今日はクマ先生の診察日だった。



自家組織再建手術の決心が固まった報告と

希望の術式で手術をしていただく病院に

紹介状を書いてもらうため


数日前に電話をして予約をとった次第。



で、本題に入る前に

ちょっと簡単に

自家組織再建について説明します↓




自家組織再建には

いくつかの方法があって


お腹、背中、大腿部の内側

臀部、腰


など、これらいずれかの箇所から

お胸を作るわけです。


詳しくはコチラ👇

乳房再建術について (国立がん研究センター)



それぞれの部位によって

メリットデメリットがあり


当然100%メリット!な部位など

存在しません。


一般的にはお腹、背中からの再建が

多いイメージです。


で、私はお腹の組織を移植する再建に

ほぼ気持ちは固まりました。



この、お腹からの再建には


「腹直筋皮弁法」

    (ふくちょくきんひべんほう)


「遊離穿通枝皮弁法」

    (ゆうりせんつうしひべんほう)



という2種類の手術方法があり、


その違いは何かというと


腹直筋皮弁法は

お腹の皮膚、脂肪、筋肉の一部に

血管をつけた状態で胸に移植するのに対し



遊離穿通枝皮弁法は

お腹の脂肪だけを血管をつけた状態で

取り出し、胸に移植する方法です。


筋肉を切り取らないので

腹筋が弱くなることはありません。



これだけを見ると

遊離穿通枝皮弁法がいいじゃないか!

となりますよね。



ただし、やはりこちらも

デメリットはあるわけです。


血管の剥離や吻合に高度な技術を要するため

限られた施設でしか受けられないこと。


また、手術時間が長く(10時間前後)

血栓による皮弁の壊死のリスクがあること。



悩ましい…。


で…これ、

調べてちょっとびっくらこいたのは


都会ではこの遊離穿通枝皮弁法が

主流になっている一方で


地方だと、

まだまだ腹直筋皮弁法が主流なわけです。


私の住んでいるとこも例外ではなく


遊離穿通枝皮弁法ができる施設は 



なんと!


県内で1箇所しかなかった…ポーンガーン

(あたしの通院してる病院もやっていない)



この地域格差に愕然としたわけですが


デメリットを踏まえたうえでも

私はどうしても

遊離穿通枝皮弁法で再建がしたい!

と気持ちが固まったわけであります。


そうなると

今通院している病院では

その手術は受けられないため


県内で唯一その手術ができるS病院へ

クマ先生に紹介状を書いてもらうべくして

本日の予約をとりました。






本題に戻る↓








実はずっと悩んでいた。


これだけ地域格差があると

都会の乳房再建に力を入れている病院とは

手術件数においても

大きな違いがあるだろう…と。


インプラントと違って

自家組織再建ではやり直しがきかない。


放射線をバッチリあててしまって

被膜拘縮してるあたしの胸。

すでにリスクがある…。


紹介状を

書いてもらおうと思っているS病院を調べても

乳房再建のことがあまり書かれてはいないし

なにより情報が少なすぎる!


挙句の果てには

昨年、S病院で自家再建した人の口コミを

読んでしまった。


とにかく散々な目にあったとの長文チーン


“よっぽどの場合をのぞき

私の経験からこちらでの乳房再建は

おすすめできません!!”


最後の方にはそう書かれていた。


良くも悪くも

再建に関する口コミはその1件のみ滝汗



もうさ、見ちゃった以上

気にならないって言ったら嘘になる。


それに

都会の病院はどうしたって魅力的✨だ。


いしさんのブログ

いつも拝見させてもらっている

ヒゲメガネ先生がいる三井記念病院とか…


順天堂病院…がん研…他にも沢山…




紹介状……

ど、どうしよう滝汗



通うのは大変だけど

やっぱり東京の病院に

紹介状を書いてもらおうか…?


どうしよう。


どうしよう?!



結局、紹介状を書いてもらう病院が

はっきりと決まらないまま

私はクマ先生の診察室へと入っていった。










で、結論から言うと



自家組織再建…


早くも


頓挫しました!!えーん




クマ先生との会話の中で

自分の希望や不安

全て余すことなく話せたとは思う。




遊離穿通枝皮弁法での手術を希望するなら

この病院にS病院の専門の先生を呼んできて

オペすることも可能だし、

↑これにはビックリ驚きマジか!そんなことできんの?



もちろんS病院に紹介状を書いて

あちらで手術してもらうことも可能。



一方で、都会の病院はなんといっても

手術件数が地方とは圧倒的に違うから

熟練の先生に手術してもらうのも

もちろんいいと思う。紹介状も出せる。

この会話の流れでクマ先生の口から突然

“三井記念病院の先生なんて

今やり手で、色々発信しててすごいよね”

とかヒゲメガネ先生の話が出てきたので

めっちゃビックリした!!ポーン



でもね。


そのタイミングは今じゃない。



…とえーん



クマ先生いわく


ステージ1くらいの人にだったら

今のこのタイミングで


「自家組織再建?やってもらっといで!」


って快く背中を押せる。


でもあなたは

残念ながらそうじゃない。


リンパ節転移があれだけあって、

今はタモキシフェンとベージニオで

抑えられているけど…


放射線治療からまだ1年半…。


もう少し、様子がみたい。


自家組織はやり直しがきかないから

もし局所再発しちゃったら

どうする?という話になる。


それとインプラントなら

局所再発した場合、容易に発見できるけど

自家再建しちゃうと

そこも発見しずらくなる。


だから、

自家組織での再建はまだ早い。


…とのこと。





先生の言っていることはわかる。


あたしは

再発のリスクがめっちゃ高い。



術後2年が経過したとはいえ

今はベージニオも併用してるし

抑えられてはいるけど、


このタイミングで自家組織再建したとして


その後すぐに再発しちゃったら

目も当てられないってことなんだろう。




でもね、あたしは

まだ諦めがつかなくて食い下がった。



「先生、都会の病院は

再建の手術を予約するのに何ヶ月も、

場合によっては1年くらい待つそうです。

クマ先生からのOKが出て、

それから紹介状を持って行って

更にそこから1年も待つなんて…

まだ早いって、

じゃああとどれくらい待てばいいですか?

例えば…とりあえず診察だけでも

してもらうってできないですか?」





「そうだよね。

あとどれくらいって難しいとこだけど

あとそうだなぁ。最低でも1…2~3年……

もちろん、都会の先生にとりあえず

受診して診てもらうってことも可能だよ。

紹介状だっていくらでも書くよ。

だけど…うん…

タイミングは……今じゃない…」





「でも…痛みがあるんです。」





「うん。わかってる。

とりあえず癒着してしまってるとこだけでも

局所麻酔で剥がすことはできるよ」




違う。

そうじゃないぐすん




「または今より小さい

インプラントの入れ替えだったら

やってもいいし楽になるはず」




違う。違う。

そうじゃないえーん



その場しのぎで

痛い思いはしたくない。



今でもめちゃくちゃ左右差あるのに

今以上に左右差できることがわかってて

入院手術なんてしたくない!



もう痛い思いをするのは

次の1回で終わらせたいんだよ…




「または…インプラントを抜去すれば

楽になるけど…」




「それは絶対に嫌です!!

今までの苦労が

全て水の泡になる〜えーん





「まぁ…そうだよねぇ」



結局、話は平行線のまま

とりあえず次回の診察(2ヶ月後)まで

もう少し考えてきて。



と、言われて診察室を後にした。



病院の駐車場から即座に旦那に電話。



先生に言われたことを話すうちに

感情があふれてきて


号泣。


しばらく涙が止まらなかった。


車の運転に支障がきたすと困るので

落ち着くまでしばらくいたけど


結局、帰路に着くまで

幾度となく涙があふれてきて止まらない。



途中でモスに立ち寄り←え真顔

旦那と自分の分の

モスバーガーを沢山買って←ん真顔


泣きながら家に帰った。


帰宅後すぐに旦那の分のモスバーガーを渡し

お互い無言で貪り食った。←??



あれー?おかしいな。

なんかいつもよりしょっぺぇや。



気付けば、

号泣しながら食べてた。



すごいなあたし。


ショックだろうが泣いていようが

腹は減るらしい。


てか、乳がん告知されたときより

よっぽど泣けるんだが…




世の中には

様々な理由で乳房再建したくても

できない人は沢山いる。


私は今はこんな状態だけれども

再建できただけでも

有難いと思わなければいけないんだと思う。


今のこれは贅沢な悩みなんだと。



だけど


悩んで悩んで

やっと決心した自家組織再建。



さっそく出鼻をくじかれて


自分でもビックリするほど



意気消沈中でありますチーンチーン







クローバー私の乳がん記録クローバー 

ステージⅢC
ルミナールB
HER2…陰性
ki67…28.8%
リンパ節転移数…16/27

2021年
11.5 
乳がんの告知
12.7 左乳房全摘手術+リンパ節郭靖+同時再建(エキスパンダー挿入)

2022年
1.18CVポート造設手術

1.26抗がん剤治療開始(FEC・6クール)

6.1抗がん剤治療開始(ドセタキセル・4クール)

8.20 ホルモン療法開始(タモキシフェン)
9.8
左乳房再建手術(インプラント)

11.2放射線治療開始(全25回・50グレイ)

※2回やったところでコロナに罹患し中断

11.17 放射線治療1回目から再開(全25回)
12.23 リュープリン注射(24週間製剤)

2023年
1.20ベージニオ服用開始

5.16 CVポート抜去

6.16 リュープリン注射(24週間製剤) 左差しイマココ