新語「チョイ悪るオヤジ」を分析する | 日本語好きな人、寄っといで

新語「チョイ悪るオヤジ」を分析する

 「チョイ悪るオヤジ」とは、「オシャレやカッコよさなどをどこかに持ちながら、ちょっぴりガキっぽさももっている中年男」という意味の新語だそうですが、思わず笑いがこみ上げるようなことばです。
 この語の音相を分析したら、次のように「オヤジ」と「ガキ」のイメージを作る2つの表情語群が、明白な対立形をとっているのがわかります。


 (1)「オヤジ」ムードを作る表情語。
    暖かさ   40.9ポイント
    安定感   27.3ポイント
    充実感   25.0ポイント
    個性的   21.4ポイント
    高尚さ   18.2ポイント

 
 (2)「ガキ」のムードを作る表情語
    鋭さ    25.0ポイント
    単純さ   16.7ポイント
    若さ    12,5、ポイント


 このように、3分の2がオヤジムード、3分の1がガキムードを作る表情語が上位のところに並んでいて、この語が描こうとする人間像を表情語が的確に表現しているのがわかります。
 この語を聞いて「笑いたくなる感じ」とは、意味の上での面白さを音相が見事に表現している巧みさに、心中の潜在意識が共鳴した衝動にほかならなかったのではないでしょうか。
 このような旨いことばをあっさり思いつき、人々がそれに直感的に共鳴する、現代人のことば感覚の高さにはただ驚くほかありません。