音相理論はナゼやまとことばを基本にしたのか | 日本語好きな人、寄っといで

音相理論はナゼやまとことばを基本にしたのか

 日本語は外国の影響をほとんど受けず、民族固有の感性を、洗練された方法で表現している体系が整った純度の高い言語です。
 現代語は漢語や西欧語など「外来語」が増えていますが、それは単語(語彙)が増えているだけで、言語にとって大切な語順(品詞の順序)や文法、音韻などはほとんど昔ながらのものが使われています。
 また外来語が増えたといっても、「名詞」が増えただけなのです。


 たとえば日本語に「Beautiful」(美しい)という形容詞を取り入れるとき、語尾に「な」をつけ「ビューティフルな」と形容動詞化して取り入れます。すなわち、「Beautiful」は形容動詞の語幹分、すなわち「名詞」として取り入れ、それに「な」(なら、だ、で、に、な)などの活用をつけて形容詞的な役割を果たしいるのです。
 音読みの漢語の場合も同様で、形容詞「綺麗」には「なら活用」をつけて形容動詞として使っているにすぎないのです。
 そのため外来語がどんなに増えても、語彙の数が多くなり表現が豊かになるというプラスがあるだけで、日本語の本体には何の影響もないのです。
 学術的な用語などには外国語の数が目立ちますが、日常使っている会話に出てくる文章を単語の数を数えると、80~85%ぐらいがやまとことば系であるのがわかりまです。
「きょう は 良い お 天気 です ね」という文章の中では、「天気」だけが外来語(漢語)で、7拍中の6拍(85.7%)がやまとことばであるのがわかります。
 また音韻の場合でも、日本語はティーム(team)はチーム、ディジタル(digital)はデジタル、ディズニー(Disney)はデズニーと日本語の音韻に溶け込みやすいよう読み替えられて使っているのがわかります。

 よく出てくる質問に、現代語のイメージを捉える音相論が、なぜ古めかしいやまとことばを対象にしたのかというのがありますが、それは現代語がこのようにやまとことば系が主流でできていることと、イメージ把握に深い関係をもつ「音韻」も、やまとことばの音韻に翻訳して受け入れていることも、その理由となっているのです。

 やまとことばは日本語の過去、現在、未来に通じる言語と考えてよいのです。