再度繰り返すが、この「最中を食べる!」では
あくまで私が同好の士にお薦めできるかどうかという視点で、
特にお薦めしたいもの「☆」
食べてよかったと私の感じたもの「○」
という印を付けさせてもらっている。
今回は吉祥寺の「小ざさ(おざさ)」。
行列が出来ることで知られる和菓子店だ。
行列のお目当ての「羊羹」は、いわゆる老舗の羊羹の芳醇濃厚などっしりとした味わいとは違って、水羊羹のようなさっぱりとした味わいの中に小豆の風味が広がるというタイプのものだ。
1日150本限定、一人3本まで、朝8時半に整理券が配られ、開店10時以降に購入できる。定休日を除き、40年以上行列のない日はない。始発電車に乗って店まで出向き何時間も待つ。これを何度となく繰り返す人も少なくない。
「1坪の奇跡」という本は、たった一坪で年商3億というこの店について書いたものだ。
大変な苦労をしてようやく味わえるのがこの店の「羊羹」だが、この店のもう一つのお菓子「最中」は実は比較的簡単に手に入れることができる。
「最中」の行列が出来るのは日中だし、こちらはセットでの販売ということで回転が速い。さらにこの「最中」のほうはネットでも買えるのだ。
☆吉祥寺「小ざさ」の「最中」
餡は小豆の粒餡と白餡の2種。
種(皮)は茸の霊芝を象っているらしい。とても香ばしいが、厚めのわりにややヤワだ。
大納言の粒餡は角が取れた優しい甘さで「練れている」という印象だ。餡の量も私には良い加減なのだが、全体に小ぶりであるため、種(皮)の比率が高くなってしまう。人によっては餡の量が物足りなく感じたり、皮を邪魔に感じたりするかもしれない。
特筆すべきは白餡だ。白隠元の香りを残しながら特有のクセはなく、甘みも素材に十分に馴染んでいる。
全体におとなしめだが、小ぶりのサイズであることもあり、私にとっては好ましい「最中」だ。私の勝手な「食べ比べ」の中では、最上クラスとは言わないまでも十分、上位の部類に入るものだ。
「最中を食べる」一覧は
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