ISO9001を極めよう!~審査員の本音 -7ページ目

ISOを始めてQCサークルを止めた企業

ISOを始めてQCサークルを止めた企業

がある。

「何故 止めたのですか?」

「中小企業ですから、ISOもQCサークルも

できません。ISOを取ったのです」

「不良が全然減っていません。是正処置が

弱いです。特性要因図で原因を検討しては

いかがでしょか」

「ISOを始めてから特性要因図は使わなく

なりました。ISOで品質がよくなると期待

したのですが」

「ISOは仕組みです。コンテンツやツールまで

教えてくれません。今、是正処置が機能していません

が、昔なら改善チームでドロ臭いほどにナゼナゼを

繰り返して取り組んでいたことでしょう」

「そうですね。原点に戻ってみます。不良が減らないと

どうしようもないですよね。」


このようなISOをやっても不良が減らない企業を時々

見かける。当然といえば当然である。不良原意の掘り下げが

ないのである。

昔の品質管理やQCが盛んな時代と隔世の感がある。





組織図と業績評価

組織図と業績評価は連動する。何故なら、報酬は部門に

割り当てられ、業績評価に従うからである。

人々はいきおい、部門目標に力を入れる。

当然といえば当然である。

しかし、これがプロセスを分断させる一因になっている。

部門利益が優先されてしまうからである。

このジレンマをよく洞察しなければならない。

だからこそ

プロセスの健全性を監視・測定する指標が

重要といえる。






製造業のプロセス

製造業のプロセスと組織図のバランスはどう保てば

よいのだろうか。製造業は軍隊組織である。

細分化された部門は、そのままプロセスを分断

してしまうだろう。

例えば、マーケティングプロセス

に対して、企画部と営業部が分かれている。

保全プロセスに対して、

製造部と保全部に分かれている。

このようなことは組織が大きくなると当たり前に

作られている。従って、大事なのはプロセスの運用に

ある。いわく、プロセスオーナーの決定、プロセスの定義、

部門横断活動などである。

では、これらに注意すればよいのか。それだけでは

不十分である。何故なら運用という努力だけでは

人は動かない。

人々の関心は違うところにあるのだから。

繰り返していう。まず、プロセスの運用を第一に心がける

べくである。そしてそれを後押しするのは

企業理念と組織図、業績評価である。


企業理念は品質方針として組織に周知される。

そして具体化されて品質目標になる。

目標展開については何回か寄稿してきた。

過去の寄稿を呼んでもらいたい。

次回は組織図、業績評価について寄稿する。











プロセスに気づいた組織図

プロセスに気づいた組織は、組織(図)をどうすれば

よいのか悩む。何故なら、今までの分業、専門化した

組織図を変えようとするからである。

そこで、部署名を「チーム」にする。

各人の役割はあえて決めない。つまりサッカー方式の

役割である。デフェンスがシュートするのもOkである。

要は臨機応変を是とする。

組織の単位は小さくする。

だからチームにする。機動性が増す。

(サッカー方式と対極の組織は野球方式である。

ピッチャー、野手はポジションが決まっている。

いわゆる固定型である。サッカーは変動型である

只、野球はローテーションで変動性をもたせている)

実際、そのようにしている企業は増えてきている。

しかし、製造業はあまり向かないかもしれない。

製造業は分業、専門化の方がメリットが大きい。

では製造業のプロセスと組織図のバランスはどう保てば

よいのだろうか。それは次回。




人々の関心

組織の人々の関心はどこにあるのか。

人間関係、昇給・昇格、仕事のやりがい。

人々は何に従うか。

風習、前例、命令、ルール

これが現実である。

「お客様のため」は何番目に出てくるのか?


いや、人々は、全てはお客様のために行っている。

伝票一枚書くのもお客様のためである。

何故、顧客から目が離れているというのか?

という異論があるかもしれない。

確かに仕事は顧客のためになるように設計されている。

しかし、本当にそうなのか?

システムに問題はないのか?

問題がなければ何故、そんなにクレームが多いのか?

社会問題になるような事件が起きるのか?

組織の衰退はどこから始まるのだろうか?

現状に過信したときからではないだろうか?

または、問題は認識しているが、問題解決能力が

不足して追いつかない場合である。



プロセスの本質

プロセスアプローチについては今までも書いてきたが、このテーマは奥が

深いので何度も寄稿できる。


プロセスとは企業の活動のそのものである。

いわく、マーケティング、営業、設計開発、生産管理、購買、製造、物流、

是正処置、予防処置、マネジメントレビュー、内部監査、改善などである。


このように書いてみると、非常に単純化されている。企業の実態はもっと

複雑でこんなものではない  という声が聞こえそうであるが、これが

そうなのである。そしてプロセスこそが顧客の要求に応えるものである。

一方、プロセスを動かしているのは人である。人はプロセスに属している。

しかし、プロセスに属しているという自覚はない。属しているという自覚は

部門である。いわく、営業部、設計部、生産管理部、購買部。


プロセスと部門は同じではないか?というとそうではない。

プロセスは、目的を同じにした活動の集まりである。

部門は指揮命令系統を表した人の集まりである。

時にプロセスと部門は同じになる。しかし、そうでない場合が多々ある。

営業は顧客満足調査を行う。契約を行う。納期調整を行う。すると

顧客満足調査プロセス、受注処理プロセス、納期管理プロセスを行っている

ことになる。

顧客にとって付加価値を与えるのはプロセスである。従って、

プロセスの有効性と効率を第一に考えなければならない。

部門はマトリクス組織であれ、事業部制であれ、職能別組織であれ

その形態は顧客は関心がない。


しかし、人は部門単位で動く。考課に影響するし、人間関係も最も身近で

あるからである。

人は組織の風習、前例、トップの命令やルールで動く。これが顧客要求と

一致しているときは組織は発展する。昔の経済成長期は物をつくれば

売れていたのでひたすら物づくり、売りまくることが要求に応えられていた。

しかし、成熟すると、ニーズは多様なものになり効率が悪くなる。一方、

要求品質レベルは高い。よほど注意を払わないと

組織のスタイルが顧客要求と会わなくなる。

つまり、現代はプロセスに関心を寄せないと顧客が離れていく。

ここに、プロセスアプローチを使う経営ツールであるISOの意義がでてくる。











品質改善計画書を見れば本気かどうかわかる

品質改善計画書を見れば本気かどうか一目でわかる。


よく練られた計画書は次のとおり。


・目的が明確

・具体的(5W1H)

・活動の順番が明確

・活動ごとに管理指標がある

・活動の区切りにレビュー、検証の

チェックポイントがある

・リスクまで考慮されている(代案の用意)

また

・チーム関係者の認識が共有化されている


何事も、計画書をキチンと作ることかが大事

人間 気合だけでは長続きしない



マネジメント

経営にとって一番重要な指標は何?

皆さんは何と答えますか?

売上? 利益?

これらは絶対額なので、重要であるけれど

使えない。

何故なら、100人と50人の組織では

違ってくるからです。

従って、売上÷人数 

即ち、一人当たりの売り上げ

これなら使える。

これが生産性の指標で、マネジメントにとって重要な

指標。

(何故重要かって?これで給与水準がきまる。

一人がいくら稼いでいるかの指標だから)

いや、もっと大事なのは資本利益率だ。

投資に対するリターンだ という声も聞こえそうですが

投資家にとってはそうでしょう。そういう意味では誰にとって

重要なのかを決めることが必要です。しかし、

マネジメントは、投資家が主役ではなく、

働く人々が主役です。

話を戻して、また、生産性の指標は使えない。

何故なら人減らしをすればよい とい

見方ができる。確かにそうです

しかし、マネジメントは常に最適化を図らなければ

ならないので人減らしは悪いことではない。

人減らしする"プロセス”の良し悪しはあるが。

人減らしといっても首切だけではない。

派遣社員の活用は人減らしの一種である。

人件費低減ととらえればよい。

マネジメントの指標には財務指標を使うのは

薦めない。あくまでも非財務指標で管理すべき

である。何故なら、お金にしたとたんに顧客へのサービスを

削る発想におちいってしまう。何故なら、

顧客へのサービスはものすごく効率が悪い。

何故、効率が悪いことをするのかって、これを

やめれば顧客は離れてしまうから。企業の論理は

通用しない。天動説はやめよう。

多品種少量短納期高品質 これは企業の宿命。

やめるわけにはいかない。やめずに地道に

継続的改善を続ける。

これがマネジメント!

典型的なISO偏狭

目標管理とか、方針展開とか、言い方は違うかもしれないが

このようなトップ方針を組織内に展開していく活動はどこの

企業でも行われている。

個人まで目標を設定するか、課までにするかの

運用の違いはある。


ISOはこの目標管理を要求している。しかし、その

運用は企業にとって、根本的な点で違っている。

一般に、「品質目標」とするので狭義の品質の意味で

とらえているところが多い。

いわく、クレームゼロを全社目標とする である。

設計でも、生産管理でも同じ目標である。

これでは企業にとっても意義が小さいし、

モチベーションもあがらない。


品質目標という言葉がよくないかもしれない。

工場目標としたらどうか。

目標は次のようにする。


・クレーム、検査不良率

・新顧客、新製品件数

・納期遵守 在庫 リードタイム

・生産性(一人当たり生産高)

・改善件数 予防件数


つまり、システムやプロセスのメイン指標を

目標にするということである。








マネジメント200%活用術 プロセスアプローチ4

組織図とプロセスマップは重なるものである。

プロセスマップから見ると組織図から見えない

問題が見えてくる。


1)プロセスの機能そのものの問題

 組織という分断した見方ではみえない問題がある。

 会社が求める人材と各部門の教育訓練計画は整合しているだろうか。

 予防処置プロセスは各部門にどのように展開されているのだろうか

 保全プロセスはマネジメントされているのだろうか

 ボトルネックは特定されて改善されているのだろうか

 トップに必要な情報がインプットされているのだろうか

 マーケティングプロセスはマネジメントされているのだろうか

 そもそもマーケティングプロセスは定義されているのだろうか


2)部門の重複業務 やり直し 停滞 情報の共有化

  後工程の不満を把握して改善しているか?

  アチコチで分担して重複した処理がされているが、ワンストップで処理できないのか


3)プロセスが他のプロセスに及ぼす影響

  設備の故障がどのような問題を起こしているか 定量的にとらえているか

  品質の悪いサプライヤを使うメリットは価格が安いとはいえ本当にあるのか

  内部監査の有効性は何なのか? 

  

4)仕事の重要性の認識

  自部門の目標が上位の会社の目標より優先されていないか

  他部門と連携しなかればならない認識はあるか 役割を自覚しているか

  各部門の改善のベクトルは合っているのか?

  部門優先の改善になってないか


5)顧客固有の要求事項は仕事に展開されているか?

 その役割分担は明確か?

 顧客の要求事項が展開される仕組みはあるのか?

6)クレームのような問題やトラブルはシステムやプロセスの問題として

 掘り下げがされているか? 特定の部門や人の問題になっていないか?