今回は、日本数学オリンピック2025年予選第3問を取り上げ、解説します。
算数オリンピックやジュニア算数オリンピックの予選で出されても何の不思議もない問題です。
下の③だけであれば、キッズBEEに出されても何の不思議もないでしょうね。
正のというのは0より大きいということで、3nというのは3×nということです。
3n+2ということは使いません。
というより、ピースが正方形のマス何個分か考えたら負けです。
図より、
P8=(8+1)×(8+2)-8×8=9×10-8×8(縦9、横10の長方形から、一辺8の正方形が切り取られているというイメージです)
P7=(7+1)×(7+2)-7×7=8×9-7×7(縦8、横9の長方形から、一辺7の正方形が切り取られているというイメージです)
P5=(5+1)×(5+2)-5×5=6×8-5×5(縦6、横7の長方形から、一辺5の正方形が切り取られているというイメージです)
P4=(4+1)×(4+2)-4×4=5×6-4×4(縦5、横6の長方形から、一辺4の正方形が切り取られているというイメージです)
P2=(2+1)×(2+2)-2×2=3×4-2×2(縦3、横4の長方形から、一辺2の正方形が切り取られているというイメージです)
P1=(1+1)×(1+2)-1×1=2×3-1×1(縦2、横3の長方形から、一辺1の正方形が切り取られているというイメージです)
となります。
大きいものから順に並べていきます。
まず、P8の並べ方ですが、8×9の長方形のスペース(黄緑色の部分)がないと、P7を並べることができなくなるので、図の黄色のように、1番長い10のところを一辺10の正方形の一辺とくっつけるようにする必要があり、4通りだけ考えられます。
次に、P7の並べ方ですが、1番長い9のところを黄緑色の長方形の9の辺とくっつけるようにする必要があり、2通りだけ考えられます。
この時点で、4×2=8通りの並べ方があります。
ここで、問題を再整理すると、
①10×10の正方形にピースを並べる場合
9×10-8×8と8×9-7×7
②7×7の正方形(図の紫色の部分)にピースを並べる場合
6×7-5×5と5×6-4×4
③4×4の正方形にピースを並べる場合
3×4-2×2と2×3-1×1
となります。
①、②、③で、ピースの「長さ」が3ずつ小さくなるだけで、並べ方に関しては同様に考えることができるので、②も③もそれぞれ8通りあります。
したがって、求める並べ方は全部で8×8×8=512通りあります。