美しいことば・・・「そめいよしの」
【研究員・評】
「そめいよしの」という音を聞くと、薄いベビーピンクの色を思い、ワクワクするようなときめきを感じます。そのような私の思いを音相がどれほど捉えているか、分析表から表情語をとりだしてみました。
清らかさ 62.5ポイント
暖かさ 54.5ポイント
静的 45.0ポイント
安定感 40.0ポイント
清潔感 27.3ポイント
優雅さ 27.3ポイント
充実感 25.0ポイント
夢幻的で透明な花びらの温もりや、そこはかとなく漂う寂しさ、そしてそれらを包む
柔らかい日差し・・・私が感じた以上のものを具体的なことばを使って取り出しているのがわかります。
日紫喜友紀)
【所長・評】
桜前線の北上とともに、野も山も薄紅色の霞たなびく季節となりました。
日本の桜を代表するという「そめいよしの」(染井吉野)。
このことばは、昔もいまも日本人に爽やかで優雅な響きを伝えてきますが、そのようなどイメージがこから生まれてくるのでしょうか。
この語の音相を分析したら、表情語の上位に次のことばが並びました。
爽やか 62.5ポイント
暖か 54.5ポイント
静的 45.0ポイント
安定感 40.9ポイント
清潔感 27.3ポイント
優雅さ 27.3ポイント
充実感 25.0ポイント
また情緒欄にも、「清々しさ、情緒的、クラシック、神秘的、哀感、純粋、夢幻的、不思議な感じ、孤高感、大らかさ」など、日本人が遠い昔から持ってきた心のふるさとのようなことばがぎっしり並んでいるではありませんか。
「そめいよしの」という音の中には、日本人が先祖伝来持ってきた美しい音の世界が秘められているのです。(木通)
新語「チョイ悪るオヤジ」を分析する
「チョイ悪るオヤジ」とは、「オシャレやカッコよさなどをどこかに持ちながら、ちょっぴりガキっぽさももっている中年男」という意味の新語だそうですが、思わず笑いがこみ上げるようなことばです。
この語の音相を分析したら、次のように「オヤジ」と「ガキ」のイメージを作る2つの表情語群が、明白な対立形をとっているのがわかります。
(1)「オヤジ」ムードを作る表情語。
暖かさ 40.9ポイント
安定感 27.3ポイント
充実感 25.0ポイント
個性的 21.4ポイント
高尚さ 18.2ポイント
(2)「ガキ」のムードを作る表情語
鋭さ 25.0ポイント
単純さ 16.7ポイント
若さ 12,5、ポイント
このように、3分の2がオヤジムード、3分の1がガキムードを作る表情語が上位のところに並んでいて、この語が描こうとする人間像を表情語が的確に表現しているのがわかります。
この語を聞いて「笑いたくなる感じ」とは、意味の上での面白さを音相が見事に表現している巧みさに、心中の潜在意識が共鳴した衝動にほかならなかったのではないでしょうか。
このような旨いことばをあっさり思いつき、人々がそれに直感的に共鳴する、現代人のことば感覚の高さにはただ驚くほかありません。
世にも不思議なことば、「読めないネーミング」
10年ほど前から、意味も音もない文字だけのネ-ミングが見られるようになりました。
この種のネーミングを、社名や商品名を考えるときどのように評価したらよいのでしょうか。
「意味も音もないネーミング」とは、意味が不明なばかりか、読みかたもわからない、次のようなことばです。
CHUね・ン?
L←→R
B☆KOOL
THE虎舞竜
L´Arc~en ~Ciel
NAiyMA ・・・
関係者たちの間では、それなりの意味も読みもあるのでしょうが、一般の人には困ったネ-ミングというほかありません。
人名や商品名は、音声という生理的なものを介することで人との結びつきが生まれますから、音声化のできないことばに親近感を感じさせることは無理なのです。
ボ-カル・グル-プの『SMAP』や『シャ乱Q』は意味は不明でも、明白な読みがありますし、読みがあるから音の生み出すイメージがあります。これらの語が持つイメージは「耀く(かがやく)ような若さと溌剌さ、」といったものですが、そんなイメージとこれらグル-プの持つイメ-ジがマッチするため、ネーミングとして立派な成果をあげているのです。
この種のネ-ミングは、ミュ-ジック・グル-プや繁華街のバーの名前がほとんどのようですが、広く大衆を相手とする商品名などに用いるのはたいへん危険なことだといえましょう。
表情を作る音相基(シリーズ⑧)
・・・「簡便さ」、「安易さ」を作る音は?
【これらに必要な音相基】
・促音が多いこと
・無声破裂音系が多いこと
・無声拗音が多いこと
・少拍なこと
【例語】
ちょっと、あんちょく、すぐ、いっき(に)、さっさ(と)、
とっと(と)、 ポイ(捨て)、かんたん、即(そく)、即刻、
すっきり、すかっと、さっぱり、あっさり
ネーミングの分析と評価を行います。
当研究所では、音相理論を使ってネーミングの分析および評価を行っています。
企業がその商品名などにどのちょうなコンセプトを表現しようとしておられるかを詳しく調査したうえ、それを「音相言語」に変還してコンピューターに入力し、コンセプトの達成度を捉え、それに評価書をつけて報告いたします。
分析表と評価の実例は、トップページ
の欄外[分析表と音相評価の実例]欄に出ていますのでご参照ください。
【料金】
分析料・・・1分析(1語)につき5~3万円
その他・・・調査費、交通費(実費)等
詳細は、研究所へお問い合わせください。(電話…046-848-1276)
Q&A Onsonic体験版なぜ取りやめになったのですか。
Q.
Onsonic体験版は、なぜ取りやめになったのですか。
(西宮/sakamoto)
A.
Onsonic「体験版」は、多くの方に音相分析を体験していただこうと、昨年3月に始めたものですが、次のような弊害が考えられるようになったため掲載をとりやめることにしたものです。
当研究所が正規の音相分析を行うときは、訓練を受けた専門家がコンピューターが取り出したデータから、とりわけ重要な7~8項目を抽出し、それらを総合判断して「評価」を行っています。しかしながら、体験版から出てくるものはその中のただ1項目にすぎませんし、理論を深く知らない方がその1項目だけを見て判断されると、大きなミスが生じることが多いのです。
体験版だけで、大事なネーミングや人のお名前などを判断される危険と、そこから起こるご迷惑を考え、掲載を取りやめることにしたものです。
なおそれに変わるものとして、当研究所が責任を持って評価してお返しする「ネーミングの分析評価サービス」と、「赤ちゃんの名付けサービス」を行っています。この場合は専門家の手数がかかるので有料となりますが、よろしくご了承のほどよろしくお願いいたします。
口に出して言いたくないことば
商品の数が多くて、もう打つ手がなくなったのか、10年ほど前から首を傾げたくなるようなネーミングにしばしば出会うようになりました。
そんな一つに「口に出して言う気にならないネ-ミング」があります。
・夏だぜ!一平ちゃん ・うししのし
・おちてたまるか ・好きやねん
・気になるゴリラ ・写るんです
字面だけならあまり気になりませんが、この名を口に出して買ってゆくお客がどれだけいるかを考えてしまうようなことばです。
たぶん名前は言わず「これください」といっているのだろうと思います。
ことば遊びやユ-モアにも、時と場合があることを忘れてならないように思うのです。
口に出して言いたくないもう一つのネ-ミングに、舌がもつれて言いにくいことばがあります。
・バスジフ ・とっぱちからくさやんつきラ-メン
・ペディグリ-チャム ・ゆとりにとろん
・ペプディエット ・アセロラドリンク
言いにくさがなぜ起こるかについては、すでに本欄で取り上げているので省きますが、そんなことばに親しみや好感を持つ人がいるはずはなく、それらがどれも不人気だったように記憶しています。
ネ-ミングは、日常の会話に彩りを添え、進んで口にしたくなるようなものであったとき、企業が作る商品名でも、日本語のことば文化に仲間入りができるようになるのです。
社名や商品名をそんな高みへ引き上げてくれるのは、音が作る「イメ-ジ」の良さをおいて外にないのです。
音相理論はナゼやまとことばを基本にしたのか
日本語は外国の影響をほとんど受けず、民族固有の感性を、洗練された方法で表現している体系が整った純度の高い言語です。
現代語は漢語や西欧語など「外来語」が増えていますが、それは単語(語彙)が増えているだけで、言語にとって大切な語順(品詞の順序)や文法、音韻などはほとんど昔ながらのものが使われています。
また外来語が増えたといっても、「名詞」が増えただけなのです。
たとえば日本語に「Beautiful」(美しい)という形容詞を取り入れるとき、語尾に「な」をつけ「ビューティフルな」と形容動詞化して取り入れます。すなわち、「Beautiful」は形容動詞の語幹分、すなわち「名詞」として取り入れ、それに「な」(なら、だ、で、に、な)などの活用をつけて形容詞的な役割を果たしいるのです。
音読みの漢語の場合も同様で、形容詞「綺麗」には「なら活用」をつけて形容動詞として使っているにすぎないのです。
そのため外来語がどんなに増えても、語彙の数が多くなり表現が豊かになるというプラスがあるだけで、日本語の本体には何の影響もないのです。
学術的な用語などには外国語の数が目立ちますが、日常使っている会話に出てくる文章を単語の数を数えると、80~85%ぐらいがやまとことば系であるのがわかりまです。
「きょう は 良い お 天気 です ね」という文章の中では、「天気」だけが外来語(漢語)で、7拍中の6拍(85.7%)がやまとことばであるのがわかります。
また音韻の場合でも、日本語はティーム(team)はチーム、ディジタル(digital)はデジタル、ディズニー(Disney)はデズニーと日本語の音韻に溶け込みやすいよう読み替えられて使っているのがわかります。
よく出てくる質問に、現代語のイメージを捉える音相論が、なぜ古めかしいやまとことばを対象にしたのかというのがありますが、それは現代語がこのようにやまとことば系が主流でできていることと、イメージ把握に深い関係をもつ「音韻」も、やまとことばの音韻に翻訳して受け入れていることも、その理由となっているのです。
やまとことばは日本語の過去、現在、未来に通じる言語と考えてよいのです。
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表情を作る音相基(シリーズ⑦)
・・・・・・「個性感や異常感」を作る音
必要な音相基は・・・
・調音種比が低い
・勁性または輝性が高い
・イ音が多い
・逆接拍がある
その例語
厳しい、きびきび、きらきら、ぎらぎら、どろどろ、異状、ギア、ビートたけし、三井、三越、三菱、コティー、ストラディヴァリウス、、カルティエ、シャネル、ニナリッチ、ラッキー・ストライク、ソニー、カルピス、ビア吟上、帝国ホテル、トヨタ
(注)
これらの音相基は、奇怪感、不快感、不気味さなどを表すことばにも多く使われます。
(例)
おどろおどろしい、痛い、苦しい、イライラ、いびる、いたぶる、怒る、怪奇、オカルト・・・