音楽日記 & バンコク日記 -207ページ目

音楽日記 & バンコク日記

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『― 音楽日記 ― (台湾、香港、韓国、英語 等)』という名前で05年から開設したこのブログですが
生活の場も 東京→バンコク と変わり 名前を一新してみました

一比一 (初回盤) 一比一 改 (台湾特別盤)

6月に出たFanFan 范瑋琪(ファン・ウェイチー)の「一比一」。今年の夏、台湾でスマッシュヒットしたアルバムだ。范瑋琪は、00年に「范范的世界」でデビュー。今までに3枚のアルバムとベストアルバムを出している。台湾では癒し系の歌手である。

 近作の注目曲は2nd cutのDavid 陶喆(デビット・タオ)を迎えて作られた「一比一」だろう。范瑋琪の温かみのある歌声と奥で流れるバイオリンの音色。夏の暑さを忘れさせてくれる。それがこのアルバムが8月末にも売上げ上位でいられる理由の一つであるだろう。

 また、「如果的事」ではレーベルメイトのAngela 張韶涵(アンジェラ・チャン)と暖かいデュエットをしている。この曲のメロディーがすごく良い。かと思えば1st cutの1曲目「就是你」ではガールロックっぽい曲で、癒し系 范瑋琪のイメージを軽く裏切る演出も面白い。全体的には「鞭韆」「cold」、自身で作曲をした「不眠」とスローな曲が多い。「多麼多麼愛你」ではサビで「ど~も、ど~も、愛你」と聞こえてしまった自分がちょっぴし恥ずい。

 今回初めて范瑋琪を買ってみたが、スマッシュヒットした理由の分かる台湾らしい「ゆっくり時間がすぎる」アルバムになっている。

ちなみに「如果的事」はココで視聴できます。 如果的事

Stefanie (今日は初香港公演の日!!) Stefanie特別版 (特別盤)

 2005年の台湾レコード大賞、金曲奨の最優秀女性歌手を受賞したYan-Zi 孫燕姿(ステファニー・スン)。このアルバムは、昨年台湾で年間売上2位に輝いている。孫燕姿はシンガポール人で、台湾でデビューし、いまでは、台湾、シンガポール、香港、中国本土、マレーシアで彼女のアルバムはヒットしている。

 彼女の魅力は、一瞬堅く、内面の強さ、自信を感じさせる声だ。今流行のR&Bのような張り上げに向く声ではないし、鄧麗君(テレサ・テン)のようなやわらかく包み込む声でもない。この声調で歌う切ない曲は「都会の人のような、弱みを見せないよう頑張っている人の心情、心の中にある弱さ、葛藤」を表現すると抜きん出ている。

 孫燕姿はシンガポールで音楽学校在籍中に香港の大物スターSammy 鄭秀文の曲を探しに来たワーナーのスタッフに見出され2000年に「孫燕姿」というアルバムでデビュー。その後は00年にもう1枚、01年に1枚、02年に2枚、03年はオリジナルアルバム1枚と、ハイペースでアルバムをリリースし、売れていくが、アイドル的扱いを受けることへ不満を感じ、03年末にバラードベスト盤を出し、1年間休業している。このアルバムは、その後の復帰第1弾となる。03年末も出演料が日本円3850万円というカウントダウン公演の誘いがきたにもかかわらず「今年の年末は絶対家族とすごす」と絶対首を縦に振らなかったという。この意思の強さも彼女の魅力の一つだ。他の女性シンガーと異なり、脱いだりする事も無く、ビジュアルでなく、あくまで音楽で勝負する。音楽業界で使われる事なく、やってやろう的なトコが実に好きである。

 このアルバムは昨年9月に全中華圏で大きな期待の中リリースされた。Stefanieという名前は孫燕姿の英語名だ。自身の名前を付けるほどの自信作であり、1曲目の「奔」という強さ、自信を全面に出したアップテンポのヒット曲で始まる。「自分は自分で決めた道をただひたすら走る」と歌いはじまるが、しかし、2曲目「我的愛」では一転し、恋愛に悩む心の中を歌うスローな曲になっている。この曲はこのアルバムからの先行曲であり、アジア各国で特大なヒット曲となっている。元気に自信あふれた曲もヒットすれば、正反対に自身の心情、悩みを歌った曲もヒットする。強さと弱さをあわせもつ。しかし、ポップスという言葉でまとまる。これが彼女のアルバムである。このアルバムにはそのほかにも「慢慢走」、「同類」というヒット曲が収録された他、映画「世界の中心で愛をさけぶ」の台湾地区の主題歌「我也很想他」、YAMAHA VINOのCMソング「Let’s VINO」も収録されている。

 今年5月に台湾金曲奨を受賞し、翌日MTV Video Music Award Japanの為に来日したYan-Zi。韓国から出演したピ(Rain)と会って感動し、ゴリエを見つけて笑いが止まらず、叶美香さんをみて「彼女の胸、メロンみたいね」と言ったYan-Zi。このサバサバ系キャラクター実に好きである。

香港ライブの画像追加
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Love Storm


 今日は、アルバムでなく、ビビアン・スー(Vivian 徐若瑄)について書こうと思う。

 「知ってる台湾出身の芸能人は誰?」と、尋ねられたら「ビビアン・スー」と答える日本人は多いだろう。紅白に出てるだけあり、彼女の知名度は日本でも非常に高い。それだけ、身近な台湾人である。

 「日本撤退してたのでは?」という声もよく聴くが、実際、台湾での仕事が忙しいからだと思われる。(外反母趾で休養説もありましたね。) 03年に日本で化粧品のコマーシャル、ポスターとかには出てたし。最近も、車の修理のCMで事故ちゃってます。去年、今年に台湾、香港、シンガポールといった中華圏に旅行した人は、Hang Tenの店頭で、ビビアンの写真を見ているでしょう。今、中華圏でビビアンは抜きん出ている人でもある。(ちなみに今放映している車のCMはココ ビビアン車
 )

 近年の彼女は、実にさまざまな顔を持っている。女優、アイドル、歌手、エッセイ作家、そして作詞家。 01年に周杰倫(ジェイ・チョウ)に提供した「簡単愛」の歌詞に感動した中華圏の歌手が挙ってビビアンに作詞依頼した事もある。 03年には台湾で「狂愛龍捲風」というドラマに出演したりもしている。ちなみにこのドラマは今話題のF4のヴィックとケンも出ている為、最近日本でもハイビジョンで始まり、一部で話題になっている。  (このドラマの台湾のオフィシャルHP 狂愛龍捲風

 今年、2005年は、彼女のデビュー15周年であり、日本デビュー10周年である。彼女は、美少女コンサートで優勝し、「少女隊」というグループで90年にデビュー。アイドル街道まっしぐらし、少女隊解散後に、念願である日本でデビューする。この15年間、常に彼女はアイドル視されている。それは日本もまた同じである。マンガ雑誌のグラビアが日本デビューだったのだから。 ただのアイドルでは、15年間芸能界にはいられないでしょ。 

 今年30歳。着実に進化しているビビアン。15年のキャリアがあるにも関わらず、
今が一番輝いてるのかもしれない。

JolineJoline 2nd (こっちはDVD付の改盤)
 今年上半期の売上げチャートでTOP4の「Jolin蔡依林(ジョリーン・ツァイ)/J Game野蛮遊戯」である。

 4月に出たJoline 蔡依林(ジョリーン・ツァイ)の「J Game野蛮遊戯」。結果は「これぞJoline!!」と期待を裏切らない。というか期待以上。昨年11月の台北ソロコンサートにあわせてRemixアルバムを出しているが、今作はSony 移籍後3枚目、1年ぶりのオリジナルアルバム。(※下記参照)コンサート後、波に乗って作られたが、大きな挫折をも乗り越えた。

 移籍後のアルバム「看我72変」「城堡」で数曲をProduceし、恋仲になった大スターJay 周杰倫(ジェイ・チョウ)に、裏切りという形で捨てられ失恋(JolineはマスコミでJayがPattyと恋人宣言をした事を知ったという。終いにはマスコミを通して「あれは交際ではなかった」といった内容まで言われる始末)。当時、このアルバム用の曲を既にJayと数曲製作していたJoline は「Jay との曲は全てボツ」と結論を出す。また、発売が予定されていたコンサートのDVDもJayがゲスト出演していたからか発売を中止にしている。Jay という名前だけでビジネスが大きくなる台湾市場ではまさに“失恋貧乏”。“振られ損”である。しかし、この中華圏を騒がせた大失恋で今まで少年キラーと言われたJolineに多くの女性から同情、支持が集まり、女性のファンを獲得したのも事実である。

 今回のアルバムは「Welcome to the J Game!!」という合図で始まる。ノリノリな上げ上げソング「野蛮遊戯」はまさにJoline色である。Joline というprojectの特徴の一つは「Joline 色になるあまり世界的にヒットしてない曲を見つけてきてJoline の曲してヒットさせる」事でもある。この曲はまさにJoline 色のカバー曲である。かと思うと、一瞬Jay が作ったような「許願池的希臘少女」もあるし、「天空」や同じレーベルの王力宏(ワン・リーホン)が書いた「獨佔神話」といったスローな曲も今回は好評である。

 このアルバムを聴いて、Joline をアイドルと判断する人もいるだろうし、スターの卵、はしくれとして判断する人もいるだろう。しかし彼女が数多くの挫折を乗り越えアイドルから変化しているのは事実である。ぶっちゃけVivian 徐若瑄 (ビビアン・スー)だってボーカルトレーニングしてあんだけ歌い方変えても結局いまだにアイドルって言われるんだから、アイドルと言われようが気にしない。とにかく元気のでるアルバムである。同い年のJolineが頑張っているのだから、そんなノリになる。

※ 彼女は1998年にMTV主催のカラオケ大会で優勝し、翌99年に「1019」でデビュー。計4枚のアルバムを出すものの、01年後半から所属事務所と喧嘩別れし、「台湾の鈴木あみ状態」になる。この時のJolineにはあまりにアイドルすぎるのであえてカウントしない。

追記 Joline の04年11月のライブのDVD「J1演唱會影音全記録」の発売が決まりました。話題に便乗せず、いままで発売を延期した彼女を延期していた模様です。詳細はこちら

「洋楽好きの人は、基本的にコンピレーションアルバムは嫌い」とよく聴く。僕も以前は嫌いだった。アルバムを買って、シングルカットと共に、買った曲の新しい面を知るのが好きである。日本以外では、アルバムを先に出してから後にシングルカットする形で音楽ビジネスは形成されている。だから、買う側も投資に似た感覚があると僕は思っている。その歌手の以前のアルバムからの期待感、宣伝方法、シングルカットした曲等を見てアルバムを買う。僕にとって、そのアルバムから4曲シングルカットが出たり、アルバムプロジェクトが1年続いたら上出来(☆☆☆)、Janet Jackson の「Rhythm Nation 1814」、「janet.」やBrandy の「Never S-A-Y Never」といったアルバムのように7曲以上シングルカットされ、そのほとんどが上位と言うのは☆☆☆☆☆で、非常に稀である。 ただ、最近はアルバムから2枚シングルが出て終わりという事も多い。そうなるとさすがにコンピを買う人も増えるのは理解できる。

Soul'd out今では廃盤のようです

 このアルバムは98年Aristaから出た洋楽コンピ盤。名前は「Soul’d out」日本でリリースされたのは当時フリーペーパーを読んで知っていたが、僕が先日Bookoffで250円で買った(1曲20円計算でもお釣りが来ちゃう。こんな事書いていいのかなぁ)このアルバムはアジア盤のようだ。欧米でリリースされたかは不明。

楽曲は
1. Usher – You make me wanna….(extended version)
2. Puff Daddy & The Family(featuring Faith Evans & 112)- I’ll be missing you
3. Whitney Houston – Step by step
4. TLC – Waterfall
5. Sam Salter – There you are
6. The Toni Rich project – Nobody knows
7. SWV – Right here (Human Nature Remix)
8. Next – Too close
9. Silk-E. Fyne (Featuring Chill) – Romeo and Juliet
10. Mase – Feel so good
11. The Nortorious B.I.G.(Featuring Mase & Puff Daddy) – No money no problems
12. Monica – Don’t take it personal
13. Aretha Franklin – A rose is still a rose
14. Lisa Stanfield – Never, Never gonna give you up
15. Faith Evans (Duet with Mary J. Blige) – Love don’t live here anymore
16. Az Yet – Hard to say I’m sorry
17. Toni Braxton(Saxphone by Kenny G) – How could an angel break my heart


 この選曲。R&Bがメインとしっかり企画されているからか、とても聞きやすく、R&B好きの僕には捨て曲が少ない。僕にとってMonica, Whitney, TLC, Usher, Next, Toni Richは、アルバムを買うほど好きである。SWV, Toni, Mase, Puff Daddy, Faith Evansは、気に入った曲は聴く。

 正直、Next, SWV, この辺がクラブでかかっていたのが懐かしい。90年代後半のR&Bイベントとかないのかなぁ。聴いてて懐かしく、すぐタイムスリップできる曲が集まってるのが、このアルバムの魅力だと思う。

butterfly
(特に最近のマストではないんです…倉庫整理に出てきたので)

 みんなご存知マライア・キャリーである。このアルバム「Butterfly」は97年にリリースされた。リリース後の98年1月には東京ドームで4日間(1公演3万人と考えても12万人!)も来日公演をしている。日本での絶頂期のアルバム。

 このアルバムは彼女の主張が強まったアルバムだ。タイトルの「Butterfly」は、夫や夫の雇った監視役からの別居、逃避を表現したと言われている。サウンド的には、95年に出した「Day Dream」以上にR&B色を強めている、これには90年代後半からアメリカではR&Bが強まった波を受けた彼女の意向だろう。また、視覚面でも彼女の主張が尊重され始めたと思う。 視覚面でのマライアは一言で言えば“お花ちゃん”である。(人によっては“おばちゃん”という人もいると思う)解釈は実に簡単で、ピンクを着ればカワイイのだ!金ならばゴージャスなのだ!脱げばセクシーなのだ!(ルネッサンスやバロック時代だったら彼女は相当セクシーであろう) んでもってこのアルバムのタイトルは「Butterfly」!まさにお花ちゃん根性丸出しである。(正直、彼女のアルバムタイトルでお花ちゃん要素の無いものは近年無いと思う)正直ジャケットの写真も蝶々と戯れているが、その蝶はあまりに派手すぎて“蛾”にしか見えない… 

 僕がこのアルバムで評価しているのは、このアルバムのバランスの取り方、売り方だと思う。マライアのアルバムは93年の3枚目「Music Box」まではボーカルはさておき、サウンドはポップスである。最近「We belong together」が長期間全米1位だが、最近のマライアの扱いはR&Bシンガーである。このアルバムは明らかに彼女のR&Bシンガーへの移行期間のアルバムで、アルバムの曲はR&B色の強いポップス、またはポップス色の強いR&Bが収録されている。 このアルバムからは「Honey」、「Butterfly」、「The Roof」、「Breakdown」、「My All」と、R&B色の強い曲を中心に世界的には5枚Single Cutされた。しかし、アメリカで発売されたシングルは「Honey」と「My All」だけで、「My All」は「My All/Breakdown」「My All/Stay Awhile」の2種類のマキシシングルが発売された。

 この頃からマライアはアルバムのバランスを取るためにRemixに力を入れ始める。このRemixerの使い方が面白いのだ。彼女はアメリカ市場向けにHip Hop版、欧州向けにDavid Moralesを使ったハウス版を用意し、アメリカと欧州の音楽の違いに適応し、R&Bへシフトをしている。個人的には「My All/Stay Awhile」というJermain DupriのやったRemixが気に入ってる(この曲はRemixesというRemixアルバムで聞ける)1年後に「The Ones」でポップス色を強めたベストをリリースしするのだが、1年という短い期間にちゃんとR&B、ポップスへのアプローチが出来ていると思う。

 アルバムを買った当時はマライアにしてはあまりにR&B色強く気に入らなかったが、今聞いてみると結構聞けるアルバムだなぁっと、倉庫のCDを整理してて思った。

 正直、現在香港の音楽界(広東語市場)はあまり良くない。香港返還後、香港でも北京語が普及し、多くの歌手が香港に進出した事、広東語の音楽ビジネスと北京語の音楽ビジネスがあまりにも違う事が理由に入るだろう。中国の人口13億人+在外架橋である北京語市場に対し、広東語市場は800万人と非常に狭い。2万枚売れれば上出来という香港ではアルバムの稼ぎだけでは少なく、多くの歌手が映画に出たり、1年に数枚のアルバムを出す。そのアルバムもタイアップの曲+捨て曲が大半で、1年に1枚満足のいくアルバムを出す北京語市場とは大きく異なっている。

 近年の香港の流れとしてはChet 林一峰(チェット・ラム)、Pongnan 藍奕邦(ポン・ナン)といったシンガーソングライター系シンガーの出現だろう。彼らは、作曲活動で稼ぐので映画には出なくても“基本的には”活動できる。また、曲を提供している歌手には香港のみならず、北京語市場の歌手も含まれる。林一峰は、Yan-Z 孫燕姿の「遇見」、Elva 蕭亞軒の「開始愛」「自己人」を始め、Gigi 梁詠琪、Eason 陳奕迅、Sammy 鄭秀文、Aaron 郭富城など、Pongnan 藍奕邦は、Fish 梁静茄の「Fly Away」を始め、Candy 盧巧音、Milliam 楊千☆[女へんに華とかく](ミリアム・ヨン)、Jacky 張學友、 Joey 容祖兒、Sandy 林憶蓮などに曲を提供している。共に代表される提供曲が北京語曲である事が、香港音楽界の今後への光であろう。
 

Chet Live

 このアルバムは、Chet 林一峰(チェット・ラム)が昨年出したライブ盤「Chet Lam Traveling Live 2004 林一峰遊樂會」 このアルバムやライブDVDはBMAというレコード会社から出ているが、基本的に彼はLYFEといったインディーズのレコード会社からリリースをしている。林一峰は幼い頃から子役として活躍し、大学卒業後はラジオDJ、舞台劇、作曲、エッセイ作家など香港らしくマルチに活躍している。歌手としては03年に「床頭歌」でインディーズながらデビュー。

 このライブはある意味香港の音楽界にとって衝撃的だ。インディ-ズながら大掛かりにコンサートを行い、ライブCDやDVDを発売してしまうのだ。まぁ香港の大きさが九州くらいの広さだからインディーズでも大掛かりに出来るという利点も生かしている。

 内容は旅行好きの林一峰らしくスチュワーデスのアナウンスから始まり、機長の挨拶で終わる。ちなみにこのライブには「CL411. A Flight serves MUSIC CLASS only」といったサブタイトルも付いている。Candy 盧巧音のライブといい、香港の人はこの手の演出が好きである。「突然独身」「冷熱之間」といったヒット曲、彼の提供曲の代表である「遇見」、Billy Joelの「Piano Man」、Joni Michellの「A Case Of You」といったカバーのほか、ゲストにはI Love you Boyz, Jade 關心妍(ジェイド・クァン)、妹のいるat 17がゲストとして参加している。

 内容は香港の華やかなポップスではなく、アコースティック。香港発のライブ盤にしては珍しく、上げ上げな曲も特にない。しかし、この路線がそこそこ売れてしまうのだから香港の音楽界もまだまだこれからだと思うのである。

Landy 愛回温
ジャケットは2種類あるけど、僕はこっちが好き)

 台湾実力派Landy 溫嵐(ランディー・ウェン)の6年間の軌跡が分かるベスト盤。今年6月に台湾でリリースされた。彼女は台湾原住民族タイヤル族出身で、歌のコンテストに出たところ才能を見出され、99年に呉宗憲(ジャッキー・ウー)のアルバムで「屋頂」をデュエットしデビュー。その後4枚のアルバムを出す。ちなみに1枚目の「第六感」は宝塚系、2枚目の「有點野」ではイケイ系、3枚目の「藍色雨」でルックスは更生されたのもかかわらず、4枚目の「温式效應」では電臀舞ブームを中心にイヤラシ系へとルックスを変えている。彼女の魅力はそのハチャメチャなキャラクターと、最高の音楽センス。そのハチャメチャなバランスがとても魅力だ。台湾人に聞くと「温嵐は台湾の実力派R&Bシンガー。日本のMisiaみたい。」と聞く。だから実力はすごいのだが…

 このアルバムは「祝我生日快樂(去年のゲスト出演した周杰倫(ジェイ・チョウ)のライブバージョン)」「眼涙知道」「藍色雨」「地獄天使」「屋頂」といったバラードを中心としたDisk 1と、「走」「.L.A.N.D.Y」「主動」「Can U Feel It」といったSmooth R&Bを中心としたUpな曲を集めたDisk 2で構成され、新曲4曲を含む全24曲収録されている。新曲の「満月」これがとてもSmooth R&Bなのである。

 6年間のキャリアで、着実に良い曲を出してきた歌手であると再認識できる一枚となっている。

 

 今、台湾の音楽界でシンガポール架橋、マレーシア架橋というのは一つのカテゴリーになる。

シンガポール架橋というと、
 Yan-Zi 孫燕姿(ステファニー・スン)、
 Tenya 蔡健雅(タニア・チュア)、
 JJ 林俊傑(リン・ジンジエ)、
 A-Do 阿杜、
 Yida 黄義達(イーダ・ホァン)、

マレーシア架橋というと、
 Fish 梁静茄(フィッシュ・リョン)、
 Penny 戴佩妮(ペニー・タイ)、
 光良(マイケル・ウォン)、
 品冠(ビクター・ウォン)、
 Z-Chen張智成、

 そして最近台湾でデビューした張棟樑(ニコラス・チャン)等だ。

 同じ中華圏とはいえ、異国でデビューするにはそれなりの評価が無ければ出来ない。だからか彼らの作品にはハズレな作品は非常に少ない
 

 

 

JJ 編號 89757

 3月に出たJJ林俊傑の3枚目「編號 89757」。こんなに長い間聞くとは予期しなかったアルバム。メロディー、サウンド、ヴォーカルアレンジといいとても良いのだ。台湾のラジオで大ヒットしたバラード「簡簡單單」の他にも「一千年以後」「莎士比亞的天份」といったバラードもある。また、JJ林俊傑の特徴であるBeatの強いPOPSとしては「木乃伊」「編號89757」「盜」とバランス良く収録されている。僕個人としてはMVが製作されたか不明だが、「突然累了」がとても気に入っている。このイントロといい、壮大なスケールといい非常に魅了される。

 アルバムを聴く限りではサウンドといい、「一千年後、No.89757というロボットが人間に恋する」といったアルバムコンセプトといい完璧主義な感がするのだが、アルバムの直筆メッセージを読むと「No.89757の世界」って“の”って日本語じゃん!この摩訶不思議感。これでこそ真のアーティスト!!

 以下がJJ林俊傑が作曲家として曲を提供したものの一部。意外と身近に侵食してるからJJ林俊傑って更に謎である。アーティストたるもの、このまま謎でいてほしい。(謎な存在でい続けてケルマイじゃ困るけど…)笑

 Vivian 徐若瑄 (ビビアン・スー) 愛笑的眼睛
 Z-Chen 張智成 末日之戀
 A-Mei 張惠妹 記得
 Elva 蕭亞軒 (エルバ・シャオ) 你是我心中一句驚嘆
 呉克群 一個人的Tomorrow Where Did You Go
 A-Do 阿杜 一個人住
 A-Do 阿杜 放手
 A-Do 阿杜 小説 feat.林俊傑
 可米小子 超人心
 王心凌 (シンディ・ワン) 當你
 王心凌 (シンディ・ワン) 明天見
 ENERGY 我們
 Will 潘瑋柏 (ウィルバー・パン) 跟我走吧

 

FlytotheSkyEternity
 Fly to the Sky (FlytotheSky)は、実力派R&Bデュオで“歌手”である。今年5月に出たベスト盤「Eternity」は、5枚のアルバム、8枚のコンピ、2枚のライブ盤から彼らの実力、歌を証明するアルバムだ。

 Fly to the Skyは Fany と在米韓国人 Brian による男性R&Bデュオで、99年末にアルバム「Day by Day」でデビュー。当時はヴォーカルとラップ担当に分かれていたが、後に韓国内でR&B、HIP HOPというジャンルが確立したのに伴い今はR&Bに専念している。

 韓国での彼らの評価は、アイドルという意見が多い。H.O.T.、BoA、神話、東方神起を生み出したSMエンターテイメント所属で、大物アイドルが多く在籍している為プロモ順位が低く、曲を聞く前にアイドルと評価する“聞かず嫌い”が多いのだ。しかし、デビュー当時からR&B界の巨匠を使い、歌に力を注いでいた。このアルバムに収録されている「Condition of My Heart」は、Brian McKnight が Produce している。このベスト盤はジャケット以外に写真がなく、視覚ではなく聴覚でFTTSを評価をしてもらおうという意図がある。曲を聴けば、Fly to the Skyがプロモ順位の低い状況で、約1年3ヶ月ペースで5枚ものアルバムを出し続けられた理由が分かる。

 ベスト盤は2枚組で新曲4曲と、以前のアルバムからの曲に加え、ライブ盤から2曲、コンピ盤から3曲と7年間の活動を網羅している。Slow な曲ではとても恵まれているが、こう聞いてみるとClubで流れるような踊れるMellowなR&Bは少なく感じる。折角2人とも踊れるのだから、Mellowな曲を含めさまざまなR&Bを今後も歌ってほしいものだ。

 このベスト盤は成長記録だ。Fany のファルセット、Brian の声の優しさもアルバムの度に増している。アルバム名Eternity(=永遠)は永遠に成長していくという事なのかもしれない。

 9月末には出るであろう、6集がどんな楽曲になるのか楽しみだ。