●概要
管工事施工管理技術検定制度は、建設業法第27条第1項に基づき国土交通大臣指定機関が実施する国家試験です。検定に合格した者は技術検定合格者となり、所定の手続きによって国土交通大臣から技術検定合格証明書が交付され「管工事施工管理技士」の称号が与えられます。2021年から試験制度が改正されています。新制度では、学科試験に相当するのが第一次検定、実地試験は第二次検定という位置付けです。
試験級:1級/2級
受験する分野:第一次検定/第二次検定
受験料:【第一次検定】10,500円【第二次検定】10,500円
受験資格:【第一次検定】19歳以上の者(在学中も受験可能)【第二次検定】「学歴」+「実務経験年数」
合格率:【第一次検定】37.5% ※令和5年度
試験日程:年1回
●試験内容
1)第一次検定
試験方法:四肢択一のマークシート方式
試験時間:午前 10:00~12:30(2.5時間) 午後 13:45~15:45(2時間)
必要解答数/出題数:60問/73問
合格基準:合格基準は36問以上(得点60%以上)の正解かつ、施工管理法の応用能力に関する問題で4問中8問(50%)以上の正解です。
※試験問題は試験終了時間まで残った人のみ、持ち帰ることができます
●施工管理技士試験制度の改正
改正建設業法の「技術検定制度の見直し」により、令和3年度の試験から施工管理技術検定は新しい技術検定制度に生まれ変わりました。
①.「学科試験」「実地試験」から「第一次検定」「第二次検定」へ名称が変更
②. 一次検定合格は無期限有効
一次検定に合格した場合、何度でも二次検定から受験することが可能
③.監理技術者の専任緩和を目的とした「技士補」が誕生
改正前は「学科試験」と「実地試験」の両方に合格して初めて「監理技術者(1級施工管理技士)・主任技術者(1級・2級施工管理技士)」となることができましたが、建設業法の改正で「技士補」が新設されたことにより、「主任技術者の資格を有するもの(2級施工管理技士など)+1級技士補(1級一次検定合格者)」などを要件として、監理技術者の「補佐」ができるようになりました。
④.令和6年度から1級1次検定は、試験が実施される年度に満19歳をむかえる人であれば誰でも受験が可能
●対策
1級管工事施工管理技士の試験は誰でも簡単に合格できるわけではないものの、しっかりと試験対策を行えば独学でも合格する可能性は高いです。特に第一次検定では、過去の試験問題と似かよった問題の出題率が高い傾向にありますので、過去の頻出問題を繰り返し解けるようになるまで勉強すれば、合格点はとれると思います。複数の過去問題集で勉強する方法もありますが、1冊の過去問題集の問題を繰り返し解いたほうが理解を深めやすいです。私は約2ヶ月、100時間ほど勉強して受験に臨みました。
「1級土木施工管理技士 第一次検定 分野別過去問題集」(4,400円)直近のものから過去10回分の問題が載っていて、全ての選択肢に詳細な解説がついてますのでこれ1冊だけで勉強できます。
●試験
第一次検定の合格率が30~50%前後とばらつきがあり、年度によって難易度が変わります。今年は比較的易しい問題が多く、なんとか合格ラインには達したかなという感じ。第一次検定の出題形式は記述式ではなく四肢択一のマークシート方式のため、解答欄が空欄になる心配がありません。また、管工事施工管理技士試験は必須問題と選択問題がありますので、必要解答数さえ満たせば得意な科目以外は数問飛ばすことができますので、過去問を繰り返し解いて勉強することで合格圏内を目指すことも可能です。
解答速報 試験翌日の13時から、CIC日本建設情報センターから解答速報が公開予定です!
答え合わせの結果・・・全体の得点 58/60 施工管理法(応用能力)の得点 8/8で合格
試験会場は京王井の頭線「駒場東大前駅」より徒歩1分 東京大学(駒場キャンパス)でした。
●感想
建設業界において欠かせない資格である「施工管理技士」。改正建設業法の「技術検定制度の見直し」により、「学科試験」と「実地試験」により行われていた施工管理技術検定について、令和3年度の試験から両試験を独立した 「第一次検定」及び 「第二次検定」として実施し、 第一次検定合格者の称号を「技士補」、 第二次検定合格者の称号を「技士」とすることが定められました。これにより、一次検定だけの合格でも技士補の称号を得ることができます。また、一次検定を合格した者には、一次検定が無期限で免除され、毎年二次検定からの受験が可能となります。管工事施工管理技士は空調設備や給排水設備など、配管工事の施工管理に関わる高い技術と知識を持つ専門家として認められる国家資格です。新制度で更に受験がしやすくなった管工事施工管理技術検定、興味がある方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。