【作品#0830】アベンジャーズ(2012) | シネマーグチャンネル

【タイトル】

アベンジャーズ(原題:Marvel’s The Avengers)

【概要】

2012年のアメリカ映画
上映時間は143分

【あらすじ】

アスガルドを追放されたロキは宇宙で遭遇したチタウスのリーダーと手を組み地球侵略を試み、ロキは地球でホークアイとセルヴィグ博士の心を操り無限のエネルギーを秘めるキューブを盗み出す。世界の危機に、ニック・フューリーはヒーローたちによる「アベンジャーズ」の結成を試みる。

【スタッフ】

監督はジョス・ウェドン
音楽はアラン・シルヴェストリ
撮影はシェイマス・マクガーヴェイ

【キャスト】

ロバート・ダウニー・Jr(トニー・スターク/アイアンマン)
クリス・エヴァンス(スティーヴ・ロジャース/キャプテン・アメリカ)
マーク・ラファロ(ブルース・バナー/ハルク)
クリス・ヘムズワース(ソー)
スカーレット・ヨハンソン(ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ)
ジェレミ・レナー(クリント・バートン/ホークアイ)
トム・ヒドルストン(ロキ)
グウィネス・パルトロウ(ペッパー・ポッツ)
ステラン・スカルスガルド(セルヴィグ)
サミュエル・L・ジャクソン(ニック・フューリー)

【感想】

マーベル・シネマティック・ユニバースの通算6作目であり、フェーズ1最後の作品となった本作は全世界で15億ドルを超える大ヒットを記録した。。日本でも約36億円のヒットを記録した(ちなみに、前作「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー(2011)」は約3億円)。

ダラダラと長い会話劇の間に闇落ちしたホークアイにやられる。アホか。混乱を招くためだったという話をしているが、ただの自滅。さらに、ブルース・バナーは怒りでハルクと化し、ブラック・ウィドウ相手に大暴れしてしまう。ハルクはなぜ味方を攻撃したのだろうか。終盤にハルクになった際はちゃんと敵だけ攻撃していたじゃないか。これは仲間割れでも何でもないぞ。

あとはキャラクター間の力の差があまりにも大きすぎる。ソーとハルクは別格、特殊なスーツを着たアイアンマンが次いで、強力な盾を持ち超人的な能力を身に着けたキャプテン・アメリカが続く。弓矢の使い手ホークアイとブラック・ウィドウは素人より強いくらい。いくら何でも上下差が激しすぎないか。

遡れば、「マイティ・ソー(2011)」ではソーが橋を破壊したために、ジェーンとは二度と会えないという話だった。なのに、ソーはあっさり地球に来ている。「マイティ・ソー(2011)」では、一応ソーとジェーンが想いを寄せながらも、ロキの企みを阻止するために地球への架け橋を破壊したというドラマを描こうとしたわけだ。なのに、本作でソーが難なく地球に来てしまうなら「マイティ・ソー(2011)」で描こうとしたクライマックスやドラマは何だったのかという話になる。また、せっかくソーは地球に来たというのに、またセルヴィグ博士が闇落ちしたというのにナタリー・ポートマン演じるジェーンに出番がないのは不自然である。

それから、「マイティ・ソー(2011)」に1シーンだけカメオ出演したホークアイが本作ではアベンジャーズの一員として登場する。ホークアイは本作の冒頭の時点でロキによってダークサイドに堕ちてしまい、中盤までは敵の一員として活動する。そして、ブラック・ウィドウに捕まったことで商機を取り戻し、以降はアベンジャーズの一員としてロキらと戦うことになる。本来は味方なのに敵の仲間になってしまうみたいな部分は、ホークアイが本来アベンジャーズの味方であるという描写が前段階としてなければならないと思うが、本作はそれをすっ飛ばしていきなり敵になってしまう。さらに、ホークアイとブラック・ウィドウの間にどうやら恋愛関係があったことが示唆される場面もある。やはりホークアイは単独の作品でちゃんと描いたうえで本作に登場すべきだったんじゃないだろうか。ただ、やはりホークアイは能力が弓矢の能力くらいしかないので、単体作品にすると、他の単体作品に比べて圧倒的に落ちるという算段もあったことだろう。なので、以降のシリーズに彼の単体作品がないのだろう。

アベンジャーズがロキ率いる悪党らを何とかやっつけるが、街はとんでもない被害を受けた。この様子だと下手したら数万人レベルで人が死んでいるだろう。アベンジャーズは暴れるだけ暴れてその後姿を見せていないとニュース映像で流れ、私服姿に戻った彼らは街を去っていく。いやいや、せめて被災した街を復旧するのに力を貸そうぜ。特にトニー・スタークは会社が技術を持っているんだからそれを応用すればいくらでも協力できるだろう。ハルクも怒りに身を任せれば瓦礫をいくらでも持ち上げることができるだろうに。キャプテン・アメリカも盾を使えるだろう。ホークアイとブラック・ウィドウは知らん。まあ、ソーはロキを連れて帰るから仕方ないとして。ちなみに、翌年の「マン・オブ・スティール(2013)」でも全く同じことをやっている。

ちなみに日本テレビでの放映時には本作を2時間枠(実質90数分程度)で放映している。本作は143分の作品である。そして、エンドクレジットが大体10分くらいあるので、テレビ放映のために40分くらいカットしていることになる。それでも放映できるという判断だったのだろう。言ってしまえば、アベンジャーズがロキと戦うってだけだからな。ちなみに、テレビ放映時にアクション映画が放映される際、物語の筋に関係ないような、あるいは省いても理解できるようなアクションシーンは割とカットされやすい。この日本テレビ版は見ていないが、ダラダラと長い会話劇とアクションシーンがカットの餌食になったことだろう。

確かに終盤のアクションは盛り上がるが、アベンジャーズのメンバーが集まってうだうだ話が続くところはかなり退屈だ。別に大した仲間割れをしている訳でもない。ここで描かれた会話や仲間割れが映画のラストの戦いに繋がっている印象もない。とにかくCG使いまくって集まったスター俳優たちが敵を相手に大暴れ。それだけなら日本テレビの放映枠の90分くらいで収まっちゃうな。

【関連作品】


アイアンマン(2008)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ1 1作目(通算1作目)
インクレディブル・ハルク(2008)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ1 2作目(通算2作目)
アイアンマン2(2010)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ1 3作目(通算3作目)
マイティ・ソー(2011)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ1 4作目(通算4作目)
キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー(2011)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ1 5作目(通算5作目)
「アベンジャーズ(2012)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ1 6作目(通算6作目)
アイアンマン3(2013)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ2 1作目(通算7作目)
マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2013)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ2 2作目(通算8作目)
キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー(2014)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ2 3作目(通算9作目)
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ2 4作目(通算10作目)
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(2015)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェース2 5作目(通算11作目)
アントマン(2015)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ2 6作目(通算12作目)
シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ3 1作目(通算13作目)
ドクター・ストレンジ(2016)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ3 2作目(通算14作目)
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ3 3作目(通算15作目)
「スパイダーマン:ホームカミング(2017)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ3 4作目(通算16作目)
「マイティ・ソー バトルロイヤル(2017)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ3 5作目(通算17作目)
「ブラックパンサー(2018)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ3 6作目(通算18作目)
「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ3 7作目(通算19作目)
「アントマン&ワスプ(2018)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ3 8作目(通算20作目)
「キャプテン・マーベル(2019)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ3 9作目(通算21作目)
「アベンジャーズ/エンドゲーム(2019)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ3 10作目(通算22作目)
「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ3 11作目(通算23作目)
「ブラック・ウィドウ(2021)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ4 1作目(通算24作目)
「シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ4 2作目(通算25作目)
「エターナルズ(2021)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ4 3作目(通算26作目)
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ4 4作目(通算27作目)
「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ4 5作目(通算28作目)
「ソー:ラブ&サンダー(2022)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ4 6作目(通算29作目)
「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ4 7作目(通算30作目)
「アントマン&ワスプ:クアントマニア(2022)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ5 1作目(通算31作目)
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ5 2作目(通算32作目)
「マーベルズ(2023)」…マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ5 3作目(通算33作目)」



取り上げた作品の一覧はこちら



【予告編】

 


【配信関連】

<Amazon Prime Video>

言語
├オリジナル(英語/ロシア語)

 

<Amazon Prime Video>

言語
├日本語吹き替え


【ソフト関連】

<BD+DVD>

言語
├オリジナル(英語/ロシア語)
├日本語吹き替え
音声特典
├ジョス・ウェドン(監督)による音声解説
映像特典
├マーベル・ワンショット:アイテム 47
├NGシーン集
├未公開シーン
├ミュージックビデオ ♪リヴ・トゥ・ライズ by サウンドガーデン
├製作の舞台裏(メイキング・オブ『アベンジャーズ』/最強ヒーローの集結)


<4K Ultra HD+BD>

収録内容
├上記BD+DVDと同様