口に出して言いたくないことば
商品の数が多くて、もう打つ手がなくなったのか、10年ほど前から首を傾げたくなるようなネーミングにしばしば出会うようになりました。
そんな一つに「口に出して言う気にならないネ-ミング」があります。
・夏だぜ!一平ちゃん ・うししのし
・おちてたまるか ・好きやねん
・気になるゴリラ ・写るんです
字面だけならあまり気になりませんが、この名を口に出して買ってゆくお客がどれだけいるかを考えてしまうようなことばです。
たぶん名前は言わず「これください」といっているのだろうと思います。
ことば遊びやユ-モアにも、時と場合があることを忘れてならないように思うのです。
口に出して言いたくないもう一つのネ-ミングに、舌がもつれて言いにくいことばがあります。
・バスジフ ・とっぱちからくさやんつきラ-メン
・ペディグリ-チャム ・ゆとりにとろん
・ペプディエット ・アセロラドリンク
言いにくさがなぜ起こるかについては、すでに本欄で取り上げているので省きますが、そんなことばに親しみや好感を持つ人がいるはずはなく、それらがどれも不人気だったように記憶しています。
ネ-ミングは、日常の会話に彩りを添え、進んで口にしたくなるようなものであったとき、企業が作る商品名でも、日本語のことば文化に仲間入りができるようになるのです。
社名や商品名をそんな高みへ引き上げてくれるのは、音が作る「イメ-ジ」の良さをおいて外にないのです。