東京の高級アンティーク家具店パンカーダのブログ -34ページ目

春を待つ窓辺にダファディルを飾って

ダファディル/Daffodilとは、ラッパスイセンのこと。
 
皆様ご存知のすらりとした春の花ですが、英国ではことのほか「春」を象徴する花としてとても人気があります。
 
 
野生のダファディルが咲く場所もありますし、球根を植えて庭で咲かせることもみんな大好き。

ただ、屋外でこの花が咲き出すのは3月になってから。
 
なので、多くの英国人は待ちきれずに、花屋や八百屋、そしてスーパーマーケットで売っている束を買って窓辺に飾るのです。
 
例えば、庶民派のTESCO/テスコでは、1束1ポンド。
 

ちょっとだけ高級なスーパーマーケット、M&S/マークス&スペンサーでは、チューリップとの花束が販売されています。
 
 
 
 
パンカーダでも、鮮やかな黄色の水仙を飾ってみました。
 
 
古い家具たちも、瑞々しい香りにどこか嬉しそう。
 
 
イングランドの早春の野原にいるような気持をくれる、嬉しいアレンジメントとなりました。
 
by N
 
 

多摩川沿いで堪能するフィッシュ&チップス

英国料理として認知されている数少ないもののうちのひとつ、フィッシュ&チップス。
 
チップス(日本ではフライドポテト)と衣をつけて揚げた白身魚を、モルトビネガーなどでいただく、シンプルな一皿です。
 
そんなフィッシュ&チップス、日本では主としてパブのような所で供されることが多いのですが、パンカーダ田園調布にほど近い多摩川沿いに、貴重な店をみつけました。
 
なんと、英国料理のもうひとつの雄(!?)、ローストビーフとともに、フィッシュ&チップスがおすすめ料理というダイナー。
 
東京が大寒波に襲われているある夜、スタッフと共に訪れてみました。

場所は多摩川駅そば、浅間神社のふもと(というか、地下?)。
 
ちょっと廃墟っぽいなかにすっぽりお洒落空間がはまっている、粋な佇まいです。
 

まずはギネス。
 
 
そしてパテ・ド・カンパーニュとバゲット。
 
 
ボリュームたっぷり、みんな大好きシーザーサラダ。
 
 
エッジカリカリ、トルティーヤピザ、チキンとバジル。
 
そしてお待ちかね、フィッシュ&チップス!
 
フィッシュ衣はフリッター調でカリカリ。
チップスはガーリックと一緒に揚げており、薫り高いローズマリーを纏わせてあります。
 
うーん、これはある意味英国風ではない。
 
美味しすぎます。
 
最後はあたたかいアップルパイにアイスクリームを添えて。
 
 
多摩川を見渡し、東急線が川を渡るところを見られるロケーション。
冬はちょっとヒマだけど、春の桜の頃には大変な混雑になるとか。
 
 
晴れた昼間にはきっと、多摩川がきもちよく見晴らせることでしょう。
 
 
ランチもやっているそうですので、パンカーダにいらした際には、乗り換え時などにぜひ足を運んでみてください。
 
 
by N
 

”パンカーダ・スプリング・フェア 2018”のご案内

1年のうちで一番冷え込む2月。

 


でも、夕方になれば少しづつ日が落ちるのが遅くなっているのに気づきます。

 

春はもうすぐ。

 

迎える春と共に、新生活をスタートさせる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

新しい学校、新しい職場、そして新しい部屋。

 

環境がかわらない方々も、春の訪れとともに、なにかを始めたり、変えてみたくなる方も多いはず。


パンカーダでは、そんな方々の為に、春の特別企画をご用意いたしました。

 

 

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Pancada Spring Fair 2018
~花を纏ったアンティークファニチャーとこだわりの雑貨達~

 

 

 

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春にふさわしい、咲き乱れる花々を纏った選りすぐりのアンティークファニチャーをご紹介するとともに、こだわりのアンティーク雑貨を新しくアップして参ります。

 

 

新しく家具を揃えるのは難しくても、ちょっとした小物でお部屋の雰囲気を変えてみるのはいかがでしょうか。

 


それが、今ここにしかないアンティークであればなおのこと、貴方らしいこだわりの空間づくりが出来る事でしょう。

 


家具中心にご紹介しているパンカーダとしては、ちょっと珍しい企画となっております。どうぞお愉しみにご覧ください。

 


フェアのスペシャル・サイトは以下のリンクからどうぞ。

https://pancada-spring-2018.blogspot.jp/

 

 

by N

 

ボンシック・スペシャルにパンカーダ田園調布が紹介されました

本日発売の「ボンシック・スペシャル」。

 

主婦の友社による、アンティークを主体とした雑誌のスペシャル号が発刊されました。

 

 

インテリアを中心に、シルバーの知識や海外のホテルの紹介まで、ひたすら美しくエレガントな特集がならんでいます。

 

 

そのなかの特集、「一生ものに出会えるアンティークショップガイド」に、パンカーダ田園調布が紹介されています。

 

 

是非お手に取ってご覧ください。

 

詳細情報は以下のリンクからどうぞ。

 

別冊プラスワンリビング「Bon Chic Special /」アンティークで魅せる上質インテリア

http://shufunotomo.hondana.jp/book/b345211.html

 

 

 

by N

バーンズ・ナイトとハギス、そしてファーマーズベンチ

皆様はロバート・バーンズ/Robert Burns、ご存知ですか?

 


日本でおなじみ「蛍の光」は古くからあるスコットランド民謡(原題オールド・ラング・サイン/Auld Lang Syne)ですが、彼はそれを収集し、歌詞をつけて後世へと広めた人物として有名です。

 


1759年の1月25日、スコットランド・アロウェーの貧しい農家で彼は生まれました。

 

 

後にスコットランドの国民的詩人となり、現在でもスコットランドでは絶大な人気を誇っています。

 

そのため、彼の誕生日である1月25日(もしくはその前後)、スコットランドでは「バーンズ・ナイト」と称し、バーンズの生涯や作品である詩を記念し祝す日とされています。

 

その時食卓に上がるのは、スコットランド伝統のハギス/Haggis。


羊の内臓やオート麦、ハーブ等を羊の胃袋に詰めて茹でた(もしくは蒸した)スコットランドの伝統料理です。


ちなみにこれは、BBC フード レシピサイト掲載のハギス。



個人的にはかなり昔に、ロンドン・ハービーニコルズ上階のレストランで「スコットランド伝統のハギスをちょっとアレンジした一皿。おすすめですよ」というウェイターの言葉につられ、オーダーしたものの、1/3も食べることができず、後悔した思い出しかありません。

 

・・・そんなハギスではありますが、スコットランドの人々にとっては、まさに故郷を代表する味なのでしょう。

 


今夜は、ハギスはさておき、偉大なるロバート・バーンズの足跡に想いを馳せてみるのがおすすめ。

 

 

彼の名言をひとつご紹介しておきます。


汝の良心の声のみを恐れ、それに従え
Dare to be honest and fear no labor


鉄鋼王と呼ばれた事業家アンドリュー・カーネギー(カーネギー・ホールの建主)が座右の銘としたことでも有名な言葉です。

 

 

 

バーンズが生まれた頃に作られた古い古いファーマーズベンチに座りながら、多くの偉人たちを導いた言葉を咀嚼してみるのはいかがでしょうか。


http://pancada.net/particular/cat77/post_1238.html

 

 

スコッチを傾けながら。


by N

 

 

 

 

女神の椅子

パンカーダには、イタリアからの古い椅子があります。

 

まだメンテナンスが終わっていないため、サイトにはアップされておりませんが、
見事な背板の意匠に惹かれて、少し調査をいたしましたので、ここでご紹介させていただきます。

 

 

椅子に座り、風格ある佇まいを見せる女性。

 

 

 

右手には旗が、左手には「REVERA/真実」と書かれた書物のようなものを持っています。彼女の膝には犬。足元には胸をはだけたもう一人の女性、そして散らばったマスク。よくみれば、足元の女性の後頭部にはもうひとつの顔(マスク?)がみえます。

 

 

 

いったいこのモチーフはなんなのでしょう。

 

調べたところ、16世紀の版画家、彫刻士であるJohann Sadeler/ジャン・サデラー(1550-1600)による版画がもとであるということがわかりました。

 

 

モチーフは「フィデス/Fides」。


ローマ神話における信頼(信義)の女神です。

 

 

タイトルは「Vertrouwen (Fiducia) overwint Heimelijk Bedrog (Tecti doli)」。
「信頼」が「隠された嘘・まやかし」に打ち勝つ、とでも訳しましょうか。


一般的に信頼の女神フィデスはオリーブの枝の冠をかぶり、杯またはカメや軍旗を手に持っているといいます。

 


それでいえば、このフィデスは軍旗はもっているものの、かなり異色と言えるでしょう。


でも、きりりと姿勢をただし、足元の怪しい女性(足先は獣のようですし、サソリのような尾もでています)を押さえつける様は、さすが信頼の女神。

 

 

ジャン・サデラーは聖書や神話をモチーフにした、多くの版画を残しています。

 


Wewtenwind/西風



西風を司る神ゼピュロスと、春の女神フローラがモチーフ。


フローラはもとはニンフでしたが、ゼピュロスに強引に誘拐され、それを悔いたゼピュロスにより神の地位へと昇格し、女神となりました。

 

 

 


また、今回ご紹介したものに似ているシリーズとして・・・。

 

Rede (Ratio) overwint Violentia (Violentia)
「理性」が「暴力」に打ち勝つ、の意味。

 


Gerechtigheid (Justitia ) overwint Geweld (Violentia)
「正義」が「暴力」に打ち勝つ、の意味。

 

 

それぞれ、「理性」や「正義」を象徴する女神が「暴力」を象徴する悪魔や荒ぶるものの象徴としての半獣神を抑え込んでいます。

 

 


イタリアが国家としてまとまっていない頃。

 

都市国家であったイタリアは、各都市においてメディチ家のようなの有力貴族が大きな力をもち、警察や裁判所代わりのようなことも行っていたといいます。

 


ひょっとして、このあたりのモチーフをつかった家具は、そんな有力貴族の家のホールなどに、シリーズとして置かれたものかもしれません。

 

波乱にとんだ多くの事をみてきたであろう、信頼の女神。


想像が広がるストーリーをもつ、稀有な存在がいまここにあります。

 


*信頼の女神の椅子はサイト未公開です。
*ご興味のある方はお問い合わせください。

 

by N

 

伝統のスタイルを現代に受け継ぐ英国家具メーカーBevan Funnell社

Bevann Funnell社はイングランド南部イーストサセックスのニューヘヴンにある英国家具メーカー。
1945年、Barry Bevan Funnell氏によって創設されました。

 

 

 

 

Hoveという街の家具店でバイヤーとして働いていたバリーは、未来の妻パメラと出会います。
手作業によってつくり出されるクオリティの高い家具と接してきた経験によって自信を持っていた彼は、自らの手でリプロダクションの家具メーカーをスタートさせました。

 

まずはセカンドハンド家具の売買を始め、翌年にはオランダへ、そしてベルギーや南アフリカにも少しずつビジネスの手を広げていきました。

 

1947年には現在の拠点であるニューヘヴンに移転します。
オークやマホガニーの家具を自分たちで製作するため、工場や機械、塗装部門や店舗を整え、運搬用に大型トラックも揃えました。

 

その後、ドイツにも輸出するようになり、大型船舶や倉庫も次々と整備されていきました。

 

 

 

 

1967年にBevann Funnell社は家具メーカーでは初となるThe Queen’s Award For Industryを受賞しました。
今でいう、The Queen’s Award For Enterpriseは、新しい開発事業や国際貿易などで優れた業績を成した企業に贈られる賞であり、その企業が最高水準である証ともなる名誉ある賞です。

 

また、1969年には経済、文化、社会奉仕などの功績を称えるOrder of the British Empire(大英帝国勲章)を受賞しました。

 

 

 

 

今では、伝統的様式の「Traditional」、特注家具の製作「Bespoke」、モダンデザインの「Contenporary」を軸に、ハイクオリティの家具が展開されています。

 

 

 

 

それらはただ古典のデザインを模倣するだけでなく、現代の要素を取り入れて融合させることで新たな家具が誕生しています。

 

 

 

 

1995年以降は次の世代に第一線の座を譲ったファンネル夫妻でしたが、夫のバリーが亡くなるまで二人はこの家具メーカーに尽力していたそうです。

 

 

 

 

パンカーダではBevann Funnell社のカンタベリー(マガジンラック:もとは楽譜入れ)がございます。

 

http://pancada.net/item/cat54/post_1547.html

 

 

伝統的様式の家具を改めて今つくる。
英国家具へのリスペクトを感じるひとしなです。

 

by A

 

 

 

医術の神と蛇の杖・アスクレピオス

癒しを与える者は神となる。


いつの時代どこの世界でも人は病を恐れ、抗い、癒しを求め、それを与えるものは神と崇められました。

 

A Sick Child Brought Into The Temple Of Asclepius - John William Waterhouse (1849-1917, UK)

 

古代ギリシャの医者で「医学の父」と呼ばれるヒポクラテスは科学的な医療の礎を築いたとされていますが、その祖先はギリシャ神話に登場するアスクレピオス神であるといいます。

 

Asclepius with his serpent-entwined staff, Archaeological Museum of Epidaurus

 

 

アスクレピオスは、全能の神ゼウスの子であるアポロンと、ラピテス族の王プレギュアスの娘コロニスの間に生まれました。

 

誕生前には悲劇がおこりました。
アポロンとの子を身ごもっていたコロニスですが、イスキュスという別の男と結婚してしまいます。使いにしていたカラスがこのことを知らせると、アポロンは激怒し、コロニスを矢で射殺してしまいます。

 

Apollo slaying Coronis by Domenico Zampieri (1581-1641, Itarian)

 

 

コロニスはお腹の中に子がいることを告げ息絶えました。アポロンは子を救い出し、ケンタウロスである賢者ケイロンにその子を託しました。ケイロンに育てられたアスクレピオスは、師であるケイロンを凌ぐ勢いで医学に才能を発揮しました。


ある日、アスクレピオスは一匹の蛇を誤って殺してしまいました。すると別の蛇が草をくわえて現れ、死んだ蛇につけるとその蛇は生き返り、去っていったのです。それを見たアスクレピオスは薬草を学び、やがて死者をも蘇らせるようになりました。

 

癒しを求める人々はアスクレピオスがいるエピダウロスの地を目指しました。そこでの治療は夢を見ること。アバトンと呼ばれる館に入ることが許された者はそこで眠り、アスクレピオスや彼のシンボルである蛇や犬の夢を見ます。
そして目が覚めると彼らの病は治っていたといいます。

 

Dream of Aesculapius by Sebastiano Ricci (1659-1734, Italian)

 

 

偉大な医者となったアスクレピオスですが、死者を蘇らせることが冥界の王ハデスの怒りを買います。「世界の秩序を乱すもの」としてハデスから抗議されたゼウスはアスクレピオスを雷霆で撃ち殺してしまいます。

 

しかし、その偉業を認めていたゼウスは、父であるアポロンの怒りと悲しみを鎮めるためもあって、アスクレピオスを天に上げ、へびつかい座として神にしました。

 

 

 

杖に巻き付く蛇の意匠は「アスクレピオスの杖」と呼ばれ、現代でも医療のシンボルマークとして使われています。

 

 

 

 

パンカーダに届いたオークのカップボードには「アスクレピオスの杖」と思われる見事なカーヴィングが施されています。


リアルに表現された蛇は今にも動き出しそうなほど。

 

 

 

 

トップには松かさと思われる意匠が据えられています。
松には「永遠の若さ」という意味があり、日本でも「不老長寿」という花言葉を持っています。

 

 

http://pancada.net/item/sideboard/post_1546.html

 

カップボードはクレデンザともよばれ、語源は「信用」を意味するcredenceといわれています。


「永遠の若さ」を纏った「アスクレピオスの杖」をもつ「信用」の家具。

 

ひょとして、パンカーダのカップボードは医療関係の仕事に関係していた人の特注品だったのかもしれません。

 

様々な願いが込められ、現代へと受け継がれてきた、癒しの力の象徴。


120年の歴史を纏った傑作が日常に溶け込む瞬間をご体感ください。

 

by A

 

*ギリシア神話については諸説ございます。

 

2018年も宜しくお願い致します。

 

東京の年末年始は、少しばかりお天気が崩れたこともありましたが、晴れた日が多く、穏やかな気候となりました。

 

 

本日より、パンカーダは2018年の営業を開始いたしました。

 

 

時が止まっているかのような店内ではありますが、パンカーダ田園調布にはエレベーターを降りたすぐの場所に、修復士が手をかけて育てているミニガーデンがございます。

 

 

植物の確かな成長と柔らかな緑は、私たちの目を愉しませてくれています。

 

私たちも、少しづつではありますが成長したい、と願いつつ・・・。

 

2018年もパンカーダをどうか宜しくお願い申し上げます。

 

 

by N

 

 

 

 

 

2017年 有難うございました。

本日にて、パンカーダは2017年の営業を終了いたします。

 

毎年毎年、いつも思うのは「なんて早かったんだろう」ということ。

 

その速度が年ごとに加速度的に増しているような気がするのですが、皆様はいかがでしょうか?

 

 

周りを見回せば、歳月を重ねるほどに、美しく磨かれていくアンティーク家具達。

 

出来れば自分もそうでありたいと思いつつ、それがいかに奇跡的なことであるのか、と実感するのが、毎年末のこと。

 

http://pancada.net/item/chair/cat50/post_1236.html

 

 

来年はどんな年になるのでしょうか。

 

パンカーダは、2018年1月4日木曜日から営業いたします。

 

どうか2018年もパンカーダを宜しくお願い申し上げます。

 

by N