皆さまこんばんは🌙

PS-Customizeの渡邊です。


金曜日にメンテナンスを終えたO様ご依頼分のCECHA00の作業内容についてになります!


過去に読み込み不良でゲームホスピタルにて修理されたことのある機体です。

現在は3034なYLODが発生しているようで...当店で修理ならびにメンテナンスを承りました。


それでは早速やっていきましょう👇


☆分解〜内部の確認





紙テープが切られたままで、元のグリスを完全に拭き取らないまま、新たなグリスを塗布していますね〜

基板の周りにも元のグリスの破片が所々に付着しています...笑

とはいっても、ゲームホスピタルに依頼された後に当店で承った機体においては、今までの中で一番マシな状態です。


ゲームホスピタル(スマホスピタル)は、いわゆるチェーン店ですが、過去に当店へ依頼されたお客さまで当該店を利用した方の機体は軒並み状態が悪く、補修や部品の追加が必要だったり、最悪の場合だと基板交換が必要になるケースがありました。

具体的には、部品が抜き取られていたり、ボディを破損させておきながらお客さまにはダンマリ、修理不可としながらも点検料が高額...などが見受けられました。

もちろん店舗により違うかとは思いますが、あまりいい印象は持っていません。


偉そうにアレコレ言えるほど出来た人間でもありませんが...

実装の見た目など機能に直接関わらないことは瑣末なことで、それぞれが思うようにやればよいでしょう。

我々は見た目が汚いのを是としませんが、修理にあたって動作するようになることが重要(中華コンデンサを使おうが、実装の綺麗さなどは気にならない)と考えるお客さまも一定数いることは事実です。

ただ、無断で部品を抜き取る、お客さまを騙すなど悪質な行為は、民間修理業全体の信用を著しく毀損するもので、全く看過できません。


PS3のメンテナンス機で修理歴がないと謳っているものがリフローしたものだったり...

記事にしていないことで、これはマズイでしょ...というものはそこそこあります笑


余談はここまでにしましょう。


元の基板は予想通り3034でしたので、リフローして仮復旧させました。データ等は特に何もありませんでした。


☆基板交換→殻割り&プロードライザの交換


メイン基板は、-12基板に交換しました。

プロードライザの劣化によるYLODを予防し、高負荷時に電源が落ちることがないよう、CELL/RSX 各2個のプロードライザをPanasonic SP-Cap EEF-HX0E471Rに交換いたしました。

CELL/RSXともに殻割りしてグリスの塗り替えを行いました。

サーマルパッドについては、EE+GSとSBはそのままですがVRM周りは全て交換しました。


PSlizer v3を使用してリフローにて実装!✨


当然ですがフラックスの残渣はありません!

確実かつ綺麗に実装しています。


グリスの塗り替え→ヒートスプレッダの装着が完了したら、サーマルパッドの上側テープを剥がします。



CELL/RSXブレイサーを追加いたしました。


無線アンテナとメディアスロットのフラットケーブルの固定テープは新品を貼付いたしました👍

破れたままにしたり、養生テープやカプトンテープ、セロテープで補修するのは見た目が悪いですね...苦笑



becount(総使用時間)は、161日程度です。それなりですが、動作は良好です👍


☆仮組み動作テスト

Gran Turismo 6や低温状態でのPS2の動作もバッチリです👌

当たり前ですが、縦&横置きどちらでも動作OK!!


☆作業終了

研磨前


研磨後


元々は表面が全体的に濁っていたのですが、磨き+ガラスコーティングで概ね綺麗な状態に復元しています。

最終動作確認をして作業終了です!


O様、動作確認終了後にメールさせていただきます。

この度はありがとうございました😊


以上になります!

ご覧くださいまして、ありがとうございました✨



2026.5.25 作成

皆さまこんばんは🌙

PS-Customizeの渡邊です。


一昨日メンテナンスを終えたCECHA00の作業内容についてになります!

Mさまは、一年半ほど前に当店へご依頼くださったリピーターの方です。

今回も大変お世話になりました...✨🙇


ファンの回転数が高くなり温度上昇の警告が出るとのことで、再メンテナンスを承りました。


それでは早速やっていきましょう👇


☆'24年11月〜'25年1月 修理時の仕様

実装は手はんだですね〜

この頃から、Panasonic SP-Cap EEF-GX0E471Rを使用しています。

当時は綺麗な実装だなぁと思っていましたが、今見るとちょっと微妙に感じるのが不思議...笑


CELL側のプロードライザの交換は必須ではなかったので、換えていませんね...


グリスの塗布量は多過ぎず少な過ぎずでバッチリですね👍

以前は、殻割りについても必須にしていないので、この機体では行っていませんでした。

温度上昇の警告はこれが原因のはず...笑


筐体は、上底ともに8cmの穴あけ+ファン取付加工を行っております。

せっかくですので、アフタークーリング化しようと思います✨


☆プロードライザの交換

ログを取ったところ、0801001が発生していたので、高負荷時に電源が落ちていた可能性があります...笑

Gran Turismo 6もプレイされているようなので、おそらく間違いない...

RSX側のEEF-GX0E471Rは丁寧に取り外して流用したうえ、CELL側のプロードライザも交換します。


☆プロードライザ交換後(基板B面)

CELL/RSXともにPSlizer v3を使用してリフローにて実装いたしました✨

CELL側には、EEF-HX0E471Rを採用しております。


CELL/RSXブレイサーの追加、サーマルパッドの交換も行いました。

☆殻割り後(基板A面)

CELL/RSXともに殻割りしてグリスの塗り替えを行いました。

サーマルパッドについては、EE+GSとSBはそのままですがVRM周りは全て交換しました。


becount(総使用時間)は、57日程度です。少なめで良好ですね〜👍

使用される頻度にもよりますが、交換時点では一桁〜20日前後だったのではないかと思います。


アフタークーリング化するための作業は👆

たったこれだけですが、15〜30分くらいかけて丁寧に作業します。

電源を取っている箇所は、ショート防止のため収縮チューブにて絶縁します。

モジュール本体についても、配線が完了したら同様に収縮チューブにて絶縁します。


セロハンテープやガムテープで絶縁するなど、雑な作業は絶対にしませんのでご安心ください笑


これで、電源投入をせずともスタンバイ状態でファンが回転するようになります。静音性を高めるため、電圧は12→8Vに下げて回転数を少し下げました。

(常時100%回転よりも寿命が延びるはす...!笑)


ファンテーブルのカスタム+低電圧化を行っているので、外部ファンについては補助の意味合いが強いです。

オリジナルの機体にファンを付けるだけでは効果は小さい(無意味というわけではありません)ですが、ファンテーブルのカスタムと組み合わせることで真価を発揮します。


基本的にはファンテーブルのカスタム+低電圧化で問題ないですが、ファンを外付けすることで電源ユニットをより冷却したり、外気を直接取り込むことができるので、全体的に本体の温度がやや下がり、各種実装部品の長寿命化も期待できます。


☆仮組み動作テスト


Gran Turismo 6や低温状態でのPS2の動作もバッチリです👌

当たり前ですが、縦&横置きどちらでも動作OK!!


PS-Customize、PLAYSTATION.FACTORYの出品物、メンテナンス機は、特記がない限り縦横どちらの置き方でも全てのディスクを読み込みます。


レーザーの確保に苦戦し、縦置き保証をしていない頃(約2年前まで)は、「縦置きにすると特にDVD系ディスクが読み込まないことがある」としており、横置きでの使用を推奨していました...(今考えると恥ずかしい〜笑)

いわゆるリフレッシュ品でも、縦置きできないものをはじめ、一部ディスクが読み込めないなど不良率が高く、縦置きできなくても全てのディスクを読めば使用せざるを得ない状況でした。


いまでは、私が考案したとある方法により、このレーザー問題はほぼ解消し、在庫は潤沢にございます笑

PLAYSTATION.FACTORY 吉満にも共有しており、同じく十分な在庫がございます。

読み込み不良でお困りの方は是非我々にご依頼くださいませ!


話を戻しまして...メンテナンス済PS3の出品物を見ると、上のように「縦置きだと読み込みできないことがある」旨を記載して縦置きは動作保証なしとしていることがしばしば見受けられます。

この挙動はピックアップレンズの構造によるものゆえ、この事実だけを記載しているだけであれば特に問題はないかと思います。


しかし、「横置きにしないと本体が壊れる」「縦置きで読み込まないのは仕様の範疇」など、その理由について事実と異なることを書いている方も少なからずいるようで、なんとも残念です...


・横置きにしないと本体が壊れる

→「壊れる」の定義が分かりませんが、横置きにしたとき壊れやすくなるという根拠はありません。

むしろ、ファンテーブルのカスタムなどをしていない(未改造、未メンテナンス、完全オリジナル)機体においては、横置きの方がバンプゲートによるYLODが発生するリスクがやや高まります。

デフォルトのファンテーブルでは、縦横それぞれの置き方でRSXの温度を比較したとき、横置きの方がやや高くなります。


・縦置きで読み込まないのは仕様の範疇

→Sonyが横&縦置きのどちらの置き方も可としている≒すなわち縦置きで読み込めないのは不具合です。


長い余談はここまでにして話を戻しましょう...👇


☆作業終了


ファンガードは取り外しても良かったのですが...
厚さ10mmゆえフィンが薄く、回転中に接触すると折れてしまうかもしれないため、そのままにしておきました👍

筐体は綺麗に磨いて、ガラスコーティングしております。

最終動作確認をして作業終了です!

M様、動作確認終了後にメールさせていただきます。

この度もありがとうございました😊


以上になります!

ご覧くださいまして、ありがとうございました✨



2026.5.20 作成

皆さまこんにちは☀️

PS-Customizeの渡邊です。


おかげさまで、ご依頼も多くいただいており...

修理&メンテナンス作業の毎日でございます笑


GW期間も本日で終了で、明日からご依頼品の作業を再開いたします!

今しばらくお待ちくださいませ🙇


さて、今回は閑話ということで海外版PS3 CECHE01という、北米で発売された機体を取り上げたいと思います。

HDDは80GBで、PS2互換機能があるモデルです。


それでは早速...

分解開始!


メイン基板A面は👇になります。

基板のレイアウトがCECHA00やB00と若干違うのですが、おわかりいただけますでしょうか?


☆CECHC,E系の目玉!新たに設計されたGS相当のIC

CXD2972GB

CECHA00およびB00では、CXD2953AGBというEE+GSチップが載っていた(フルハードウェア互換)のですが、本機ではEEをCELLでエミュレートし、GS相当のチップのみ残しました。(セミハードウェア互換)


フルハードウェア互換が90%以上のタイトルを問題なくプレイできるのに対し、セミハードウェア互換では80〜85%ほどに落ちているとのことです。


例えば、Gran Turismo 4では...

セミハードウェア互換機では、ビデオ出力をハイビジョン(1080i)に設定すると、プレイ不能(画面カクカク、フリーズ)になります。


同じくレースゲームのOutrun 2 SPでは、"車選択画面でフリーズ"しプレイ不能になります。


この他にもフリーズやフレーム落ち等の不具合が発生するソフトはいくつかありますが、後述するとおりデメリットだけではなくメリットもあります。


・SB(SouthBridge)

CXD2979GB

プロセスルールは、A00やB00に載っているCXD2973GBと同様に90nmだそうですが、一回り小さくなっています。


・プロードライザの交換

Panasonic SP-Cap EEF-SX0E471XEを採用!

PSlizer v3を使用しリフローにて実装しています。


・CELL

希少な黒CELL(IBM製)のCXD2964AGBです!

90nmですね〜


・RSX

これまた珍しい2007年製のCXD2971GBです。

残念なことにバンプゲートの影響は受けています...苦笑


・XDR DRAM

ELPIDA X5116AC-3C-Eです。

JPNなので日本製ですね〜


・メイン基板の型番

1-873-513-31です。


☆画質を比較


・CECHA00


・CECHE01


CECHA00の方が若干縦に伸びているように見えます。

輪郭など細部を見るとE01はクッキリ描画されているのに対し、A00はボヤけています。


並べるとこんな感じです👇

違いがわかりやすいですね!


ちなみに、CECHE01は、リージョンコードの問題によりCFWを導入しないと、日本向けのPS1およびPS2のソフトがプレイできず、DVDビデオも再生できません。

この点は注意が必要です。

💡CECHE05という韓国版モデルであれば、CFWの導入は不要です。


どちらも入手は難しいですが、PS2のゲームをより綺麗な画質でプレイしたい方にはおすすめの一台かもしれません!


当店にも何台か在庫があるので、いつかはフルメンテして出品したいですね...✨


*CFWは、自己責任のもと個人で楽しむ用途に限って使用し、不正にダウンロードしたゲームをプレイするなど違法な目的で使用しないでください。その他、YLOD対策などと称してCFWやwebMAN MODなどを導入して販売している人がいますが、これは明らかに違法ですので厳に慎みましょう。


(そもそも、CFWはベースがOFWのはずなので、ファームウェアを改造している時点で著作権法などに抵触しているのかもしれませんが...笑)


ここまで、CECHE01についてでした!

ご覧くださいまして、ありがとうございました✨



2025.5.10 作成

皆さまこんにちは☀️

PS-Customizeの渡邊です。


一昨日、吉満氏に送ったリファなA00の基板ですが、京都府N氏のクーラー機で使用されます👍


👆本日中に仕上がるようですよ〜!


本記事では、当店で実施したメンテナンスをご紹介します。


まずはNoPS2_Menuの修理です👇

C6620の劣化によりNoPS2となっていました。


Panasonic POSCAP 2R5TPE220MIBに交換しました!

NoPS2_Menuの不具合は解消され、低温時でも異常なく動作するようになりました!

ちなみに、220MIBはESRが18mΩと低いのですが廃盤品のため、当店で確保している在庫が無くなり次第、現行品の220MAZBや330MAZBに移行します。


ほとんどの場合、静電容量の低下でNoP_Mや温P(温まるとPS2が動作する)を発症するので、330μFのコンデンサを使ってマージンを増やすのは有効かもしれませんね〜

(実験機では、330μFに増やした場合でも正常に動作することを確認しています。)


*ただし、ESRが高いコンデンサを採用したり、過度に静電容量を増やすのはあまり良くないと思われるので注意が必要です。


さて...ここからが地獄でした笑


修理後に動作確認したところ、

・HDMIでもMulti AVでも音が出ない

・ゲームを認識→起動させるとブラックスクリーンでフリーズ

という不具合が発生しました。


元々は正常に動いていたので、何かの実装部品が熱で故障したか、剥がれた、はんだボールが外れた等の原因が考えられます。


まずは、実装部品を正常に動作する基板と比較します。


......


見つけた!

拡大すると👇

C2117とR2108が剥がれていますね...笑


回路図を確認すると...



AVCG(Audio Video Clock Generator?)ですね〜

音が出なくなったり、フリーズするのも納得です。


ドナーボードから取り外したものを再実装しました!

拡大すると👇

バッチリですね👍


余談ですが、AVCGその他関連する回路が原因でGLODになることもあります。(大半はCELLまたはRSXの物理故障や殻割り失敗≒VRAM破損、XDR DRAMの故障のいずれかですが...)


この後、基板の清掃をはじめダイに塗布されたグリスの拭き取り、ファンテーブルのカスタムと低電圧化を行ってお送りしました!

ここまでは渡邊で、以降はバトンタッチします笑

完璧なマシンに仕上がるはず...!!


ご覧くださいまして、ありがとうございました✨



2026.5.10 作成

皆さまこんばんは🌙

PS-Customizeの渡邊です。


本日はたくさん投稿する予定です!

まずはじめは消化ネタです笑


PS-Customize 渡邊は、PLAYSTATION.FACTORY 吉満と連携して日々仕事をしておりますが...お互いで本体や部品を融通したり、その他ネタな品々を送り合っています笑


深いネタではないですが、先日(といっても一ヶ月近く前になりますが)送ったリファービッシュなCECHA00の基板について取り上げます👍


PS3ではよくあるの故障で、いわゆるBD 12Vアウト(ディスクを吸い込まない)なマザーボードですね〜

ほぼ100%でMOSFET SI4943BDY(しばしば25V47μFのコンデンサも巻き込んで故障)の故障が原因です。


サクッと交換しました!

吸い込むようにはなったのですが、異音が...


ドライブを開けてみると👇

元々イジェクト不良だったのですが、まさかB-CASカードと紙切れが入っているとは...!笑


出品用に使うとのことですので、簡単な掃除のみでユニットをPLAYSTATION.FACTORY 吉満氏に送りました👍

今はお客さまに嫁いでいるはず!


以上になります!

ご覧くださいまして、ありがとうございました✨



2026.5.9 作成

皆さまこんばんは🌙

PS-Customizeの渡邊です。


まもなく深夜2時でございますが、リファなA00を一台出品させていただきますよ〜!


この機体はいわゆる「NoPS2(NoPs2_YLOD)」を直した機体なのですが、修理にあたってEE+GSを交換しました。


取り外したEE+GSは、完全に故障してしまっているので再利用はできません...

(そういえば昔、キーホルダー化するパーツを買った覚えが...)


というわけで、唐突ですがキーホルダー化することにしました笑

このまま捨てるのも勿体無いですからね!


早速👇


・取り外したEE+GS(CXD2953AGB)

はんだボールやフラックスの残渣が残っていますね...

はんだは吸い取り線で、フラックスはパーツクリーナーでそれぞれ除去していきます👍


・ヒートスプレッダ側クリーニング後

こちらもパーツクリーナーで汚れを除去!

多少のキズはありますが、許容範囲内でしょう。

キーホルダーとしては致命的ですが、このヒートスプレッダはキズが付きやすいです笑


・ランド側クリーニング後

ハンダを除去し、フラックスも綺麗に拭き取りました✨


・穴あけ+ホルダー取付後

こんな感じになりました👆


それでは出品までお待ちくださいませ〜🙇


以上になります!

ご覧くださいまして、ありがとうございました✨



2026.4.29 作成

皆さまおはようございます☀️

PS-Customizeの渡邊です。


前回の記事で、NoPS2には大きく分けて3通りの症状があることを紹介しました。


今回は、NoPS2の中でも重症なPS2のソフトを起動すると...

B. 赤点滅で電源が落ちる

機体の修理方法についてです!


*EE+GSの交換(BGAリワーク)はそれなりの機材と技術が必要です。

ご自身で試される場合は、機材を揃えたうえジャンクなマザーボードで練習することを強くお勧めします。


修理する機体は、去年の6月16日に動作確認をしてそのままとなっていたCECHA00のリファービッシュ機です!


もともと1002 YLODで、RSX側のプロードライザ 1個を交換して確認したところ、残念ながらPS2が動作しませんでした。

いつか直そうと思い、そのまま放置〜笑


早速分解して基板を取り出します...👇


約一年前なので、チラッと見えるSP-Capは斜め実装ですね笑

左上が現在実装されている故障したEE+GS、右下がドナーから取り外した(これも1年くらい前に取り外してそのまま保管していたものだった気がします...笑)ものです。


基板を予熱しサクッと旧EE+GSを取り外して...

新たに実装するEE+GSと基板のパターンを清掃しました👍

パターンの清掃には、ステーションはんだごてのHAKKO FX-951を使用しています。

スパチュラ型(T字型)のこて先が必須...とまでは言いませんが、あると大変便利です。


続いて、実装するEE+GSのリボールをしていきます👇


ステンシルを使用して新たなハンダボールを載せます。


ボールを載せる前にフラックスを塗布するのですが、その量が極めて重要です。
多過ぎると加熱中にボールが動いてマージし、逆に少な過ぎるとパターンにボールが乗らなかったり、綺麗に整列しないことがあります。
つまり、厚すぎず薄すぎずの適量を全てのパターンに均一に塗布する必要があります。

ステンシルに残ったはんだボールは、小瓶の中に戻します笑


いよいよリボールタイムです笑

予熱でフラックスを活性化させて...


頃合いを見てボトムヒーターの温度を上げて、上部からはヒートガンで加熱します!


綺麗にリボールできました✨

はんだボールは、0.76mmで有鉛です。


リボールが完了したらメイン基板に実装していきます👇


・EE+GS交換後

EE+GSならリワークステーションを使わずとも、プリヒーター+ヒートガンで交換作業ができるかと思います......が、温度に相当気を遣う必要があるうえ、デラミネートやポップコーンのリスクが高まるのでお勧めはできません笑


「急がば回れ」という諺もありますが、リワークにおいては何よりも適切な下処理(ベーキングや予熱)が肝要で、これを端折って早くやろうとすればするほど事故率が上がります。


リワーク後に一応コンデンサも交換しましたが、230μFほどだと若干挙動が怪しいですね〜

270μF越えのものに換えたところ、起動直後でもしっかりロゴが出て安定しました。

中古のコンデンサを流用する場合、250μFを切るものは使用しない方がよさそうです。


タンタル系の高分子コンデンサの静電容量は、定格+15〜20%くらいあることが多いので、それが前提の設計となっている(定格以上でも、+10%未満だと不安定になる等)のか、ESRが高くなって悪さをしているのかもしれません...


使用されているコンデンサは、刻印からしてNEC/TOKIN(YAGEO TOKIN)のNeoCapacitorだと思いますが、Digikeyでこれに相当するPOSCAPを発注したので、今後交換する際は新品を使用しようかと思います。




EE+GS_VDD(1.2V)はコアに電力を供給するラインですので、低周波側の平滑コンデンサ(C6620)が劣化するとノイズが増えてNoPS2になるということじゃないかなぁ〜?

PS3側の動作に例えるならば、CELL/RSXのプロードライザのフィルタリング不良で1001や1002 YLODが発生しているような感じでしょうか笑


・動作チェック



元々はPS2を起動させるとYLODで電源が落ちていましたが、EE+GS&コンデンサ交換後は電源投入直後(低温時)でも正常に起動するようになりました!

Gran Turismo 4 B-specでしばらく走らせましたが、フリーズや描画異常などはなく、安定して動作しております👍


・メンテナンス

サーマルパッドの交換とCELLの殻割り、プロードライザの交換を行います。


リファービッシュ基板ですので、RSXは40nm CXD5300A1GBです。


プロードライザは、ちょうどこの日に届いたPSlizer v4を使用して交換します。


PSlizer v4では、高分子コンデンサx3はそのままに、1206 MLCCを5個に変更(v1は6個、v2は4個)しました。

使用するMLCCは4種類4または6個から5種類5個に変更し、22μFを新たに追加しました。


MLCCの構成は、

KYOCERA AVX X7R 10V 22μF

KYOCERA AVX X7R 16V 2.2μF

KYOCERA AVX X7R 16V 0.1μF

Würth Electronik X7R 16V 0.047μF

Würth Electronik X7R 16V 0.022μF

となっており、中〜高周波をバランスよくカバーします。

DCバイアス特性なども考慮し、X7Rかつ10〜16V品を採用しました。


今回の機体で採用した高分子コンデンサは、

Panasonic POSCAP 2R5TPE470M7

Panasonic SP-Cap EEF-HX0E471R

となります。


価格は高いですが、性能と信頼性を重視しますので、中華のノーブランドなタンタルコンデンサは使用しません。


...というわけで、EE+GSの交換も無事に終了し基板のメンテナンスも完了しました👍


一週間ほど入念に動作確認をして、特に異常がなければゴールデンウィークに出品する機体用に仕上げますよ〜!


またまた長くなりましたが、以上になります!

ご覧くださいまして、ありがとうございました✨



2026.4.25 作成

皆さまこんばんは🌙

PS-Customizeの渡邊です。

おやすみ💤タイムは、これを投稿してからですね笑


早速ですが、CECHA00やB00を何台もお持ちの方や沢山購入したことがある方は、PS2のゲームだけブラックアウトして動かないという機体を手にしたことがあるのではないでしょうか?笑


いわゆるNoPS2という不具合ですが、これには大きく分けて3通りの症状があります。


PS2のソフトを起動すると...

A. フリーズする、電源ボタン長押ししないと電源が切れなくなる

B. 赤点滅で電源が落ちる

C. フリーズはしないがPS2ロゴが出ない、PSボタンを押すとメニュー画面は出る(かつ電源を入れてしばらく放置し、温度が上がってくるとPS2がプレイできる


今回は、この症状ごとの原因と修理方法を紹介します!



*注意

NoPS2には様々な症状や原因があり、本記事では当店で確認できたものを紹介しています。初期型PS3は多機能で様々な部品が実装されているゆえ、全ての故障パターンは網羅できておらず、未知な部分もあります。ここに書いてあることが全てではありませんので、ご自身で修理される方は、トラブルシューティングをして原因を明確にしてください。

本記事を参考に修理した結果、データが消失したり基板が文鎮化するなど症状が悪化ないし致命的な状態になったとしても、当店は一切責任は負いません。



まずはCOK-001基板におけるPS2関係の部品を見ていきます👇

原因となりうる代表的な部品は赤字で示しており、EE+GSやRDRAM、CXD9208GP(ブリッジIC)、コンデンサ類、MOSFET、RSXなどが挙げられます。


A. フリーズする、電源ボタン長押ししないと電源が切れなくなる

B. 赤点滅で電源が落ちる

の2つは、症状としては重度で簡単に直せないことが多いです。(稀にピックアップレンズなどBDドライブ関係、ファームウェアのバグや不良が原因の場合がありますが、ほとんどはメイン基板側の問題です。)


その原因として、

・EE+GSの故障(物理故障、はんだボールのクラック)

・ブリッジチップの故障

・RDRAMの故障

・RSXの故障(ばんだボールのクラック)

・基板のトレース剥離

などが考えられます。


ただ、自然にこの挙動になることはあまりなく、リフローなど修理で基板に熱を加えた工程があるなどの場合に発生することが多いです。


まずはセーフモードからファームウェアの上書きアップデートやピックアップレンズの交換を試して、改善しなければ、怪しい部品を一つずつ確認していきます。


・EE+GS

→リボールまたは交換


・Direct RDRAM


→交換


・CXD9208GP

→リボールまたは交換



続いては、

C. フリーズはしないがPS2ロゴが出ない、PSボタンを押すとメニュー画面は出る(かつ電源を入れてしばらく放置し、温度が上がってくると正常にPS2がプレイできる

ですが、赤字に記載している挙動が確認できれば簡単に直せる可能性があります。


まず第一に疑うべきは、コンデンサ C6620になります。

+5V_MISC→BD3504FVM-TRで1.2V_EEGS_VDDDIGを生成しているライン上にあります。


・回路図

・基板B面


・基板A面


C6620...2.5V 220μF ±20%

Q6600...SUD40N02-08-E3


・コンデンサ交換後

元々は本体が温かくならないとPS2が起動しませんでしたが、コンデンサ交換後は電源投入直後(低温時)でも正常に起動するようになりました!


取り外したコンデンサは静電容量が200μFとなっていました。

このことから推測すると、

電源を入れてしばらく放置し、温度が上がってくると正常にPS2がプレイできる

というのは、

起動直後→静電容量が足りずPS2は起動できない

温度上昇により静電容量が少し回復→PS2が起動する

のようにC6620の静電容量による挙動である可能性が高いです。


今回は問題ありませんでしたが、C6620がショートして故障した場合、MOSFET Q6600を巻き込む可能性がありますので、交換する必要が生じるかもしれません。


いくら放置してもロゴすら出ない場合は、静電容量の著しい低下やショート以外にEE+GSなどの故障も考えられます。

まずはC6620やQ6600を取り外して静電容量や抵抗値を測りましょう。


💡映像は表示されるが描画がおかしい(下の画像参照)等の場合は、EE+GSやRDRAMなどが故障している可能性も考えられます。EE+GS UART(ログ取得)で原因を診断するのがよいでしょう。



☆PS2 ドラクエ トルネコの大冒険3を起動した様子

・起動ロゴ(正常)


・ゲーム画面(正常)

正常な機体の描画です。


・起動ロゴ(異常)


・ゲーム画面(異常)

フリーズこそしませんが、EE+GSかRDRAMが故障して描画が乱れていると思われます。(劇場の幕みたいになっていますね笑)



・NoPS2について(PS3DevWiki)

https://www.psdevwiki.com/ps3/NoPS2

・C6620(+Q6600)の交換でNoPS2が直った例

https://www.reddit.com/r/PS3/comments/1q5s0zm/nops2_cecha_cechb_fixed/

https://www.reddit.com/r/PS3/comments/1sg48iw/fixed_nops2_cecha00/


久々に長い記事になりましたが、以上になります!

ご覧くださいまして、ありがとうございました✨



2026.4.22 作成

2026.4.23 修正

皆さまこんばんは🌙

PS-Customizeの渡邊です。


先日メンテナンスを終えたCECHA00の作業内容についてになります!

DVD系ディスクを読み込めない不具合がありましたが、現状で起動に問題はありませんでした。


分解して基板を清掃した後、殻割りとプロードライザの交換を行います。

ロットを確認して、古い側の4個を剥がして交換します。

独自設計のPSlizer v3(高分子コンデンサ 4個タイプ)にEEF-HX0E471Rを実装いたしました!


CELL/RSXともに美しく実装✨

実装の綺麗さは、吉満&渡邊がトップレベルだと思います笑

...開業前〜開業当初は、今と比べると実装の見た目が悪いなどありましたが、日々改善して技術向上に努めております。


はんだがガタガタ、フラックスの残渣が残っているなど、Syscon UARTであれこれした後にココを綺麗にしない人は多い印象です。

当店では、必ずパッドを整えてフラックスの残渣を完全に除去しています。


ここまで細かいと「そんなん動けばなんでもいいでしょ〜」と言われそうですが、それは自分のモノでやる場合に限った話だと思います。

対価をいただく業としてやる以上、動くのは当たり前、その上で見えない部分や実用上関係ない箇所も手を抜かずに丁寧にやることが基本です。

信頼第一ですから、こういう瑣末な点でも決して横着してはいけませんね!


☆CELL/RSXブレイザーを取り付けると...?

デフォルトではプレート四辺の4点で裏面から押し付けています。ここにブレイザーを挟むことで、圧が弱い中心部分もカバーします。

これにより基板の反りを抑制し、ヒートスプレッダとヒートシンクの圧着を改善します。


☆仮組み動作テスト

Gran Turismo 6や低温状態でのPS2の動作もバッチリです👌


☆作業終了

筐体は綺麗に磨いて、ガラスコーティングしております。

最終動作確認をして作業終了です!



以上になります!

Y様、明日の午前中に返送させていただきますので、今しばらくお待ちくださいませ🙇


ご覧くださいまして、ありがとうございました✨



2026.4.13 作成

皆さまこんばんは🌙

PS-Customizeの渡邊です。


続きましては、CECHB00の作業内容についてです!


☆メンテナンス前の基板の外観





becount(総使用時間)は、13日ほどです。

-12基板、40nm RSX(CXD5301DGB)、BD-410な機体になります。

メンテナンス前と言いつつ、殻割りしちゃっています笑


続いて、RSXを見ていきます!


・RSX(RSX Reality Synthesizer)

CXD5301DGB

ヒートスプレッダ付きでは最後のリビジョンとなるCXD5301系の40nm RSXです。


☆基板A面のメンテナンス

CELLの殻割りを行い、サーマルパッドは全てプリカットのものを貼付しました。


☆基板B面のメンテナンス



プロードライザはPSlizer v3(Panasonic SP-Cap EEF-HX0E471R)に交換しました。


・仮組み動作テスト


Gran Turismo 6、PS2その他諸々動作バッチリです!

こちらの機体も累計48時間以上動かしていると思います笑


・純正のBD-410のスポンジテープ


前回の記事では、A00の筐体上側にEPDM製のスポンジテープを貼付しましたが、純正品は写真のような見た目になります。


☆外観

・Before

・After


薄い線傷は消え、曇りなく鏡のように文字が反射しているのがわかるかと思います。

全体的にかなり綺麗になっております✨



☆完成した2台

どちらもBD-410です!

もちろんSACDも読み込みますよ〜👍


一台ずつ、超厳重に梱包します!笑


以上で全ての作業が完了いたしましたので、後ほどO様に修理完了のご連絡させていただきます!


ご覧くださいまして、ありがとうございました✨



2026.4.11 作成