FEC療法 1クール 1日目。


本日いよいよ抗がん剤治療が始まった。


まずは8時半に採血。


先週入れたポートちゃんの初出番だ!!



痛いかな?


どうかな?



ドキドキしながらベッドに横になっていると


看護師さんが手際よく

テキパキと処置してくれた。


ポート部分に針を刺される瞬間は

わずかにチクッとした程度で



ダメージはほぼなし!!


素晴らしい〜!!デレデレ



嬉しすぎて笑みがこぼれてしまう


こんなに簡単に採血できるなんて!



ポートの造設手術は痛かったけど

やはりやって良かったなと心が踊った。


しかもこの時に刺した針は

そのまま固定して抗がん剤投与時にも

活用するとのこと。


つまり、針を刺す僅かな痛みは1回だけで

採血から抗がん剤投与までを

こなしてくれたのである。



ポート、神!!笑い泣き




採血後、

1時間ほどして乳腺外科でクマ先生の診察。



血液検査の結果は問題なしだったので

抗がん剤投与がすんなりと決定した。


10時半にアプレピタントという

強力な吐き気止めを飲むよう言われる。


頼むよ!どうか、どうか効いてね!!


そう願いを込めて飲み込んだ。




11時過ぎ、抗がん剤投与開始。



心電図と脈を測る機械が体に付けられ

血圧測定、体温測定を10分おき(?)

くらいに看護師さんがチェックしてくれた。


まず最初に吐き気止めの点滴からスタート。



その後に…


はい。お初にお目にかかりました。



エピルビシン



通称 赤い悪魔





すごい。ほんとに真っ赤な色をしている。


見るからに身体に悪そうな色滝汗


美しいものにはがある。


キノコも


カエルも


赤くて綺麗なものには

手を出しちゃダメよ!


そういう、

危険な色をしていた。



先輩サバイバーさんから、


癌をやっつけてくれる薬なんだから

赤い悪魔なんて失礼。

イチゴシロップって思えばいいよ。


と優しいコメントをいただいた。



しかし、今の私の心境は

やはり赤い悪魔の方がシックリときてしまう。


目の前に立ちはだかる真っ赤な輸液は

とても毒々しく見えた。



ごめんなさい。


いつかイチゴシロップだと

思えるようになれますように…。



赤い悪魔が

少しずつ、少しずつ

私の身体に入っていくのを


ボーっと眺めていた。



ああ。

もう後戻りはできない。



覚悟したはずの気持ちが一瞬揺らいだ。




その後も更に2種類の抗がん剤が投与され、

点滴の時間はおよそ2時間半に渡った。


体調の変化は


頭が少しボーっとして

尚且つ頭痛が僅かに出てきた程度。


それ以外の症状はとくになし。


それよりも朝からほとんど食べていなかった為


お腹がすきすぎてしんどい。


治療終了後、旦那と合流して

山のように処方された薬をもらいに

薬局へと向かった。


おにぎりとかでいいから口に入れたい。


そう思ってドラッグストアに行ったけど

まさかの売っていない(売り切れ?)

という地獄チーン



副作用なのか、空腹からくるものなのか

途中、冷や汗が出てきて

立っているのもつらくなった。


旦那がいくつか

ウィダーインゼリーのようなものと、

飲み物、子どもたちのお菓子を

カゴに入れ、会計を済ませた。


家に帰る車の中で


「お腹すいたー。ダメだーなんか食べたいー」


と繰り返す私。


消化の良さそうなものがいいだろうと

旦那も焦っている様子。


「消化がいいもの…」


「消化がいいもの…」


「うどんは!?」


「うん…そうだな。うどんならいいね。」


ってことで


途中、道の駅に寄って


かき揚げうどんを食べた。



消化…?無気力What's?



なぜにかき揚げうどんだったかと言うと


そこの道の駅では、


うどん の項目


かき揚げうどん

ジビエうどん


究極の2択しかなかったからえーん


ふつうさ、月見うどんとか

山菜うどんとか


もっと、胃に優しそうでシンプルな

うどんがあるんじゃないの?


なぜにその二択なの?


すごく疑問でいっぱいだったけど

お腹すきすぎてたし


もういいや!


とかき揚げうどんをかっこんだ。


できるだけかき揚げ部分は残して食べたけど

やっぱり少し油っこい。


でも温かくて美味しかった。


「食べた。食べたさあ!帰ろうニコニコ


意外に元気な私。


やっぱりドラッグストアでの冷や汗は

空腹からくる低血糖か何かだったのかな?


帰路につく車の中で

旦那とくだらない話をしていた。


で、数分後。



緩やかな

吐き気襲来。



あたしバカじゃないの!?チーン


そりゃダメだよね。

そうなっちゃうよね。

なんでかき揚げうどんなんて食べちゃったかな。


浅はかな選択ミスを大いに悔やんだ。


とはいえ、

実際に吐くことには至らず


なんとか帰宅。


そのまま横になってダウン。


頭痛と気持ち悪さの中

エピルビシンの真っ赤な点滴のことを

思い返していた。



そう。あれは

鬼舞辻無惨さまの血。


分け与えられたその血は

人によっては細胞爆発して死んでしまう。


もがいて苦しんで

なんとか乗り越えたその先に

強くなった自分がいる。


禰豆子だ。


あたし、竈門禰豆子になる。



と、夢なのか妄想なのか

わけのわからないものを見た。



ロキソニンを飲んだけど

なぜか頭痛はよくならない。


やんわりと吐き気もある。



明日もまた病院に行かねばならず


本当に憂鬱。



まだ始まったばかり。。。



本当…


憂鬱…えーん






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