2025は9の倍数でも25の倍数でもあり、4つの位の数のうち1つだけが0です。4桁(けた)の整数のうち、9の倍数でも25の倍数でもあり、4つの位の数のうち1つだけが0であるものは2025を含(ふく)めて全部で[ ]個あります。

 

灘中受験生に限らず、受験生なら誰しも4の倍数判定法を知っているでしょう。

4の倍数判定法の成り立ちをきちんと理解していれば、当然25の倍数判定法もすぐにわかるはずです。

25の倍数判定法を使った後9の倍数判定法を使う(この使う順番もほんの少しだけ頭を使えばすぐにわかることです)だけで、以前取り上げた立命館中学校2023年前期算数第2問(2)と同レベルの問題です。

0が1個だけという妙な条件を付けたために、却って簡単になってしまっているのが残念ですね。

詳しくは下記ページで。

 灘中学校2025年算数1日目第4問(問題)

 灘中学校2025年算数1日目第4問(解答・解説)

 

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 図のように、AFを直径とする半円の周(太線部分)を点B、C、D、Eが5等分しています。また、直線ADと直線BEは点Gで交わっています。六角形ABCDEFの面積が60cm2のとき、斜線をつけた五角形CDEFGの面積は[ ]cm2です。

  

(斜線をつけたというのは、かげをつけた部分になります。)

 

今年の灘中の1日目の算数(特に図形の問題)は平凡な問題のオンパレードでした。

今回取り上げた問題も灘中受験生なら10秒程度で解ける問題で、実際、今年受験した教え子も、解くのに10秒かからなかったと言っていました。

図形の一部がなければ線対称であることに着眼し、見え見えの等積変形でおしまいですからね。

感覚的に2/5だと考える子すらいそうですしね。

詳しくは、灘中学校2025年算数1日目第9問の解答・解説で。

下のJMOの問題もぜひ解いてみましょう。

灘中の問題同様、秒殺できますよ。

また、下の問題も解いてみましょう。
正多角形の分割による面積比に着目して面積の差の処理をした後は、今回取り上げた灘中の問題やJMOの問題と同様の処理で簡単に解けます。

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 3桁の正の整数Nがある。Nを100で割った余りは百の位の数を12倍した数に1加えた数に等しい。また、Nの一の位の数を十の位に、Nの十の位の数を百の位に、Nの百の位の数を一の位に置きかえてできる数はもとの整数Nより63大きい。

 このとき、正の整数Nを求めよ。

(注)

正の→0より大きい

 

中学入試でも同じような問題が昔から出されています。

例えば、西大和学園の中学入試では、この問題よりはるかに難しいものが出されています(西大和学園中学校2024年算数第3問(1))。

今回取り上げた問題は、Nの下2桁をひとかたまりと考えて桁ばらしの手法を用いれば簡単に解けるでしょう。

詳しくは、下記ページで。

 西大和学園高等学校2019年数学第1問(5)(問題)

 西大和学園高等学校2019年数学第1問(5)(解答・解説)

 

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 日本数学オリンピック(JMO)2025年予選の問題

 

今回は、日本数学オリンピック2025年予選第3問を取り上げ、解説します。

算数オリンピックやジュニア算数オリンピックの予選で出されても何の不思議もない問題です。

下の③だけであれば、キッズBEEに出されても何の不思議もないでしょうね。

正のというのは0より大きいということで、3nというのは3×nということです。
3n+2ということは使いません。

というより、ピースが正方形のマス何個分か考えたら負けです。
図より、
 P8=(8+1)×(8+2)-8×8=9×10-8×8(縦9、横10の長方形から、一辺8の正方形が切り取られているというイメージです)
 P7=(7+1)×(7+2)-7×7=8×9-7×7(縦8、横9の長方形から、一辺7の正方形が切り取られているというイメージです)
 P5=(5+1)×(5+2)-5×5=6×8-5×5(縦6、横7の長方形から、一辺5の正方形が切り取られているというイメージです)
 P4=(4+1)×(4+2)-4×4=5×6-4×4(縦5、横6の長方形から、一辺4の正方形が切り取られているというイメージです)
 P2=(2+1)×(2+2)-2×2=3×4-2×2(縦3、横4の長方形から、一辺2の正方形が切り取られているというイメージです)
 P1=(1+1)×(1+2)-1×1=2×3-1×1(縦2、横3の長方形から、一辺1の正方形が切り取られているというイメージです)

となります。
大きいものから順に並べていきます。

  
まず、P8の並べ方ですが、8×9の長方形のスペース(黄緑色の部分)がないと、P7を並べることができなくなるので、図の黄色のように、1番長い10のところを一辺10の正方形の一辺とくっつけるようにする必要があり、4通りだけ考えられます。
次に、P7の並べ方ですが、1番長い9のところを黄緑色の長方形の9の辺とくっつけるようにする必要があり、2通りだけ考えられます。
この時点で、4×2=8通りの並べ方があります。
ここで、問題を再整理すると、
 ①10×10の正方形にピースを並べる場合
  9×10-8×8と8×9-7×7
 ②7×7の正方形(図の紫色の部分)にピースを並べる場合
  6×7-5×5と5×6-4×4
 ③4×4の正方形にピースを並べる場合
  3×4-2×2と2×3-1×1
となります。
①、②、③で、ピースの「長さ」が3ずつ小さくなるだけで、並べ方に関しては同様に考えることができるので、②も③もそれぞれ8通りあります。
したがって、求める並べ方は全部で8×8×8=512通りあります。

 

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 日本数学オリンピック(JMO)2025年予選の問題

 

今回は、日本数学オリンピック2025年予選第2問を取り上げ、解説します。

正のというのは0より大きいということで、abcd、ab、bc、cd、daはそれぞれa×b×c×d、a×b、b×c、c×d、d×aということです。
4つの整数a、b、c、dは条件的に同じですね。
2025=45×45=3×3×3×3×5×5となります。
まず、素因数5(合計2個)の割り振りについて考えます。
素因数5を1つだけ4つの整数a、b、c、dのうちの1つ、例えばaに割り振ると、a×bが平方数であることから、bにも素因数5を奇数個(1個)割り振ることになります。また、b×cが平方数であることから、cにも素因数5を奇数個割り振る必要がありますが、素因数5は2個しかないので、無理ですね。
したがって、素因数5を1つだけ4つの整数a、b、c、dのうちの1つに割り振ることができず、素因数5を2個とも4つの整数a、b、c、dのうちの1つに割り振ることになります。
この場合、素因数5の割り振りについては、平方数の条件をすべて満たしますね。
結局、素因数5の割り振りの仕方については4通りあります。
次に、素因数3(合計4個)の割り振りについて考えます。
素因数3を1つだけ4つの整数a、b、c、dのうちの1つ、例えばaに割り振ると、a×bが平方数であることから、bにも素因数3を奇数個(1個か3個)割り振ることになります。
bに素因数3を1個割り振ると、b×cが平方数であることから、cにも素因数3を奇数個(1個)割り振ることになり、c×dが平方数であることから、dにも素因数3を奇数個(1個)割り振ることになります。
この場合、素因数3の割り振りについては、平方数の条件をすべて満たしますね。
bに素因数3を3個割り振ると、b×cが平方数であることから、cにも素因数3を奇数個割り振る必要がありますが、素因数3は4個しかないので、無理ですね。
説明すると上のようになるのですが、文章で書くのはさすがに面倒なので、以下では、省略します。
同様の議論により、素因数3の割り振りについては、結局のところ、
 (あ)1個、1個、1個、1個
 (い)2個、2個、0個、0個
 (う)4個、0個、0個、0個
の3つの場合があります。
あとは、4つの整数a、b、c、dにどのように割り当てるかを考えるだけです(まず選び出し、次に並べるという場合の数の基本通りの考え方です)。
(あ)の場合
1通りあります。
(い)の場合
4つの整数a、b、c、dのうちどの2つの整数に素因数3を2個割り当てるかを考えればよく、(4×3)/(2×1)=6通りあります。
(う)の場合
4つの整数a、b、c、dのうちどの1つの整数に素因数3を4個割り当てるかを考えればよく、4通りあります。
結局、素因数3の割り振りの仕方については1+6+4=11通りあります。
したがって、正の整数の組(a,b,c,d)は4×11=44通りあります。
因みに、上の解説では、素因数3と5のそれぞれの割り振りについて一応調べていますが、いずれの割り振りについても偶奇が一致するように4つの整数a、b、c、d対して割り振る必要があることはすぐにわかります。
そのことを示しておきます。
a×b、b×cがともに平方数だから、a×b×b×cも平方数となりますが、b×bは平方数だから、a×cも平方数となります。
また、b×c、c×dがともに平方数だから、b×c×c×dも平方数となりますが、c×cは平方数だから、b×dも平方数となります。
結局、4つの整数a、b、c、dのうちどの2つの整数の積も平方数となります。
仮に、4つの整数a、b、c、dのうち、素因数3または5の個数の偶奇が異なるものがあるとすると、その2整数の積は平方数となりえず、矛盾が生じますね。

上の解説では、素因数3と5の個数に着目して解きましたが、(a×b)×(c×d)と(b×c)×(d×a)がともに2025である((a×b)と(c×d)が2025の約数のペアのうちともに平方数となるものとなり、(b×c)と(d×a)も同様となります)ことに着目して解いてもいいでしょう。

 

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