シュメールの英雄、ラガシュは20歳になった。彼は妻のウンモにこう言った。「英知の森に文明を伝える人がいると言う言い伝えがある、人々は彼らを森の人と呼んでいる。私は森の人に遭いにしばらく旅に出る。」ウンモはまだ17歳だった。透き通る様な白い肌に大きな目をしていた。彼女は言った。「森の人に遭いに行き、帰って来た人はいません。私には森の人は恐ろしい魔物にしか思えません。何故、あなたは森の人に遭いたいのですか?」ラガシュはシュメールがアッカド人の襲撃を受けた際に兵を率いシュメールを守った英雄と皆が尊敬していた。ラガシュは言った。「我々は文明を持たなければ、またアッカドの侵略に耐えれないだろう。また文明を持つことでアッカドの民とも仲良く暮らしていけるのではと考えている。ラガシュの意思は固かった。ウンモもラガシュをとめる事はできなかった。そしてラガシュは森の人に遭いに行くのだった。
シュメールの森はセレロンと言った。大きなチグリス川を挟んで西と東に分かれていた。森の人はこのチグリス川の川辺に住んでいると言う言い伝えであった。ラガシュは川辺で何日も待った。それは3日目の夜だった。ラガシュが川辺に火を焚いて眠っていたところ、川から何者かがこちらに向かってくる気配を感じた。
その者は身長がかなり高く2mはあろうかと思われた、暗くて顔を識別はできなかったが、何か今までに見た事のないものである事はラガシュはすぐ感じ取った。「誰だ!貴様!」ラガシュは叫び後ずさりをした。彼の手にはシュメールの武器、カンデランが握られていた。その2mはあろうか言う者は一人ではなかった2人いや3人いた。ラガシュの焚いた火の明かりで彼らの顔がはっきりとわかった。彼らは人間ではなかった。いや確かに体は人間と同じであったが、顔は魚、そう魚の顔をしていた。ラガシュは心臓が止まりそうだった。