先週の金曜日

眼鏡ショップに行った後

新刊書店に寄って

『婦人画報』を買ってから

ディスカウント・スーパー

OKで買い物を済ませ

バス停に行く途中の

アパートの庭に

咲いていたのが、こちら。

 

エリカ・コロランス

(2026年4月3日撮影。以下同じ)

 

これまでにも何度か

見かけていたんですけど

ハナノナで調べたりすると

フッキソウ(富貴草)

と出たりしたもので

それで検索してみても

どうも違うということになり

当ブログで取り上げるのを

控えてきたのでした。

 

今回、スマートフォンで

写真検索してみたところ

「エリカ属」

と出たのを手がかりに

いろいろ調べてみて

エリカ・コロランス

'ホワイト・デライト' という

園芸種だと

当たりがついたこともあり

取り上げることにした次第です。

 

 

筒状に近い釣鐘型の花は

かぎけん花図鑑によれば

花ではなく苞だとか。

 

花弁はこの筒の中に

あるそうです。

 

エリカ・コロランス(アップ1)

 

エリカ・コロランス

という名称自体は

学名 Erica colorans

カタカタ読みしたもので

和名にあたる漢字表記が

なさそうな感じでして。

 

エリカの和名を調べると

御柳擬き[ギョリュウモドキ]や

栄寿ないし栄樹といった

和名がヒットします。

 

こちらの記事によれば

 

 

前者は、御柳という植物に

似ていることに由来するそうで

御柳擬きと呼ばれる

エリカとは近縁で別属の

カルーナ・ブルガリス

という植物が存在するのだとか。

 

後者は

エリカ属のうち

エリカ・アブロレアを

指すそうです。

 

いずれにせよ

エリカ属全般の和名として

御柳擬き、栄寿・栄樹を使うのは

問題がなきにしもあらず

というわけで

品種流通名をそのまま

ブログのタイトルに

した次第です。

 

 

英名は

AIによる概要によれば

Blush-flowered heath だそうで

「頬を染めたような花のヘース」

という訳がついてきましたが

「ヘース」ではなく

「ヒース」でしょう。

 

あるいは

ヘザー heather と

ごっちゃになったものか。

 

ヒースは一般的に

「荒地」という意味で

荒地に生える植物全般を

指す場合もあります。

 

そして荒地のヒースには

御柳擬きも咲いていて

(そちらが heather)

そのために和名が

混乱したものと

想像されます。

 

イギリスで

植物のヒースといえば

いわゆるエリカか

御柳擬きを指すようですね。

 

 

ただし

コロランスは南アフリカ原産で

北ヨーロッパ原産のヒースとは

出自が異なります。

 

街路樹や庭の

植え込みなどでよく見かける

そして当ブログでも取り上げた

蛇目[ジャノメ]エリカも

アフリカ原産種となります。

 

 

学名の属名 Erica は

AIによる概説によれば

ラテン語の eric(箒[ホウキ])

ないし

ギリシャ語の ereike(砕く)

に由来するそうで

本種の枝で箒を作ったとか

胆石を砕く薬効があるとかいった

説があるそうです。

 

種小名の colorans は

AIによる概要によれば

ラテン語の動詞 coloro

(色を塗る、着色する)に由来し

咲き始めは白色で

時間が経つにつれて

桃赤色に変化するからだとか。

 

White delight は品種名で

delight というのは

AIによる概要によれば

白色が変化することの喜びを

表しているそうです。

 

前回ご紹介

柏原芳恵が歌う「花梨」の歌詞

♪白い薔薇になれるかしら

が思い出されますけど

エリカ・コロランスの場合

白くなる喜びではなく

赤くなるのが、あるいは

色が変化すること自体が

喜びにつながるようですね。

 

エリカ・コロランス(アップ2)

 

そしてエリカといえば

以前、蛇目エリカを

取り上げた時にも

書きましたけど

『おジャ魔女どれみ#』の

「ルピナスの子守唄」の一節

♪ぷっくりほっぺたは

 エリカのつぼみ

 

はたして

コロランスの蕾を

指すのかどうか。

 

すぐ上の写真には

白い球のような

蕾らしきものが

ピンボケで

写り込んでますけど

違うような気がするなあ。( ̄▽ ̄)

昨日、買い物に出たら

近場の花梨の花が

咲いてました。

 

花梨の花(その1)

(2026年4月5日撮影)

 

なぜ花梨だと

分かるのかといえば

写真にも写り込んでますが

樹名票がかかっているから。

 

しばらく前に蕾に気づき

さきおととい(3日)には

開き掛けだったんですが

 

花梨の花(開きかけ)

(2026年4月3日撮影)

 

その間に雨が降ったので

大丈夫かしらん

とか思ってたんですけど

見事に開花し切ってて

自然は偉大だなあ

とか思ったり。( ̄▽ ̄)

 

当ブログでは

以前、実の方を

取り上げたことがあります。

 

 

そのとき

 来年の春には忘れずに

 花を確認したい

と書きましたけど

すっかり忘れていて

4年越しの確認となった

という(苦笑)

 

 

庭木図鑑 植木ぺディアの

花梨のページを見ると

和名の別名が

たくさん載っています。

 

カラナシは唐梨でしょうし

テンジクナシは天竺梨でしょう。

 

いずれも中国原産に

由来するものだろうと

容易に想像できます。

 

 

モククワは

木桑ではなく木瓜で

瓜の音読み「カ」の

歴史的仮名遣い「クヮ」に

由来するものでしょう。

 

ですから正確には

モククヮないしモッカ

となります。

 

果実が

木瓜[もっか]という

生薬として

利用されることに

由来します。

 

 

キボケは木木瓜

あるいは樹木瓜で

草木瓜に対するものかと。

 

庭木図鑑 植木ぺディアでは

 低木にとどまるクサボケに

 対するものとされる

と説明されています。


 

アンランジュ(安蘭樹)は

AIによる概要によれば

菴羅樹[あんらじゅ]が

転訛したもので

お釈迦さまに縁のある木として

寺院に植えられていたことに

由来するそうです。

 

庭木図鑑 植木ぺディアには

以下のようにも書かれています。

・カリンの木が寺院に多いのは、かつてインド中部に住んでいた元バラモン教徒の「庵羅女」が仏教へ転向した際、釈迦に「庵羅樹」の樹林を寄進したことにちなむ。庵羅樹はトウダイグサ科のアムラの木だが、日本ではこれをカリンと錯誤し、カリンを敬ってきた。

本カリンは本花梨でしょうが

では偽花梨は何を指すのか。

 

マルメロだったりして(笑)

 

和名の別名に

マルメロがあるのは

マルメロに似た果実が

できることからでしょう。

 

むしろ花梨の方が

偽マルメロ

といわれそうです。

(後述するように

学名がそうですし)

 

Wikipedia には

花櫚、榠樝という漢字表記も

載っていました。

 

花梨の花(その2)

(2026年4月5日撮影)

 

英名は

Chinese quince tree で

quince はマルメロの英名。

 

学名は

庭木図鑑 植木ぺディアだと

Pseudocydonia sinensis

となっていますけど

AIによる概要によれば

Chaenomeles sinensis

だとか。

 

Wikipedia では

後者がシノニムになってます。

 

属名 Pseudocydonia は

AIによる概要によれば

ギリシャ語の Pseudo(偽の)と

マルメロの学名 Cydonia を

組み合わせたものだとか。

 

種小名 sinensis はラテン語で

「中国産の」という意味。

 

シノニムの方の属名

Chaenomeles は

ギリシャ語の

chaino(裂ける)と

melon(林檎)に由来し

熟すと実が避けることに

由来するそうです。

 

 

花梨といえば

♪花梨 花梨

という歌のフレーズが

思い浮かびますけど

調べてみたら

柏原芳恵の

そのものずばり

「花梨」という曲でした。

 

 

作詞作曲は谷村新司。

 

♪花梨 花梨 いつになれば

 白い薔薇になれるのかしら

 

というフレーズがありますけど

花梨がバラ科であることに

由来するんでしょうか。

 

別に白い薔薇になる必要は

ないんじゃないのかなあ

と思うのは自分だけかしらん。

おとといの晩

YouTube で

フランスのチェロ奏者

カミーユ・トマの

パーセルの通称《ディドーのラメント》

(私が地に横たわる時)を

視聴していた時のこと。

 

 

スマートフォンで

視聴していたんですが

次のおすすめの動画を

スクロールしていったら

観たことのない

《ディドとエネアス》の

演奏会動画が目にとまりました。

 

そこで

何気なしに

観てみたんですが

これがすごかった

というお話。

 

その動画はこちら。

 

 

序奏が流れている時に

「もっと見る」をクリックして

演奏者や配役を確認してみると

なんとソリストが

女性3人のみ。

 

一般的には

男性が歌うエネアスも

女性が歌っており

これには、さすがに

たまげてしまいました。

 

 

合唱と器楽の演奏は

フェデリコ・フェッリ指揮

アカデミア・デッリ・アストゥルージ

マルコ・ベッリーニ合唱指揮

アルス・カンティカ合唱団。

 

ソリストは

ディドー、第1の魔女、水夫

アンナ・カテリーナ・アントナッチ(S)

ベリンダ、第2の魔女、精霊

イェツァベル・アリアス・フェルナンデス(S)

エネアス、第2の女、魔法使いの女

ラウラ・ポルヴェレッリ(M-S)で

フェルナンデスは、検索したところ

キューバ出身だそうです。

 

公演は2014年9月8日に

MITO SettembreMusica

という音楽祭の一環として

ミラノにある

恵みの聖母マリア教会

Santa Maria delle Grazie で

行なわれたものです。

 

MITO というのは

ミラノとトリノの頭文字を

組み合わせたものらしく

Settembre は9月

Musica は音楽

という意味ですので

直訳すれば

ミラノ=トリノ9月音楽祭

でしょうか。

 

恵みの聖母マリア教会は

ダ・ヴィンチの壁画

《最後の晩餐》があるところ。

 

そんな由緒あるところで

一般入場もある

音楽祭が開かれるあたり

さすがイタリア、

伝統の質や格の違いに

感銘を受けるばかり。

 

 

女声のみでソロを担う

というのは

もしかしたら

《ディドーとエネアス》が

寄宿生の舞踊・音楽女学校で

女学生たちによって

初演されたという通説に従い

蘇演してみせた

ということかもしれません。

 

オペラではズボン役という

男装する女声歌手が歌う役

というのが存在しますから

向こうの奏者にとっては

そして観客にとっても

違和感がないのかもしれず。

 

だからポルヴェレッリが

ズポンを履いている

というわけでも

ないでしょうけど。( ̄▽ ̄)

 

これで合唱団も

女性だけだったら

女学生たちの初演を

蘇演した、と

断言できる気が

するんですけど

そこまで徹底しておらず

やや残念。

 

 

ただし

オーケストラの編成が大きく

器楽演奏に

パーカッションが加わり

サンダーシートも

演奏されていますから

必ずしも女学生版を

狙ったわけでは

ないのかもしれず。

 

折衷版というところでしょうか。

 

サンダーシートの

演奏の様子が見られるのは

とても珍しいと思いますが

申し訳ないけど

ちょっと笑っちゃいました。( ̄▽ ̄)

 

 

フェデリコ・フェッリ指揮

アカデミア・デッリ・アストゥルージは

古楽器演奏団体です。

 

調べてみたら

うちにも1枚

ペルゴレージ

《スターバト・マーテル》と

ヴィヴァルディ

《ニシ・ドミヌス》の

カップリング盤がありました。

 

国内流通盤も出てたようで

手元にあるのは直輸入盤なのが

ちと残念ですけど

そちらについてはいずれまた。

 

今回の演奏に関しては

イタリアの古楽器団体だけあって

実に切れ味のいい

ソリッドな演奏を聴かせる

という感じがされますね。

 

パーカッションが加わるのも

珍しいですけど

最初は王室で演奏されたという

最近、通説になりつつある

説に従うなら

これまでにもないわけではない。

 

パーカスに関していうなら

むしろ、通常

パーカスが入るとは

思えない曲で

ちょこっとだけ

入るところが面白いですね。

 

 

他に、おやっと思ったのは

オーボエやハープが

加わっていること。

 

オーボエはありかもしれませんが

これまで自分が聴いた演奏では

ウィリアム・クリスティの

1994年の録音で

使用されています。

 

 

ハープは以前

フィリップ・ピエルロが

ラ・フォル・ジュネ2006で

演奏した際にも

加わっていました。

 

 

ピエルロの演奏は

例外かと思ってましたが

そうでもなさそうです。

 

楽曲の性格によって

チェンバロとオルガンを

使い分けているのも

注目されますね。

 

第2幕でのベリンダのアリアのあと

ハープ・ソロの演奏があったり

第2幕最後の

エネアスのレチタティーヴォの後

序曲をゆっくりめで演奏したりと

フェッリ独自の解釈も

印象的でした。

 

 

たまたま

前にアップした記事を

見直してみたら

ベリンダのアリアの後の

短い演奏は

以前ご案内した

ボニッツォーニのライブ盤と

似たような処理でした。

 

 

ボニッツォーニ盤では

チェンバロとテオルボによる

演奏です。

 

 

第2幕の最後は

通常の録音であれば

自分たちの計略が成功した

という魔物たちの合奏と

その後の踊りの演奏が

入るのが一般的です。

 

合唱の歌詞は残っていますが

合唱と踊りの演奏譜は

逸失したため

演奏者それぞれ

いろいろなやり方で

補足する場合が

多いんですけど

フェッリは思い切って

切っちゃってます。

 

演奏譜がないということで

ボニッツォーニのように

切っちゃう奏者も

いないこともありません。

 

ボニッツォーニは代わりに

第2幕第2場冒頭の

リトルネロを

当てたわけですけど

これは妥当なのかどうか

悩ましいところです。

 

ボニッツォーニに対し

フェッリはそこで

第1幕冒頭の序曲を

ゆっくりめで演奏しており

これはフェッリの

オリジナルな処理

といえそうです。

 

そして

それはそれで

効果をあげている

と思います。

 

ボニッツォーニ盤の録音は

2016年2月ですから

今回のフェッリの演奏の方が

それより2年ほど

早いことになりますね。

 

当時から第2幕最後の処理は

合唱抜きというのが

定番だったのかどうか

気になるところです。

 

 

それにしても

今回の動画の公開が

2018年らしいのに

これまで当方のアンテナに

引っかかってこなかったのが

不思議といえば不思議。

 

それでも

遅ればせながら

観ることができ

こうしてブログで

取り上げることができて

幸いでした。

 

主役の3人が

ヒール役も演じているのも

珍なるかな、もとい

興味深いですし

アントナッチが

第1の魔女を演じる際

眼鏡をかけているのは

演出なのか素なのか。

 

第3幕冒頭

水夫を歌う場面では

眼鏡をかけてませんし

そのあと

第1の魔女として歌う際には

眼鏡をかけてるので

演出なのかも

と考えたりして楽しめます。

 

 

アントナッチをはじめ

演者3人とも

第2幕第1場の後とかで

ペットボトルの水を

飲んだりしていて

割と自由。

 

演奏会形式の映像だと

そういうところも見られて

面白いです。

 

というわけで

長くなって恐縮ですが

史上初かもしれない

ソロが女声3人による

《ディドーとエネアス》として

必聴必見、おすすめです。