公会計の動向 -95ページ目

3大金融グループへの公的資金注入による株式売却益は約1兆円

 10月18日付け日本経済新聞朝刊4面に「公的資金完済で攻め、3大銀、海外投資拡大、納税再開なお先、国の株売却益1兆円」の記事。

 記事は、三井住友フィナンシャルグループが17日、国から資本注入されていた資金5百億円を返し終え、3大金融グループが公的資金を完済したと報じる。国の経営関与でリストラに追われてきた3大グループは国内外で「攻め」の経営戦略に軸足を移すが、厳しい貸し出し競争など先行きの収益環境は楽観できず、法人税の支払い再開にもまだ4―5年かかるとみられるとのこと。9月末から三大グループが相次いで開いた秋の部店長会議で、各行首脳は公的資金完済後の経営方針として、不良債権処理や経費削減に追われた最近数年間とは対照的に、前向きな戦略を多く盛り込み、「邦銀随一の国際展開力を顧客に役立てる」(畔柳信雄・三菱UFJフィナンシャル・グループ社長)、「世界のメガバンクに羽ばたけるか、今が分岐点」(斎藤宏・みずほコーポレート銀行頭取)、「公的資金の完済は一つの区切りでゴールではない」(三井住友銀行の奥正之頭取)と訴えたとか。縮小続きだった海外事業を中心に動き出しており、みずほは11月にもニューヨーク上場を果たし、米国で金融持ち株会社の設立を狙い、三菱UFJは中国の大手銀である中国銀行に出資して有望市場で手掛かりをつかみ、公的資金の完済で一歩遅れた三井住友も今月、リース事業の再編・強化で先行していて、来年には米金融持ち株会社の設立認可を得たい考えとのこと。一方、課題も山積しており、各グループにとって現在シングルA格の財務格付けを「一流銀行」の証しとなるダブルA格に引き上げるのが悲願で、格付けは海外事業の利益を左右するためだが「(格上げには)利ざやの薄さや収益源の多様化など収益力に課題が残る」(スタンダード・アンド・プアーズ)とか。3大グループへの国の資本注入額は約6兆6千億円に達したが、業績回復で銀行の株価が想定以上に上昇したため、3大グループ合計で国が得た株式売却益は約1兆円にのぼったとか。3大グループが今なお「半人前」の評価のままでいるのは、不良債権処理の過程で発生した税務上の累積損失が残るために法人税を納めていないのが一因で、尾身幸次財務相は17日の記者会見で「当面、銀行からの税収増にはつながらない」との見通しを示したとか。納税再開は2010年3月期以降になりそうとのこと。株主への利益還元策も他業種に比べて見劣りし、三菱UFJは現在、一ケタ台の配当性向を将来は30%以上に引き上げる考えだが、こうした課題を着実にクリアしていかない限り、3大グループが一人前扱いされる日は遠いままと記事は評する。

3大金融グループへの公的資金注入による株式売却益は約1兆円

 10月18日付け日本経済新聞朝刊4面に「公的資金完済で攻め、3大銀、海外投資拡大、納税再開なお先、国の株売却益1兆円」の記事。

 記事は、三井住友フィナンシャルグループが17日、国から資本注入されていた資金5百億円を返し終え、3大金融グループが公的資金を完済したと報じる。国の経営関与でリストラに追われてきた3大グループは国内外で「攻め」の経営戦略に軸足を移すが、厳しい貸し出し競争など先行きの収益環境は楽観できず、法人税の支払い再開にもまだ4―5年かかるとみられるとのこと。9月末から三大グループが相次いで開いた秋の部店長会議で、各行首脳は公的資金完済後の経営方針として、不良債権処理や経費削減に追われた最近数年間とは対照的に、前向きな戦略を多く盛り込み、「邦銀随一の国際展開力を顧客に役立てる」(畔柳信雄・三菱UFJフィナンシャル・グループ社長)、「世界のメガバンクに羽ばたけるか、今が分岐点」(斎藤宏・みずほコーポレート銀行頭取)、「公的資金の完済は一つの区切りでゴールではない」(三井住友銀行の奥正之頭取)と訴えたとか。縮小続きだった海外事業を中心に動き出しており、みずほは11月にもニューヨーク上場を果たし、米国で金融持ち株会社の設立を狙い、三菱UFJは中国の大手銀である中国銀行に出資して有望市場で手掛かりをつかみ、公的資金の完済で一歩遅れた三井住友も今月、リース事業の再編・強化で先行していて、来年には米金融持ち株会社の設立認可を得たい考えとのこと。一方、課題も山積しており、各グループにとって現在シングルA格の財務格付けを「一流銀行」の証しとなるダブルA格に引き上げるのが悲願で、格付けは海外事業の利益を左右するためだが「(格上げには)利ざやの薄さや収益源の多様化など収益力に課題が残る」(スタンダード・アンド・プアーズ)とか。3大グループへの国の資本注入額は約6兆6千億円に達したが、業績回復で銀行の株価が想定以上に上昇したため、3大グループ合計で国が得た株式売却益は約1兆円にのぼったとか。3大グループが今なお「半人前」の評価のままでいるのは、不良債権処理の過程で発生した税務上の累積損失が残るために法人税を納めていないのが一因で、尾身幸次財務相は17日の記者会見で「当面、銀行からの税収増にはつながらない」との見通しを示したとか。納税再開は2010年3月期以降になりそうとのこと。株主への利益還元策も他業種に比べて見劣りし、三菱UFJは現在、一ケタ台の配当性向を将来は30%以上に引き上げる考えだが、こうした課題を着実にクリアしていかない限り、3大グループが一人前扱いされる日は遠いままと記事は評する。

次世代超音速機用のジェットエンジンの飛行実験の失敗原因は充電不足

 朝日は10月17日に「失敗原因は充電不足、1億円がフイに 超音速機エンジン」を配信。

 記事は、宇宙航空研究開発機構が16日に、今年3月に行われた次世代超音速機用のジェットエンジンの飛行実験の失敗について、「バッテリーの充電不足が原因だった」と発表したと報じる。実験には1億円の費用がかかっていたとか。エンジンは、音速の4倍で飛ぶ超音速機用に宇宙機構が開発したもので、ロケットにつけて飛ばす実験を豪州で行ったが、エンジン部を覆うカバーがはずれず、失敗したとのこと。宇宙機構の委託を受けて実験を行った豪・クインズランド大が原因を調べたところ、ロケットのバッテリーの充電量が足りなかったとか。同大は過去3回、同様の実験を行っており、同じ手順で充電していたが、今回は実験の内容が異なり、必要な充電量が多かったとの由。報告を受けた宇宙機構側は「過去3回の実験はうまくいっており、充電不足は予見できなかった」として、クインズランド大に賠償を求めないことにしたと記事は伝える。

旧磐田市の職員互助会が解散時に積立金平均80万円を分配

 読売は10月16日に「旧磐田市の職員互助会、合併時に積立金平均80万分配」を配信。

 記事は、静岡県の旧磐田市の職員互助会が昨年4月の合併に伴う解散時に、市からの補助金約5億2000万円を含む積立金約10億9900万円を、当時の職員1362人に分配していたと報じる。同市によると、今年5月の検査で会計検査院から「不適切な事例」と指摘され、市は、分配を受けた職員に市の負担分を返還するよう要請したとのこと。互助会では、退職職員への慰労金支給などを目的に積み立てをしていたが、職員の掛け金と同額の補助金が市から支出されていたとか。互助会は解散にあたって全職員を「退職」とみなし、積立金を分配し、1人当たり平均約80万円が分配され、最高額は約280万円だったとのこと。磐田市は昨年4月、周辺4町村と合併し、同じ名称で新市となっていて、鈴木望市長は16日の記者会見で、「適法ではあるが、不適切で市民の納得を得られない」と謝罪したとの由。

自治体の不納欠損額計上の状況を総務省が初めて調査

 10月17日付け日本経済新聞朝刊5面に「地方税回収不能26%増、2004年度2261億円、99年度比、市町村税は1.4倍」の記事。

 記事は、地方税の滞納税額のうち地方自治体が「回収不能」と判断した不納欠損額が16年度に2261億円となり、5年前の11年度と比べ約26%増えたことが総務省の調査でわかったと報じる。自治体は税金を滞納した人には財産の差し押さえなど滞納処分を課すことができるが、(1)生活保護を受けるなど処分を課すことができない状態が3年間続く、(2)滞納者の死亡や廃業で未納が確定する、(3)法定納付期限から5年経過する、場合には回収不能とみなし、決算に損失として計上することができるが、一部自治体で不透明な決算処理が明らかになったことを受けて、総務省が初めて全国調査を実施したとのこと。16年度は都道府県が704億円、市町村が1557億円の不納欠損を計上しており、11年度と比べると、法人課税が多い都道府県分はほぼ横ばいだが、個人向けの課税が多い市町村分は1.4倍に増えたとか。回収不能と判断した理由では6年間の平均で死亡や廃業が最も多く全体の47%、時効が30%、生活保護などが23%で、市町村に限ると時効が全体の36%を占め、欠損額が膨らむ一因となっているとのこと。税収に占める回収不能額の割合は6年間の平均で0.61%と、国税の0.52%をやや上回っているとか。地方税の不納欠損を巡っては九州の一部自治体が市町村合併の前に一括計上する不透明な決算処理を行ったほか、千葉市では元県議の滞納額の不正免除が明らかになっていて、滞納者の支払い能力などの調査を十分せずに、時効前に免除を認めた例もあったとか。自治体は国税庁のような統一的な徴税組織を持たず、回収不能かどうかを判断する全国的な統一基準もないため、不納欠損額の確定は各自治体の運用に委ねられているのが実態で、国と地方の税財政改革(三位一体改革)で決まった国から地方への税源移譲が19年から本格的に始まり、自治体が徴収すべき地方税が増える状況で、総務省は課税の公平性を確保するため「徴税努力をしたうえで、回収不能かどうか決める必要がある」とみており、今後も継続的に調査を実施する方針と記事は伝える。

航空賃の精算過大

 朝日の10月16日の「天声人語」は、官庁で、飛行機を使った出張の旅費の不正受給が発覚し、返還させる事態が相次いでいるぽことを取り上げている。1年前の財務、厚生労働省から始まり、ことし7月に法務、国土交通、9月には総務省ときていて、そろそろ、次が出るころかと、記事は伝える。手口は、みな似たりよったりで、割引切符や格安パックを利用したのに、普通運賃で乗ったことにするとか、旅行業者に高額の領収書を発行させる、などだが、請求の際に添える航空券の半券には、割引の種類を示す記号がついており、会計検査院が昨年、財務、厚労両省でのごまかしを見つけ、それを受けて、ほかの省でも自前で調べてみたら、次々に出てきている。それぞれの発表によると、財務省は5年で1108万円、法務省は5年半で1716万円、総務省は4年半で1976万円、国交省は1年だけで443万円にのぼり、日銀にいたっては7年で7300万円に達しており、減給、戒告、訓告といった処分も続出したとか。割引運賃の利用を義務づけて、カード払いの控えも提出させるというのは、企業では当たり前のことで、ほとんどの省庁はいまも、公費出張でためた航空会社のマイレージの私物化を黙認しており、「血税で出張重ねてただ旅行」というふざけた態度にも、うんざりと記事は評する。

財務省が在勤手当の見直しを検討

 10月14日付け日本経済新聞朝刊5面に「在外公館の公務員、給与「優遇しすぎ」――財務省が調査」の記事。

 記事は、大使館や領事館などの在外公館に勤務する国家公務員の給与が国内勤務の国家公務員に比べて割高である実態が、財務省の調査でわかったと報じる。入省15年目で4人家族、ワシントン勤務の在米1等書記官の月額給与は135万9千円に上り、同条件の国内勤務に比べて85%も多く、財務省は「優遇し過ぎ」として、来年度予算編成で引き下げを図る方針とか。財務省が問題視しているのは、月額給与のうち「在外公館への勤務に必要な衣食住などの経費」の名目で支給する「在勤手当」で、全世界の在外公館の職員や大使の給与を算定する際の基準となるワシントン勤務の一等書記官の場合は、月給の約6割を占める79万3千円に上るとか。住居や教育の手当を除く「在勤基本手当」(40万8千円)は、制度が発足した昭和52年から年平均で4.7%上昇(ドルベース)しており、人事院勧告の昇給率は同期間で年2.2%だったとか。

商工中金の法人税率について日経が旗幟を鮮明にした記事

 10月12日付け日本経済新聞朝刊5面に「商工中金の法人税率、30%に上げ浮上、民営化にらむ――政府内、慎重論も」の記事。

 記事は、政府内で商工組合中央金庫に適用する法人税率を引き上げる案が浮上してきたと報じる。20年10月に株式会社に転換する際に現在は22%の税率を民間企業と同じ水準である30%に上げる案で、民営化をにらんで民間金融機関との競争条件を公平にする狙いがあるとか。ただ、経営が不安定になるとして経済産業省などに慎重論が残っているとも記事は伝える。商工中金の貸出残高は9兆4千億円と地銀最大手の横浜銀行を上回る規模で、政府は6月に20年10月に株式会社化したうえで、5―7年かけて保有株を民間に売却することを決めたが、税制をどのように見直すかは詰まっていなかったとのこと。中央省庁の協議では、「株式会社になった時点で民間並み課税にするのが自然」との見方が強まっており、具体的には法人税の課税強化に踏み切る案が有力で、来年の通常国会に提出する政府系金融機関の改革法案と同時に法人税法などを改正する方向とか。公的機関を民営化した例では、成田国際空港会社なども30%の法人税率がかかっているが、民間でも協同組織金融機関の信用金庫や農業協同組合などには22%の軽減税率が適用されているため、商工中金を所管する経産省の一部には「少なくとも政府出資が残る期間は法人税の軽減が必要」との声があるとか。記事は、「ただ、公的色彩の濃い商工中金を優遇する税制を残せば民業圧迫との批判を免れず、改革の趣旨にも反することになる。」と締め括り、日経記事には珍しく旗幟を鮮明にしている。

社会福祉施設の売却は取得時価格を上回る価格で進行中

 10月7日付け毎日新聞東京朝刊の「年金・健康保険福祉施設整理機構:23の施設売却」は、昨年10月発足した厚生労働省の独立行政法人「年金・健康保険福祉施設整理機構」が6日に、この1年間の業績を公表し、それによると、1年間で23施設、土地18件を、取得時価格(80億5100万円)を60.5%上回る129億1800万円で売却したと報じる。

17年度の公営事業は総収支で黒字

 10月9日付け日本経済新聞朝刊5面に「昨年度、公営事業の13%が赤字」の記事。

 記事は、総務省が17年度の地方公営企業決算の速報値をまとめたところによると、赤字事業数の割合が前年度並みの13.6%、累積欠損金が前年度比0.7%減の4兆6645億円と高止まりしており、公営事業が自治体財政の重荷になっている実態が浮き彫りになったと報じる。公営企業とは地方自治体が経営する企業体のことで、主な事業として下水道や工業用水道、地下鉄やバスなどの交通事業、病院などがあり、市町村合併に伴う組織の整理・統合や、民営化などで17年度末の事業数は前年度末と比べ14.4%減少しており、民営化や民間企業への譲渡は、比較可能な13年度以降で最高の34事業に達したとのこと。総収支は2768億円の黒字だが、交通事業や病院事業は全国平均で赤字とか。施設の建設や赤字の穴埋めなど一般会計からの繰入金は2.9%減の3兆5339億円で、下水道事業や病院事業で繰り入れが目立つとのこと。流動資産から流動負債を差し引いた不良債務は2.4%増の3610億円とのこと。