次の□にあてはまる数を答えなさい。

 (21×21-19×19)÷(1+4/(43×47))-20÷(1+□/(41×49))=21×21-(20×20×20+1)/21

 

一見すると厄介そうな計算問題ですが、それぞれの掛け算は暗算で計算できる(連続する平方数の差に持ち込む計算手法、〇△×〇□(〇+□=10)の計算手法(小学生でも解ける数学オリンピックの問題(日本数学オリンピック2011年予選第5問)の解答・解説を参照))ものばかりなので、実際にはそれほど面倒な計算はありません。

解説では、途中で消去算の手法を使うことによって、計算を楽にし、逆数に持ち込んで処理しています。

因みに、最難関中学校では、消去算の手法が使える計算問題がよく出されます(開成中学校2022年算数第1問(1)灘中学校2022年算数1日目第1問など)。

因みに、上で言及した「連続する平方数の差に持ち込む計算手法」というのは、☆×☆と(☆+1)×(☆+1)の差が☆+(☆+1)となること(このことは下のような面積図をイメージすればすぐにわかります)を利用するものです。

  

例えば、99×99であれば、100×100-(100+99)=9801とできますし、31×31であれば、30×30+(30+31)=961とできますし、46×46であれば、45×45+(45+46)=2116とできます(最後の計算は、45×45=2025を利用しています)。

詳しくは、東大寺学園中学校2021年算数第1問(1)の解答・解説で。

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 2を10個かけてできる数2×2×2×2×2×2×2×2×2×2を17で割った余りは[① ]です。また、2を2022個かけてできる数2×……×2を17で割った余りは[② ]です。

 

高校で習う合同式の問題をそのまま出しましたという感じの問題です。

灘中では、近年この種の問題が頻繁に出されています。

この問題ですが、前半の問題は不要でしょう。

灘中受験生であれば、2の10乗が1024となることを当然知っているので、1024を17で割った余りを求めてしまって、却って後半の問題の解法が見えなくなりかねませんからね。

後半の問題ですが、灘中受験生の場合、負の数の計算をできる子が結構いるので、負の数の計算を使って素早く解く方法をまず紹介しています。

負の数の計算ができない子は若干計算が面倒な解法になります。

詳しくは、灘中学校2022年算数1日目第4問の解答・解説で。

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 xを13以上100以下の整数とします。xを8で割ったときの余りをa、xを9で割ったときの余りをb、xを12で割ったときの余りをcとします。ただし、割り切れるときは余りを0とします。

(1)x=21のとき、a、b、cの値を求めなさい。

(2)a、b、cの値が、x=21のときとすべて同じになるようなxの値のうち、21でないものを求めなさい。

(3)a、b、cの値の和が3となるxの値は2つあります。これらのxの値を書きなさい。

 

(1)は計算問題にすぎません。

(2)は(1)を利用すれば簡単に解けます。

問題となるのは(3)ですが、まともに取り組むと面倒なので、xの値が2つあると問題文に明記されていることを考慮し、2つしかない答えを見つけたらいいでしょという感じで解いています。

実際、(2)を解くプロセスを利用すれば、答えの1つはすぐに見つけられるので、もう1つを見つけるための作業をするだけです。

作業の際、割り切れない数より割り切れる数のほうが扱いやすいということに着眼し、作業の順番を決めています。

詳しくは、下記ページで。

 桐朋中学校2023年第1回算数第6問(問題)

 桐朋中学校2023年第1回算数第6問(解答・解説) 

 

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 日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2007年の問題

 

今回は、日本ジュニア数学オリンピック2007年第3問を取り上げ、解説します。

正のというのは、0より大きいということです。
また、有理数というのは、整数/整数と表される数のことです。小学生の場合、単に分数(整数となるものも含みます)と考えればいいでしょう。
中学入試でも同じような問題(神戸女学院中学部1998年算数2日目第3問)が出されているので、小学生でも解けるでしょう。
 5/7<m/n<3/4
5/7と3/4は1に近いので、それぞれの分数を1から引いた数で考えます(同じような考え方は既約分数の難問?(早稲田中学校、慶應義塾高校、横浜市立大学の入試問題)でも用いています)。
 1-3/4<1-m/n<1-5/7
 1/4<(n-m)/n<2/7
 1/4×n<n-m<2/7×n
n-mは整数(ただし、0より大)だから、1/4×nと2/7×nの間に整数が入る場合を考えます。
n=1からn=20までを調べつくします。
2/7×nが初めて1(7/7)を超えるのは、nが4のときですが、このとき、1/4×nが1となり、n-mが存在しないので、nが1以上4以下となる場合はありえません。
2/7×nが初めて2(14/7)を超えるのは、nが8のときですが、このとき、1/4×nが2となり、n-mが存在しないので、nが5以上8以下となる場合はありえません。
2/7×nが初めて3(21/7)を超えるのは、nが11のときですが、このとき、1/4×nが11/4=2.・・・となり、n-mが3となり、mが8となります。
nが12のとき、1/4×nが3となりますが、2/7×nは4を超えないので、n-mが存在せず、この場合はありえません。
2/7×nが初めて4(28/7)を超えるのは、nが15のときですが、このとき、1/4×nが15/4=3.・・・となり、n-mが4となり、mが11となります。
nが16のとき、1/4×nが4となりますが、2/7×nは5を超えないので、n-mが存在せず、この場合はありえません。
2/7×nが初めて5(35/7)を超えるのは、nが18のときですが、このとき、1/4×nが18/4=4.・・・となり、n-mが5となり、mが13となります。
nが19のとき、1/4×nが19/4=4.・・・となり、n-mが5となり、mが14となります。
nが20のとき、1/4×nが5となりますが、2/7×nは6を超えないので、n-mが存在せず、この場合はありえません。
したがって、答えは8/11、11/15、13/18、14/19となります。

 

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 下の図のように、AB=3cm、AD=5cmの長方形ABCDと、CD=DEの直角二等辺三角形CDEがあり、辺CDがぴったり重なっています。BEとCDの交点をFとするとき、台形ABFDと三角形CEFの面積比を最も簡単な整数の比で表しなさい。

   

 

ちょうちょ相似ではなく、ピラミッド相似を使った後、いわゆる等高図形の面積比をフル活用すれば簡単に解けます。

解くのに30秒もかからないでしょう。

解説では、補助線を1本引く解法を採用しましたが、こちらでは、別解として、補助線を引かない解法を紹介します。

ただ、こちらの解法の方が若干計算が面倒で、時間がかかると思います。

三角形ABEと三角形DFEのピラミッド相似(相似比はAE:DE=(5+3):3=8:3)に着目すると、AB:DF=8:3となり、DF:FC=3:(8-3)=3:5となります。

また、三角形ABEと三角形DFEの面積比は(8×8):(3×3)=64:9となります。

三角形DFEの面積を[9]とすると、台形ABFDの面積は[64]-[9]=[55]となります。

三角形DFEと三角形CEFは高さ(DE)が等しく、底辺の比がDF:FC=3:5だから、面積比も3:5となり、三角形CEFの面積は[9]×5/3=[15]となります。

したがって、台形ABFDと三角形CEFの面積比は[55]:[15]=11:3となります。

詳しくは、滝中学校2023年算数第1問(2)の解答・解説で。

 

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