刺青 画像「局部タトゥー」 | 歪んだものほど美しい

刺青 画像「局部タトゥー」

「局部タトゥー(局部に彫られた究極の刺青)」の存在をご存知ですか?
刺青の人体標本と共に その存在はタブーとされているようですが、稀に刺青関連書籍などで取り上げられることもあるため、皆さんも噂を耳にしたことがあるかと思います。

書籍に掲載されている局部刺青に関する記述をいくつかご紹介します。
直接的な表現は避け、○○や××などの伏字で記されていますが、どれも局部の刺青を指しています。

「 艶麗 」 創刊記念 いれずみ大特輯号 双立社・刊(1948年)
当世 入墨奇談 堀 茂之・著 より

ノミを一匹○○に彫った男があった。何しろ場所が場所だけに、ふだんはシワが多いので針を打つ見当がつかず、さりとてそうでない時は一針打てばその痛さに、すぐお辞儀をしてしまうので中々彫りにくいので 仕上がるまでに一年半かゝったという。

「 艶麗 」 創刊記念 いれずみ大特輯号 双立社・刊(1948年)
江戸情調 刺青今昔談 猟 奇 知・著 より

天保年間に両国の某楼で刺青の競演会を催したことがあった。(中略) 第一等と賞せられたのは○頭に蜂一匹を彫った のであった。 これは、かの天徳寺の和尚が、蜂に○頭を刺されとゆう小唄から出た意匠で、よく痒みをこらえたのが抜群なのであった。

「文身百姿」 江戸の文身会 玉林 晴朗・著 より
或会では熊蜂を、ブツリと針で刺した図を××に彫って居る男が居たが、其の熊蜂は洵に微細で細毛迄解る位に彫ってあり、しかもまだ生々して居て針を抜けば今にも飛び去りさうであった

「文身百姿」 櫓の次郎と其の作品 玉林 晴朗・著 より
新富座に勤めて居た故村上吉弘(八十吉)の文身は最も有名であった。村上の文身は全身も全身、頭の中から手足は勿論の事、額から××の先端まで文身がある云う実に物凄いものであった (中略) ××には火達磨(火だるま)があり足の裏には賽(サイコロ)が彫ってあるという訳で、文身のないのは掌(てのひら)だけであった。


刺青競演会で一等となったことからも うかがえるように、体の中で最も痛みを伴う局部に刺青を彫るということは、痛みに打ち勝つ 鍛えられた体と精神力を兼ね備えている(精神の修養を積んだ)証とされたのでしょうか?

日本では法律上写真が掲載出来ないことから、噂を聞いても実際には目にする機会が無いのが現状です。そのため一部では都市伝説として語られることもあるようです。

■しかし、実はWebサイトで画像を見ることができます!

女性カメラマンSandi FellmanさんのWebサイト彫錦作(局部・髑髏)二代目彫五郎作(局部・蛇)の二つの作品が公開されています。

テキストリンク


■しかも、写真集も普通に買えます!
先日、シンガポール人の著名な写真家 レスリー・キー氏が、男性モデルの局部の写真が掲載された写真集を東京都内のイベントで販売し逮捕された事件は記憶に新しいところですが…
実は、局部刺青が掲載された写真集「THE JAPANESE TATTOO」が国内で堂々と販売されているんですよ。
Webでは公開されていない 二代目彫宇之作 滝夜叉姫を背中に彫った方の局部刺青写真も掲載されています。

写真集「THE JAPANESE TATTOO」スライドショー

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この本は、ショッキングな話題性だけではありません。
とにかく写真が美しいのです!
毛穴がはっきり見えるほど原寸以上に拡大された刺青のクローズアップは、彫師の思いや息遣いまで伝わってくるようです。

また、既に鬼籍に入られた彫甚さん彫錦さんなどの往年の名人本人が出演されているほか、三代目彫よし氏や、ご子息の「三代目彫よし 総領」こと中野一義氏の赤ちゃん時代の写真も掲載されていますよ。

THE JAPANESE TATTOOより 三代目彫よし氏 © Sandi Fellman

THE JAPANESE TATTOOより 三代目彫よし総領 中野一義氏
 © Sandi Fellman


ちなみに、文身百姿に記述がある八十吉さんの局部の刺青標本は、現在 東京大学医学部標本室に収蔵されています。
【関連記事】 テキストリンク刺青の人体標本 「八十吉さんの標本」

八十吉さんの下腹部(春画)と局部(火達磨)の剥皮標本
TATTOO BURST vol.1 1999年 より

 
文身百姿 (1956年)/玉林晴朗
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