1,2,3,5,6,7,8,10,11,12,13,15,・・・・・・

のように4と9を使うことなく1から順に整数を並べたとき、85は小さい方から数えて何番目ですか。

 

低学年の子でも解ける問題です。

キッズBEEにチャレンジする子であれば次のように調べて簡単に答えを出せますね。

実際、小2の教え子が秒殺していましたからね。

1桁 0、4、9以外の7個

10台 4、9以外の8個

20台 8個

30台 8個

40台 0個

50台 8個

60台 8個

70台 8個

80台 0、1、2、3、5の5個

したがって答えは60番目となります。

変則8進法の処理については下の問題の解説を参照しましょう。

最難関中の受験生ならこの解法をマスターしておくべきですが、この程度の問題であれば上の解法よりはやく解けるか微妙ですね。

 麻布中学校1994年算数第4問

 

 

 

 

 

 

 4m3+n2=2020を満たす正の整数m、nの組は2組ある。その2組を求めよ。
(注)
4m3→4×m×m×m
2→n×n
正の→0より大きい

 

範囲をしぼって調べつくすだけの問題で、しかも、調べる範囲も少ないので、小学生でも簡単に解けるでしょう。

とはいえ、条件の緩いnの範囲をしぼるという頓珍漢なことをすると面倒なことになってしまいますが・・・

なお、3の平方剰余・立方剰余に着目する(京都大学2025年理系数学第2問の解答・解説を参照)と、調べる範囲をさらにカットできますが、この問題でそこまでする必要はないでしょう。

詳しくは、下記ページで。

 久留米大学附設高等学校2020年数学第1問(5)(問題)

 久留米大学附設高等学校2020年数学第1問(5)(解答・解説)

 

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 図において、△ABCはAC=10、BC=4、∠ACB=90°の直角三角形で、△ABDはAD=BD、∠ADB=90°の直角二等辺三角形である。線分BDと線分ACの交点をE、直線ABと直線CDの交点をFとするとき、次の問に答えよ。
(1)省略

(2)省略

(3)省略
(4)△BCFの面積を求めよ。
  


(1)はルート(√)が絡むので省略、(2)は4点A、B、C、Dが同一円周上の点であることと相似を利用すれば簡単に解けますが、小学生には厳しいですし、メインの(4)を解くのに(2)を経由しなくても普通に解けるので省略、(3)は小学生でも簡単に解けます(以下の解説のプロセスで答えがすぐに出せます)が、メインの(4)を解くのにこれを経由しなくても解けるので省略しています。

三角形ABCの面積は4×10×1/2=20となります。
ここで、三角形ABCを辺ABに関して折り返した後、斜めの正方形・直角二等辺三角形の処理(水平な正方形を作出)を行います。

三平方の定理を知らないふりをして解くので一工夫必要ですが、最難関中学校の受験生や算数オリンピックにチャレンジする子などにとっては常識と言えるレベルの処理です(東海中学校2016年算数第8問灘中学校2023年算数1日目第10問第28回ジュニア算数オリンピックトライアル問題9(ジュニア算オリ2024年トライアル問題9))し、最難関中学校でなくても同様の処理を要求する問題が普通に出されています(六甲学院中学校2016年A算数第5問)。

  
三角形ABDの面積は{(4+10)×(4+10)-4×10×2}/4=29となります。
図のように垂直な線を引くと、三角形ABDと三角形ABCは底辺(AB)が共通だから、高さの比(DG:CH)は面積の比と等しくなり、29:20となります。
DGの長さを[29]とすると、三角形ABDが二等辺三角形であることから、AG=GB=[29]となります。
また、CH=[20]となり、2つの直角三角形ABCとCBHは相似(角度に記号をつければわかりますね)で、辺の比(中:小)が10:4=5:2だから、BH=[20]×2/5=[8]となります。
さらに、三角形FDGと三角形FCHのピラミッドう相似(相似比はDG:CH=29:20)に着目すると、HF=([29]-[8])×20/(29-20)=[140/3]となり、BF=[140/3]-[8]=[116/3]となります。
三角形ABCと三角形BCFは、高さが等しく、底辺の比がAB:BF=([29]×2):[116/3]=3:2となるから、面積比も3:2となります。
したがって、三角形BCFの面積は20×2/3=40/3となります。

因みに、仮に三平方の定理を知っていて、ルートの計算ができるとしても、上のように解いたほうが計算が楽になる問題でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 100から999までの3桁の整数について、次の条件になるような3桁の整数は何個あるか答えなさい。
(1)各位の和が「3の倍数」
(2)各位の積が「3桁の奇数」
(3)各位の和が「3の倍数」、または各位の積が「3桁の奇数」

(1)は3の倍数判定法を利用すればよいことがすぐにわかるはずです。

うまく解けば2、3秒で答えが出せます。

実質的なメインの問題となる(2)ですが、これはしっかり手を動かして作業をする子であれば、低学年の子でも解けるでしょう。

ただ、場合の数の問題ですぐに公式を振りかざすような子にとっては難しいでしょうね。

(3)は出題者の誘導に乗るだけです。


(1)
3桁の整数は999-99=900個あります。
各位の数の和が3の倍数の整数は3の倍数ですね(3の倍数判定法の利用)。
結局のところ、連続する900個の整数の中に3の倍数が何個あるか求めるだけですね。
3の倍数は3個に1個現れるから、求める個数は900/3=300個となります。
(2)
各位の数はすべて奇数となります。
9×9=81<100だから、1を使うことはできませんし、3以下の奇数を2個使うこともできませんね。
このタイミングで、各位の数がすべて同じ場合、各位の数のうち1つだけが異なる場合、各位の数がすべて異なる場合に分けて考えることもできますが、そこまでしなくても短時間で処理できるので、機械的に書き出すことにします。
まず、各位の数の積が3桁の奇数となる組み合わせを選び出し、次に並べ替えが何通りあるか考えます。
大きい数から順に書き出します。
3つ目の候補は( )の中に書いています。
◎は各位の数の和が3の倍数となるもので、(3)で利用します。
 9 9(9◎、7、5、3◎)
   7(7、5◎、3)
   5(5、3)
 7 7(7◎、5、3)
   5(5、3◎)
 5 5(5◎)
各位の数がすべて同じ場合はそれぞれ1通りあり、各位の数のうち1つだけが異なる場合はその異なる1つの数がどのくらいに来るかで3通りあり、各位の数がすべて異なる場合は3×2×1=6通りあります。
したがって、求める個数は
  1×3+3×8+6×4
 =51個
となります。
(3)
(1)と(2)の合計から、ダブり(◎のもの)を引けばいいですね(あえてダブらせて、あとで調整するよう出題者が誘導していますね)。
求める個数は
  300+51-(1×3+3×1+6×2)
 =333個
となります。

 

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 nを自然数とする。1からnまでの自然数の中で6または8または9で割り切れるものの個数をanで表す。このとき、a30=[ ]となる。また、an=1000を満たす最大のnは[ ]である。

(注)

自然数→1以上の整数

 

中学入試でも昔から出されている問題(桐朋中学校2007年算数第7問など)で、小学生でも解けます。

6と8と9の最小公倍数が72だから、1周期分の1から72までを調べつくせばいいですが、少し面倒です。

メインの問題を解くためには、個数だけが求められる解法(包除原理を利用する解法)を採用するのは本来よくありませんが、1から30までの中で条件を満たすものの個数を出題者がわざわざ問うていることに意味があると考え、1周期分については、包除原理を利用する解法をあえて採用し、調べる範囲を最小限にしています。

慶應大学の出題者が意味のない問題を出さないだろうと信じてこの解法を選択したわけですが、結果的に少し楽ができました。有能な出題者に感謝しないといけませんね。

詳しくは、下記ページで。

 慶應義塾大学2025年理工学部数学第1問(2)(問題)

 慶應義塾大学2025年理工学部数学第1問(2)(解答・解説)

 

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