【感想】 Somerville | 遙か宇宙の彼方へ

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のんびりと更新していく予定です

 Somerville(サマーヴィル) の感想(レビュー)です

 かなりのネタバレを含む感想(レビュー)です

 見るときに注意してください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


---------キ-------リ-------ト-------リ---------

 

【PV】

 

 

 

【感想】

 

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 LIMBO や INSIDE のデベロッパー Playdead の共同設立者 DinoPatti が Chris Olsen と共に Jumpship を設立した最初の作品です

 

 DinoPatti は Playdead 在籍時クリエイターというよりもビジネス面での仕事を担当していました

 クリエイターはもう一人の共同設立者の方です

 

 だから、これらの作品が色濃く出ているとは思っていなくて配信日に購入していません

 

 初セールのときに購入しました

 

 

 プレイしてみると、これらの作品とは違いました

 

 残念なことにシステムや操作性の悪さがプレイに支障を与えてしまっています

 考察の余地がある作品なのは共通しているけど、それを阻むシステムとなっています

 

 

 グラフィック・音楽について

 

 風景を見せたいのかわからないけれどカメラの距離が引き気味です

 単純に説明すると 手前の風景、プレイヤーのいるライン、奥の風景というような3ライン構造になっている場面があり、このときは何があるかわかりづらいことがありました

 

 風景を見せたいのはわかるけどゲームなのでプレイしやすい環境も整えてほしかったです

 周囲の景色を見せたいときは移動シーンのみに留めておいた方がよかったと思います

 

 

 重々しく悲しい音楽です

 

 

 《説明》

 

 パズルアドベンチャーゲーム です

 

 

≪操作≫

 

 左スティック:移動

 

 ✕ボタン:アクション、物を持つ

 ✕ボタン(長押し)+ 左スティック:引き出しを開ける など のアクション

 

 オプションボタン:ポーズメニュー

 

<腕の能力>

 

 L2ボタン:左腕の能力を発動

 L2ボタン(長押し):(ライトがあるところで)ライトの力を発動

 

 R2ボタン(長押し)→ R2ボタン(放す):未知の金属を硬化させる

 

 L2ボタン + R2ボタン:紫色のライトで使用する

 

 

≪基本≫

 

 1.左腕の能力

 

 (1) 光に向かって能力を使うと物質を液状化する

 

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    a.照明やライト など を掴むことで使用できる

    b.液状化させる量によっては水になることがある

 

 2.右腕の能力

 

 (1) 液状化している金属を硬化させる

 (2) 壁が硬化したら登ることができる

 

 3.発煙筒を持っているときは左腕・右腕の能力を光がなくても使用できる

 

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 (1) 発煙筒はアクションをしても落とさない

 (2) 発煙筒の範囲が広い

 

 

 ゲーム内容について

 

 タイトル画面で聞こえてくるのは雷の音で、これから嵐が起こりそうな前兆のように感じます

 

 ゲームを始めると宇宙から太陽が映し出され謎の物体(宇宙船?)が見えます

 

 プロローグでは一台の車が走っている様を映しながらスタッフが表記されます

 そして家に着き家族が車から降りタイトルが表示されます

 

 場面は変わり家族がソファで寝ていてテレビがつけっぱなしになっています

 

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 そのテレビから緊迫した感じの放送が始まりました

 画面は見えないけど色や何語かわからない話し方、そして効果音から判断しました

 

 ゲームが始まると子供を操作します

 子供の行動によって家族が目覚め、操作が父親に変わります

 以後、父親を操作することになります

 

 

 宇宙人による侵略をベースとした物語になっていて、主人公である父親は偶然宇宙人の能力を手に入れます

 

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 その能力を利用しながら家族を探し宇宙人からの逃避行に臨みます

 

 光を利用して金属を液状化する能力を駆使して攻略していきます

 ゲームを進めると反対に液状化した金属を固体化させる能力も手に入れます

 

 

 逃げる場面では走ってくれたり、しゃがむところではしゃがんでくれる など ボタンを押さなくても状況に応じて対応してくれるのは親切です

 また、発煙筒を手に取ったらずっとそのまま持っているのは便利です

 

 簡易トイレの扉にオレンジ色の塗料がついていたのでアクションボタンを押したら入りました

 しばらくしたら水を流すというこだわり、というか遊び心があります

 緊迫した状況なのにクスッとしました

 

 

 主人公は能力を受け継いでいるけど一般的な「人間」です

 走ってもすぐゼェゼェ言います

 水中に潜り続けていると溺れて死んでしまいます。結構息が長く続くので一般的ではないかもしれないけど

 

 宇宙からの侵略兵器からは基本的に逃げるしか術がありません

 

 宇宙船から地上に向けて紫色の光を放っている場面に出くわすことがあります

 

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 この光の中に入った人 など は宇宙船の方へ吸い寄せられてしまいます(アブダクト)

 このため紫色の光に入らないように逃げたり隠れたりしながら進んでいきます

 

 

 LIMBO や INSIDE のような移動できる範囲が横ラインに限られていません

 手前や奥にも移動することができます

 

 あちこちに障害物とかがあるのでルートは固定されています

 しかし、その範囲内で自由に進むことができます

 

 また、アクションをとる場所にはオレンジ色の塗料が塗られています

 たとえば、この塗料のついた物を動かしたりできます

 このおかげでアクションを取るポイントがわかるようになっています

 

 このようにシステム的には、ある程度わかりやすくなっています

 しかし、それ以外の要因でわかりにくくなっています

 

 最大の原因はカメラにあります

 厳密に言うとカメラの距離です

 

 主人公にカメラが合っているのではなく、また、手前に風景が映っていることがあります

 場所によってはズームアウトしていることがあります

 

 この結果、アクションポイントである黄色の塗料が見えづらくて立ち往生することがあります

 また、行き先も見失うことがあります

 

 おそらく目線で怪しいポイントを示しているのかと思う(自信なし)けどズームアウトしている状態でポイントを見つけるのは至難の業です

 

 

 さらに操作性が快適でありません

 このこともわかりにくくさせる要因となります

 

 アクションには二種類あります

 

 1.レバーを引く・ハンドルを回す・扉を開ける など 物を掴んで左スティックで動かすことで操作する

 2.物を取るときは左スティックなし

 

 このとき、✕ボタン(アクション)を押してもスムーズに反応してくれないことがあります

 たとえば、物を掴んでくれないことがあります

 

 ボタンを押しても反応しないので、ここでアクションするのが間違っていると勘違いして別の方法を考えたことがあります

 特に、ズームアウトしている場所でボタンの反応が悪いと無駄な時間を過ごすことになります

 

 最終的にパズルを解いてもモヤモヤすることになります

 カメラのズームとボタンの反応の悪さによって簡単なことを難しくさせています

 

 

 言語がなく考察しないとわからない物語となっていて普通にプレイしていると不可解な点が多いです


 ゆったりとした始まりから突然起こった出来事によって何もわからない状況の中でもがき苦しむことになります

 父親が能力を受け継いだときに気絶するけど、目覚めるまでに長い時間が経っているかと思います

 外は荒れ果て、パニック状態に陥った状況を目の当たりにするからです

 避難キャンプのような場所もあり、気絶していた時間は数日に及ぶのではと思います

 

 終盤になると、さらに何が起こっているのかわからない展開となります

 怒涛の展開を迎えます

 

 掘り下げてみないとわからないです

 

 

 その他・まとめ

 

 ゲームより映像作品に近い作りです

 それ故プレイするのに支障が出ています

 

 手前側にも描かれていて主人公は真ん中辺のラインにいることがあります

 そのため障害物とかに隠れることがあります

 

 ズームの問題と操作性の悪さによって苦しめられることが多く、解き方がわかったとしてもボタンが反応しなければ違うと思うし、ズームアウトしすぎていると、どこでアクションしたらいいかわからなくなります

 

 カメラが引いているのでわかりづらく、引きの映像はただの移動シーンのみに留めた方がよかったかと思います

 

 迷いやすいけど目線とオレンジ色に注目すると少しはわかるようになっています

 そういう意味で導線はあるけど、上述した問題によって導線を消してしまっています

 

 

 SF作品としては非常に興味があり、物語も考察しがいがあって楽しめただけにもったいない作品です

 

 

【評価】

 

 ○:物語
 ○:SF物としての演出
 ×:ズームアウトしていてわかりにくい
 ×:ボタンの反応が悪く快適な操作ではない