日本語好きな人、寄っといで -25ページ目

「音相」と「音象」とは大 違い

 当社の登録商標である音相とよく似た「音象」(別名、サブリミナル・インプレッション)ということばがホームページなどで時々見られるようになりました。調べてみると、理論も根拠もない、大衆を驚かすだけの他愛のないもので、ことばの音のイメージ研究を50年間行ってきた当研究所の音相理論と混同されてたいへん迷惑をしています。


 「音象」という語の起こりは、昨年「怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか」(黒川伊保子著、新潮新書)が発行され、テレビで著者の派手なパフォーマンスがあったことがはじまりでした。

 この書の著者は、当研究所に3年ほどにわたり、時たま出入りしていましたが、深く研究するなこともなく、ことばが作るイメージを五十音の単音を単位に取り上げて、当所が開発した果実に自己の主観を加えて、「これは潜在脳の機能で説いたものだから信じなさい」といった内容のもの。
 だが、潜在脳と言葉の音のイメージの関係について理論的な説明を求めたのですが、1年を経た今も何ら回答はありません。


 複雑な構造を持つ「ことばのイメージ」が、単音のようなラフなもので捉えられるはずがないのです。
 これについては、すでに評論家宮崎哲弥氏の書評(「諸君」04年10月号)や作家山本弘氏のウエブの掲示板に厳しい指摘があり、また後藤和智事務所のHP[若者報道と社会]で後藤氏もその暴論ぶりを論駁しておられます。
 後藤氏が指摘しておられるように、「音象」は何の知識も持たない素人に「潜在脳」などというわけのわからぬ呪文をかぶせて、目晦ましをしているだけのものなのです。
 また、当研究所を訪ねるまで知らなかった「語音が作るイメージ」のことやその構造などについて教えをうけた私を前に、「これまでことばの音のイメージ研究を行なった人は、世界中どこにもいなかった。これは私が始めて行なった世界初の研究だ」(同書)などと平然と広言する。文筆を業とする人にとって、許しがたい行為というほかありません。

 単音が明白なイメージをもっているのは、ごく一部の音だけで、例外が大変多いため、この種のものは言葉遊び程度にしか使えないものなのです。
 ことばが奥深くに持つイメージは、単音を構成している調音種やそれらの重なり合いから生まれる「表情」や、いくつかの表情の響きあいから生まれる「情緒」を総合することで初めて得られるものなのです。

「未使用商標」でリストラ対策を  - 社長さん・必見 -

 バブルの時代、各企業では将来作られる商品のため、社員を動員してネーミングを考案し商標登録しておく施策が行われました。
そうして登録された大量の商標が、いま企業の金庫で不使用商標となって眠っています。
その数は消費財を生産する中堅企業では1万語ぐらい、大企業だと数万語の社も多いといわれています。
 企業では、登録された商標は各事業部中心に運用されていて、他の事業部への融通もほとんど行われていないのが現状です。
 しかしながら、会社がこれらの商標権を維持するのに、毎年どれほど費用がかかっているでしょうか。それを、1万語を持つ会社の例でみてみましょう。


年間1000万円の節約も…
 特許庁では商標の登録申請は、化粧品、薬品、食品、電気製品、コンピューター、自動車、出版など45の「区分」ごとに行います。
 そのため申請は、商品と直接関係ない区分のところにも同じ名前で行っておかねばなりませんから、申請数は45区分の半分くらいになるのが普通です。
 こうして許可をうけた商標は、10年ごとに一区分151,000円の更新料がかかりますから、1万語を20区分に申請すると302億円、毎年30,2億円の印税を支払うことになるのです。(この計算には弁理士費用などは含みません)
 だが、それほど費用をかけている未使用商標が、使用の価値があるかどうかが問題です。
 音相分析を長年手がけてきた当研究所の体験から推算して、一応使用に耐えると思えるものは、大き目にみても3分の2程度と判断されます。
 すなわち毎年支払う印税、30億円の3分の1(10億円分)は使用見込みのないものにお金を使っていることになるのです。10億円といえば中堅職員200人分の年間人件費に当たります。
以上は未使用商標1万語をもつ企業の例ですが、その100分の1…100語を持つ会社でも、年間1000万円の節約になるのです。


音相分析以外で、正しい評価はできません。
 そこで遊休中の未使用商標が将来使用できるものかどうかチェックをしてみる必要があるのですが、それには、商標の1つ1つがその事業部の商品コンセプトに適しているかどうかを評価しなければなりません。
 しかしながら、商品コンセプトの充足度を数量的に正しく捉えられるのは音相理論を用いる解析法をおいて他にはないのです。
 これまで行ってきたリストラ施策ですでに整理済みとお思いかもしれませんが、企業内のネーミングの専門家といわれる人でも、音相解析のできる人はいないのです。音相理論を知らずに評価をすると、どんな専門家でも個人の主観が入るため、大衆の感性とはかけ離れたものになることが多いのです。
 音相分析した結果、不適格と判断された商標でも、他事業部へ回せばヒット・ネーミングになれるものが相当数あるはずですし、どの事業部でも使えないものは、社外に売ればよいのです。


 これからのネーミングは、制作の時代から流通の時代に変ろうとしています。当研究所では、これからの商標問題を種々の角度で研究しておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。 
http://www.onsosystem.co.jp

音相論を使った、新しい詩作法

 「風鈴」という語の音相を分析したら、「シンプル」、「庶民的」、「賑やか」、「軽やかさ」など、風鈴そのものがもっているイメージを余すところなく表現する表情語があるのがわかります。
(あなたも体験版でお試しください)


 どのようなことばでも、分析表の表情語は、その語が奥に持っているすべてのもの、普段気付かない「まさか」と思えるようなものまで取り出します。だから私は、表情語は詩作に行き詰まったときなどに切り口を開いてくれる宝の山ではないかと思うのです。
 分析表の中にある意外な感じをうける表情語から、詩や物語の世界を広げることができるのです。
 たとえば、「風鈴」を分析したときに出た予想外の表情語「静的」から、風鈴がその一面に持つものを捉え、その感覚を「詩」へ昇華させてゆくのです。
 これは音相分析から生まれた1つの作詩法といえましょう。
(木通)

Onsonic体験版の読み方と注意点!

1 取り出された表情は一部のものにすぎないこと。
 分析表は9種類のデーターを取り出します。本格的な評価はそれらデーターを総合してとらえますが、体験版にでたものは中の一部「表情解析欄」だけです。そのため大事なネーミングを決められるときは、必ず当研究所に正規の分析を依頼されることをお勧めします。


2 表情解析欄の数字の読み方
 体験版に出で来る表情解析欄の数字は、その語がもつ表情語間の関係を見るためのものですから、他のことばの表情語の数と比較をしてもほとんど意味がありません。 


3 表情語の意味には幅があること
 表情語はその周辺にある概念のことばを1語にまとめた抽象的なことばですから、表情語そのものの意味にあまりとらわれないことが必要です。
たとえば、「安定感」という表情語には「納まり感、存在感、落ち着き、冷静」などのほかに「のろま、愚鈍」なども含まれますから、表情後をことばとして表現するときは、それらの中のもっとも適切ことばを選ばなければならないのです。
 
4 ネガティブ語を読むこと
  また、表情語には「暗い」「汚い」など、印象の良くないことば(ネガティブ語)は一切含まれていません。そのような語が入ると、その語にとらわれて客観的評価の妨げとなることが多いからです。
そのため、表情語を読むときは、ネガティブな意味も頭に置きながら呼んで行くことが必要です。
  とくに、ポイントの高い表情語は「行き過ぎの面があるのでは」などの見方も必要です。たとえば「明るい」に高点のある人には「落ち着きのなさ」や「軽薄さ」の一面もあるのではという判断もしなければならないのです。

5 表情語は下からも読むこと。
表情語はポイント数の高い方だけでなく、低い方を読むことも大事です。ポイントの低い方を読むことで、高ポイントにある表情語では捉えられないものが得られることも多いのです。
このように上下両面から読むことで、語全体像のイメージがはっきり見えてくるのです。


(木通)

落ち着いた音と明るい音

 ことばの音声を大きく分けると、無声音有声音になります。


 無声音とは声帯を振動させずにだすパ・タ・カ・サ・ハ行音をいいます。無声音は、「現代的、健康的、軽快感、明るさ、スピード感、爽やかさ」などの表情をつくる音で、「ペプシコーラ、カルピス、コカコーラ、カプセルホテル、ポルシェ、ポカリスウエット」のようなことばの中で多く使われます。
 また、有声音とは声帯を振動させてだす無声音以外のすべての音で、「優雅、落ち着き、穏やか、豪華、奥行き感、暖かさ」などの表情をつくります。「ダイヤモンド、エレガント、ジョニーウオーカー、メロン、サントリー・オールド、ロマン」などのことばで多く見られます。 


 日本語にはアイウエオ、カキクケコなど138個の拍(音節)がありますが、使われている拍の40数%は響きの明るい無声音で、残りの50数%が暗さやマイナス方向のイメージを作る有声音で占められています。日本語が外国語に比べるとやや地味な落ち着いたことばと言われているのは、使われる子音に有声音が多いことと、1つ1つの音節の終わりに母音(有声音)がくるため、有声音の使用が目立つからのです。

(木通)

「日本語の音相」をお頒(わ)けします

 日本語の音相(木通隆行著、小学館スクウェア刊)はすでに絶版となりましたが、ご希望の方にお頒わけいたします。

(価額1部3800円、送料、代金引換え料は当方で負担)
 音相システム研究所の次のメール・アドレスへ郵便番号、住所、氏名、電話番号を明記のうえご連絡ください。

http://www.onsonic.jp/contact/index.html

Q&A  オヤジ向け雑誌「レオン」のネーミングを どう考えたらよいでしょうか。

 私は、このサイトの常連です。
 ことばに対する可能性や奥の深さが見えてくる音相理論に常々感動し、愛読している者ですが、最近オヤジ族に人気の出ている雑誌「レオン」という名を、音相的にはどう評価をしたらよいでしょうか。(ダイスケ)


A. この語を体験版で分析すると「庶民的、軽快、明白、派手、活性的、」…と現代の男性をイメージさせる表情語多く含んだ優れたネーミングであることがわかります。
 だが気になるところが一つあります。それは、体験版では省略してありますが、コンセプトバリュー欄の年齢層欄に[オヤジ]にはまだ早い若者層(20歳台)が対象と出ていて、読者ターゲットに若干ズレがあることです。たぶんご質問の趣旨もそんなところにおありなのではないかと思います。
 このズレをどう考えるかが、このネーミングの思案のしどころではないかと思います。
 ここで考なければならないのは、雑誌のターゲットである「オヤジ]族なる人たち自身が、心の底で[オヤジ]族と思っているかどうかです。表面的には「自分はオヤジ」と口にしていても、心の底では[まだ青年]という思いを抱き続けている人がほとんどではないでしょうが。
 もし雑誌名にオヤジ臭い名前がついたら、多くの[オヤジ]は手にする気にならないのではないでしょうか。
 このネーミングは、そういう「おやじ」の心理を見事に計算した、頭脳的な名前といえましょう。
(木通)


Q&A  理想的な社名とは、どういうものを言うのでしょうか。

理想的な社名とは、どういうものを言うのでしょうか。(オオゼキ)

A. 大衆のことばの好みは時代によって変わりますから、人気の出る社名もいろいろ変化をするはずです。
 だがどんな時代にあっても、社名をつける際に忘れてならないことは、永続性が必要な社名には一時の流行や個人の好みなどでつけることは避けるべきだと言えましょう。
 次に、意味と音というネーミングの2大要素を捉えたネーミングでなければならないことがあげられます。すなわち


 1、社名から、会社の事業内容がある程度、意味的に想像できること。


 意味的にとは意味そのものよりも、これからは「意味を連想させる工夫」が大事な技術になってくるでしょう。
 たとえば、今ある商品名の例で言いますと、
「ホカロン」(携帯懐炉…ホカホカからの連想)、ジャック(豆でできたスナック菓子…童話「ジャックと豆の木」から「豆」を連想させる)、ムヒ(虫さされ薬…音韻的に虫を連想させる)… 
このような意味的工夫は欠かせないものになるでしょう。


 2、社名は、社風や社内の雰囲気、製造する商品などがイメージ的に

   伝わるものであること。


いうまでもなく、これはことばの音にたよらなければなりませんから、音相研究が重要な役割を担うこととなります。 (木通)

「外国語」でも音相が悪ければ敬遠される

 日本人は外国語が好きで、横文字でさえあれば無条件に歓迎しているように見えますが、長く使われ愛用されている外国語は、日本人の音の好みにあったものに限られています。 
 そこに、現代人の音響感覚の高さがみられるのです。
 愛用されていない外国語として次の例があります。


ヘクトパスカル(気象用語)   ビッグエッグ(東京ドームの愛称)
DIY(日曜大工)       ヴィックスヴェポラッブ(風邪薬) 
WOWOW(放送局)      マイスターシュテュック(万年筆)
デユオ(乳酸飲料)        ナタデココ(食品)
ティー (紅茶)         ベースボール(野球)
インターデスイプリナリ(学際)  フイッシング(釣り)
ウオーター(水)         リップ・スティック(口紅)
エグジット (出口)       ソサエティ (学会) ………


 日本人が言いにくさを感じる音は、古い時代からこの国で使う習慣がなかった次のような音をいいます。


1、促音(ッ)のアトに濁音や、有声音がくる語。
2、V行、F行、ti、tu、di、du音がある語・
3、拗音が連続する語。
4、同じ種類の調音種が3音以上連続する語。
5、母音が3音以上連続する語。
6、音数が少なく、意味的に見てより適切な語が現れた語。
7、濁音や半濁音が2音以上れんぞくする語。
8、日本語の音用慣習にない音が連続する語。
      (例・・・ヨプ、ヒョン、ビョン、ペク、・・・)

(木通)

音相理論はどんなことに役立つか

 「音相理論」は、ことばの持つ「意味」だけでは伝わらない、ことばの周辺にある「表情」や「情緒」を体系的に捉えたうえ、それらを数量化することに成功した世界初の理論です。


 ことばの音が伝えるイメージには感覚的なものが多く含まれるため、学問的にも抽象的な認識のレベルで終わっていましたが、音相理論が出現したことで、ことばのイメージの大部分を、科学的根拠をもとに取り出せるようになりました。
 音相分析を行うと、1つ1つのことばがどんなイメージを伝えているかがわかりますから、これまで考えつかなかった発見や、新解釈や、新たな学術的取り組みなどができるようになったのです。

 音相理論はすでに創設以後、種々の活動をしていますか、今後をふくめ、どんなところで役立つものか、考えられる主なところを拾ってみました。

1 日常語や外国語や商品ネーミングなどがどんなイメージを伝えているかを、客観的根拠をもとに判断できるようになったこと。

2 詩、俳句、小説など文芸作品の中で使われているキーワードや語彙を分析すると、作品の奥にある世界や作家の内面などが鑑賞できるようになったこと。

3 文章を作るとき、その文脈にふさわしいことばを理論的に選べるようになったこと。

4 ネーミングを制作する際、多くの候補作の中から商品コンセプトに最もふさわしい音を持つものが取り出せるようになったこと。

5 企業等が多額の費用をかけて持っている未使用中の商標を分析して、商品コンセプトとの関係で将来も使用に適するものか否かを評価して、会社のリストラ策に貢献できること。

6 姓名の音相を分析することでその人の性格が判断でき、また新生児名や芸名、ペンネームなどの良否について判断できるようになったこと。

7 難音語(言いにくいことば)が発生する原因の解明や、電話販売(テレマーケティング)における語彙選択等に関する指導や、高度な対話ロボットに必要な情緒表現について具体的対策の提言が可能であること。

 
(木通)