お仕事小説多めかな

お仕事小説多めかな

色々学ぶことの多い「お仕事小説」を多めに紹介。完全にリアルではないけど、考え方など自分の仕事の参考になる部分も。

 
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我々は、みな孤独である (ハルキ文庫 き 8-1) | 貴志 祐介 |本 | 通販 | Amazon

▶業種:サービス業

▶職種:探偵(興信所)

 

▶ストーリー

探偵・茶畑徹朗の許にもたらされた、

奇妙な依頼。

部下にお金を持ち逃げされ、

借金返済に苦慮していたが、
「前世で自分を殺した犯人を捜してほしい」と

言う高額の依頼が。
前世など存在しないと考える茶畑と

助手の毬子は適当に話を合わせて報酬を

得ようとするが、
調査を進めるにつれ、次第に自分たちも前世の

記憶としか思えない鮮明な夢を見るようになり──。
前世は存在するのか、借金は返せるのか。

 

▶感想

自分は前世は無いと思っているが、

もし前世があって、ある程度年を

重ねてから思い出したら、

自分アイデンティティが崩壊して

自分が誰なのかわからなく

なりそうで怖い。

 

前世は昔の記憶であり、

全ての人々の記憶であり、

1個人の記憶が1個人に

乗り移のものではないとするなら

全ての人間は1つの意識で

統合されるため、人は一人しか

存在しないことになる。

だから、我々は孤独なのである。

 

物語的には、探偵ものだけど

ファンタジー、ミステリー要素もあり

概念的な話に抵抗がなければ

一気に読める不思議な話でした。

 

人間 (角川文庫) | 又吉 直樹 |本 | 通販 | Amazon

▶業種:サービス業

▶職種:作家、ライター

 

▶ストーリー

38歳の誕生日に一通のメールが届いた。
呼び起こされる痛恨の記憶と

目前に立ち上がるあの日々の続き。
漫画家を目指し上京した永山が住んだ、

美術系の学生が集う共同住宅・通称「ハウス」。
飯島、田村、仲野、めぐみ、奥……

住人達との生活の中で降って湧いた希望と、
すべてを打ち砕いたある騒動。

そして「おまえは絶対になにも成し遂げられない」

という仲野の予言。
何者かになろうとあがいた青春と

何者にもなれなかった現在、
上京以降20年の歳月を経て永山が

辿り着いた境地は? そして「人間」とは?

 

▶感想

この本を読んでいて

頭に浮かんだ言葉が

パルカル先生の

「人間は考える葦である」だった。

 

考えることが人間であるのは

私も同意するが、

考えすぎるのもまた人間で

無くなる可能性があるのも事実。

 

想いと現実が乖離すればするほど

生きづらくなると思う。

 

永山も過去の栄光に捕らわれた

ことにより現実と乖離せずに

生きてこれたのだと思う。

過去の栄光がなければ、夢の世界に

ひたり破綻していたと思う。

 

たぶん又吉先生もそうなの

だろうけど、人間らしく考えすぎる人は

今も昔もかわらず生きずらい世界だと。

 

私も色々考えるが、答えの無いものは

深追いしないようにしている。

Amazon.co.jp - 楽園の真下 (文春文庫) | 荻原 浩 |本 | 通販

▶業種:ライター

▶職種:ライター

 

▶ストーリー

“日本でいちばん天国に近い島”「志手島」は

人口が少ないのに多くの自殺者が発見され、

「死出島」とも呼ばれている。

その島で巨大カマキリが見つかったという

ニュースを聞いたフリーライターの藤間は

現地へ。

巨大カマキリと自殺者の謎を追い島へ。

そしてさらなる悲劇がー。

 

▶感想

荻原先生の作品は好きで読んでいますが、

この作品は5段階評価で3。

 

後半の切迫した描写はさすがに

引き込まれましたが、

ベースのストーリーがいまひとつ

大きいかまきりからのが欲しかった。

 

青ヶ島をイメージして読んでいたので、

死ぬまでに、さらに元気なうちに

青ヶ島に行ってみたい。

 

余談になりますが、今いる昆虫が

太古の虫のように大きくならないのは

肺呼吸ではなく自然吸気だからだ

そうです。

太古は空気の濃度が濃かったから

大きくても十分呼吸できたが、

今の空気の濃度だと大きくなると

酸欠になってしまうから

大きくなれない。

 

 

 

Amazon.co.jp - 新装版-膠着-スナマチ株式会社奮闘記 (中公文庫) | 今野 敏 |本 | 通販

業種:糊メーカー

職種:営業

 

ストーリー:

創業以来の危機を迎えた老舗の糊メーカー「スナマチ」。

M&Aのうわさがささやかれる中、

起死回生をかけて新商品の開発に力を注ぐが、

なんと完成したのは「くっつかない糊」だった!

新入社員の啓太となんでも売ってしまう

ベテラン営業マンの本庄は、

商品化するべく日夜、頭を悩ませるが…。

 

感想:

私も営業をしていますが、

物を売るのに必要なのは、

信頼と発想力だと思っています。

 

突飛な発想も信頼があってこそ

通せると。

 

信頼を得るには、当たり前の事を

誠実にこなし、無駄なウソをつかず

痒い所に手が届くプラスアルファの

サービスだと。

 

この本を読んで参考になるのは

価値の無いもの価値を見出すことが

どれほど大事なことか教えてくれる。

 

色々なものがあふれる現代で、

完全オリジナルの需要のあるものなど

早々商材として手に入らない。

だからこそ既存のものでも、

他社が提示していない価値をつけて

売り込むことが売上につながる。

 

そのためには、遊びや趣味などを通し

色々な情報をインプットしておくことが

重要だと。

 

私は本から得た知識が非常に

役にたっていると思っています。

情報

禁煙小説 (双葉文庫) | 垣谷 美雨 |本 | 通販

▶業種:

▶職種:会社員

 

▶ストーリー

どこに行っても喫煙者には肩身の狭い時代になった。

主人公の早和子は、禁煙にチャレンジしつづけて

二十年経つが、未だに

タバコへの依存から抜けられない。

しかし会社の数少ない喫煙女子社員が

次々に禁煙し、いよいよ本気を出すことに。

禁煙本も禁煙ガムもニコチンパッチも

挫切した彼女だが、

意を決して禁煙外来の門を叩く。

果たして早和子は禁煙に成功するのだろうか。

 

▶感想

私もタバコを20年以上吸っており

タバコにかけた費用は中堅の新車1台分。

 

まとめるともったいないと思うが、

タバコがもたらしてくれた至福の時間もある。

 

この考えがやめられない要因の一つだと

わかってはいる。

 

すっぱり辞められるならやめたい。

 

禁煙外来に通って薬をもらえば辞められるはずと

だから、もう少し値段があがるまでと

気が付いたら数年経過。

 

この小説を読んでいると、無性に吸いたくなる。

禁煙は1回だけしたことがあるが(1週間)

本当に苦しかった。

 

多くの人が言うが、1箱1,000円になったら、、、

なってから考えようと思う。

 

病気になってからでは遅いが、ならないと

多分やめられな。

意思の弱い人間であることは自覚してます。

 

アイドル新党 | 原 宏一 |本 | 通販 | Amazon

▶業種:エンターテイメント

▶職種:アイドル

 

▶ストーリー

かつて一世を風靡したグラビアアイドル・春乃マキ。

今や崖っぷち、落ち目のマキを再浮上させようと、

事務所社長は政界アイドルへの転身を目論む。

絶対に嫌だと怒るマキだが、マネージャー山崎の

説得で故郷の市議選出馬を決意。

ヤンキー時代の仲間たちに支えられ、

サイレント・マジョリティー=“マジョ”の

代表として「あたしがやってやる!」と

ヒートアップ。

しかしそこには政界のしがらみが、、、

マキの闘いが始まった。

 

▶感想

日本の政治の歯がゆさを感じる日々。

 

経済も先がなく、コロナ対策も後手後手。

 

お前がやれと言われてもできないが、

もう少し未来を見据えた政権運用は

できないものかと。

 

そんな政治を行っている政治家を

選んでいるのも自分を含めた国民。

 

この作品にでてくるマキのような

大儀をもった政治家が一人でてきても

しがらみに潰されて何もできない。

 

もっと若者が立ち上がって、

政治を変えてくれと無責任に思う

中年おやじでした。

ウチのセンセーは、今日も失踪中 (幻冬舎文庫) | 山本 幸久 |本 | 通販 | Amazon

▶業種:

▶職種:漫画家

 

▶ストーリー

富山から東京の出版社に漫画の持ち込みに

行った宏彦は、失踪癖のある大御所漫画家の

アシスタントになるハメに。

クセのある仲間や編集者とセンセーの連載を

落とさないよう必死に頑張る宏彦。

実は、陸上の有望選手だったが、

高三の秋のある事件で進学を諦め、

病弱な妹の言葉で漫画家を目指すことに

なったのだ。カッコ悪くも沁みる、痛快エンタメ。

 

▶感想

あまりリアリティはないが、

無くもない話かなと。

 

物語的には、さくさく読めて

個人的には非常に面白かった。

 

今日のニュースで49歳で漫画家を

目指している人の話がでていて、

漫画のアシスタントをしながら、

4.5畳の部屋でひたすら漫画をかいて

コンテストに応募しまくる日々。

大変だとは思うけど、

日々会社の歯車として、

やりたくもないことをやる

人生とどっちが充実しているのか

考えてしまった。

 

もっとも漫画が認められ、

売れるのがベストだと思うけど。

それはそれで、この物語に出てくる

先生みたいにネタがなくなったり

描けなくなったら、そこからの

人生がつらいだろうなとも思った。

 

宝くじでもあってて、

好きなことを仕事にして

のんびり生きたいと思う日々です。

よ]2−3)女優の娘| ポプラ文庫 日本文学| 小説・文芸| 本を探す|ポプラ社

▶業種:芸能

▶職種:アイドル

 

▶ストーリー

アイドルグループ「YО!YО!ファーム」の一期生・斉藤いとに
届いた、伝説のポルノ女優だった母親の訃報。
母の存在を隠してアイドルになったいとだが、
そのニュースで一躍時の人になる。
一方、人気ランキングに振り回され、ウケるキャラづくりを求められ、
恋愛が罪になる世界に翻弄されるメンバーを見て、
いとはある決意をする――。

 

▶感想

住むところが保障されている仕事

だったからアイドルになったと

言っていますが、心の奥では母親に

対する憧れがあったのだと

勝手に思いました。

 

芸能の仕事は、需要と供給が

合致して初めてお金になる。

需要の多いアイドルなどは、

供給も多いのでそこで

生き残るのは本当に難しいと思う。

 

娘が女優に憧れていますが、

フィクションでも芸能の世界は

本当に大変そうなので、

挑戦するのは良いけど、

しがみついては欲しくない。

 

最近話題の映画監督や俳優に

取り入ったりして、

仕事をもらわないといけない

ようにはなって欲しくない。

 

また、色々な有名人の二世をみますが

親の有名税をかなり負担させられて

大変そうだと常々思っておりました。

東京藝大 仏さま研究室 (集英社文庫) | 樹原 アンミツ |本 | 通販 | Amazon

▶業種:学生

▶職種:学生

 

▶ストーリー

2浪、3浪は当たり前、時には10浪以上の学生も…

パンダと桜で賑わう上野公園に隣接する東京藝術大学。

通っている学生も教授も少し変わった人ばかり。

そんな東京藝大で、仏像の保存について研究する

通称「仏さま研究室」の修了課題は、

なかなか過酷で学生泣かせだ。

様々な思いを抱え、真心を込めながらも、

「模刻」に悪戦苦闘する学生たち4人の目線で描く、

それぞれ違う思い、考えで仏像を彫る

クスっと笑えてグっとくる青春ストーリー。

 

▶感想

実際に東京藝術大学にある

保存修復彫刻研究室を題材にしたお話。

 

実際の活動をHPでみると読みながら

イメージしていたものの何十倍も

大変そうな作業でした。

 

特に印象的だったのは、

仏様の目について、どこから見ても

目が合うように彫られていること

そのように彫るのが非常に難しいこと

 

個別の学生のそれぞれの物語も

一人ひとり全然違う視点で、しっかり

書かれていて面白かった。

 

作者の他の作品も読みたくなり探したが、

著者の一人である安倍晶子さんは

すでに亡くられていました。

非常に残念でした。

 

ヒストリア 上 (角川文庫) | 池上 永一 | 日本の小説・文芸 | Kindleストア | Amazon

▶業種:

▶職種:

 

▶ストーリー

第二次世界大戦の米軍の沖縄上陸作戦で

家族すべてを失い、

魂(マブイ)を落としてしまった知花煉。

商才と根性で、一時の成功を

収めるも夫のせいで米軍のお尋ね者となり、

ボリビアへと逃亡するが、そこも楽園ではなかった。

移民たちに与えられた土地は未開拓で、

伝染病で息絶える者もいた。

沖縄からも忘れ去られてしまう中、

数々の試練を乗り越え、

自分を取り戻そうとする煉。

一方、マブイであるもう一人の煉は

チェ・ゲバラに出会い恋に

落ちてしまう…。

果たして煉の魂の行方は?

 

▶感想

話はとても疾走感があり、さくさくと読め

非常に面白く、史実にもある程度そくした内容で

移民についての勉強にもなりました。

 

ボリビアについてもほとんど知らなかったので

勉強する良い機会になりました。

有名なウユニ塩湖がボリビアになるのも

知りませんでした。

 

ただ、今時期に読むものではなかったと

後悔いたしました。

 

リアルの戦争と重なって、読んでいて

非常に暗い気持ちになりました。

 

しかし、主人公の知花煉は、何度も失敗、失墜から

立ち直り頑張る姿には勇気をもらえました。