーションで若い作家が共同作業することで、読者にわかりやすいものが増えることも利点なのだとか。
それらに対して漫画化の里中満智子さん、ちばてつやさんも、発表の場が多いことはデジタルの強みだとおっしゃってました。
完全にデジタル移行とはいかなくとも、最初はアナログで制作した原稿を、デジタル原稿にするという手法を使われてる作家さんも結構多いだろうと思います。
ただ、ソフトがあるだけでは技術は向上せず、あくまで画材の一つである、ということを忘れてはならないとおっしゃられていて、確かに…と思いました。
と、まあそんな話を聞き終わっていよいよ対談のお時間。
「X-MEN」「スーパーマン」「バットマン」など、沢山の作品を手掛けたアメコミ作家のジム・リー先生と、村田先生。村田先生はご実家の呉服屋さんで仕立て直してもらったという着物姿での搭乗でした。よく似合っておられました…
進行と通訳は柳享英さん。
「俺、しゃべりとかあんま得意じゃないんで…」という村田先生をサポートするコーディネーターの佐渡島庸平さんの計四人です。
アイシールドのアメコミ風の表紙を描くために書店で「これぞアメコミ!」という作品を探して購入したところ、よくよく調べてみるとそれがリー先生の作品だった、というのが初めての出会いだったようです。
日本の作家は原作・作画ともに一人で行うことが多いですが、アメコミは分業らしく、脚本、下書き、ペン入れ、カラリングなどの分担があるそうです。
アングルや構図の主導は誰にあるのかという村田先生の質問に対して、基本は脚本の方を尊重するとのことでしたが、場合によっては作画の人が自分のアイデアの方が良いと思うことがあれな変更したりもするようです。
また、制作ペースは、リー先生は年間に20ページの本を6~8冊、(コミックビジネスの面にも関わっている為)作家としての活動のみの人であれば年間11冊程だそうです。
この質問はそのまま村田先生にも返されたのですが、週刊少年ジャンプで「アイシールド21」連載当時、19ページを17時間で仕上げた経験があるという村田先生の言葉には会場がかなりどよめきました。恐ろしいですね…
リー先生は五歳まで韓国で暮らしていたそうですが、その後アメリカに移住されて英語は漫画で学んだとおっしゃっていました。先ほどのイタリアの言葉が頭をよぎったのは内緒です。←
その後もジョークを交えつつ、村田先生が目をキラキラさせながらガンガン質問してて進行の柳さんにストップをかけられていたのが印象的でした。←
対談終了…というかそのままの流れでなんとライブペインティングタイムに入りました。お題は村田先生から「バットマン」
その下書きからどうやったらそうなるの???とう感じであっという間に(ほんと10分かそこら)でバットマンとその後ろからその姿を見ているサイタマ(「ワンパンマン」の主人公)が完成しました。
続いてリー先生。こちらも下書きからペン入れまでが本当に早い。形とっただけじゃね?という状態から段々とムキムキした筋肉の感じや明暗が浮かび上がってきます。そしてリー先生がペンを進める間に突如実家の呉服屋さんのステマを始める村田先生。本当にお着物良く似合ってry
「村田先生が着物の宣伝をされたので、私はスタバの宣伝を…」
というリー先生が徐に取り出したのはスタバのカード。それにホワイトを垂らすと、一気に画面にはじきだしました。
会場からは「おおお…!」という感嘆が。これがアメリカンジョーク…←
こちらもものの15分ほどで、激シブのバットマンが完成しました。

一時間という短い時間を少し押しての対談、非常に中身が濃く、何より面白かったです。生ってすげえ!と実感した一時間となりました。沢山の人が見てる前で絵を描く、二人の漫画家さんが本当に楽しそうに絵を描いていたのが、とても印象的でした。絵っていうのは描くのも見るのも、本当に楽しいよね…!
今回私はこの対談をツイッターのタイムラインで知ったのですが、またこのような機会があれば足を運びたいなあと思います。

rin