名前の音は「人の性格」を作ります
一日中、「小百合、小百合」と呼ばれて過ごし、「サユリ」という音を自分そのものと思い込んでゆくうちに、この音が作る雰囲気がその子の雰囲気となり、イメ-ジとなり、それが性格に入ってゆくのはきわめて自然な成り行きといえましょう。
名前の音と性格の間にはそんな関係がありますから、 人の名前の音(音相基)を分析すると、その人の基本的な性格がはっきり見えるのです。
人の性格は環境の変化などによって種々のものが加わりますが、幼少時から身につけてきた性格は、生涯ほとんど変わるところがないのです。
そのため、子供の名前をつけるとき、次男だから健二がいいなどの理屈だけで考えず、音のイメージによって生まれる「基本性格」の重要さをよくよく考えてあげなければならないのです。
生まれる子を「健康で社交的な性格に育てたい」と思ったら、そういうイメ-ジ(表情)を作る音相基の入った名前をつければ、高い確率でその期待が叶えられるのです。
赤ちゃんの名前をつけるとき、生年月日や字画などで運勢面を調べることも大事ですが、その子の生涯を支配する性格を作る「名前の音のイメージ・チェック」は絶対に忘れてならないことなのです。
分析評価の実例
「イチロー」、「松井」、「サブロー」の違い
プロ野球、ご存知3選手の名前を分析して、性格の違いを見てみました。
(分析表は省略します。)
▲「イチロー」
表情解析欄を見ると「個性的、庶民性、シンプル感、明白さ、鋭さ、若さ」などスポーツマンらしい一面と、その反対方向にある「優雅さ、穏やかさ、暖かさ、安定感」をともに明白に捉えていて、2面の性格をバランスよく持った人であることがわかります。またコンセプトバリュー欄からは、全年齢層の男女に愛される人であることや、「動く感じ」や「スピード感」にとりわけ優れた才能を持つ人であることなどを捉えています。
▲「松井秀樹」
表情解析欄の上位に「個性的、爽やか、シンプル、庶民的、溌剌さ、明るさ、鋭さ、合理性、活性感」などの表情語があるため、スポーツマンらしい性格を明白にもった名前であることがわかりますが、「イチロー」と違い高尚さや優雅感を作るのに必要な表情語「高級感、優雅さ、安定感、非活性感」がいずれもゼロ・ポイントになっていて、イチロー以上にスポーツマン的な性格の強い人であることがわかります。
どちらも秀でたスポーツマンですが、このよう微妙な性格の違いを音相分析が正確に捉えているのがわかります。
▲「サブロー」
昨年、セ・パ両リーグを制覇して日本一に輝いた「ロッテ」の功労者、4番打者の「サブロー」は、地味なキャラクターで人気を得ている選手ですが、分析表を見てみると、そういう性格を作るに相応しい音をもった名前であるのがわかります。
イチローの分析表には、高ポイントのところにスポーツマンらしい「個性的、庶民的、シンプル、明るさ」などが並んでいましたが、サブローはそれらがどれもゼロ・ポイントで、それに代わって「優雅、高級感、安定感」など内面性の高さを現す表情語が最高部分を占めており、また情緒解析欄にも多くの情緒語が並ぶなど、人間的な奥の深さを持った性格の人であることがわかります。
表情を作る音相基(6)
このシリーズは、ある表情をことばの音で言い表すとき、どんな音相基を使えばよいかを示した欄です。
「現代感、都会らしさ」を表現するには
【必要とする音相基】
・無声破裂音系が多いこと
・子音拍(促音、撥音、無声化母音)が多いこと
・高勁輝拍が多いこと
・無声音が多いこと
・無声化母音が多いこと
・高勁性語であること
・無声拗音があること
・新子音があること
〔例語〕
スピ-ド、東京、パリ、セフィーロ(車)、オプティ(車)、ディアマンテ(車)、テスティモ ルージュ(口紅)、ニフティ(社名)、ティファニ-、フェラガモ、三菱、三越、オリンピック
(注)以上のほか、これらの音は次ぎのような「安易感、軽薄感」など底の浅さを感じることばにも使われることが多いのでご注意を。
〔その例語〕パンチ、キャピキャピギャル、超(ちょう)、チャパツ、ガチンコ…
Q&A.
Q. 記号ネーミングとどう付き合うべきか
今、社名を検討しているところですが、アルファベットを並べたUFJのような記号ネーミングではどうかという案がでています。
だが、この種のネーミングがどれだけ効果をあげるものか私は疑問を感じます。記号ネーミングをどのように考えたらよいかについて、お教えください。(東京キッド)
A.
記号ネーミングは、意味のある文が集約表現れた語と考えてよいでしょうが、字面の上では意味をもたない記号のため、ネーミングにとって重要な意味的効果を放棄した語と考えてよいでしょう。
しかしながら、この種の語にも「ユーエフジェー」のような音があるため、音が作るイメージによって固有の音相を作ります。
そのため、「ユーエフジェー」という音が、社名として訴えたいコンセプトをイメージ的に適切に表現してさえいれば、ネーミングとして成功させることは可能です。
そのような成功例として「IBM][BMW」「NHK」などがありますが、意味をもたない記号を使ってネーミングとしての効果を獲得するには相当な期間と周知のための費用を覚悟しなければならないでしょう。
やむをえない事情のときもありましょうが、なるべくならば避けられるのがベターのように思います。(木通)
「名前の音」がなぜ人の性格を作るのか
クラシック音楽だけを聞いて育った子は落ち着いた知的な子供に育ち、ポピュラー音楽の中で育った子は、活発で明るい子に育つと言われますが、日ごろよく聞く音の響きが人の性格や人柄などに影響を及ぼす例は少なくないようです。
そういう中で影響力の強いものに「名前の音」があります。
「太郎、太郎」と朝晩呼ばれて育つうち、「タロ-」という音が作る雰囲気やイメージがその人の雰囲気となり、イメ-ジとなり、やがて性格の中へ入ってゆくのは自然な成り行きといってよいでしょう。
「名は体を表わす」といわれることばの意味がそこにあるのです。
名前の音と性格の間にはそんな関係がありますから、 姓名の音(音相基)を分析すると、その人が基本に持っている性格が見えてくるのです。
人の性格はその後の環境などでいろいろと変わりますが、幼少時身につけた基調的な性格は、ほとんど変わることなく存在し続けるもので、それは心理学的にも証明されているものです。
生まれてきた子を「健康で明るい人に育てたい」と思ったら、そういうイメ-ジ(表情)を作る音相基の入った名前をつけてあげれば、高い確率で実現できるのです。
赤ちゃんの名前をつけるとき、生年月日や字画などで運勢面を調べることも大事ですが、その子の生涯を大きく支配する性格を作る、名前の音相チェックは絶対忘れてならないことといえるのです。
「セレブ」はどんなイメージを伝えるか
最近よく使われる「セレブ」ということば。英語の辞書を引くと
「SELEBRITY・・・著名人、有名人、名士」とありこれが語源のようですが、雑誌などでは「美しく優雅なこと」、「知的な女性」、「金持ち」、「成金」、「ブランド品を身につける人」などの意味に使われていたろ、「セレブな旅」のような意味不明のことばの中にも見られます。
私は時々この欄で「現代人は意味よりも音がつくるイメージを大事にする」
と言っていますが、この語にはそういう現代語の素顔が見えるように思うのです。
若者たちは、このような漠然としたことばを使って、意味よりもイメージを中心にコミュニケートしているように思います。
そのイメージの核になるものに、どんなものがあるのか。
それは音相分析をすると取り出されます。
この語を分析したら、トップのところに次の表情語が現れました。
派手 75.0
シンプル 50.0
適応性 50.0
高級感 50.0
軽快感 40.9
動的 30.0
さらに、下位の部分で
優雅さ 9.1
個性的 0.0
があります。
はじめに述べたこの語がもつさまざまなイメージ、「派手、単純、適応性、高級感、軽快感、動感」や「非情緒的」「無個性的」などのすべてをこの分析表が捉えているのがわかります。
音相理論やその分析法の精度の高さがおわかりいただけるのではないでしょうか。
コンセプトを正しく捉えた「ロハス」
最近「ロハス」という言葉がメディアなどで時々見られるようになりました。
Lifestyles Of Health And Sustainability
の頭文字をつなげたもので、
「健康と環境を破壊しない生き方」をする人や、そういう行為をいうようです。
大量生産、大量消費による環境破壊から目覚めた人たちの、精神運動といってよいでしょう。
この語は長いことばの頭文字を機械的に拾っただけのものですが、そんなことばでも、この概念がもついろいろな意味を音相的に表現しているかどうかによって、この語が今後、どのぐらい市民権を得てゆくかがわかるのです。
それはこの語の音相を分析することでわかります。
表情語のトップの部分を高い順にならべてみると、
清らか 87.5
軽快感 40.9
健康的 36.4
静的 30.0
安らぎ感 27.3
安定感 27.3
信頼感 27.3
があり、また情緒欄には
「情緒的」、「クラシック」、「純粋」、「素直」、「大らかさ」
が出ています。
表情語の冒頭でポイント数が突出している「清らかさ」に続いて「軽快、健康、静的、安らぎ…」があり、さらに情緒欄の「情緒性、クラシック感、純粋さ、大らかさ」など、
当初に述べたこの運動のすべてをきわめて的確に表現したことばであるのがわかります。
表情を作る音相基・シリーズ(5)
「男らしさ、逞しさ」を作る音
【必要な音相基】
・無声破裂音系が多い
・調音種比が高い
・勁性値が高い
・子音拍が多い
・無声音が多い
・総合音価がプラス指向
・無声化母音がある
・高勁輝拍が多い
〔例語〕
テキパキ、溌溂、活発、ラッキーストライク、サントリーオールド、パンチ、オリンピック、ペプシコーラ、シチズン時計、日立、コダック、三菱
(注)この例語にみられるように、これらの音相基は、明るさやたくましさを持つ語に多く使われますが、高級ブランド名や女性化粧品名など、ゴージャス感や優雅さや奥行き感を表現した語に多く使うとイメージが壊れますし、響きが単調な音のため短期間で飽きられこともあるのです。
Q&A
Q.
音相分析表の表情語に「つらい、苦しい、汚い、悲しい」などネガティブな意味のことばが入っていないのはなぜですか。(奈良市MAT)
A.
ことばが作るイメージ(表情)には、「明るい」と「暗い」のように、ポジティブ(肯定またはプラス)な方向と、ネガティブ(否定またはマイナス)なものがありますが、次の2つの理由から、表情語にはポジティヴなことばだけを使うことにしています。
1、 ポジティヴとネガティヴをどこで区別するかの線引きは状況によって変わりますし、見方
を変えればどちらにもなる場合が少なくないこと。
2、 表情語の中にネガティブな意味を持つ語が入ると、その語のインパクトの強さに囚われ
てことば全体のイメージ把握に偏りが生まれる恐れがあること。
たとえば人の名前を分析した表情語の中に「暗い」という語があると、その語から受けたショックによって、全体のイメージ把握に狂いが生じる場合があるからです。この傾向はネーミングや一般のことばの場合にもよくも見られます。
「ア」音が作る叙情性
歌謡曲は歌い始めの第一音で人気が決まるといわれています。そんな見方をしてゆくと、ヒットした歌謡曲には出だしの部分に「ア列音」がたいへん多いことに気づきます
「歌謡曲全集」にある536曲の出だしの1音を調べてみたら、その49%がア列音で始まっていました。
「歌謡曲の出だし拍調査」
ア列音 264 曲 49%
イ列音 91 曲 17%
ウ列音 65 曲 12%
エ列音 12 曲 2%
オ列音 102 曲 19%
私は音相理論の中で、「ア列音」は「明るさ、穏やかさ、暖かさ」などのイメージを作るほか「どのような音の中にもスンナリ溶け込んでゆけるニュートラルな性格があると述べましたが、人々を叙情の世界へ自然に誘いこむのに、ア列音のもつニュートラルさが効果をあげているからではないかと思うのです。
そこで、古代の叙情歌だが今も人気がすたれない「百人一首」の第一音を調べてみたら、符丁を合わせかのたように、ア列音で始まる歌がやはり100首中50首…50%ありました。
ア列音が情緒感を作るという、この仮説を裏づけるには、叙情を目的としない「軍歌」の出だしの1音にはア列音が少なくなければなりません。そこで「軍歌」を調べてみたら、やはりそこにはア列音がほとんどないのです。
「ここはお国を何百里、離れて遠き満州の・・・」(戦友)・・・(オ)
「とどろく銃音、飛びくる弾丸・・・」(軍神広瀬中佐)・・・(オ)
「どこまで続くぬかる溝ぞ・・・」(討匪行)・・・(オ)
「海行かば水づく屍・・・」(海行かば)・・・(ウ)
「貴様と俺とは同期の桜・・・」(同期の桜)・・・(イ)
「勝ってくるぞと勇ましく、誓って国を…」(露営の歌)・・・(ア)
「見よ東海の空明けて、旭日高く輝けば・・・」(愛国行進曲)・・・(イ)
「国を出てから幾月ぞ、ともに死ぬ気でこの馬と・・・」(愛馬進軍歌)・・(ウ)
そしてまた、戦中にはやった歌でも叙情性の高い曲には、ア列音で始まるものが多いのです。
「さらばラバウルよ、また来るまでは・・・」(ラバウル小唄)・・・(ア)
「ああ、あの顔であの声で、手柄頼むと・・・」(暁に祈る)・・・(ア)
「わが大君に召されたる・・・」(出征兵士を送る歌)・・・(ア)
「朝だ夜明けだ潮の息吹・・・」(月月火水木金金)・・・(ア)
言うまでもなく、これらは作詞者が意図して作ったものでなく、歌の雰囲気が自然に作った住み分けにすぎないのです。
意識以前のところで人の心を操っている、「音相」という不思議な世界の存在を考えずにはおられません。