次の計算をしなさい。
202・1/4-28・4/5-109・1/2
(帯分数を・を使って表記しています。例えば、202・1/4は202と1/4のことです。)
引く数をまとめるのは当然のこととして、何も考えずに通分して計算することもできますが、1/4=0.25、4/5=0.8、1/2=0.5を利用して小数で計算してしまったほうがはやいでしょう。
臨機応変に対処することが大切です。
詳しくは、高槻中学校2025年B算数第1問(1)②の解答・解説で。
次の計算をしなさい。
202・1/4-28・4/5-109・1/2
(帯分数を・を使って表記しています。例えば、202・1/4は202と1/4のことです。)
引く数をまとめるのは当然のこととして、何も考えずに通分して計算することもできますが、1/4=0.25、4/5=0.8、1/2=0.5を利用して小数で計算してしまったほうがはやいでしょう。
臨機応変に対処することが大切です。
詳しくは、高槻中学校2025年B算数第1問(1)②の解答・解説で。
数学の中学準備講座の授業の内容を紹介します。
数学の中学準備講座の授業から(001) | 中学受験算数プロ家庭教師
(3x-2y)(x+3y)を展開しなさい。
展開公式がありますが、公式を当てはめて解くのではありません。
最初は、面積図の利用と分配法則の利用を確認します。
面積図の利用
分配法則の利用
与式
=3x(x+3y)-2y(x+3y)
=3x2+9xy-2xy--6y2
(前半のカッコは3xを分配しても係数の比率が変わらないこと、後半のカッコは-2yを分配しても係数の比率が変わらないことと符号の関係(同符号か異符号かということ)は変わらないことの確認)
=3x2+7xy-6y2
実際には、次のように行います。
① 3x2
② +9xyと-2xyで+7xy
③ -6y2
(実際には、計算できるところを頭の中でキープして結果だけ書くのがポイントです。)
さらに、応用的な展開の仕方も学習します。
前の( )内も後ろの( )内も1次の項のみだから、計算結果は2次の項のみとなり、x2とxyとy2が出てくることがわかります。
この係数を決定するだけですが、x2が出てくるのは、両方の( )で文字xを採用するときで、係数は(3×1=)3、xyが出てくるのは、一方の( )で文字xを、もう一方の( )で文字yを採用するときだから、係数は(3×3と(-2)×1=)7、y2が出てくるのは、両方の( )で文字yを採用するときで、係数は((-2)×3=)-6となります。
(x-2y)3を展開しなさい。
一応高校の範囲ですが、中学生でも普通に解けます。
私立の中高一貫校であれば、中2の途中から高校数学に進むところもありますからね。
高校受験をしなくて済むメリットの1つに、意味のない中高数学の垣根を取っ払って学習できることがあります。
私が数学と英語を教えた教え子で、中2で2学年上の駿台、河合塾の高1模試で全国1位を獲得した子が2人います(それぞれ東大理Ⅲと京大医学部に現役合格)。
仮にこの子たちが高校受験をするのであれば、高校数学に踏み込む範囲を制限せざるを得ないので、同じような結果は出せなかったと思います。
さて、この問題ですが、地道に展開することももちろんできますが、面倒なので、頭を使って計算します。
高校の範囲では3乗の展開公式がありますが、公式を当てはめて解くのではありません。
先ほど紹介した最後の展開方法を利用します。
(x-2y)(x-2y)(x-2y)
① ② ③
①、②、③の( )内はすべて1次の項のみだから、計算結果は3次の項のみとなり、x3とx2yとxy2とy3が出てくることがわかります。
この係数を決定するだけですが、x3が出てくるのは、①~③の( )で文字xを採用するときで、文字の採用の仕方は1通りあり、係数は1×1×1×1=1(実際は、式を考えるまでもなく1ですね)、x2yが出てくるのは、2つの( )で文字xを、残り1つの( )で文字yを採用するときだから、文字の採用の仕方は3通りあり、係数は3×1×1×(-2)=ー6(実際は、3×(-2)=-6)、xy2が出てくるのは、1つの( )で文字xを、残り2つの( )で文字yを採用するときだから、文字の採用の仕方は3通りあり、係数は3×1×(-2)×(-2)=12(実際は、3×(-2)×(-2)=12)、y3が出てくるのは、①~③の( )で文字yを採用するときで、文字の採用の仕方は1通りあり、係数は1×(-2)×(-2)×(-2)=-8となります。
文字yの係数が-2だから、文字yを1個採用するごとに-2を1個かけていくことに注意するだけです。
言葉で書くと長々しくなります(書いている私自身が面倒くさいなと思いますからね)が、実際にはこの作業を口頭で繰り返すことでスピードが上がります。
しかも、将来習う二項定理も暗記することなく当たり前の式として自分で導き出せるようになります。
第25回広中杯トライアル問題2(4)(広中杯2024年トライアル問題2(4))
広中杯(算数オリンピックの中学生版)の問題ですが、九九の7の段を少し拡張しただけの問題なので、算数オリンピックのキッズBEEにチャレンジする子にもぜひチャレンジしてもらいたい問題です(桁数は減らしてあげるとよいでしょう)。
難しい知識は何もいりませんからね。
さて、広中杯の問題を解いていきましょう。
2桁の7の倍数(7で割り切れる数)を書き出します。
14
21、28
35
42、49
56
63
70、77
84
91、98
(条件を満たさない数は消しています。)
上で書き出したものを見て、次(右隣)にどのような数が来るか調べていきます。
1の次は4の1通り
→4の次は2か9の2通り・・・(☆)
→2のとき、次は1か8の2通り、9のとき、次は1か8の2通り(いずれにしても1か8の2通りとなりますね。)
→1のとき、次は4の1通り、8のとき、次は4の1通り(いずれにしても4の1通りとなりますね。また、この後は、(☆)以降の繰り返しになりますね。)
1、2、4、8、9は同じグループになります。
3の次は5の1通り・・・(★)
→5の次は6の1通り
→6の次は3の1通り((★)以降の繰り返しになりますね。)
3、5、6は同じグループになります。
7の次は7(ずっと7が繰り返されるだけですね。)
7だけで「グループ」になっていますね。
それぞれのグループで右隣にどのような数がくるかまとめると次の図のようになります。
これで解く準備が整ったので計算していきます。
先頭が1のものについて考えます。
先頭から順に各位の数は、1、4、(2か9)、(1か8)、4、・・・となり、先頭から2番目目以降は、4、(2か9)、(1か8)の繰り返しが6セットあり、最後に4が来ます。
この場合は、
1×(1×2×2)×(1×2×2)×・・・×(1×2×2)×1 ((1×2×2)が6セットあります。)
=212通り
あります。
先頭が2のものについて考えます。
先頭から順に各位の数は、2、(1か8)、4、(2か9)、(1か8)、・・・となり、先頭から2番目以降は、(1か8)、4、(2か9)の繰り返しが6セットあり、最後に(1か8)が来ます。
この場合は、
1×(2×1×2)×(2×1×2)×・・・×(2×1×2)×2 ((2×1×2)が6セットあります。)
=213通り
あります。
先頭が4のものについて考えます。
同様にすると、この場合は、
1×(2×2×1)×(2×2×1)×・・・×(2×2×1)×2 ((2×2×1)が6セットあります。)
=213通り
あります。
先頭が8のものについて考えます。
同様にすると、この場合は、
1×(1×2×2)×(1×2×2)×・・・×(1×2×2)×1 ((1×2×2)が6セットあります。)
=212通り
あります。
先頭が9のものについて考えます。
同様にすると、この場合は、
1×(2×1×2)×(2×1×2)×・・・×(2×1×2)×2 ((2×1×2)が6セットあります。)
=213通り
あります。
因みに、「同様にすると」と書いてありますが、実際には先頭から2番目が1通りか2通りかだけ確認すれば、212通りか213通りかがわかるので、実際には同様の作業をしていません(一応式を書いていますが、コピペしているだけです)。
また、先頭が1と8のもの、先頭が2と9のものをそれぞれまとめてもよいでしょう(上の図をみれば、まとめられることがすぐにわかるはずです)。
先頭が3、5、6、7のものについて考えます。
いずれの場合もただ1通りに確定するので、この場合は全部で4通りあります。
したがって、20桁のセブンな数は全部で
212×2+213×3+4
=1024×(4×2+8×3)+4 (210通り=1024であることを利用して分配法則を利用しました。)
=1024×32+4
=32000+768+4
=32772通り
あります。
次の問題もぜひ解いてみましょう。
今回取り上げた広中杯の問題と同じような問題です。
算数オリンピック・キッズBEE対策プロ家庭教師なら、プロ家庭教師のPTへ
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図のようなA町からB町へ行く道があります。A町からB町へ行く最短経路は何通りありますか。ただし、図の線の部分が道です。
場合の数(最短経路)の有名問題です。
灘中入試やジュニア数学オリンピックで同じような問題が出されたことがあります(灘中学校2017年算数1日目第8問、日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2009年予選第2問)。
因みに、慶應普通部の今年の入試にも同じような問題が出されています。
最短距離で進むためには、できるだけ斜めの線を通る必要があります(三角形の成立条件を考えればすぐにわかりますね)が、斜めの線を2か所以上通ることはできませんね。
詳しくは、下記ページで。
なお、斜めの線が絡む経路の場合の数の問題で、最短経路でなくてもよいものが1970年の東大入試で出されています。
(参考問題)東京大学1970年1次文科第5問
次の□にあてはまる数は何か。
右図の(イ)、(ロ)について、点Aから出発して点Bに到達する行き方は全部で幾通りあるかを考えす。ただし、道は必ず左から右へ、または下から上へ進み、斜めの道は左下から右上へ進むものとする。このとき
(1)点Cを通ってゆく行き方は、(イ)については□通り、(ロ)については□通りある。
(2)点Cを通っても通らなくてもよいとすれば、(イ)については□通り、(ロ)については□通りの行き方がある。
(解答・解説)
いわゆるいちいち解法を利用して(2)から解きます。
ある地点への行き方は、左、下、左斜め下までの行き方を合計したものになります。
(1)の答えは、(イ)も(ロ)も4×4=16となりますね。
因みに、いわゆるいちいち解法を使わなくても簡単に解けます。
Cを通る場合ですが、AからCまでの行き方が4通りであることは経路をなぞっていっても求められますし、CからBまでの行き方はAからCまでの行き方と同じ(BからCまで行くと考えれば明らかですね)こともすぐにわかりますからね。
また、Cを通らない場合は、Cとつながる道をすべて消した上で経路をなぞっていけばすぐに求められますからね。
キッズBEEにチャレンジする子が解くのにちょうどいい問題ですよ。
第26回ジュニア算数オリンピックトライアル問題6(ジュニア算数オリンピック2022年トライアル問題6)
今回は、ジュニア算数オリンピック2022年トライアル問題6を取り上げ、解説します。
ある長さが与えられたときに方向の異なる線の長さを求めたり、比率を求めたりするのは難しくなることが結構ある(灘中学校2013年算数1日目第11問など)ので、一工夫が必要です。
図の赤色の線、緑色の線、青色の線の長さは等しくなりますね(正十二角形の点対称の中心の周りに、赤色の線を反時計回りに120度回転すると緑色の線となり、緑色の線を反時計回りに120度回転すると青色の線となり、青色の線を反時計回りに120度回転すると赤色の線となりますね)。
このバランスを崩さないように図のような補助線を引く(直線ADを引くと、正十二角形の点対称の中心の周りに、ADを反時計回りに120度回転した直線を引き、さらにこの直線を反時計回りに120度回転した直線を引きという感じです)と、黄色の三角形、黄緑色の三角形、黄色と水色を1つずつ組み合わせた三角形はすべて正三角形となります。
六角形ABCDEFの周りの長さは、赤色の線の長さの3倍となりますが、これはADの長さの3倍となります。
ADの長さは15cmだから、求める長さは15×3=45cmとなります。