次の□にあてはまる数を求めなさい。
  875/2025+578/5202=□

一見すると面倒そうですが、実際には暗算で答えが求められます。
通分して計算するのが分数の足し算・引き算の基本ですが、この問題で通分するのは面倒ですね。
2つの分数が約分できることが明らかだから、まず約分します。
2025と875はともに下2桁が25の倍数だから、25で割り切れますね(25の倍数判定法については、立命館中学校2023年前期算数第2問(2)の解答・解説を参照)。

2025年の受験生であれば、2025=45×45=25×81であることは覚えているでしょうね。
また、大雑把に考えると5202は578の10倍弱(9倍ぐらい)で、578×9の一の位の数が2となるので、578で約分できるのではないかとすぐに思えるはずです。
実際、5202+578=5780となるので、578/5202=1/9となることがすぐにわかりますね。
したがって、
  □
 =35/81+1/9
 =(35+9)/81
 =44/81
となります。

 

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 次のように数を並べた。
 [1段目] 1,2,3,4,5
 [2段目] 11,10,9,8
 [3段目] 14,15,16,17,18
 [4段目] 24,23,22,21
 [5段目] 27,・・・・・・
       ・
       ・
       ・
 例えば、15は3段目の左から2番目にある。このとき、2024は[ ]段目の左から[ ]番目にある。

 

中学入試でも普通に出される群数列の問題です。

高校受験生より中学受験生のほうがさっと解けるかもしれませんね。

数式などをこねくり回そうとしたところで何も前進しない問題ですからね。

規則性自体は小1ぐらいでも見抜けます。

割り算をマスターしていれば、低学年の子でも十分解ける可能性のある問題です。

詳しくは、下記ページで。

 西大和学園高等学校2024年仙台・東京・東海・高松会場数学第1問(6)(問題)

 西大和学園高等学校2024年仙台・東京・東海・高松会場数学第1問(6)(解答・解説)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 A、B、C3種類のポンプが2台ずつあり、これらを使ってある水そうの水をすべてくみ出します。A2台とB1台とC2台を使うと35分、A1台とB2台とC1台を使うと52分30秒かかります。
(1)6台をすべて使うと何分何秒かかりますか。[式と計算]
(2)6台をすべて使って水そうの水をくみ出す予定でしたが、くみ出し始めてから21分後にBとCが1台ずつこわれました。残りの水をこわれていない4台でくみ出したところ、予定より3分30秒長くかかりました。A1台で水そうの水をすべてくみ出すのに何分かかりますか。[式と計算]

 

やや条件が複雑な仕事算の問題ですが、難しくはありません。

学校のレベルを考えると、簡単と言えるでしょう。

(1)は、途中で消去算(というほどのものではないですが・・・)の処理が必要となります。

(2)は、解説では逆比を利用して解いています。

因みに、今年の愛光中の入試では大問2で和差算が出されていました。

昔からそうですが、特殊算がよく出されますね。

しっかり対策しておくとよいでしょう(下の算数プラスワン問題集をしっかりこなしていれば十分です)。

詳しくは、下記ページで。

 愛光中学校2025年算数第3問(問題)

 愛光中学校2025年算数第3問(解答・解説)

 

 

 

 日本数学オリンピック(JMO)2016年予選の問題

 

今回は、日本数学オリンピック2016年予選第1問を取り上げ、解説します。

小学生にとってはなじみのない記号(√、4乗)があるので、そのままでは解けませんが、次のような問題(内容はJMOの問題と変わっていません)にすれば、小学生でも解ける問題となります。
 次の□にあてはまる整数を求めなさい。ただし、2つの□には同じ数が入るものとします。
 (11×11×11×11+100×100×100×100+111×111×111×111)/2=□×□
実際、このように表現に変えた問題を教え子に解いてもらったことが何度かありますが、普通に解けた子が結構います。
さて、JMOの問題を解いていきましょう。
 11×11×11×11
=121×121(この計算は、「並び数」のかけ算の計算手法(桁をずらして足すだけ)を応用します(以下同じ)。
=  121
  242
+121  
 14641

 111×111

=  111

  111

+111  

 12321(この計算については、筑波大学附属駒場高等学校2005年数学第4問の解答・解説ページを参照)
 111×111×111×111
=12321×12321
=    12321
    24642
   36963
  24642
+12321    
 151807041
100×100×100×100=100000000
 151807041
 100000000
+    14641
 251821682

  ↓÷2
 125910841(=□×□)
まず、桁数の見当をつけます。
100000000=10000×10000だから、□は10000より「少し」大きい数となります。

次に、最高位のほうから数の見当をつけます。

11×11=121<125<144=12×12だから、□は11000より「少し」大きい数となります。
111×111=12321<12591

 112×112
=  224
  112
+112  
 12544<12591

で、113×113が12591より大きいことは、112×112の計算過程から容易に読み取れるので、□は11200より「少し」大きい数となります。
 1121×1121

=   1121

   2242

  1121

+1121     

 1256641<1259108

 1122×1122

=   2244

   2244

  1122

+1122     

 1258884<1259108

1123×1123が1259108より大きいことは、1122×1122のの計算過程から容易に読み取れるので、□は11220より「少し」大きい数となります。

□×□(=125910791)の一の位が1であることから、□の一の位の数は1か9となります(一の位チェック!)。

 11221×11221

=    11221

    22442

   22442

  11221

+11221    

 125910841

となるから、答えは11221となります。

なお、最後のところは、倍数判定法(検算で使う九去法を応用)を利用してもよいでしょう。

125910791は9で割ると8余る数ですが、11229は、各位の数の和が3で割り切るから3の倍数となり、11229×11229は9の倍数となり、答えとなりえません。

このことから、答えがありうるとしたら、11221となることが計算するまでもなくわかります。

中学生で文字式を習っているのであれば、次のように、ルーティーンワークのような作業をするだけです。

100+11=111であることに着目します。

100=x、11=yとします。

ルートの中身の分子は

  (x+y)4+x4+y4

 =(x2+y2+2xy)2+(x2+y22ー2x22 (前半の4乗で、4乗の展開公式に跳びつかないことが大切です。後半の変形は前半の変形で出てきた形をみて、(x2+y2)のかたまりを作り出しました。)

 =2(x2+y22+4xy(x2+y2)+2x22 ((x2+y2)のかたまりをばらさないように式変形します。前半の展開で出てきたものと( )の外にあるもので計算できるものをすぐに計算してしまうのがポイントです(証明問題ではないので、式変形を端折っても問題ありません)。だらだら式を書いたところで正確性はアップしません(むしろ、ミスが起こりやすくなります)。)

となるから、ルートの中身は

  (x2+y22+2xy(x2+y2)+x22

 =(x2+y2+xy)2

となり、x2+y2+xy>0だから、与えられた式はx2+y2+xyとなります。

あとは、文字を数字に戻すだけです。

  100×100+11×11+100×11

 =11221

が答えとなります。

 

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